MHさん控訴審第2回公判のお知らせ
大麻取締法違憲論を主張して高松高裁で争っているMHさんの控訴審第2回公判が明日15日午前10時から開かれます。
明日の公判では、検察が提出した2点の大麻有害論について、弁護側が反証の予定です。そのうちのひとつ、警察学論集については既に桂川さん裁判で弁護側が論駁したものです。
もう1点は今回MHさん裁判で新たに出された「大麻の文化と科学-この乱用薬物を考える―山本郁夫氏著」についての反論で、実際に山本氏が記述するような毒性が大麻にあるのかどうか、鑑定請求と共に、山本氏を証人として申請します。
桂川裁判の控訴棄却で意気消沈している人も少なくないようですが、大麻の有害性について実質的な審理の道を開いた功績は大きいでしょう。過大な期待はできないとしても、まだ最高裁への上告の道も残されています。
MHさん裁判でも、MHさん自身の強い意思と、支援している友人の熱意と誠意もあり、弁護人提出の趣意書に対して、検察が新たな証拠(山本論文)を提示する展開につなげることができました。これは自然現象などではなく、黙して得た展開ではなく、対峙すべき相手としっかり対峙することで得たMHさん裁判での成果です。
たかが大麻24グラム弱の所持と8本の栽培で、誰にも、どこにも、迷惑も被害もないのに、1年6ヶ月もの実刑に処することが許されて良いのでしょうか。改めて強い憤りを感じます。
MHさんの明日の公判は、山本論文の内容を検証する上でも、大麻の有害性について法廷でさらに審理を促すためにも、とても大切な意味を持つと思います。
大麻で逮捕されない社会をめざす者は、そこを目標地点として展望と見通しを持ち、着実に歩みを進めることが大切ではないでしょうか。桂川裁判の控訴棄却は改めて司法の思考停止を証明しましたが、これは桂川さんの負けではなく、悪く言ってドロー、検察と法廷で議論できる展開を開いた点を評価すれば貴重な前進を果たしたとも言えるでしょう。そしてそれはMHさん裁判にも踏襲されたのです。
長期的な展望を持つことが大切ではないでしょうか。桂川裁判しか目に入らないと落胆しかない判決かもしれませんが、長期的に俯瞰すれば、桂川さんが勝ち取った成果は決して小さくないと思われます。
一人でも多くの方の傍聴を、心よりお願い申し上げます。公判の様子については、傍聴されるMHさんの友人に内容を確認のうえ、ご報告します。また、後日、速記録をお伝えできると思います。
MHさん裁判で、敢えて山本論文を追加して提出した検察には、引き続き、大麻の有害性を法廷の場で検証するためにも、弁護側請求の申請等について、逃げず、拒否せず、正々堂々と受けて立って頂きたいものです。それこそが検察が選択しうる正義ではないでしょうか。
お時間のある方、お近くの方、明日の公判傍聴、ぜひ、よろしくお願いします。
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- 控訴審判決文 (2005-05-25)
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