卒業旅行で海外に出かけ、帰国した際に税関で危うい目に遭ったという若者からメールをもらった。
初めまして。
実は昨日まで、卒業旅行でタイとネパールに行きました。タイ2日、ネパール2週間でした。乗り継ぎを4回ほど繰り返し、くたくたで福岡国際空港に到着したときでした。犬がウヨウヨ嗅ぎまわっている状況に、何か嫌な予感を感じつつも税関へ、
「荷物だけみさせてもらってもいいですか?」
「どうぞ。」
「後ろも人が多くなってきましたので、別室へどうぞ」
と言われGO。
荷物をひっくり返され、お土産のパイプやボングを怪しまれる。
普通にしまってあった種はノータッチで、1度タイで使用したパイプに犬が反応したと思われ、欠片を鑑定され、大麻反応が出ました。
彼女と2人だったのですが、近くの病院へ体内のレントゲン撮影を頼まれ、時間がないから、任意だからという理由で断りつづけたのですが、起訴するだの、協力してもらう他ないなど言われ、しぶしぶサインしました。
病院の待ち時間で、彼女は疲れと体調不良から泣き出してしまい、私はサインを後悔し、検察官を怒鳴りました。
「彼女は妊娠の可能性もあり、体調も疲労のピークである。私たちは午後から用事があり、家族に遅れる連絡をしていないため、心配されている。これは人権の侵害ではないか?」
しかし、「理解してもらう他ない、すぐに終わりますから」の1点張り。
相当ごねた結果、私から診察へ。彼女も其のあとしぶしぶ撮影へ。
結果は、両方「シロ」。
その後、賠償などはなしの、家まで送ってもらい、タクシー代は浮いたものの、何だか腑に落ちない、不安な気持ちです。
使用した武器を持って帰った私が悪いのですが、今後、名前や記録をマークされていないかなどが心配です。
あと、聞きましたが、肛門の中を検査され、シロだったら金1プンは嘘だそうです。
今は、体内撮影が主流ということで、海外からの持込は大変リスクが大きいようです。
トイレも自由にさせてもらえず、監視がいて、流すことも無理です。
この情報で、用心と最新情報の一貫になれば、幸いです。
ちなみに、成田は唯一、空港内に撮影できる施設があるそうで、すぐに結果がでるそうです。
関西国際は、噂どうり、厳しいということです。
情報提供ということで、文を終えます。
パイプから大麻反応が出たのは危なかったね。当局に目を付けられたと思っておいたほうがいいかもよ。家まで送ってもらってタクシー代は浮いたかもしれないけど、自分で家を案内したってことでもあるし、土産のボングは常習性を疑われそうだし、そのうち狙い撃ちで職質されるかもよ。
「肛門の中を検査され、シロだったら金1プンは嘘」って、そんな肛門の中の話、最初からクサイでしょう。
円高だし、これから卒業旅行で海外に出かける人も多いかと思いますが、持ち込んで発覚すると内定も取消しになりかねません。服に染み付いた匂いにすら犬は反応すると聞いたことがあります。だから、プロは必ず着替えて帰国するって。
お大事に。
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カンナビストについてどう考えているのか。散発的にメールで問い合わせがあるので、談話室から拾って書きとめておきます。
市民団体を名乗るなら、せめて活動の目的や運営体制を定めた会則を作るべきだと、私はこれまで何度も会員として提案してきましたが、運営からの回答はありませんでした。
大麻の「非犯罪化」という表向きの主張を支持して会員登録した、裏の事実を知らない一般会員に罪はありませんが、カンナビストは市民団体ではなく、代表者が裏でケミカルドラッグを売ったり、会員名簿をその営業に使ったりしているカルトのような組織だと私(白坂)は思っています。
カンナビストのこと 投稿者:しら 投稿日:2008/02/25(Mon) 03:47
トップページに書くようなことでもないので、談話室に書きとめておきます。
私は、THCのスタッフや、協力してくれる人たちが、カンナビストの手伝いをしようが、運営であろうが、そのことをとやかく言うつもりはありません。
逆に、THCの手伝いをしようとしてくれた人が、白坂は危険で人格に問題があるから近付かないようにと麻生氏に言われた例を、複数知っています。言われた本人から直接聞いただけで6名います。
そのような個人的な事情は抜きに考察し、私自身は、カンナビストは、市民団体ではなく、カルトだと断定するに至りました。
そのような組織体質については、具体的で直接的な数々の経験から、私自身の逮捕前後より感じてきたことですが、大麻取締法の改正を願う立場から、真に市民団体として、一層の発展と、活動の活発化を期待し、ここ1年以上、カンナビストの掲示板にも書き込みをしたりしてきました。
以下は、カンナビストと同じ連絡先で代表者氏が行っている「活動」について、代表者氏自身によって書かれたものです。
------以下引用-----------
麻生結のひとりごと 2007.11.27
わたしたちは、サイケデリックや大麻と変性意識をテーマにした小冊子を作ってきた。サイケデリック効果のあるキノコや2CB、2CT-2、MBDBなどをユーザーに供給していたこともある。もちろん法律にふれることはしていないので、規制が実施される前には停止していた。
------引用ここまで-------
「ALTERED DIMENSION」
http://www.bekkoame.ne.jp/~alteredim/
大麻の非犯罪化を主張しつつ、一方で、今では規制されているマジックマッシュルームやケミカルドラッグを供給していたことが書かれています。
大麻どころではない危険を伴うドラッグです。問題は規制されているかどうかではありません。規制の有無に関わらず、極めて危険な行為であり、「活動」だと思います。サイケデリックそのものを否定するつもりは全くありませんが。
桂川さん逮捕以降の流れでも、中島らもさんが供述したせいだとか、主犯は前田さんだとか、氏は何の根拠もなく、信じ難い言辞を発し続けてきました。私自身、保釈されて電話報告した際、まず言われたのは「運営の斉藤コウさんのことを喋りましたね?」という詰問でした。これも事実無根です。私は誰のことも喋りませんでした。
極左のようなセクト的な思考回路と、ケミカルドラッグの「変性意識」が形成するカルト的性質。表向きには見事と言うほかないレトリック(装飾)が施されているので、事実と実相を知らない人には見えないだろうと思います。また、中にいても気が付かないこともあるだろうと思います。
カンナビストの一部運営が何をしていたか、私は具体的に知っていましたが、つい最近、「提言」に取り組むなかで、気が付いたことがあります。それは、カンナビストが掲げる「大麻問題」自体が、レトリックであるということです。「大麻問題」がレトリックに過ぎないため、大麻取締法の問題を本質的に掘り下げて考える態度や活動に結びつかず、「非犯罪化」という教義に固執してしまっている所以でもあることに。
以上、個人的な見解として、簡略ながら書きとめておきます。
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山崎さんという方のブログ、初めて知りました。
大麻裁判そして裁判官の職権濫用
このブログの目的
はじめまして
私は留置場、拘置所、そして刑務所と合わせて5年ほど塀の中にいた者です。理由は大麻取締法違反です。しかし私は自身の大麻所持を悪いこととはまるで思っておらず、ために捕まった当初より争い続けています。最初に捕まったのは1998年で、そのときは懲役2年6月執行猶予4年の判決でした。
その判決に納得できなくてね
もう一度裁判をしようと故意に大麻で捕まったんですよ。結果は懲役い年4月の実刑でした。一応、論理武装はしていったんですけどね、実際。内容的には私の方が勝っていたと今も思ってるんですが、、、法律知識と現実認識がまるで欠けていたようです。バカデスネー
実刑が確定して刑務所に移ってからも争い続けてました。再審請求を3回やってます。そして23組延べ79人の裁判官と1人の検察官を告訴して、それぞれ付審判請求をしました。おかげで少しは法律知識と裁判官という人種に対する現実認識も進歩したかな。チョットハ、カシコニ、ナッタカナー
私の手元に裁判記録がいっぱいたまっています。それを見てもらいたいと思ってこのブログをはじめたんです。あなたはどう思うだろう?どう感じるだろう?裁判官変じゃない?それとも私が変なのかな
敢えて逮捕されるような戦い方をして、実刑になり、そしてまた山崎さんは敢えて逮捕される戦いを始めようとしているそうです。
認めることができないんだ ぼくは悪いことをしているつもりはない
法律が禁じているのは知ってる でも だから何なのだ?
ぼくは子供じゃないぞ していいことと悪いことの違いぐらいわかるぞ
法律が禁じているのは知ってる でもそのどこが悪いんだ?
大麻についていい加減なことを言う人たちがいる
言っちゃ何だけど 大麻についてならぼくのほうがよっぽどわかってる
だけど裁判官はぼくの言葉に耳を貸さない ぼくの言葉に答えようとしない
ぼくの言葉に答えない(答えられない?)ままにへんちくりんな判決を書く
冗談じゃないぞ ぼくは悪いことをしてるなんてこれっぽっちも思ってない
大麻を使うぼくのどこが悪いというんだ? しっかり答えてもらいたい そのために
そのために ぼくはわざと捕まることにしたんだ 答えてください
ぼくが大麻を使う そのどこがいけないんだ? 答えてもらいましょう 裁判官殿
そのために ぼくはわざと捕まることにしたんです
私はもう二度と逮捕されるような戦い方はしたくないと思っていますが、山崎さんは5年という長期の服役を経て、さらにまた同じような戦い方をしようとしています。タフというか、すごいというか、圧倒される思いです。
でも、勝算はあるのだろうか。またしても実刑を覚悟のうえなのだろうか。山崎さんの戦い方が間違っているなどというつもりは毛頭ないけど、勝てないのではないだろうか。思いの正しさは、法廷では通用しないから。
個人的な感想としては、できれば逮捕などされないでほしい。実刑になどならないでほしい。逮捕されないような戦い方を模索してほしい。これだけのものすごいパワーがあるのだから。
そう感じました。
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大麻取締法被害者センターでは、スタッフの打ち合わせ用に、非公開の「チームTHC掲示板」を使っています。私が過日投稿したものを編集し、公開サイトのここでもお伝えしておこうと思います。
最近感じること
ここに書くことも含めて、取締当局に捕捉されているだろうな。そう思っています。
かなり前から、なんだか内偵が入っているのを感じます。
思い過ごしかもしれませんが、こういう時は、そうかもしれないと思っていたほうが良いでしょう。
談話室を荒らして俺に出入り禁止にされた者が、逆恨みして事実無根の垂れ込みをしている可能性もあります。そのような書き込みもあり、私は即削除したので、目にしていない人もいるかと思いますが。
私は、現在、大麻の栽培や所持など、表向きではなく、絶っています。
私は大麻はとってもいいものだと思っているので、そりゃもちろん栽培したいです。ですが、逮捕されるようなことになると、個人的にももちろんものすごく困ります。なんせ、執行猶予中ですから。
俺が逮捕されたりすると、大麻取締法に反対するグループの代表が執行猶予中に大麻栽培や所持で捕まったということで、マスコミは面白がって袋叩きにしてくるでしょう。産経など大喜びして書きたてるだろうね。
関東学院大ラグビー部の例のように、大麻弾圧を進める無能当局のプロパガンダに利用され、大麻の個人利用を許容する日本社会を実現するうえでも、ダメージが大きいだろうと思います。
私が逮捕されることによって、スタッフやボランティアとしてここに参加してくれている人たち、登録してくれた会員たちにも、私の関連先という因縁を付けられ、ガサなどの大迷惑が及ぶことも考えられます。
だから、表向きではなく、今は私は栽培も所持も使用もしていません。いつから栽培も所持も使用もしていないかについては黙秘します。
(*´ω`)y-~
白坂は危ない。そう思っている人もけっこういるようです。
「嗜好目的大麻免許申請記」とかやって、栽培していることを公言し、逮捕されることを選択するような戦い方をしたのだから、こんな危ない奴とは付き合えないと思っている人がいるのは当然だろうと思います。俺だってそんなアホとは付き合いたくありません。(^^y-~
あの時と今は、もう全く状況が異なります。私個人のことだけではなく。
私は間違っても逮捕されてはならない。間違っても、私の関連先などとして、ここで力を貸してくれている人たちや会員たちに大迷惑が及ぶようなことがあってはならない。それは、THCをNPO/NGOとして位置付け、自ら代表に就いた者の責任でもあるのだろうと思います。
もっとも、THCのスタッフは居住地もバラバラで、一緒にぞろぞろパーティーに出かけて吸ったりすることもないし、栽培や所持をしている人がいるのかどうか詮索するつもりもないし、知りませんが。
「現物」ではなく、「思い」でつながっていることが、チームTHCの強みだと思っています。
大麻取扱者免許を取れれば話しは別ですが、私は、少なくとも、THC代表を名乗っている間は、みだりに、大麻の栽培も所持もしません。誓います。
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1月のある晩、出先から帰ると、寒空の下、玄関の前に若い男が立っていた。
「大麻被害者センターのシラサカさんですか?」と言う。
「大麻被害者じゃなくて、大麻取締法被害者だけど。」
そう答えると、若者は「すいません」とちょっと頭を下げ、「相談したいことがあって来たんですけど」とのこと。遠路はるばる、九州の某県から電車を乗り継いで来たという。当局の人間ではないようだ。ある方法で私の住所を調べたのだそうだ。用件の想像はついたので、お引き取り願おうとも思ったが、本当に九州からならかわいそうな気もしたので、とりあえず家の中に入れた。
居間でコーヒーを飲みながら話を聞くと、父親が癌で、大麻を試させたいのだという。若者本人も大麻の経験はあり、THCのサイトなどを読んで、大麻が癌にも効果があることを知り、分けてもらいたいと思って訪ねてきたとのこと。
前もって連絡もなしに突然このように訪ねて来られたのは、THCを始めてからこれで3人目だ。
その若者が名乗った名前が本名なのか、本当に九州から来たのか、本当に父親が癌なのか、私には確認する術もない。はっきり言って、あまりにも非常識だろう。私の長男とさほど年齢も変わらないだろう若者に、私の言葉は説教じみていたと思う。そもそも私は今は大麻を持っていない。「少しでいいので」と言われても、ないものはないし、仮に父親の病のためだとはいえ、持っていそうな者を紹介したり仲介したりすれば、発覚したとき、それだけで幇助の罪が問われる。私はまだ執行猶予中でもある。
なぜ前もってメールで連絡をくれるなりしないのだろう。メール1本くれればお互いに時間を無駄にせずに済むことなのに。そう言うと、若者は、
「メールとかするの、ヤバイかと思って」
とのこと。話が逆立ちしてないだろうか。
相談対応でも感じることだが、自分の事情しか考えていない者が多いように思う。「仕事もあるので逮捕されるのは困る」とか。逮捕されて困らない者はいないだろう。何度ものメールの往復で急場を凌ぐ対応などをアドバイスしたまま、それきり連絡がなくなり、その後どうなったのか報告もくれない相談者が多い。
若者は、お金の持ち合わせもあまりなく、泊まるところもないと言う。夕飯を食わせ、地酒を振る舞い、一晩の寝床を提供し、翌朝、最寄の駅まで送ってやった。
その後、若者からは礼のメールすらない。これを読んではいるのだろうか。
クリックくらいしろよな。↓
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アメリカ民主党の大統領候補オバマ氏は、大麻の非犯罪化を支持しているそうだ。カナビス・スタディハウスに掲載されたNORMLの記事で知った。オバマ氏自身が2004年にノースウエスタン大学で語っている様子がワシントン・タイムズでビデオ公開されている。
オバマ氏は大麻の非犯罪化を支持する一方、全面的な合法化については否定的だそうだ。
大麻の社会的な扱いを論じるとき、「非犯罪化」とか「合法化」などの言葉が用いられる。大麻を肯定する立場の人からも「オランダは大麻が合法化されている」といった言い方を聞くことがあるが、オランダでも大麻は規制薬物であり、一定の条件下で個人使用目的の所持や販売が犯罪とされずに認められているといった状況のようだ。「合法化」ではなく「非犯罪化」だ。
「非犯罪化」と「合法化」。なかなか分かりにくい話だと思う。オランダではコーヒーショップで一回5グラムまでの大麻売買が容認されているが、売るための栽培は禁止されているというからますます分かりにくい。
このような状況は、現在の国際条約の規制から生じている問題ではないだろうか。薬物政策研究者のTakuさんの論稿では次のように触れられている。
1961年の単一条約については逐条コメンタリー(Commentary on the Single Convention on Narcotic Drugs 1961)が出されている。4条「一般的責務」(General Obligations)に対するコメンタリー23では、
「政府は、法的権限なしに個人使用のため薬物を所持した場合、禁固刑を科することを控える(refrain)ことがありうることを疑う余地はない。それに対し、そのような権限なしに配布を目的とする所持に対しては、禁固刑や他の自由の剥奪(deprivation of liberty)を伴う罰により処罰されなければならない」
United Nations(1973), Commentary on the Single Convention on Narcotic Drugs 1961 .
と述べている。つまり単一条約の趣旨として、個人使用目的での所持と配布目的での所持を区別すると同時に、前者に対しては禁固刑を控える権限を各国政府が持っていることがコメンタリーとして付されているのである。
非犯罪化とは、規制対象とされた薬物であっても、個人使用目的の所持の場合は刑罰の対象としないということのようだ。しかし、個人使用目的の所持を非犯罪化しても、その個人に配布する行為は犯罪のままだ。需要を認めながら供給を認めないような話だ。オランダのコーヒーショップは、非犯罪化された需要に対応する、非犯罪化された供給のシステムと言えるのではないだろうか。もちろんその前提には、大麻がソフトドラッグであり、危険度の高い薬物ではないという認識があってのことだ。オランダ政府も自国内にアヘン窟を作るつもりはないだろう。中国にアヘン窟を作ったイギリスの場合、個人使用目的の大麻を非犯罪化しながら、供給の非犯罪化がなされていないので、却って問題が複雑になってしまった側面があるようだ。
2004年1月のダウングレードに伴う非犯罪化によって、リクレーショナル用途にカナビスを使う人たちはそれなりの恩恵を受けたが、そのかわり栽培や供給の罰則が強化され、医療カナビスを栽培したり供給したりしていた人に対する刑罰は逆に重くなってしまった。また、それまでは医療カナビス患者に同情的だった一般ユーザーたちは自分が逮捕されなくなったことで医療カナビスに興味を示さなくなった。
一方、供給源を確保しない中途半端な非犯罪化は、カナビスをますます犯罪組織に頼らざるをえない状況を生んだ。それに伴い供給源が大型化し、警察の集中取締りも頻繁に行われるようになった。しかし、そのことが原因になってカナビスが品薄になり、残った犯罪組織は一獲千金のチャンスとばかり、危険な混入物を混ぜて重量を増やして利益獲得に走った。
異物混入バッズは、一般の人たちの健康を脅かすばかりではなく、THC4MSの逮捕で医療カナビス供給源を断たれた医療カナビス患者たちもそうした危険なカナビスに頼らざるをえなくなり、健康への懸念をさらに倍加する結果となってしまった。このように、中途半端な非犯罪化のしわ寄せは、最も弱い医療カナビス患者に集中して重くのしかかることになった。
オランダの場合も、完全な合法化ではなく非犯罪化ではあるが、ユーザーの供給源としてコーヒーショップが認められ、さらに国による医療カナビスの供給も行われており、イギリスのような醜い混乱状態は起こっていない。オランダの非犯罪化政策もいろいろな問題を抱えているとは言え、イギリスとの違いは非常に大きい。最も弱い者を置き去りするどころか、さらに深刻な状況に追い込んでしまったイギリスの非犯罪化政策は、それ自体がひとつの不正義と言える。
引用元:もう失うものは何もない 逮捕など恐れない カナビスで痛みに耐えるミュージシャン/カナビス・スタディハウス
大麻がさまざまな疾病に治療効果があることは、数多くの研究からも明らかになっており、嗜好目的で使用してもアルコールやタバコほどの害はないことも明らかだ。この問題の根本的な解決は、国際条約での大麻規制のあり方を見直すことから始まるのではないだろうか。個人的な大麻使用の容認は、そのための供給までを視野に入れて考える必要がある。生産・流通・供給までを制度的に管理し、その過程から犯罪組織を排除すれば国際条約の目的は果たせるだろう。制度的な管理とは、合法化に他ならない。
オバマ氏は大麻の「全面的な合法化」は支持しないと語ったそうだ。なぜ「全面的な合法化」を支持しないのか、オバマ氏の言う「全面的な合法化」とはどのような意味を指しているのかよく分からないが、少なくとも我が国の宗主国であるアメリカ様の大統領候補が、個人使用目的の大麻所持を犯罪とはしないと表明していることは、とても意味のあることだと思う。
選挙権はないので一票を投じることはできないが、ぜひバラク・オバマ氏に大統領に当選してほしい。そして、日本の厚生労働省に大麻を見直すよう命令してほしい。
オバマ氏に1票の代わりに清きクリックを↓
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12月25日に発売された実話ナックルズX vol.3に書いた原稿です。この原稿を書いた時点では、一緒に吸った学生12名は送検されていませんでした。が、その後送検され、不起訴処分となり、裁判にはなりませんでした。一緒に吸ったことがあるというだけでは罪など問えないことを知りながら、取締当局はみせしめとして送検したのだろうと思います。アメリカ連邦政府の猿真似、ハームプロダクション政策とでも申しましょうか。
関東学院大学ラグビー部の部員が、合宿所の押し入れで大麻栽培にトライして逮捕された。英国遠征で買ってきた大麻もあったらしい。守りの甘いラガーマンだとは思うが、どこかの大学のレイプ事件のような意味での被害者はいない。今回の事件で最も被害を受けたのは大学ラグビーではないだろうか。大麻取締法違反の被害は、逮捕によって起きる。
マスコミは当局発表を垂れ流して大騒ぎしている。学生に大麻の種を売った店にも捜索が入った。一緒に吸っていた部員が十数名いて、大麻には使用罪がないので、警察は「譲り受け」や「共同所持」で書類送検を検討しているという。
現在は規制対象外の「種」や「使用」を弾圧するための当局の大宣伝に、マスコミがえらやっちゃよいよいと踊っているのである。
取締当局はどうしても大麻を弾圧したいらしいが、弾圧は悪循環しか招かない。店で種を買っていた者はネットで海外から買うだろうし、自分で栽培していた者をブラックマーケットに追いやるだろう。それは覚せい剤などのホントにヤバイ薬物との接点をわざわざ当局が提供するようなものだ。海外からの種の流入を止めることなどできるわけがない。
必要なのは、弾圧ではなく、正しい知識の普及と教育であり、理に適った管理であり、それを具体化する政策である。日本の薬物政策は、米国の共和党政権による麻薬撲滅政策の猿真似に過ぎない。ナンシー・レーガンがノリノリだったという「Just Say No」を「ダメゼッタイ」と翻訳しただけだ。莫大なコストがかかるだけで、米国の薬物弾圧政策は破綻している。
オランダでは、薬物使用による個人と社会へのダメージをできるだけ小さくするための害削減政策が採られ、欧州の薬物政策はその流れにある。
米国民主党の大統領候補は全員が医療大麻を支持している。政権が変われば米国の大麻政策にも変化が現れるだろう。政権を変えて政策を変える。日本にも必要なことだろうと思う。
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大麻吸引、12部員を不起訴…従属的な立場考慮か
関東学院大ラグビー部員の大麻事件で、横浜地検は28日、大麻取締法違反(共同所持)の疑いで書類送検された2~4年生の部員12人(19~22歳)全員を不起訴にしたと発表した。処分は20日付。
いずれも、元部員の梅埜桂嗣(21)、中村大樹(21)両被告(大麻取締法違反の罪で起訴、退学処分)に誘われて大麻を吸ったと認めており、従属的な立場だったことなどが考慮されたとみられる。
神奈川県警の調べによると、12人は7~8月、ラグビー部の寮として使っていた横浜市内のマンションや合宿先のホテルで、乾燥大麻を共同で所持した疑いが持たれていた。
(2007年12月28日19時36分 読売新聞)
読売新聞
この事件は、輸入モノの大麻の種が国内に出回り、大麻を栽培する者が増加していることに対する、取締当局の格好の弾圧材料として使われた。関東学院大学ラグビー部という広く知られた名前は、取締当局にとって格好の餌食だった。
私たちTHCには数多くの相談が寄せられるが、その多くが親しい人が逮捕されたというものだ。逮捕された夫や彼氏が大麻愛好者であること知らなかったという女性からの、いたたまれないような話も多い。大麻がどうのこうのよりも、人間関係が壊れてしまうことも多い。大麻取締法違憲論裁判どころではない。
関東学院大学の事件でも、きっと多くの人たちが、途方もなく、今もとても辛い思いをしているに違いない。気の毒なことだ。好奇心旺盛な若者たちが、ちょっと調子に乗って部活仲間と大麻を育てて吸っただけだ。
大麻には覚せい剤のように意識を錯乱させる心配などない。アルコールの酔いよりよほど穏やかだ。だから、彼らは現にどこにも被害や危害どころか迷惑すらかけていない。全ての災難やダメージは逮捕によって引き起こされたのだ。彼らのチームや大学だけでなく、大学ラグビー自体も大きな痛手を蒙った。ラグビーに打ち込むような、血気盛んな若造たちに負わせる罪として、あまりにも過剰でやり過ぎではないか。かわいそうに。まるで大犯罪だ。たかが大麻で目くじら立てて。
私たちに寄せられた相談の中に、関東学院大の事件と同じような例があった。その学生は、友人に誘われて一緒に何度か吸ったことがあるだけで、所持も栽培もしていなかった。友人が逮捕され、学生の自宅にも家宅捜索が入ったが、大麻もパイプも出なかった。学生は任意で警察に同行し、調書を取られて帰宅した。後日、改めて呼び出され、再び調書を取られたが、送検はされず、学生に対する調べは終わった。大麻には吸引や使用に関する罰則はないのだから、送検したところで起訴できる内容ではないからだ。同じような事例は他にも何度かあった。
今回の関東学院大学の件は、そもそも「共同所持」などとして送検したこと自体がみせしめであり、起訴できないであろうことは神奈川県警も最初から分かっていたのだろう。
今回の一連の出来事は、「種」や「使用」を抑え込みたい当局の大プロパガンダであり、印象操作だった。その効果はさっそく出ているようだ。聞くところによると、これまで種を売っていた店に、取り扱い中止が広がっているそうだ。当局の狙った成果だろう。
しかし、何か解決するだろうか。同じ者たちや別の者たちが、別の店や別の方法で販売を続けるだろう。しかも、きっともっと巧妙に。ネットで海外からも買える時代だ。何も解決しないのである。残ったのは、大麻は厳しく罰せられるという印象だけだ。種の販売も取り締まるという当局の姿勢を見せつけ、一緒に吸っただけでも「共同所持」とかでヤバイことになるという強い印象を国民に植え付けた。
大麻に手を出すととんでもないことになるぞ、という印象操作。今回の事件はただそれだけが残った。それが当局の目的でもあっただろう。
昨年、トンボ鉛筆の元会長が覚せい剤や大麻で逮捕された事件の初公判、検察は冒頭陳述で、「大麻について、被告人は、以前覚醒剤を購入した際におまけでもらったと供述している。」と述べたそうだ。
参照:産経新聞「留学中からマリファナ、コカイン…トンボ鉛筆元会長初公判」
大麻は覚せい剤のおまけだそうだ。ハームリダクション用かな?
種の販売を弾圧し、自分で育てることができなくなったユーザーたちが、大麻を入手する目的で、このようなブラックマーケットに接触し、おまけの大麻だけでなく、結果的に覚せい剤に手を出す危険性が増した。
ブラックマーケットの住人たちは喜ぶことだろう。神奈川県警さまさまである。まさか裏で神奈川県警とブラックマーケットがつながっているのではあるまいな。ありそうで怖い。
大麻取締法には栽培について免許制がある。厚労省は非科学的な戯言を言って、陶酔成分のほとんどない、誰も吸わねーよみたいな産業用の大麻栽培すら抑圧している。ばかばかしく、情けない話だ。こんな官僚たちに、大麻の可能性を活かせる日本など実現できるわけがない。
麻薬単一条約は、大麻産業はもとより、個人的な栽培を刑罰を以って禁じることなど要請していない。カナダ大使館のサイトでは同国での大麻産業について誇らしげに書かれている。
参照:カナダ大使館「カナダの麻(ヘンプ)栽培」
個人使用目的の大麻について、少量の栽培を認めている国や、事実上容認している国もある。
日本でも栽培免許制を活用し、二十歳以上とか、本数の制限など、一定の条件を決め、要件を満たしていれば個人にも栽培免許を交付すればいい。税収にもなるし、種の流通も管理できる。他の薬物との接点も切れる。
現状は、仕事もしており、家庭もあり、何の問題もなく暮らしている者を、ただ大麻を所持していたというだけで逮捕し、勾留し、仕事を失わせ、家庭を崩壊させている。そのようなことが莫大な税金を使って行われているのだ。なんと馬鹿げたことだろう。
大麻のリスクについても、嘘を並べて「ダメ!ゼッタイ!」と脅かすだけでは逆効果でしかない。大麻にはアルコールやタバコほど害はなく、それほどキケンなものではないし、むしろ薬にもなるし、予防医学的な意味からもいいものである可能性を、既に多くの者が知っている。
レスター・グリンスプーン博士は、「大麻はやがて21世紀のペニシリンと言われるようになるだろう」と言っている。
無意味で非生産的な大麻弾圧は、不幸な悪循環と、税金の無駄使いしか生まない。
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厚労省やダメセン[正式名称:(財)麻薬・覚せい剤乱用防止センター]と、私たちとのこれまでのやりとりを見て頂けば分かるように、彼らはまともに大麻政策のことなど考えていない。
日本政府は、アメリカの麻薬撲滅政策に追従し、その延長で大麻を弾圧しているだけだ。欧州は必ずしもアメリカの麻薬政策に追従していない。
参照:「ハームリダクション政策」 / 「オランダは素面、正面からカナビス法のあり方を議論」カナビス・スタディハウス
大麻取締法から派生する諸問題は、基本的には、政策を変えないと解決しない。
しかし、大麻取締法に関する問題は、今のところ国政レベルでは関心を持たれていない。
大麻取締法から派生する諸問題を国政レベルで解決するには、政治への働きかけが不可欠だ。そのような時期に来ていると思う。
政治への働きかけには、大麻党のような政党を作る方法もあるだろうし、主要政党への働きかけや、政治家個人への働きかけもあるだろう。
建設的で、実現可能な、未来志向の大麻政策を作り、こちらから働きかけなければ、黙っていては何も変わらないと思う。
大麻政策を牛耳っている厚労省は、大麻の科学的事実になど関心がない。それは厚労省が持っている大麻情報の全てを見ても分かる。
彼らの関心は、既得権益を守ることであり、天下り先を確保して、何度でも高額の退職金を掠め取ることであり、そのようなおいしい生活を維持拡大することだけだ。国や国民のことなど全く考えていない。
堺屋太一さんが実に鋭く分析し、指摘している。堺屋さんは官僚を「怠慢」で「無能」で「退廃」していると言い切っている。官僚組織は「仲間利益優先」で「悪い奴ほど出世する」。「官僚のエリート制度改善無くして、日本の明るい未来は見えてこない」と言っている。元官僚の堺屋さんだけに説得力がある。
janjanビデオコラム参照
堺屋太一のビデオコラム vol.90 公務員制度の改革(1)
堺屋太一のビデオコラム Vol.91 公務員制度の改革(2)
堺屋太一のビデオコラム Vol.92 公務員制度の改革(3)
堺屋さんは、政府が作った「公務員制度の総合的な改革に関する懇談会」の理事で、この懇談会の様子は首相官邸のサイトでビデオが公開されており、官僚組織に切り込む堺屋さんの様子を見ることができる。
参照:首相官邸「公務員制度の総合的な改革に関する懇談会」
頑張れ!堺屋さん!
国連でも薬物政策が検証される今年、国内においても「薬物乱用防止新五か年戦略」の節目の年だ。
大麻取締法から派生する諸問題を解決するには、政策をどうするか、腐った官僚の壁をどう越えるか、という現実と向き合う必要があるのだと思う。
このサイトの左側の目次で言えば、今年、「論」や「質問と対話」を充実させる方向で、私たち自身の取り組みを深めていきたいと考えている。
(この項終わり)
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今日は多くの方が仕事始めでしょうか。
昨年の世相は「偽」という言葉に象徴されていましたが、今年は「真(まこと)」に反転するきっかけの年となるでしょうか。
私たちの取り組みから拾うと、昨年は、なんと言っても、大麻を吸ったことも見たこともなく、ただ騙されて何も知らずに海外から持ち込んでしまった人が、3人も、長期の実刑を受けてしまうという司法による犯罪がありました。冤罪は裁判の「偽」です。
来年5月までに裁判員制度が始まりますが、司法改革は何よりも冤罪を出さないことを目的としなければ意味がないだろうと思います。
私は裁判員制度や司法改革について不勉強ですが、裁判員制度の導入に強く反対している人たちもいるようです。確かに裁判員に指名された国民にとっては、仕事は休まなければならないし、重大な刑事事件の証拠調べなども、とても大きな負担になるだろうと思います。それでも、次々と冤罪を生み出してしまう現在の司法の欠陥を身に沁みて感じる者にとって、裁判員制度は、国民が裁判の内容を監視するという点において、意味を持ち得るのではないかと思います。ネットを見ても、実際に冤罪で泣き寝入りせざるを得なかった人や、不当な裁判に憤りを持つ人が、裁判員制度に肯定的な意味を見出そうとしているように思われます。私自身、大麻取締法は生存権をも侵害する糞法だと最高裁まで訴えましたが、裁判所は一審から最高裁まで、その主張について一言も触れずに黙殺しました。裁判員制度であれば勝てたのではないかと今でも思っています。少なくとも、司法は、棄却であれ、私の主張に何か反応を示すものだと信じていたので、そのためにこそ最高裁までやったので、全く一言も当方の主張に触れない裁判官たちには愕然とする思いでした。
これほどの冤罪だらけで、司法がまともに機能していないことを知るまでは、私はあまり裁判員制度に関心がありませんでした。しかし、大麻取締法違憲論裁判だけでなく、全くの冤罪がこうも多いので、既に導入が決まっている裁判員制度に関心を持つようになりました。
課題は山積のようです。「国民が裁判を監視する」ものであってこそ、裁判員制度には意味があると思いますが、どうも形式的に国民を裁判に参加させ、日本の前近代的な司法の実態に対する国際的な非難をかわそうとする下心を感じます。テレビでも新聞でも、裁判員制度が始まると盛んに喧伝していますが、いったい何でそんな国民の負担になるような制度が始まるのかという、肝心要な点が見過ごされているのではないかと感じます。技術的な話はもちろん大切ですが、何のための裁判員制度なのかといった議論があまりにも不足してはいないでしょうか。最高裁のサイトには裁判員制度の導入理由について次のように書かれています。
国民のみなさんが刑事裁判に参加することにより,裁判が身近で分かりやすいものとなり,司法に対する国民のみなさんの信頼の向上につながることが期待されています。国民が裁判に参加する制度は,アメリカ,イギリス,フランス,ドイツ,イタリア等でも行われています。
果たして、裁判が身近で分かりやすくなることを望んでいる国民のみなさんって、どのくらいいるでしょうか。私個人は、裁判が多少分かりにくくても、身近なものでなくても、正しい裁判が行われているなら、それでちっとも構いません。誰が刑事事件の裁判を身近に感じたいでしょうか。しかし、こいつらに任せておいたら、無実の国民のみなさんが実刑を喰らったり、長期の拘留を受けたり、ちゃんと審理しなかったりと、とんでもないことになっているので、国民が裁判を監視する仕組みも必要悪かと思うのです。
最高裁のサイトにはこんなことも書かれています。
●どうして裁判員制度を導入したのですか。
類似 これまでの裁判に何か問題があったのですか。
これまでの裁判は,検察官や弁護士,裁判官という法律の専門家が中心となって行われてきました。丁寧で慎重な検討がされ,またその結果詳しい判決が書かれることによって高い評価を受けてきたと思っています。
しかし,その反面,専門的な正確さを重視する余り審理や判決が国民にとって理解しにくいものであったり,一部の事件とはいえ,審理に長期間を要する事件があったりして,そのため,刑事裁判は近寄りがたいという印象を与えてきた面もあったと考えられます。
冤罪だらけの判決を出しておきながら、「丁寧で慎重な検討がされ,またその結果詳しい判決が書かれることによって高い評価を受けてきた」と最高裁は書きますが、誰が高い評価などしたのでしょうか。無実の国民を刑務所送りにしている犯人たちがこのような問題意識では、何も解決しないのではと私は危惧します。
冤罪を出さない裁判を実現するためには、仮にうまく機能したところで裁判員制度だけでは全く不十分でしょう。国民が審理に参加する事件は重大な犯罪に限られていて、大麻取締法違反の事件には無関係です。大麻取締法違憲論裁判にも裁判員制度を適用してもらいたいと強く思います。
取り調べの可視化(録画と録音)も冤罪を防ぐ大きな手段のひとつになると思います。しかし、それでも不十分だろうと思います。
身に覚えがないことで、ある日突然逮捕されると、そのまま取り調べのために勾留され、私選で弁護士を雇うお金がなければ、起訴されるまで弁護士も付きません。文字通り、地獄の沙汰も金次第です。
一方、取り調べる警察や検察は公務員であり、仕事として圧倒的な物量で捜査を行い、被疑者を有罪にしようとします。初めから勝ち目はないのです。私は、検察庁に対峙する機関として、弁護庁のようなものが必要だと思っています。現在の刑事裁判は、逮捕された国民に圧倒的に不利であり、不公平です。税金を使って国民を有罪にするための捜査が行われるのだから、被疑者となった国民を弁護するための仕組みも公的に保障するべきだと思います。
裁判は被告人に弁護士が付かないと開けないので、自分で弁護士を雇う経済的な余裕がない場合、国選の弁護士が付きますが、裁判の現実にちょっとでも触れた人なら知っている通り、国選の弁護士など何の役にも立たないことが圧倒的に多いのです。公判直前まで連絡すら取れない弁護士もいます。弁護士という肩書きを裁判に貸しているだけのような弁護士がすっっっっっごく多いのです。せっかく取り調べが可視化されても、弁護士にやる気がなければ猫に小判、「宝の持ち腐れ」ならぬ「証拠の持ち腐れ」です。現状は、国民を弁護する仕組みもまた「偽」なのです。
大麻密輸の冤罪で懲役5年罰金100万円の判決を受けた祐美さんの上告期限が今月9日です。本人だけでなく、逮捕から、一審、二審と、弁護士の費用を捻出し、懸命に妹を支えてきた姉のさゆりさんも、とても辛い思いで日々を過ごしています。祐美さんの件では、東京高裁は、初公判の日に控訴棄却の判決を言い渡しました。裁判官たちは祐美さん本人の話を法廷で聞くつもりが最初からなかったということです。初公判の日、すでに判決文は書き終わっていたのです。祐美さんの件も、裁判員制度で審理されていたら全く違った判決、当然の無罪が出ていただろうと思います。
現在の日本は、国民が主権力を発揮しなければどうにもならない状況にあるのだと痛感しています。
私たちは、昨日を変えることはできないけど、明日を変えることはできる。どこかで聞いたその言葉を、餅と一緒に噛み締めて、喉に詰まらないよう希望を持って前向きにお茶を飲みながら、新しい1年をスタートしたいと思うのです。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
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小平市に東京都薬用植物園という楽しそうな施設がある。ウェブサイトは東京都健康安全研究センターのドメイン下に置かれている。「山菜と間違いやすい有毒植物の見分け方」などの実用的な情報も公開されており、春から夏にかけて、うちの周辺でも採れるモミジガサが、有毒のヤマトリカブトと似ているとして写真が掲載されている。素人がやたらに採って食うと怖いことになりそうだ。
このサイトのトップページには次のように書かれている。
『薬草』というとなんだか古臭いイメージがありませんか?
でも実は『薬草』には、皆さんがお使いになっている医薬品の原料になっているものがたくさんあります。
美しい【ケシ】からは、痛み止めとしてなくてはならない【モルヒネ】が作られていますし、インフルエンザ治療薬として有名になった【タミフル】も【トウシキミ(ダイウイキョウ)】の果実の成分から合成されています。
またこのサイトの「♪ 東京ではここでしかみられない花・ケシ」というページには、医療関係者がモルヒネを十分に理解していないと指摘がある。
《がんの痛みからの解放》
1986年にWHOから「Cancer Pain Relif(がんの痛みからの解放)」というレポートが発表されて以来、国際的にモルヒネの鎮痛薬としての有用性が再認識され、その消費量が増大してきました。
日本でも、平成元年に発売された「硫酸モルヒネの徐放錠(じょほうじょう)」によってがんの痛みから解放された自宅療法が可能になりました。ところが、いまだがん疼痛(とうつう)緩和についての医療関係者の理解が十分とはいえず、厚生労働省・日本医師会などが中心となって、がんの疼痛に対するモルヒネなどの適正使用の普及が図られています。
モルヒネが癌の疼痛緩和に使われていることは、今でこそ多くの人が知っていると思うが、欧米に比べると日本での使用はまだ少ないらしい。医療関係者にも誤解があるという指摘は、医療関係者自身が運営する複数のサイトにも見られる。例えば「がんの痛みネット」や「がん緩和ケアマニュアル」。
同じような記述は、厄人の天下りのために存在するダメセンのサイトにもある。
WHO方式がん疼痛治療法が1986年に公表されてから20年が経過しました。この間、我が国のオピオイド製剤の使用量は少しずつ増加してきましたが、欧米諸国と比較するとなお低い水準にあり、がん患者の除痛は十分ではないと指摘されています。この主な理由として、医療関係者の間でWHO方式がん疼痛治療法が十分に知られていないことがあげられています。
確かにモルヒネというと、なんだか怖い麻薬といったイメージが今も根強くあるのではないだろうか。私自身も以前はモルヒネをアブナイ麻薬だと認識していたように思う。いったいこの刷り込み・思い込みはどこから来ているのか。有用な医薬品であるモルヒネなのに、どうして誤った認識が形成されてしまったのか。医療法人つくばセントラル病院のサイトには次のように書かれている。
モルヒネを鎮痛剤として適正に使用する限り、精神がおかされたり、依存性が出たりすることはありません。それにもかかわらず白眼視されてきた背景には、かってアヘンが社会問題だった遠い時代の歴史があることと、第2次大戦後に世界中で行われた麻薬撲滅キャンペーンの中で過剰に脅かされたことが大きな原因です。
第二次世界大戦後、麻薬撲滅キャンペーンが行われるなかで、白眼視され、過剰に脅かされ、結果として、誤った認識が社会に定着してしまったらしい。何のこと?
モルヒネだけではない。大麻も全く同じだ。今現在も尚、大麻については、「麻薬撲滅キャンペーンの中で過剰に脅かされ」続けている。これは情報操作なのである。一度社会に誤った偏見が定着してしまうと、正しい情報に回復するのはとても大変だということの一例でもあるだろう。
昨今、海外の研究機関からは大麻の医薬品としての効果が次々と研究報告されており、アメリカの民主党大統領候補も全員が医療大麻を支持しているが、日本では国民の命を平気で粗末にする腐れ倣岸厚労省と、その天下り機関である罪団呆人麻薬・覚せい剤乱用防止センターが、莫大な税金を投入して大麻撲滅キャンペーンを続けている。大麻はさまざまな疾病に効果がある薬として、将来的には間違いなく世界中で見直されるときが来るだろう。大麻研究で知られるレスター・グリンスプーン博士が「大麻はやがて21世紀のペニシリンと言われるようになろだろう」と論評していることがカナビス・スタディハウスで紹介されている。
かつて麻薬撲滅キャンペーンで過剰に脅されて白眼視されていたモルヒネ。今も同じ過ちを繰り返し続けている、分かっていながらやっている厚労省の厄人ども。
モルヒネや大麻だけではないのだろう。私たち自身が、知らず知らず、厄人やマスゴミの誘導によって、実はとんでもない誤解をしている事象が他にもあるのだろう。怖いことだ。流された情報は本当に正しいのか。誰がどんな意図で流している情報なのか。私たちは、垂れ流される情報を疑い、検証する姿勢を持たなければならないのだと思う。
(つづく)
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過日、厚労省や最高裁のドメインからアクセスがあることをお伝えしましたが、ざっと見たところ、以下のような官庁などからアクセスがあります。
厚生労働省(mhlw.go.jp)、最高裁判所(courts.go.jp)、衆議院(shugiin.go.jp)、参議院事務局(sangiin-sk.go.jp)、環境省(env.go.jp)、総務省(soumu.go.jp)、文部科学省(mext.go.jp)、財務省(mof.go.jp)、海上自衛隊中央通信隊群(jmsdf.go.jp)、農林水産省(maff.go.jp)、国土交通省(mlit.go.jp)、外務省(mofa.go.jp)、科学警察研究所(nrips.go.jp)、防衛省(mod.go.jp)。
その他、go.jpドメインの複数の研究機関などからも閲覧されています。国家公務員のみなさま、衆参両議院関係者のみなさま、ご覧頂きましてありがとうございます。大麻取締法で何か困ったこと、相談したいことがある場合は、お問い合わせフォームからご連絡下さい。
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東京都健康安全研究センターのサイトには、「過去の不正大麻・けしの発生データ」が表で示され、平成11年から16年までの間に都内で抜かれた本数が書かれている。それによると、けしは件数も本数も大麻に比べるととても多い。
過日、この東京都健康安全研究センターに電話したところ、直接の担当は「東京都福祉保健局健康安全室薬務課麻薬対策係」だとのことで、そちらの担当の女性に話を聞いた。
Q:表を見ると大麻に比べてけしが圧倒的に多いが、そのけしは不正に栽培されているものなのか、自生しているものなのか、内訳はどうなっているのでしょう?
A:内訳の詳細までは手元にデータがありませんが、自生のものもあれば、誤って知らずに栽培していたケースもございます。ですから両方と考えたほうが良いと思います。
Q:どっちが多いのですか?
A:どちらかというと自生のほうが多いと思いますねえ。
Q:都内にけしが自生してるんですか?
A:しちゃうんです。かなり雑草のように力の強いものなんですね。けしも種類が何種類かございまして、その前のページにあるかと思いますが、セティゲルム種とソムニフェルム種というのがあって、セティゲルム種のほうは雑草のように種が飛び散ってどんどん広がっていくんです。ですので、誰かが栽培したという場所ではなく、山の中とか、道端とか、種が飛んでそこに生えてしまうケースというのがかなりあるんです。逆にソムニフェルム種のほうは栽培しないとなかなかうまく花が咲かないというのがありまして、きれいだということで広がってしまうということがあるんですよ。
Q:きれいなんですか?まあ写真を見るときれいですよね、確かに。
A:そうなんですよ。個人的には、植えていけないものでなければ栽培したくなるような立派なお花なんですね(笑)、でもそれも分かるんですがダメなんです(笑)。
Q:大麻は少ないですね?こちらも自生してるものがあるんですか?
A:そうですね、両パターンあります。
Q:大麻も不正に栽培されているものがあるということですか?
A:栽培は少ないと思います。ちょっと手元に点数がないものですから、正確にはお話するのは難しいかなと思うんですけれども。けしの場合は種が飛び散るということがあるんですね。で、大麻のほうはそれがあまりないものですから、それで本数に差が出ているんだと思います。
とのことだった。
しかし、「観賞用」の種ではなく、自生している大麻であれば、雌株だけでなく、半分は雄だろう。雄の花粉が飛び散ると、アッという間に雌が受粉して、種付きのバッズだらけになってがっかり、天ぷらにしよう、みたいなことになるのではないだろうか。
平成13年には195本が抜かれていて、自生ならその程度の本数は文字通り自然だと思うが、他の年は数件の事例全体で10数本程度しか抜かれていない。1件当たり10本以下だ。これは自生していたのではなく、誰かが植えたものではないのかなあ、という疑問が残る。
東京都では、小平市にある東京都立薬用植物園が、「観賞用」の種をネットやショップで購入し、THCを検出する実験なども行っているようだ。その実験経過がレポートされているが、またまた疑問が湧いてきた。
(つづく)
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<海上迎撃ミサイル>ハワイ沖で発射・標的迎撃実験に成功
12月18日10時56分配信 毎日新聞
防衛省は米ハワイ沖で17日正午(日本時間18日午前7時)過ぎ、海上自衛隊のイージス艦「こんごう」に搭載した海上配備型迎撃ミサイル(SM3)の発射実験を実施し、標的の模擬中距離弾道ミサイルの迎撃に成功した。米国以外の国によるSM3の発射実験は初めて。こんごうは来月上旬、長崎県佐世保市の海自佐世保基地に実戦配備される。
実験では、ハワイ・カウアイ島の米ミサイル発射施設から17日午後0時5分、米海軍が標的の模擬ミサイルを発射。こんごうは数百キロ離れた海上で探知、追尾し、同12分、SM3を発射して高度100キロ以上の大気圏外で標的のミサイルを撃ち落とした。米イージス艦も標的の探知、追尾訓練に参加した。「現場海域に障害物があった」として、当初の目標時間より約3時間遅らせて実施された。
(中略)
政府は昨年7月の北朝鮮による弾道ミサイル発射実験や同年10月の核実験を受け、来年3月に予定していたこんごうの実戦配備を2カ月前倒しした。PAC3は今年3月から配備を始めており、日本のミサイル防衛(MD)システムが本格的に稼働する。防衛省は、12年度までに8000億~1兆円の整備費用を見込むが、倍増する可能性も指摘されている。
石破茂防衛相は閣議後の記者会見で「成功は極めて意義深い。今後は信頼性を高めていくのが課題」と述べた。
こんなモン、実際に戦争になったら使い物になるわけがない。戦争の相手が「現場海域に障害物があった」からと撃つのを待ってくれるだろうか。そんな事態にならないようにドリョクするのが政治の仕事だろう。こんなバカバカしいことに8000億から1兆円の整備費用を見込み、倍増する可能性もあるんだと。喜ぶのは軍事産業だけだろう。そんな金があるなら行政に罪のある薬害被害者への補償に使え。
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