検証:大麻とは

Posted by しら on 2006年6月10日 under 検証:大麻とは | 7 Comments to Read

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薬物乱用防止「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ
http://www.dapc.or.jp/data/taima/2.htm

[ 大麻とは ]
どんな形のものにせよ、大麻は心身に有害です。通常認められる身体症状の幾つかを挙げてみますと、心拍数を上昇させ、目を充血させ、口や喉の渇きを感じさせ、食欲を増進させるなどです。

大麻(cannabis、カンナビス)を使用しますと短時間の記憶力や理解力が低下したり時間感覚に変調を来したり、車の運転などのように、身体各器官の 調整や神経の集中を要求するような仕事を行う能力が低下します。研究結果によりますと、学生が(大麻で)「ハイな状態」(恍惚状態)になっているときに は、知識を記憶できていません。動因(motivation。心理学用語で欲求の満足や目標の達成に向けられる行動を抑制する力の総称)や認識に異常を来 たし、新たな知識の吸収を困難にします。大麻も偏執病等の精神病を引き起こすことがあります。

乱用者は再三にわたり、濾過していない大麻の煙を吸い込み、そのうえ出来るかぎり我慢して息を止めておきますので(こうすることで大麻成分をなるべく多く 肺から吸収しようとする)、肺などの呼吸器官に障害をもたらします。大麻の煙の中には、発癌性物質が普通のタバコより多く含まれています。長期間乱用して いますと精神的な依存ができあがり、同程度の効果を得るためにより多くの大麻を必要とする状態になります。この薬物が彼らの生活の中心を占めるようになる のです。

大麻の煙に直接接触している部位以外の場所にも様々な危険が存在しています。心拍数は50%も増加し、これが原因となって脳細胞相互の伝達に重要な役割を 持つ小さな髪の毛状に長く伸びた脳細胞の細胞膜を傷つけるため、脳障害が発生します。更に有毒成分はその他の脳細胞にも蓄積されます。長期間の乱用では再 生不良性の脳障害を生じることがあります。また免疫性も著しく低下します。人格や性格の変化もみられます。重度の乱用者にあっては、偏執病的思考を示し、 労働の生産性、学業の成績、運転能力はいづれも低下します。

マリファナは、生殖能力にも障害を生じさせますので、遺伝子の異常や突然変異をもたらします。男性ではテストステロン(性ホルモン)を44%も低下させま す。また女性では生殖細胞に異常を生じます。(大麻の有害成分は)胎盤関門(母胎血液と胎児血液の間に胎盤膜によって形成されている半透過関門)をも通過 して胎児にも影響を及ぼしますので、胎児の大麻中毒や流産、死産の原因にもなります。大麻成分のすべてが解明されるまでは、危険性そのものもまだまだ測り知れません。


【野中さんの指摘】

脳細胞相互の伝達に重要な役割を持つ小さな髪の毛状に長く伸びた脳細胞の細胞膜を傷つけるため、脳障害が発生します。更に有毒成分はその他の脳細胞にも蓄積されます。長期間の乱用では再生不良性の脳障害を生じることがあります。また免疫性も著しく低下します。

について、WHO’97レポート
5.3.2 脳機能と神経毒性では

慢性的な大麻使用者の脳の著しい解剖学的変化という初期の主張は、高解像度コンピュータ断層撮影法を用いた後の研究によって、人間と霊長類のどちらにおいても立証されなかった(Rimbaugh et al., 1980; Hannerz & Hindmarsh, 1983)。

局所脳血流量(CBF)に関しても、

Mathewと同僚(1986)は、使用者と非使用者の対照との間のCBFレベルでいかなる違いをも発見しなかった。

とあり、相反する内容となっているので削除するか正しい情報へと訂正することを求めます。

また、frogger さんも触れられている

マリファナは、生殖能力にも障害を生じさせますので、遺伝子の異常や突然変異をもたらします。男性ではテストステロン(性ホルモン)を44%も低下させます。また女性では生殖細胞に異常を生じます。

については、WHO’97レポート
7. 内分泌・生殖系に対する影響では

THCの処置が雄の実験動物でLHとテストステロンの血漿中濃度を下げるという一般的な合意があるが(Symons et al., 1976; Chakravarty et al., 1982; Puder et al., 1985; Fernandez-Ruiz et al., 1992)、ヒトの男性における影響は明白なものではない。

以降の研究は主に、2.8パーセントのTHCを含む1~2本の大麻タバコを吸った後に血漿中LH濃度が不変であったことを確認した(Cone et al., 1986)。毎日の曝露は、大麻使用者であった男性において、経口のTHCあるいは大麻喫煙のどちらもLHとテストステロンの血漿中濃度への影響はなかっ た。同様に、LH、FSH、プロラクチンとテストステロン循環濃度は、大麻使用者と非使用者の間で臨床的に異なるとは確認されなかった (Markinanos & Stefanis, 1982; Dax et al., 1989; Block et al., 1991)。

8.子宮内・出生後の発達に対する影響
8.3 ヒトの研究

大麻使用が染色体や遺伝子の異常をもたらすという証拠は、出生児に遺伝させることができたどちらの親においてもほとんどない。

とあり、相容れない内容となっているので、削除するか訂正を求めます。


【froggerさんの指摘】

大麻の煙に直接接触している部位以外の場所にも様々な危険が存在しています。心拍数は50%も増加し、これが原因となって脳細胞相互の伝達に重要な役割を持つ小さな髪の毛状に長く伸びた脳細胞の細胞膜を傷つけるため、脳障害が発生します。

医学的な様でいい加減な言い回しです。訂正を求めます。
ここで検証すべき問題は、
1. 大麻が心拍数を上昇させるか。
2. 心拍数の増加が脳神経の障害を起こすか。
3. 大麻が脳神経障害を起こすか。
です。
1. 大麻が心拍数を上昇させるか。
まず、大麻が心拍数を増加させるかについては、摂取後2−3時間では、心拍数を20-100%上昇させるといわれています。その後、心拍数は落ち着きます。まあ、この文章は良いでしょう。

2. 心拍数の増加が脳神経の障害を起こすか。
この文章が怪しいです。一般的に心拍数増加が脳障害の原因になると言うのは聞いたことがありません。運動して心拍数があがったからと言って、脳障害にはな りません。もしあるとすれば、心拍数の増加が原因で脳血流の循環不全を起こすことですが、大麻については一過性脳虚血発作の数例の報告があるのみであり、 むしろ稀な出来事です。

3. 大麻が脳神経障害を起こすか。
野中さんの記載に賛成します。つまり、確認されていません!

以上まとめると、この項目は、
「大麻により数時間心拍数が20-100%に増加する。」
このように訂正するよう求めます。
<参考文献>
Cardiovascular system effects on mrijuana. Reese T Jones. Journal of clinical pharmacology. 2002; 42; 58s-63s.


【カナビス・スタディハウスから転載】

神話 8 マリファナは脳障害を引き起こす
The Lindesmith Center
Lynn Zimmer, John P. Morgan
http://www.druglibrary.org/schaffer/hemp/general/mjmyth/Exposing_08_1095.html

反対論者たちは、マリファナが脳細胞に障害を与えることがわかっており、それが原因になって記憶喪失や認知機能障害や学習障害を起こす、と言い立てている。

事実
この主張の根拠になっている研究は、2匹のリス猿にTHCを投与し、死後解剖して脳の部位ごとの構造変化を調べたもので [51]、主要な変化が、学習や記憶に重要な役割を担っている脳皮層の海馬部位に見られ、人間のマリファナ・ユーザーの脳にも悪影響がある可能性を示唆するものとされた。

追認研究でも、リス猿を使い同様な脳変化は確かめられているが、ただ同じ結果を得るためには人間の精神作用必要量の200倍以上もの多量なTHCの投与が必要だった。実際、100倍ではいかなる損傷も見つかっていない [52]。

最も最近発表された研究では、リス猿に顔マスクを装着し1日あたりジョイント4〜5本相当の煙を1年にわたって吸引させた実験が行われ、7ヵ月後に解剖さ れたが、海馬の構造、細胞の大きさや数、シナピスの配置などには何の変化も認められなかった。研究者は結論として次のように書いている。

猿に煙を吸引させている間には行動や神経内分泌的な影響が見られたが、1年におよぶ煙の処方後の7ヵ月目の脳には、マリファナの影響によるいかなる神経病理学的および神経化学的な影響も無かった [53]。

2匹のマリファナ猿で脳の損傷が起こったという報告から既に20年も経過しているが、脳細胞に損傷を与えるという主張は実質的に証明されていないといえる。

死後解剖調査ではないが、人間のマリファナ・ユーザーの脳の研究も行われている。その多くがマリファナの脳認知機能への影響に関するもので、実験用の施設のなかで被験者にマリファナを与え、注意力、学習力、記憶力などについて各種の測定を行って対象群と比較している。

多くの研究では目立った違いが見つかっていない [54]。実際、マリファナの酩酊が過去の学習記憶を損なわないことを示す実験結果がたくさん得られている [55]。ただ、特にマリファナの使用量が多い場合に、新しい情報を恒久的な記憶に変換する能力を阻害するという事例も見つかっている [56]。

マリファナでハイになっている間に限れば学習能力が低下するということは一般に認められているが [57]、たとえ長期ユーザーであってもマリファナ・ユーザーが長期の記憶や行動障害に苦しむといった例はない。実際、長期のマリファナ・ユーザーと非喫煙者を対象とする研究が多数行われているが、学習力、記憶の想起力、その他の認知機能に目立った違いは見つかっていない [58]。


【カナビス・スタディハウスから転載】

政府の詭弁 5 マリファナは無害ではない

Your Government Is Lying To You About Marijuana
http://norml.org/index.cfm?Group_ID=5515#alleg5
updated: Jul 19, 2005

詭弁 5
「マリファナは無害ではない、というのが真実だ。」

真実
マリファナが無害ではないというこの主張は、実際、合法な医薬品も含めあらゆる物質には危険があるという意味では正しい。しかしながら、マリファナ喫煙によるリスクが、自由社会が個人に認める選択の範囲を越えていると言うのであれば正しくない [41]。連邦統計によると、およそ8000万人のアメリカ人が自身の生き方として自覚しながらマリファナを使っており [42]、著しい健康への害に苦しんでいるという人はごく少数に過ぎない。国はこうした現実を否定するのではなく、政策の基本に反映させるべきである。

ユーザーや社会に対するマリファナのリスクは、他の物質と比較すれば、禁止法で犯罪として扱い年間75万人以上のアメリカ人を逮捕し続けなければならない ほどの理由にはならない。2002年12月にカナダ下院に提出された報告では、マリファナの非犯罪化を勧告して 「個人使用目的でのカナビスの少量所持まで有罪とするのは、個人の行動の結果から派生する害の罪としては重すぎる [43]。」