Sさんの夫Qさん(フランス人)は、2005年春、大麻取締法と関税法違反で逮捕された。
フランスから送られてきた小包の中に、大麻樹脂が入っており、それが税関で発見され逮捕となった。入っていた量は1.26グラムと少量だった。
その大麻樹脂は夫がフランスの友人に頼んで送ってもらったものだった。
逮捕後、接見禁止となり、Sさんは夫と面会することもできなかった。
20日間の勾留後、弁護士の力を借りず、Sさんは自分で保釈請求の手続きを取り、夫を檻の中から取り戻した。
国選の弁護士は、頼りなく、不安になったそうだ。メールによると、「終始へらへらした印象で、私も彼も不安になりました。」とのこと。
判決は懲役10月執行猶予3年だった。
以下、夫人のメールを抜粋して引用。
初めてのことで何をしたら良いのかわからず、不安で仕方がなかった時にネットでTHCを見つけました。
拘留中は厳しい接見禁止がついてしまい、彼に会うことができず、私撰弁護人をつけるお金もなく、一つでも情報がほしかったのでTHC のHP は大変参考になりました。
そしてHPの中にあった、保釈請求を弁護人を通さずに行うことが可能、というのがわかり、私も実行し、請求が通って拘置所から出ることができました。
フランスで大麻は違法ですが、かなり緩く見られています。
売人には厳しいですが、個人で所有するのは暗黙の了解、のようなところがある印象を受けました。
日本はフランスと違ってかなり厳しいから気をつけてと以前から言ってはいましたが、彼もそこまで実感していなかったのと、私も別に悪いものと思っていませんのでしつこく注意するようなことはしていませんでした。
フランスの場合、もし今回のような少量の所持でしたら逮捕にはならないようです。
罰金があるかもしれないとのこと。
ただ、もし外国から送られてきた、となるともう少し厳しいようです。フランスの税関は取り締まりが厳しいので。
参考までに、フランスでの大麻にまつわる話です。
フランスの知り合いが勤めていた雑貨屋さんでのこと。店のボスが、店舗のある建物の住人が使うエントランスで大麻を吸っていました。
住人と思える男性が階段から降りて来て、「僕にも吸わせてくれ」と言ってきました。彼はジャンキーのようでした。
ボスが拒否すると言い争いになり、さらに取っ組み合いになってしまい、ジャンキーが少し負傷したので怒って警察を連れてきました。
こんなことになった理由を説明すると、警官はやれやれと言った感じで、
「次からは公共の場ではなく、吸うなら店の中でやってくれよ」
とボスに言って帰りました。もちろん取り調べや所持品チェックなど何もありませんでした。
私も実際現場にいましたが、今思うと日本じゃありえない話。
警官にとって大麻を吸っていた、所持していたということについては全く大事ではなく、ただ子供のけんかを止めに入った、といった印象をうけました。
また、10年くらい前に若者のたまり場にいた彼が、警察に大麻をもっているかと質問を受け、正直に持っていると答えると
「12グラム以上持っているか?」
と聞かれ
「3グラムくらいだ」
と言うと、
「12グラム以下だったら興味ない。もう行っていいよ。」
と言われたそうです。売人を探していたのでしょうか。
フランスはこんな感じです。日本と大違いですね。
大麻は違法は違法ですが、学生の時に誰もが一度は通る道なのです。「売人」となると話は別ですが。
彼は「お酒やたばこなんかよりずっと身体にいいもの」といつも主張しています。ただ、フランスでは規則が緩いから自由に大麻を吸える、という誤解を招かないようご注意ください。
私が見たり聞いたりしてきたのは一例で、一応大麻所持は違法です。
なので、もしフランスで大麻を手にすることがあってもやはり充分なご注意を!長くなってしまいましたが、少しでもフランスの様子がわかっていただけたでしょうか。
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