フェルナンダ

スペイン・カナビス界のファーストレディー


死んだら、灰をカナビスの種と一緒に植えてほしい・・・

Source: Sur in English
Pub date: Oct 4, 2007
Title: Fernanda de la Figuera spokeswoman for arseca
Author: Gema Martinez
http://www.ukcia.org/news/shownewsarticle.php?articleid=12886


# 今年の収穫はどうでしたか?

非常に良かったと思ってます。3〜4本は虫に殺られましたが。突然枯れてしまったので何もしてやれなかった。虫は白い奴でこれまで見たことがなかったので、今調べているところです。私のところの植物はたいていは非常に健康です。

# それはありがたいことですね。

ええ。そのことにはとても感謝しています。ご覧のとおりワイルドに育った植物ばかりです。どこにでも生えますし、時には想像もできないような場所からも出てくるんです。みんな非常に美しいでしょ?

# 何年も前に、アンダルシア・ロック、タベルトンのロックバルトさんにインタビューしたことがあるんですが、彼は、カナビスが神からの賜わりものだと言っていました。

まさにそうです。いつも私が言っていることと全く同じです。カナビスは天からの贈り物です。聖なる植物なんです。いわゆる麻薬のようなものではなくて、誰にでもいつでも利用できるのです。薬にもなるし、社会全体の喜びの潤滑剤にもなります。日用品も作り出せますから、それを売って貯金しておけば自動車だってを買うことできますよ。

# フェルナンダさんは、1996年にカナビスの擁護と研究のための団体ARSECAを設立なさったわけですが、禁止法からカナビスを守ろうとしたのですか? それとも、大義のために活動する女性闘士になろうと思ったのですか?

当時は私だけではなく、今よりももっと多くの人たちがカナビスを使う自由を守ろうと考えていました。しかも、その多くが想像さえしていなかった類の人たちでした。ですから、自然と自分が女性闘士みたいに思うようになったわけです。その意味では、以前と変わったわけではなく、自分にとっては何も特別なことではなかった。ただ、自分の人生に与えられた役割だっただけです。

中でも、私が幸運だったのが、1995年に治安警備隊が来て植物を押収されて裁判になったときに、ペドロ・アパラタキさんという偉大な弁護士の支援を受けられたことです。確かにカナビスの栽培は違法とされていましたが、私たちは、自分自身の使用については個人の問題で国が関与すべきことではなく、違法ではないと主張しました。

# 裁判官はその主張を認めた・・・?

裁判官には、私が何年も同じ村に住み、警察や役所の人たちも不動産屋さんも私のことやカナビスを栽培していることはよく知っていて、決して他人に売ったことなどなく、自分だけで使っていたことを訴えて、私がドラッグの密売人ではないことを分かってもらいました。

# それ以降、法律の厄介になったことは?

ありません。裁判で一定の信用が得られていましたから。あれからも治安警備隊が訪ねてきましたが、植物が引き抜かれたようなことはありません。

# でも40年もカナビスを育ててきたわけですから、いろいろあったのではと思いますが・・・

それはもうあらゆることがありましたよ。良いことも悪いこともおもしろいことも。最高のことも最悪のこともありました。子供のころにリウマチになってしまいなしたから、人生ずっとリウマチに苦しむように運命づけられていました。その他にもさまざまな病気を経験しましたが、普通の薬では状態がさらに悪くなってしまいます。合成した薬よりも天然のカナビスのほうがよく効きます。

# なかでも、特に困難だったことは・・・

ありますよ。1970年代に子供ができてシングルマザーになってあらゆる場面で格闘してきましたからね。でも、現在は民主主義の時代になって状況が劇的に変化しました。今は人権も保証されています。でも、そうなる過程に人生を与えられたのです。その結果として今があるわけです。私はいつも自分のことを変わり者だと言っているのですが、自分の前世は別の人生を生きてきたのだと信じています。自分の過去は古代エジプト時代のカナビスの種か、さもなければカナビスの植物そのものだったと思っていますから。

# 来世も違う人生があると信じているのですか?

ええ。私の子供たちは、私が死んで埋葬するときには、灰を土に混ぜてカナビスの種と一緒に葬ってほしいと希望していることを分かってくれています。

# なんでカナビスを吸うのですか?

カナビスを吸う理由はたくさんありますが、私にとって最も大きな理由が健康です。カナビスは薬なんです。それと、自分の見方や楽しみ、幸福、知識を広げてくれることも理由です。カナビスを吸うことでどれだけたくさんのことを学んだことか。カナビスは私の人生の学校なのです。天に感謝することを一つあげるとすれば、自分の人生の中でカナビスを見つけたことです。

# たくさん笑うために吸う・・・

そう。結局それが究極的な理由とも言えます。

# 嫌なことを忘れるために吸うことはありますか?

そういう経験もありますが、イエスともノーとも言えます。1982年に両親が交通事故で死んだときには、それ以降5年間も落ち込んでしまいました。娘も生まれたばかりでしたが、カナビスにはとても助けられました。お医者さんにも行って、たくさん薬をもらったのですがどれもダメでした。大抵は薬局方に載っている薬でしたが、それ以外にもいろいろな種類のドラッグを経験しました。

# バリウムなどの精神安定剤も?

もちろんです。あらゆる種類の合成オピオイドもやりましたが、もうオピオイドはやりたくないと思ったし、ヘロインも絶対にやらないと決めました。カナビスは、物事を忘れさせてくれると言うよりも、痛みを和らげて人生をスムーズにしてくれるのです。

# カナビスはセックスにもいい?

そうです。特に抑制傾向にある人には役に立ちます。リラックスして感覚が敏感になって、それがさらに自分を解き放ってくれるのです。多くの女性はセックスには自制的ですが、それを緩めてくれるものが必要なんです。人間の脳はたくさんの過去の経験に洗われていますから、どのようにしてその束縛から自由になれるのかみんな知らないのです。でも、良いセックスをしようと思うのなら、そうした観念から自由になることが必要なのです。

# ドラッグというドラッグは全部試した?

たくさん経験はありますが、すべてというわけでもありません。

# 実験のため? それとも快楽のため?

そのようにすべてにラベルを貼って決めつけるのはよしたほうがいいですよ。そんな単純じゃありません。若いときにはアルコールもたくさん飲みましたし、タバコもたくさん吸いましたよ。でも全部過ぎたことです。ヘロインで中毒になった友だちもたくさんいますが、私の場合は何も問題にはなりませんでした。

# 64才になっても健康に過ごしている今のご自分の姿を想像していましたか?

いえ、この歳まで、今のような外見と感覚で到達するなどと思ってもみませんでした。私の人生は幸運に恵まれきましたし、そのことには心底感謝しています。若い頃もすばらしいことがたくさんありましたが、歳をとった今は今でもすばらしいです。これまで人生でやりたかったことは全部やれましたから。