新世紀・オランダのマリファナ事情


新しい世紀を迎えた2000年の夏にオランダ各地を約1ヶ月かけて旅をした。 オランダは九州ほどの小さな国でありながらその多様性には本当に驚かされた。その美しさはおとぎの国のようでもあり、歴史を知ればその拡がりの大きさを教えられ、社会をみればその先進性に感心させられた。

驚きと感嘆の毎日を写真に撮り日記を書いた。この時期のオランダは日も長く気候も最高で過ごしやすい。北の太陽に照らされても暑くてへばるようなこともなく、湿度が低く汗はかかない。風も気持ちよく冷えることもない。

いつもマリファナを吸っていた。陰でこそこそ吸う必要のないこの国では本当にゆったりと過ごすことができる。アムステルダムの混雑したトラムの中でも、起伏のない広大な畑の田舎でも、また美術館を巡り、レンブラントやフェルメール、ゴッホ、ステーンの絵を鑑賞するときでも、いつも至福の世界の中にいた。

ここに取り上げた日記は帰国後まとめてCD化したものの一部で、特にマリファナのことを扱った部分を抜粋した。その後もオランダを何度か訪れマリファナ事情をさらに知ることになったが、この時の旅はマリファナ新世紀を実感したもっともよく思い出す旅になっている。