■今なぜ、大麻がこれほどまでに摘発されているのか。
●大麻事犯は低年齢化しているか?(2008/11/07) /弁護士小森榮の薬物問題ノート
大麻が話題になるたびに、メディア関係の方から質問を受けて、戸惑うことが続きます。「大麻事犯が低年齢化していますが・・・」「少年の大麻事犯が増えているでしょう・・・」ときには「中高生に大麻が広まっていることについて・・・」
あの・・・ですね。大麻事犯は別に低年齢「化」しているわけじゃないんです。少年の検挙者が最近特に増えているわけでもありません。中高生への乱用拡大が懸念されていますが、現在は、事件として表面化するのは限定的な数にとどまっています。
危惧する気持ちはわかります。私自身も、とりわけ不安を感じ、憂慮しています。でも、トレンドを拡大解釈し、誇張した表現をすることは、慎みたいものです。
●平成20年版犯罪白書
平成19年度 検察庁新規受理人員 前年比
覚せい剤取締法違反 20,288人 (144人増 +0.7%)
大麻取締法違反 3,549人 ( 50人増 +1.4%)
覚醒剤で送検される人数のほうが圧倒的に多い。
■不公平な報道に対するマスコミ批判を具体例で。
・・・ほとんどの報道が不公平ですが・・・
・NHKクローズアップ現代などにおける水谷修氏の言説
一部の大麻合法化論者が、大麻認めてもいいんじゃないか、バカなことを言ってる。
NHKクローズアップ現代の場合、大麻の医学的有害性について専門家には確認しておらず、最初から「大麻は悪」だという前提で番組を制作している。
ディレクター:私たちは、大麻はやるべきじゃないものだと思って今回作ってますから。いろんな事象はあると思うんですね、こういう側面とか、こういう側面もあるとか、いろんな声があると思いますけど、ただ、今回は、大麻はやるべきじゃないというスタンスに立って、正直言いますと、番組をそういうふうに作りましたので、私たちはそういうメッセージを伝えたいと思って。みなさんは、そうではないというメッセージを伝えようと思って、大麻取締法の変革センターのホームページ、そういう団体で、情報発信をされてらっしゃると思いますけれども。私たちはそうではないんじゃないかっていうメッセージを出したいと思って、そういう番組を作ったということです。
白坂:そうすると、それ以外の情報は敢えて報道しなかったということなわけですね?
ディレクター:そうですね。
■厳しすぎると指摘される大麻取締法の、海外との比較。
●大麻の個人使用目的での所持に対する国際条約における位置づけ
・欧州(刑事罰ではなく行政罰の国も)
・デンマークの例では、大麻所持より自転車携帯のほうが罰金が重い ・世界地図
※世界的には、個人使用目的の大麻少量所持は「非犯罪化」から「合法化」の流れ。
●中南米3カ国の元大統領、マリフアナ解禁を呼びかけ
●カリフォルニア州議会にカナビス合法化法案
●マサチューセッツ州議会にもカナビス合法化法案が提出される
●カナダ 55%がカナビス合法化を支持
●カナビス合法化条例案 コロラド州有権者の40%以上を獲得
●オランダ警察協会会長 カナビス栽培を合法化すべき
●スイス連邦議会 カナビス合法化国民発議を否決
●スペイン カナビス栽培クラブの合法性が確定
■大麻取締法によってもたらされる社会的制裁の重さ。
・窃盗罪にすら罰金刑がある
・退学処分や懲戒免職による生活基盤(人生)の破壊
■大麻非犯罪化における社会的メリット。
・「被害者なき犯罪」で人生を破壊されなくなる
・警察、検察、裁判など社会的リソースの無駄使い削減
・薬物事犯で刑務所に収監するコストの削減
・大麻を制度的に課税管理した場合の財政的なメリット
■大麻がなければ生まれなかった文化的芸術・音楽・文化
・日本のアーティストたちだって・・・
「マリファナの科学」(築地書館)より
19世紀中頃、フランスではパリのカルチェ・ラタンに住む作家や詩人、画家たちの間でハシーシュ体験が流行った。若いフランス人作家ピエール・ゴーティエもそのひとりで、ハシーシュに熱狂するあまりパリに有名なクラブ・ドゥ・アシシャン(ハシーシュ・クラブ)を作り、フランス文学界の面々にハシーシュ服用法を紹介したほどである。そのなかにはアレクサンドル・デュマやジェラール・ドゥ・ネルヴァル、ヴィクトル・ユーゴーもおり、彼らは揃ってハシーシュ体験を作品のなかで語っている。
(中略)
ゴーティエの仲間うちでもっとも影響力のある人物のひとりに、シャルル・ボードレールがいた。1860年にパリで出版された彼の作品「人工楽園」では、ハシーシュ経験がロマンティックで、想像力豊かな文体で綴られている。
ボブ・マーリーの大麻教室
オマケの答え
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個人的に利用する少量大麻の「合法化」≠「非犯罪化」
「非犯罪化」は過渡的な状態。世界的に問題となっている組織犯罪による大麻栽培と販売を防ぎ、品質を管理するには、栽培から流通までを制度的に管理して課税することが求められる。
大麻栽培者免許制度の活用
既に司法の機能不全と行政のデタラメは立証済み。
マスコミが正しい事実を伝えていないことも大麻以外の問題で明らかになってきている。
ネットの言論にこそ真実。
カナビス・スタディハウスを見よ!
正しい情報を拡散しよう!
ゼロ・トレランス(非寛容)政策の非人間性
覚醒剤中毒患者が逮捕を恐れて医療機関に相談できず、症状が悪化して第三者を殺傷する事件は政策的必然。依存症者や中毒者に必要なのは刑事罰ではなく、治療。
心身に有害だから薬物使用を懲役刑で罰するのは、「自殺を図った人は死刑」というに等しい。
政党・政治家アンケートは問題の顕在化への布石。
独自の政党や政治団体の立ち上げ=包括的な薬物政策の提言
大麻の制度的管理(合法化)のメリットの明確化。
ハームリダクションを政策の基盤に置き、薬物依存症に苦しむ人たちや、支援する動きと連帯できる視座を。
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●AFPが配信した若ノ鵬の大麻事件 08-08-21
●増え続ける大麻問題に苛立つ日本(GUARDIAN 08-11-03)
●大麻集中摘発のウラ事情(内外タイムス 08-11-26)
●相次ぐ大学生の大麻摘発 裏にはお役人の点数稼ぎ(日刊サイゾー 09-02-19)
●参考:今週のマスコミよかった大賞
※「大麻汚染報道」が過熱する以前、マスコミは大麻に使用罪がないことを知らずに誤った報道を連発していた。多数の誤った報道に訂正を求めてきたが、産経などは大麻には使用罪があると言い張った。
●産経新聞は明らかな誤報を訂正しないのだろうか?(07-12-26)
●「使用容疑でも調べる」産経記事は削除されました(07-12-27)
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●ダメセンの「大麻について」
参照:大麻情報を巡る活動履歴
ダイジェスト
1)ダメセンのホームページで国民に周知されている大麻情報は、15年以上前のアメリカ製薬物標本の説明書を翻訳しただけのもの。
2)その説明書の翻訳は「薬物乱用防止教育指導者読本」として売られていた。
3)その「読本」では翻訳者の感想として書かれていることがホームページでは原文のままであるかのように細工されている。
4)明白な改竄を指摘したところ、麻薬対策課の担当者は「クサイと感じる人もいます」と改竄に改竄を重ねた。
5)麻薬対策課の情報係長!も、ダメセンの大麻情報には「根拠はまぁ、ないんでしょうね」とあっけらかん。
6)厚労省への情報公開で、ダメセンの大麻情報の根拠を開示せよと請求したら、ダメセンのサイト制作後に公開されたWHOの大麻レポートが入っていた。
7)同情報公開請求の回答には、ダメセン大麻情報の原文そのものである英語パンフが入っていなかったので、異議申立を行った。
アタマにきたので「ふざけんな、国民をナメるのもいい加減にしろよな税金泥棒と言わざるを得ません」と書いておいた。(^^y-~
8)厚労省は、その英語パンフのコピーは、担当者が個人的に入手したもので、公的文書ではないと詭弁を主張した。
9)「内閣府情報公開・個人情報保護審査会」は、厚労省のデタラメ情報公開を否定し、当方の主張を全面的に認めた。完全勝利!
10)ダメセンの大麻情報の誤りについては、某医大の研究医であるDr,フロッガーによる検証をダメセンと厚労省に送付し、内容の見直しを求めた。
11)ダメセンの糸井前専務理事は、情報が古くて見直す必要があると認め、予算を付けて検討委員会を設置して取り組むと約束した。
12)その検討委員会の委員として、大麻取締法の廃止を唱えておられる武田邦彦中部大教授を、武田教授のご了解を頂いて、ダメセンに推薦した。
13)その推薦の要望について、ダメセンはノーコメントに徹した。
14)ダメセン大麻情報を見直すと約束したまま、糸井専務理事は別の天下り法人「長寿社会開発センター」へと渡った。入れ替わりに現専務理事の冨澤専務理事が渡ってきた。
15)昨年10月、冨澤専務理事は、既に大麻情報は複数の専門家による見直しが終了しており、年内には新しい情報に更新すると言った。
16)11月になっても更新されないので予定を聞くと、のらりくらりだったので、だったら現在の大麻情報の根拠を示すよう求めると、「イヤです」と答えた。
※有志がアップしてくれたYouTubeの取材音源
17)現在もダメセン大麻情報は以前のままで、まったく医学的根拠のない、昔のアメリカ製薬物標本レプリカの説明の翻訳そのものである。ば~か。
18)昨今、大麻の医学的研究は海外で盛んに取り組まれており、実に驚くような医療効果が次々と報告されている。が、過日、当方の情報公開請求で、厚労省はそのような医療大麻の情報を全く収集していないことが明らかになった。
19)厚労省が把握している大麻情報の全てについても情報公開請求で入手してあるが、海外の文献はWHOの1997年大麻レポートだけである。あとはまともな研究論文は何もない。
結論
大麻は、世界各国の、公的機関を含む研究機関によって、膨大な研究報告が公表されている。しかし、厚生労働省と天下り財団法人ダメセンは、大麻に関する医学的・社会学的な知見を全く把握していない。厚労省の担当部署である監視指導・麻薬対策課には、海外の薬物情報を収集する担当者いるのに。
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●2006年3月の『「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ』
「このホームページは厚生労働省の委託を受けて運営しております」と書かれていた。
※当方の責任追及を交わし、厚労省の責任逃れを図るため、この表記を消した。ばーか。
※参照:厚生労働省と麻薬防止センターの無責任体質
※過去のウェブページを調べるツール:Internet Archive: Wayback Machine
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●「(財)麻薬・覚せい剤乱用防止センター」について
財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センターとは
目的
麻薬・覚せい剤等の危害に関する知識の普及啓発等の事業を推進することにより、薬物乱用の未然防止を図り、もって国民の保健衛生の向上と社会の繁栄に寄与すること。
事業
(1)乱用薬物の精神・身体に与える影響等に関する正しい知識の普及啓発
(2)乱用薬物に関する調査研究
(3)乱用薬物に関する科学的研究に対する助成
(4)啓発活動を行う指導者の養成
(5)国、地方公共団体及び民間諸団体の啓発活動に対する協力
(6)諸外国の民間啓発活動団体との交流及び情報交換
(7)諸外国の民間啓発活動団体の支援のための国内における国連支援募金運動
(8)その他本財団法人の目的を達成するために必要な事業
[センター設立の趣旨と薬物乱用の状況] 財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センターは、1987年1月23日の閣議の了承を得て同年6月1日に設立しました。
(中略)
国際的薬物乱用撲滅の気運に呼応して、薬物乱用防止には、従来の不正取引に対する取り締まりの強化と共に、未然防止を図る予防、啓発活動の強化、推進が必要であるところから、薬物乱用防止活動を官民一体となって推進する民間団体、財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センターが設立されました。
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桂川さんの裁判は、一審ではまともな支援体制が取れなかった。桂川さんの大麻の恩恵を受けていた癌患者たちが上申書を提出してくれるとか、仲介者が法廷で証言してくれるなど、大麻取締法を問う実質的な意味からも、情状面からも、極めて重大な準備を進めていたのだが、運動側の弱点により、実現することができなかった。また、支援を仕切った者の落ち度なども、量刑に良からぬ影響を及ぼしただろうと思われる。
控訴審からは、山田塊也氏が支援の中心となり、幅広い支援体制が整った。控訴審では、弁護側の要求で、検察が大麻有害論の根拠として『「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ』の印刷を提出した。弁護側が記述内容の根拠・出典を求めたところ、検察は「(財)麻薬・覚せい剤乱用防止センター」に照会したが、根拠・出典を得られなかったと回答している。
桂川裁判と一時期並行して行われた高知のМH裁判でも、弁護側の求めに応じて、検察が大麻有害論の根拠を提出したが、『「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ』の印刷は含まれていなかった。つまり、ダメセンのホームページが役に立たないこと、この天下り法人の仕事がデタラメであることを検察は学んだ。
桂川裁判では、大麻取締法の罰則が過度に重い点などについて弁護側は科学的事実と論理によって明らかにしたが、司法は最後まで実質的な審理をすることはなかった。三権分立など機能していないことが、司法自身によって、改めて立証された。
◆憲法は、自由のために権力と闘うことを国民に課している。
●桂川裁判上告趣意書
第2 憲法違反(その1)
1 憲法12条の保障内容
憲法12条は、「この憲法が保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。」と国民の憲法保持義務を規定する。「最高法規」である憲法が保障する自由及び権利は、「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」であり(同97条)現在の国民もこの遺産の上に安住することは許されず、国家権力による侵害のないように不断に監視し、自分の権利侵害に対して闘うのみならず、他人の権利のための闘争も支持する義務を課しているものである。
この規定は、立法主義憲法の一局面として、政府、国家機関が権力を濫用し、立法主義憲法を破棄した場合に、国民が自ら実力をもってこれに抵抗し、立法主義法秩序の回復をはかることのできる権利、すなわち、抵抗権の趣旨を明らかにしたものと解されている(例えば佐藤幸治『憲法[第3版]』51頁以下)。
権力と自由の間には不断の緊張関係があり、立法主義法秩序を維持するためには何をしなければならないか。非実力的、非暴力的法違反行為としての「市民的不服従」や時としてこの「抵抗権」のように実力による闘争が必要であることを、国民に対し憲法内在的に自覚が促されていると解されている。
2 市民的不服従の権利
抵抗権は、実力を伴う闘争であるが、市民的不服従は、法違反行為でありながら非実力的・非暴力的なところに特色があり、抵抗権より、より現実的で具体的な意義を持つと言われている。
すなわち、憲法12条の保障する市民的不服従ないし市民的不服従の権利は、立憲主義憲法秩序を一般的に受容した上で、異議申立の表現手段として法違反行為を伴うが、それは、「悪法」を是正しようとする良心的な非暴力的行為によるものであるところに特徴があり、そのような真摯な行為の結果、「悪法」が国会において廃止されたり、裁判所によって違憲とされて決着をみることがあり得、そのことを通じて、法違反行為を伴いながらかえって立憲主義憲法秩序を堅固なものとする役割を果たし得る。正常な憲法秩序下にあって個別的な違憲の国家行為を是正し、抵抗権を行使しなければならない究極の状況に立ち至ることを阻止するものとして注目されている(佐藤前掲書53-54頁ほか)。
※大麻の医学的事実をまったく検証もせず、大麻取締法の違憲性について審理もせず、大麻の有害性を「公知の事実」と断じた司法判断は、明確な思考停止である。大麻は懲役刑で罰するほど有害ではない。その真摯な主張を司法が無視するのであれば、もはや我々は『憲法内在的に自覚が促されている』、『抵抗権を行使しなければならない究極の状況に立ち至る』ほかはない。そして、大麻の復権における抵抗権行使、あるいは市民的不服従の実際とは、非暴力の大麻栽培や所持という法違反行為に他ならない。
つまり、大麻取締法違反という行為は、非暴力による市民的不服従であることを自覚するよう、憲法は国民に求めている。
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●白坂裁判の論告求刑
1.事実関係
本件各公訴事実は、既に取調べ済みの関係各証拠により、いずれも証明十分である。なお、弁護人は、大麻取締法の違憲性を主張するものの、同法が憲法 13条等に反しないことは、東京高裁昭和54年7月19日判決、大阪高裁昭和56年12月24日判決、最高裁第1小法廷昭和60年9月10日決定をはじめとする多数の裁判例において繰り返し確認されているところである。
2.情状
被告人は「大麻はタバコやアルコールより依存性等の害悪が少なく、医療分野での活用や個人使用は認められるべきだ」との信念から犯行に及んだ旨供述しているところ、被告人が大麻についていかなる考え方を持とうと被告人の自由であり、大麻取締法の違憲性を主張してその改廃を求める運動を展開するのも何ら非難されるべきことではない。
しかしながら、国会における大麻取締法の改廃がないにもかかわらず、前記主張を実践し、大麻を吸煙し、許可なく大麻を栽培する行為は代表民主制及びそのもとでの法治主義に敵対して社会秩序を破壊せんとする傲慢かつ悪辣な犯罪であり、長年にわたり本邦内で大麻を吸煙したばかりか、メール仲間に宅急便で大麻を送付してやるなどして大麻を社会に拡散した挙句、許可なく、吸煙目的等で大量の大麻を栽培するとともに、一部を収穫・所持して本件犯行に及んだ被告人の刑事責任は極めて重大であり、このような被告人に対しては、峻厳な法の裁きを以って報い、相当期間、刑事施設に収容する以外に処遇の方途はないと言わざるを得ない。
3.求刑
以上の情状のほか、被告人が業務上過失傷害の罰金前科1犯のほか前科を有さないことなども考慮し、相当法条を適用のうえ、被告人を懲役四年に処し、大阪地方検察庁において保管中の大麻草を没収するのが相当であると思料する。
※検察は「被告人が大麻についていかなる考え方を持とうと被告人の自由であり、大麻取締法の違憲性を主張してその改廃を求める運動を展開するのも何ら非難されるべきことではない」としている。つまり、同法改廃の可能性を認めている。
●同裁判の判決
量刑の理由
本件は、被告人が自宅及びその周辺で大麻を栽培し、自宅で大麻を所持したという事案である。本件で被告人が所持ないし栽培していた大麻の量は多量である上、被告人は、これらの大麻を自ら使用していたばかりでなく、他人にも譲渡していたものであって、本件は軽視できない事案である。
また、被告人は、大麻解放論者である桂川の主張に共鳴して、大麻解放運動に携わり、大麻取締法を事実上無効化しようとの考えから、公然と本件犯行を敢行したものである。しかも、被告人は、捜査、公判を通じて、大麻取締法の非合理性を主張するなど、その態度はよくなく、その刑責は到底軽視し得ないものである。
※判事は「被告人は、捜査、公判を通じて、大麻取締法の非合理性を主張するなど、その態度はよくなく、その刑責は到底軽視し得ない」と述べ、被告人の思想と良心の自由を侵害している。
私は、大麻取締法は生存権を侵害していると最高裁まで主張したが、ついに、裁判所は、その主張を退ける理由を一切示さず、まるでそのような主張はなかったかのように黙殺で応じた。この時点で、私は、司法への幻想から完全に覚めた。私にとって、司法判断は、もはや絶対的な基準でも、自らの行動を規定する、遵守すべき規律でもなくなった。私には裁判で負けたという感覚はまるでなく、突破したという思いしかなかった。
参考:虚構だらけの大麻報道:麻枝光一の「大麻は日本を救う」
逮捕と起訴率に関する資料「平成19年版犯罪白書」(法務省)によれば、大麻事犯の起訴率は63.4%で3人に1人は逮捕されても起訴されていない。つまり、裁判にならないで釈放されている。この数字は最近の政府厚労省のキャンペーン内容のすさまじさからすれば、異常に低い。このギャップがどこから来ているのかと言えば、厚労省のキャンペーンとは違って、検事が実際の逮捕者を調べても「有職率が高く、再犯が少なく」、敢えて裁判にして刑罰を科するほどの反社会的な人物ではないという現場の判断の結果との差だといえるだろう。大麻を吸うと仕事をしなくなるというキャンペーンとは逆に、仕事を持っている人が多く、一度逮捕されると、以後注意するようになるので、何度も逮捕される率も低い。一方覚せい剤は自己コントロールができなくなり、生活態度にも表れやすいので何度も逮捕される。
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私は、2002年春頃から、桂川さんのサイト『大麻を吸ってこの国の役人達の欺瞞を見抜こう』を作り始めた。逮捕を覚悟するようになってから、自分のサイトとして『ダメ?ゼッタイ?ナンデ?嗜好目的大麻免許申請記』を始め、大麻取扱者免許の申請なども行った。
桂川さんは、癌患者たちに無償で大麻を提供していた。私も微々たるものながら提供した。
ネットでは、海外の医療大麻の研究レポートや、実践の現実を知ることができた。そのような医学的事実を証拠に裁判を闘えば、司法は、大麻の医療的使用を禁じた大麻取締法が、全体として違憲だとまでは言わなくても、生存権を侵害しているという主張について、何らかの判断を示さざるを得ないと考えた。
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厚労省とマスコミのウソ デタラメを暴く
1.私自身の逮捕の経緯
2.大麻取締法違憲論裁判が勝ち取ったこと
3.大麻取締法の立法根拠(大麻の事実)を問う
4.検証 大麻報道
5.大麻取締法改正に向けた今後の展望
6.質問への回答
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