早朝、ナタラジャから出所したと電話がありました。
石垣島の出来事から丸5年。
ナタの声は澄んでいました。
しばしゆっくり休んで、しっかり充電して、再スタートして下さい。
お帰り。
おつかれさまでした。
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ナタへ
前略
元気ですか?
またしてもものすごくご無沙汰をしてしまい、まことに申し訳ない。手紙を書かなければと思いつつ、いろいろあって出所間際になりました。
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松山刑務所に服役しているナタラジャから手紙が届いたので転記します。
ナタが逮捕されてから5年。そうか、あれからもう5年が経つのかと、この間の出来事に思いを巡らせると、感慨深いものがあります。
獄中にあって、自らの魂を磨こうとするナタラジャの生きる姿勢にこそ、むしろ外にいる者が励ましを受けたのではないでしょうか。
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愛媛で服役しているナタから手紙が届きました。「THCの皆様へ」と題する一文も同封されていたので、公開します。
THCの皆様へ
逮捕以来、5年近くの時が経ちました。今、こうして、ふりかえってみますと、あっという間だったような、長かったような、なんだか不思議な感覚です。
でも、こんな生活も、もうあと3か月ほどで終わろうとしております。ここまで、前向きに頑張ってこれたのも、手紙などの目に見える形だけでなくとも、自分のことを想ってくれていた沢山の方々の精神的なサポートがあったおかげだと、とても感謝しております。
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沖縄から松山に移送となったナタから手紙が届いたので、一部割愛して掲載する。
ナタからの手紙を読むたびに、誰にも危害や被害どころか迷惑すらもかけていない、心の優しいこの男が、なぜ長期の服役などしなくてはならないのか、悲しみを覚える。その悲しみは、同時に怒りでもあり、私にとって、この取り組みの原点である。
白坂さん、お手紙・資料の差し入れ、ありがとうございます。沖縄から松山に移送され、検閲をする職員も変わりましたので、どうなるかと少し心配もしておりましたが、3月6日に2通とも手元に届いております。こちらでは沖縄とは違い、資料も手紙として扱ってくれているようで、その分検閲も早かったです。
以前、沖縄から送った手紙に、月に1回程度のペースで手紙を出すと書いたのですが、その後、思いもよらぬ移送があったので、手紙を出せずにいました。本当に申し訳ないです。最近はこの新しい環境にも慣れてきましたので、できれば月1回は手紙を書きたいと思っておりますが、9人部屋というのはなかなか集中するのが難しい環境ですね。あまり期待せずにいてください(笑)。
安曇野はまだ寒いようですが、雪などもまだ残っているのでしょうか。ここ愛媛は3月5日に少し雪が降ったのを最後に、少しずつ暖かくなり、朝はウグイスの鳴き声が聞こえ、部屋から工場に行く途中には所内に植えられている梅や菜の花が咲いているのも見られるようになり、春を感じられるようになってきました。今一番の楽しみは、グラウンドの近くに植えられている桜の開花です。運動でグラウンドに行くたび観察しているのですが、日を追うごとに蕾が膨らみ、昨日(3月27日)、ついに少し咲き始めました。満開になる日をとても楽しみにしています。沖縄にはこのようなはっきりとした季節を感じられるものがなかったので、嬉しいです。
移送されてからこれまでの近況を簡単に書きますと、2月19日に松山での考査訓練が終わり、工場に配役されました。この工場の作業内容はミシンと雑工です。今は配役されたばかりですので、雑工をやっておりますが、近いうちにミシンに移れそうです。雑工では主に100円ショップ(ダイソー)で売る商品の組み立て・袋詰めをしています。ミシンの方の作業内容は、こいのぼりと車のシートの内張りを作っているようです。本当だったらこれまで2年間沖縄で印刷をやってきた経験を活かし、松山でも印刷をやれればよかったのですが、ここには印刷工場はありませんでした。少し残念ではありますが、与えられた仕事をやるしかありませんので、これからはこの工場で頑張ります。
早いもので、沖縄からこちらに移送されてもう2ヶ月が経ちます。工場での仕事や、人間関係などにも、少しずつ慣れ、この新しい環境でも今のところ何とかうまくやっております。まあ沖縄の印刷工場が15名程だったのに対し、今度の工場は60名近くおりますので、まだ話したことのない人も多いですけどね。
沖縄と松山では同じ刑務所とはいえ色々と違う部分も多くあります。近いうちに、早ければ2~3ヵ月後には、ここの生活、塀の中での暮らしがどういうものなのか、ということを皆さんにも詳しく知って頂けるようにと、今、色々と考えております。ですので、今は簡単に書いておきますが、沖縄では、TVはチャンネルは自分で変えることはできず、1日2時間しか見れなかったのが、ここでは自由チャンネルで、時間は夕食後から就寝まで見ることができます。また食事も沖縄より味が良いですし、祝日に出る特食も沖縄ではポッキー、コアラのマーチなどしか出なかったのに対し、シュークリームやおはぎなどが出てとても感動しました。沖縄より悪い部分もありますが、全体的にみると、松山の方が良い部分が多く、今回の移送で少しシャバに近づいたなあと感じております。今度の4月4日を過ぎれば、出所の日までもう2年を切りますし、本当に満期出所の日まであとわずかです。1日1日を無駄にしないよう修業に励みたいと思います。
今回送っていただいた「提言」、読ませて頂きましたが、皆さん目標を実現させるため、色々と具体的に動いておられるのですね。白坂さんが資料を送って下さるおかげで、塀の中にいながら皆さんの頑張っておられる姿を知ることができ、それが受刑生活を送る上での大きな励みとなっております。
また談話室を通して野中さん、被害者さん、フロッガーさんなど、皆さんが送って下さるメッセージはとても嬉しく、とてもありがたいです。自分は一人ではない、多くの味方がいるということを気づかせて頂けます。みなさん、いつも本当にありがとうございます。
どうも9人部屋の雑居というのは集中力のない僕には向きませんねえ。何とか早く独居に移りたいものです。僕が送る手紙、以前、沖縄にいたときに手紙で書いたように、皆さんにも読めるようにしていただければと思っております。そのつもりで、できるだけ毎月手紙を出そうと思いますので、よろしくお願いします。
それでは今回はこの辺で。また来月手紙を出します。皆さんにもよろしくお伝えください。また資料などもよろしくお願いします。それではまた。
3月28日
梵 nataraja
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沖縄で服役しているナタから手紙が届きました。抜粋して紹介します。昨年初夏にこちらから送った手紙が届いていないような印象を受けましたが、年末に送った分は手元に届いたようです。返信を書き、談話室の書き込みなども印刷して同封するので、激励の書き込みなどお願いします。
明けましておめでとうございます。白坂さんはいつも何かとお忙しい日々を送っておられるとは思いますが、年末年始くらいはゆっくりできましたでしょうか。穂高の山中、温泉付きの家で新年を迎えることができるというのは、本当にうらやましいことですね。こちらも年末から急に冷え込み、寒くなってきました。こう寒くなると信州の温泉がとても恋しくなります。ここでの入浴は週に2・3回、時間は15分、その時間内で体を洗い、ヒゲを剃り、とやっていると、湯船につかる時間など2・3分ほどしかありません。出所したらゆっくり温泉につかりたいものですねえ。
(中略)
送っていただいた資料258枚は、ぎりぎり年末年始の連休に入る前に手にすることができました。いつもお忙しい中本当にありがとうございます。
(中略)
密輸の濡れ衣を着せられ、実刑判決を言い渡されてしまった3件の冤罪事件、被害を受けられた方々のことを思うと本当に腹が立ちます。この国の警察・司法は、このままでよいのでしょうか。呆れてものも言えません。裁判官たちは自分の出した「実刑の重さ」が本当に分かっているのでしょうか。人の人生を大きく左右する立場にいるのだから、責任を持ち、もっと慎重にやっていただきたいものです。祐美さんの事件、裁判レポートや趣意書、ご本人からの手紙など、一通り読ませていただきましたが、祐美さんが有罪とされ、実刑判決を受けなければならなかったのか、僕にはまったく理解できません。もっと真剣に、捜査、審理が行われていれば「無実」という真実に辿り着いたのではないでしょうか。それにしても、なによりも腹が立つのは、祐美さんをだまし、利用し、その上お姉さんまでだまし送金させたクソヤロー。こいつは絶対許せない。なんとかこいつを捕まえて、祐美さんの無実を証明したいものです。これから上告審ということですが、何とか少しでも良い方向に進むことを心から祈っています。
(中略)
シャバでも大麻取締法のように理不尽な法律などがありますが、やはり塀の中で生活しておりますと、ここの規則の多さ、そしてその矛盾点や基準の曖昧さ等々、理不尽で納得のできないことが多く感じられます。
(中略)
僕としては、自分が受刑者で、相手が刑務官だから、なんてことは関係なく、一人の人間として、できれば周囲に迷惑をかけたくないという気持ちでいるのですが、納得できないことをそのままにしたくはありませんし、今後、関係職員の方々にも、できるだけご迷惑をおかけしないためにも、いったい何が基準なのかということをはっきりさせるために「面接願い」を出し、職員と話をさせていただいたのですが、結局は僕が「面接願い」という手続きをしたから一応話を聞きにきたという雰囲気で、本気で真剣に対応していただけたわけでもなく、一度不許可と決定されたことはくつがえらないし、もちろん再検討もしない、基準もはっきりせず、曖昧なままです。
(中略)
ここで生活をしている受刑者の多くは、まあそれが本心かどうかは別として、表面上は自分の犯した罪を反省し、1日も早い社会復帰、仮釈放を目指して毎日を送っているのだと思いますが、そういった面で僕は他の受刑者と違いますので、これまでにも再審資料の件等々、様々なことで職員の方々にもご迷惑をかけてきたでしょう。ですので、職員の中には僕のことを「面倒なヤツ」だと思っておられる方もいると思います。でも僕は自分の信念に基づき、純粋に正義の気持ちから行動をしていますし、間違ったことをしていないという自信があります。今はこのようにその行動が認められないことも多いですが、近い将来、法が変わったときに、そんな自分の気持ちやこれまでの行動を理解していただけたら良いなと思っています。
昨年は、ただでさえ自由の少ない受刑生活に加え、本や発信の不許可や工場での作業のこと等々、思い通りにいかないことも多く、ストレスが溜まり精神的にもまいってしまい、ついついかやさんへの手紙にも弱音を書いてしまいましたが、そのことがきっかけとなり、白坂さん、かやさんをはじめ、多くの方が僕のことを気にかけ、応援して下さっているということを改めて知ることができました。本当にありがたいことです。白坂さんもお忙しいので少し時間差はありましたが、皆さんからの温かい励ましのお言葉、お気持ちは塀の中に届きました。年末年始の連休中に、皆さんからのメッセージを読ませていただき、自分は一人ではない、たくさんの方が僕のことを気にかけて下さっている、ということを目の当たりにでき、2008年は心機一転、気持ちよくスタートすることができました。皆さん、本当にありがとうございました。
野中さんとは以前お会いしたことがあったんですねえ。あの時のことは僕もよく覚えています。あの時はあんまりお話をすることができませんでしたが、出所後、再開できる日を楽しみにしております。また昨年はP・Kディックの本を送っていただきありがとうございました。拘置所にいたときに「パーマー・エルドリッチ」を読んでおり、別の作品も読みたいと思っておりましたので、とてもうれしかったです。
被害者さん、素晴らしい短歌を送ってくださりありがとうございました。今は辛いことや思い通りにならないことがあっても、それは自分自身を高めるために必要な修行期間なんだと思い、耐え忍び、満期出所後に、香り良い美しい花を咲かせる事ができるよう頑張ります。
和成さん、呼吸法実践してみました。「空気」を、そして「生きること」を感じましたよ。なんだかとても大切なことを思い出せた気分です。
フロッガーさん、メッセージ本当にとても勇気付けられました。今、自分は、受刑者ということで色々と制約の多い身であり、同じ志を持った皆さんと、同じように動くことはできないかもしれませんが、今、ここからでも何か自分にできることがあるのなら、何でもやる覚悟でおります。同じ目標を目指しがんばりましょう。僕も塀の中から皆さんを応援しています。
バングさん、ご無沙汰しております。桂川さんも僕のことを応援してくださっているということは本当になによりもうれしいことです。きっと多くの方もそう感じているでしょうが、僕にとって桂川さんという存在はとても大きく、本当に尊敬している「心の師」です。バングさんには近いうちに手紙を送ろうと思ってます。
そしてASSAさん、あなたの書き込みが一番嬉しく心に響きました。昨年は手紙もいただき、本当にありがとうございました。こちらからもすぐに返事を出しましたが届いておりますでしょうか。何もないのであればそれで良いのですが、その後、連絡がないので、少し心配しております。
逮捕から約3年が経ち、満期の日まで残すところあと2年3カ月となりました。出所し、皆さんにお会いしたとき、「5年の修行の成果があった」と思ってもらえるよう、これからも日々精進していきたいと思っています。本当に皆さんありがとうございました。
また、満期出所しても、その時もまだこの国に今のような形で大麻取締法が存在していれば、それは僕にとって「自由になる」ということではありません。「大麻取締法」という「塀」に囲まれているのですから・・・。
2008年が大麻を愛する全ての人にとって良い年となりますことを、そしてこの国が、真に平和で自由な社会に、少しでも近づける年となりますことを、心より祈っております。
1月7日
梵 nataraja
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沖縄刑務所に収監されているナタから5,000円のカンパと手紙が届きました。カンパは裁判費用に使わせて頂きます。ナタ、ありがとう。
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沖縄は先日梅雨が明け、本格的に暑くなってきました。安曇野はいかがでしょうか。
実は、少し前から、作業報奨金がある程度たまったら、白坂さん(THC)宛に送金しようと考えていました。先日、確認して頂いたところ、1万円以上ありましたので、半分送金しようと手続きをしたところ、報奨金の送金は、法律により、親族に限られていると知りました。非常に残念ではありますが、幸い、領置金がまだ少し残っておりましたので、その中から5000円、送金の手続きを今日しました。早ければ、この手紙と同時にそちらに着くかと思います。
今までに送っていただいたネットのコピーなどを通して、皆さんの頑張っておられる姿を拝見し、今の自分に何かできることはないかと色々と考えていました。そこで思い付いたのが、「塀の中からTHCへのカンパ」です。
大麻で逮捕された僕が刑務所の作業で得たお金を、「自由な社会」を作るために役立ててもらいたいと思ったのです。
塀の中からカンパが届いたということで、ちょっと盛り上がるのではという期待もあります。残念ながら作業で出た報奨金からではなく、領置金からの送金ということになってしまいましたが、僕の気持ちとしては同じです。
出所後に長野に戻るための交通費やここでの日常品、本、雑誌の購入、等々を考えますと、今はこの金額で精一杯です。小額で申し訳ありませんが、こちらへの資料などの送付費用やスタッフの相談対応の通信費等々の足しにしていただけたら幸いです。
そういえばTHCのBBSを見て驚いたのですが、白坂さんの長男、もう高2になったんですね。僕が会ったときは中学生だったのに・・・長いこと塀の中にいるんだなあと実感しました。
それから前田さんの作られた「大麻切手」素晴らしいです。面白いことを考えましたね。僕も欲しくなってしまいました。前田さん差し入れてくれませんかね。(笑)
先日○○さんから本の差し入れを頂きました。本当ならば直接お礼のお手紙を送りたいのですが、伝票の住所のところが不鮮明で読めなかったということで、住所が分からず、手紙が出せません。送って頂いた本のうち、フィリップ・K・ディック2冊は以前から読みたいと思っていたものでしたし、本当に感謝しております。ありがとうございましたとお伝えください。
僕の友人である◇◇さんが、THCのお世話になったと聞きました。本当ならば友人が困っている時に僕が力になれればよかったのですが、このような状況ですので・・・THCの存在にとても感謝しております。どうもありがとうございました。
6/27
梵 nataraja
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ナタからの手紙を抜粋してお伝えします。同封したカナビス・スタディハウスさんの記事、文字が切れていたようです。ゴメン、改めて送ります。
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白坂さん、お手紙ありがとうございます。検閲に時間がかかっていたので、もしかしたら、また不許可になるのではと心配していましたが、再審資料の方も昨日無事届きました。こちらは梅雨に入ってから湿気が多く、ジメジメと蒸し暑い日が多くなってきました。
(中略)
資料の方は、まだ簡単にしか目を通していませんが、とりあえず無事届いたことを報告しようと思い、この手紙を書いています。
それにしても、前回、資料を送っていただいた時と比べると、確実に、大麻合法化へ近づいているのが実感できます。みなさん、頑張っておられますね。
前田さんたちとの「大麻合法化ミーティング」も、これから医療、産業、など各方面の方々とどういう展開になっていくのか、とても楽しみです。
こうしてみなさんがいろいろと頑張っておられる中、自分は、塀の中にいて、何もすることができないのは、とても残念です。まあ、外にいたとしても、たいしたことはできなかったでしょうが。(笑)
カナビス・スタディハウス、今回初めて見ましたが、ここも素晴らしいサイトですね。印刷では、文字が切れてしまっているのが残念ですが。前田さんのブログも同封してくださり、感謝しています。塀の中にいながら大麻合法化について最新の情報を手にすることができること、とても感謝してます。
大麻と出会い、その真実を知り、今まで自分なりに合法化運動に関わってきましたが、今回、実刑を受け、その気持ちが今まで以上に強くなっています。出所するまでに、活動する意味のない世の中になっていれば一番良いのですが、そうでなければ、自分にできることをやっていきたいと思っています。
THCの掲示板も読ませていただきましたが、良い雰囲気ですね。本当に、良い人達が集まっておられるのだなと感じます。それから、アイヌの話題が出ていましたが、「安東ウメ子」さんの唄、聞けましたか?僕もCDを2枚程もっています。お貸ししましょうか、3年後になりますが。(笑)
それでは今日はこの辺で失礼します。また手紙書かせていただきます。
皆さんにもよろしくお伝えください。
6/8
梵 nataraja
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新年あけましておめでとうございます。
僕はまだまだ未熟な若輩者ですが、友人として、人生の先輩として、また支援者として、これからもよろしくお願いします。
白坂さんからのお手紙、2日の夜に受け取りました。ありがとうございます。ちょうどその時、僕はTVで正月の特番を見ていました。AとB、どちらのワインが高い物かとか、どちらの楽器の音が高い物かを当てる、というやつです。2年前の正月に、白坂さんのお宅で食事をしながら同じ番組を見たことを懐かしく思い出していたら、ちょうど白坂さんからの手紙が届いたのです。
新年のあいさつ、手紙の返事が少し遅くなってしまい、申し訳ありません。本当は資料の件の報告と共に3日に手紙を書き、仕事始めの日、4日に手紙を出したのですが、ちょっといろいろありまして、発信できず、保留ということになってしまいました。それはなぜかといいますと、その手紙のなかに、
去年、白坂さんに最後の手紙を出した日(12/26)の午後、図書の担当さんから、「白坂さんから届いたネットのコピー270枚、全て不許可」と告げられました。もちろん僕はその場で、「これ、再審関係の資料なのですが」と言ったのですが、「上が決めたことだから領置か廃棄してくれ」と言われてしまいました。納得はできませんが、上が判断して「不許可」となったのあれば、この刑務所というシステムの中で、弱者である受刑者という立場の僕が「面接願い」等を出して抗議したところでどうにもならないであろうと思うので、白坂さんに、弁護士を通して対処して頂きたい、「自分は再審を視野に入れて考えているので、そのための資料を送ってもらうために外部交通が必要」と申請し、外部交通の許可を得ているのに、その資料が1枚も入らないというのはおかしい。
というような内容を書いていました。それを検閲した職員の方が、確かに僕の手紙に書いてあるように、「再審の資料を送ってもらうため」という理由で外部交通が許可されているのに、資料が全て不許可になるのはおかしいと気付いて下さり、「なぜ不許可になったのか調べてみて、資料の内容が適切なものであれば交付したいと思うので、この手紙を出すのはちょっと待ってほしい」ということになったのです。
そしてその翌日、5日、検閲した結果、資料270枚、全て交付、ということになりました。
ただ、その際、少し注意を受けたのですが、僕が親を通して送った手紙がブログにアップされたものも資料のなかにあり、部屋から見える風景だとか、工場のこと等、塀の中の様子がこのような形で筒抜けになるのは刑務所としてはあまり良くないので注意してほしい、ということです。
僕の大麻や法に対する思い、考え、などなどをアップする分には、特に問題ないと思います。
今回、どうしてこのようなことになったのかについては、教育統括からも説明・謝罪を受けました。今回は教育のほうで「再審資料」であるということを把握しておらず、不許可としてしまったようです。
まあ、ちょっとした手違いでこのようなことになってしまいましたが、資料は無事、全て入りました。これからはスムーズに入るようになるでしょう。新年早々、良い報告ができることを嬉しく思っています。
資料はまだ簡単にしか見ていませんが、白坂さん、本当に頑張ってますねえ。HPの内容も充実し、格段によくなっていると思いますし、活動のほう、「ダメ。ゼッタイ。」HPの内容是正の要求から、リニューアルを予算化した経緯などを見まして、本当に、大麻の非犯罪化に向け、真剣に動いておられることが感じられ、とても嬉しく、また、尊敬します。塀の中にいながら、このように大麻を取り巻く社会の最新の情報を知ることができるのは本当にとてもありがたいことですし、白坂さんをはじめ皆さんが頑張っている様子を見ると、僕もとても励まされます。
それにしても、THCに相談に来る被害者の方々の話を見ていると、本当に腹が立ちますね。密輸の濡れ衣とか、2グラムの所持で実刑とか、いったい何のためにこんなことをしているのか、本当、最低の悪法です。これからも被害者、またその家族等のために頑張って下さい。自分も少しでも力になりたいと強く思っています。
資料の中にあったTHCのBBSに自分のことが書かれているのを見ました。とてもありがたいです。自分と同じ思いを持った人たちが、自分のことを忘れずに、BBS等で話題にして下さっていること、そしてそれが塀の中に届くことが本当にとても嬉しく、満期までの受刑生活を送る上での力、支えとなります。
手紙にあった人気ブログランキングでTHCが1位になったという話、とてもすばらしいことですね。それだけ多くの人たちが大麻について、また大麻取締法の問題点について関心を持っている、ということ、そして白坂さんたちが非犯罪化運動を盛り上げ、この悪法によって被害を受けてしまった人たちを救おうと頑張っておられることが伝わってきます。それだけの行動をしているから1位という結果が出たのでしょう。
この日本でも、もうすでに「大麻の真実」は相当広がってきています。この勢いは、現在のような、意味も根拠もない「法」では絶対に止めることはできないでしょう。
必ず我々が勝つ日が来ます。その日が一日でも早まるよう、白坂さん、THCの活躍に期待しています。
また、再審が意味を持つようなタイミングが来たり、塀の中からでも何かできることがあれば、僕も頑張りたいと思います。その時まで少しでも成長できるよう、毎日を無駄にしないよう、修行に励みます。
そして今年2007年が「大麻で逮捕されない社会」に少しでも近づける年になることを強く祈っています。
白坂さんからの手紙の最後にあった、「だけど、早く帰ってこいよ」という言葉、とっても嬉しかったです。
でも、僕がここから出所する日は、満期の日か、法が変わる時しかありません。これ以上後悔はしたくないので、信念を貫き通したいと思います。
送って下さった資料、ゆっくり読ませて頂き、また手紙を書きます。
それでは今日はこの辺で。
1/8
梵 nataraja
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(前略)
2月13日から始まった考査訓練も無事2週間で卒業し、24日から印刷工場に配役になりました。この工場は、今、17人程度が働いています。僕は入ったばかりなので、雑工という内職仕事の様な事ばかりしています。しばらくして機械を担当している人が出所する等に空きができれば、機械の担当にもなれるでしょう。
工場にはパソコンやワープロもあり、できればその担当になれればと思っていたんですが、最近他の人がパソコンの見習いを始めたので無理そうです。
まぁ、ここは刑務所で、僕は受刑者ですので、どんな作業でも与えられた事を一生懸命頑張ろうと思います。大麻なんかをやってる奴はこの程度かと思われないよう、逆に、僕が真面目に務める姿を見て、大麻は本当に悪いものなのだろうかと思わせられるよう頑張っていきたいと思います。
部屋も、24日から5人部屋の雑居に移りました。印刷工場はこの雑居が一つと、あとは独居のようです。考査訓練中にいた古い部屋とは違い、こちらの舎房は2年前に建てたらしく、とてもキレイで快適です。しかも窓からは海が見えます。
工場も紙を扱うので除湿機やエアコンもあり、夏も快適に仕事ができそうです。
刑務所に来て、実際に作業が始まるまでは、どんな所なのか、どんな作業をやるのか不安でしたが、何とかやっていけそうです。同房や同じ工場の人達も、皆、良い人たちなので安心しています。
それから、先日新聞を見ていたら、西表島で発芽可能な種子を所持していたとして栽培予備罪とか言うわけのわからない事でタイホされた人の記事が載っていました。しかも、全国に指名手配されていたようです。いったい、この国は、どうなっているのでしょうか。いつからタネでタイホされるようになったのでしょう?以前あったタネの規制が厳しくなるという噂は本当だったのでしょうか。
この事件を含め、八重山署は最近、大麻クッキーを持っていた家族、西表島でキャンプをしていた20代の女性(1g)と、大麻での事件が多いです。
桂川さんやIさんは元気で頑張っているでしょうか。近況等分りましたら教えて下さい。
それではまた4月に手紙を書きます。
3月5日
梵 nataraja
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年末には刑が確定すると思っていましたが、最高検察庁から執行指揮書が届いていないので、未決のまま2006年を迎えました。
北アルプスが恋しいです。
こちらも、少し前まで寒く、あられが降ったなんて話も聞きましたが、最近はまた少し暖かいです。
年末年始は、菓子の支給、年こしソバ(沖縄ソバのカップめん)、紅白のラジオ、新年のおせち等々、なかなか楽しく過ごせました。
2005年に裁判が終わり、正月休みがあり、年明けに確定と、良いタイミングだと思います。
今年から懲役。
一日も早く出られるよう、また、少しでも成長できるよう、前向きに頑張りたいと思います。
手紙にあった大阪の営利栽培の人の件、本当に腹が立ちますね。
真実はひとつ。いつか絶対に認められる日が来ます。
その日が一日でも、一秒でも早くなるよう、塀の中からできることがあればやりたいと思っています。
3年後、僕が長野に帰る頃には、少しでも状況が変わっていることを祈り、THCの皆さんの活動に期待しています。
法改正まで直接手紙のやりとりはできませんが、親宛の手紙にメッセージを書きます。
月一のネットのコピーも楽しみにしていますのでよろしくです。
それでは。
2006年が大麻を愛する全ての人にとって良い年でありますように。
1月2日
梵 nataraja
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あけましておめでとうございます
年末には刑が確定すると思っていましたが、最高検察庁から執行指揮書が届いていないので、未決のまま2006年を迎えました。
北アルプスが恋しいです。
こちらも、少し前まで寒く、あられが降ったなんて話も聞きましたが、最近はまた少し暖かいです。
年末年始は、菓子の支給、年こしソバ(沖縄ソバのカップめん)、紅白のラジオ、新年のおせち等々、なかなか楽しく過ごせました。
2005年に裁判が終わり、正月休みがあり、年明けに確定と、良いタイミングだと思います。
今年から懲役。
一日も早く出られるよう、また、少しでも成長できるよう、前向きに頑張りたいと思います。
手紙にあった大阪の営利栽培の人の件、本当に腹が立ちますね。
真実はひとつ。いつか絶対に認められる日が来ます。
その日が一日でも、一秒でも早くなるよう、塀の中からできることがあればやりたいと思っています。
3年後、僕が長野に帰る頃には、少しでも状況が変わっていることを祈り、THCの皆さんの活動に期待しています。
法改正まで直接手紙のやりとりはできませんが、親宛の手紙にメッセージを書きます。
月一のネットのコピーも楽しみにしていますのでよろしくです。
それでは。
2006年が大麻を愛する全ての人にとって良い年でありますように。
1月2日
梵 nataraja
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24日、今日、異義申立棄却の決定が届きました。
これで2月の逮捕から始まった裁判も終わったんですね。
全然納得できないのに、これ以上どうする事もできないのが本当に悔しいです。
それでも、最後まで戦うことができたのは、白坂さんはじめTHCの皆さんの支援のおかげです。本当に感謝しています。ありがとうございました。
刑の確定後、執行猶予の取り消しについて意見を求められるようなので、そこでも一応、自分の気持を示そうと思っています。最高裁で棄却されているのでムダだろうとは思いますが。
この手紙が、確定前に出せる最後の手紙になると思います。
また、刑務所に移りましたら、親から白坂さんの方へ連絡が行くようにしておきますので、よろしくお願いします。
それでは。
12月24日
梵 nataraja
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