昨日、外務省にも電話取材を行いました。昨年の第50会期国連麻薬委員会では、日本はアルゼンチンと共同で「薬物取締機関の情報収集活動等捜査活動を支援し、薬物情勢を分析するための薬物分類及び成分分析の活用に関する決議案」を提出し、無投票で採択されていますが、今年3月の第51会期においては、日本政府として決議案を出すことはなかったそうです。
第51会期国連麻薬委員会に、日本政府からは、外務省のほか、厚生労働省と警察庁の担当者が参加したとのこと。昨年のレポートは外務省のサイトに掲載されていますが、本年のレポートは特に出していないので、国連麻薬委員会のウェブを参照してほしいそうです。
参照:第50会期国連麻薬委員会について 平成19年4月/外務省
参照:国連麻薬委員会 The Commission on Narcotic Drugs (CND)
内閣府の薬物乱用対策推進本部の関係では、今年6月に「新5カ年戦略」が期限を迎えており、その総括について、本部長である総理大臣が出席しての会議はまだ開催されていないそうですが、事務方のレベルでは、情報の交換と共有が図られているとのこと。
日本政府は薬物に対する厳罰政策を採用していますが、ハームリダクション政策の必要性については検討されていないようです。外務省からもそのような意見は出していないとのこと。個別の薬物情報に関しては、大麻の場合、大麻取締法を所管する厚生労働省が窓口であると、外務省の担当者に改めて確認しました。
他の多くの政策同様、薬物政策についても、実質的に素案を作っているのは事務方たる各省庁なので、大麻に関する扱いについては、厚生労働省を質す必要があることを改めて認識しました。
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