毎日新聞社会部記者
曽田様
電話でのご丁寧な対応、ありがとうございました。
曽田記者がお書きになった記事に対する私の批評をお読み頂いたとのこと、ありがとうございます。
電話でもお伝えした通り、ちょっと侮辱的な表現かな、という危惧も感じております。ご不快かと存じます。ごめんなさい。
但し、当該記事は、当局に聞いた話をそのまま書いただけで、まるで大麻の種の所持が合法であることに問題があるかの如き印象を受けます。『大麻の種:ネット売買が横行 所持「合法」、栽培「違法」』というタイトルがそれを如実に示しています。
曽田様は「第3条に使用を禁止する条文がある」とのことでしたが、これも電話でお伝えした通り、これは「大麻取扱者でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない」ことを規定したものであり、禁止されているのは「研究のため」の「使用」です。大麻研究者免許を持たずに研究に使うことを禁じているのです。嗜好目的で大麻を吸引する「使用」を禁じたものではありません。
ジャーナリストには、このような法の矛盾、その矛盾の由来などをこそ、調査報道して頂きたいと私は切に願います。
また、曽田様のお話では、昨年度、この「使用」で摘発された者がいるかどうかは分からないとのことでした。それは事実を確認せずに報道したということではありませんか?
昨年、産経新聞にも同じような訂正の申し入れをしましたが、産経は当初、大麻には使用罪がある、だから「使用の容疑でも調べる」という表現は間違っていないのだと言い張っていました。私は、その記事に書かれた事件を担当した所轄の警察に電話をし、担当した刑事から、「使用容疑でも調べるという報道発表はしていない」と確認を取っていたのに、です。結局、その記事は共同通信が配信したものであり、産経は記事を買って自社ニュースとしてサンケイwebに掲載してるだけなので、自分たちでは真偽の確認ができないというお話でした。自社サイトに、自社ニュースとして掲載しておきながら、それがホントかウソか、自分たちでは確認できないというのですから、困った言論機関です。その記事は共同通信の適切な対応によって産経webから削除されました。
参照
・産経新聞は明らかな誤報を訂正しないのだろうか?
・「使用容疑でも調べる」産経記事は削除されました
曽田記者殿、確認を取らず、うっかり「使用などを含めた大麻取締法違反事件全体の摘発」とお書きになったことに、ジャーナリストとしての矜持と反省を少しでもお感じであれば、また、実際に「使用」で摘発された人が昨年度いないのなら、ご面倒なことなのだろうと拝察致しますが、記事を訂正して下さい。
改めて検討して頂けるとのことでしたので、お返事をお待ちしております。言論状況が圧迫され、表現の自由、ひいては思想と良心の自由までが息苦しくなっている日本の現状です。毎日ともあろうものが、ゆめゆめ権力の提灯持ちに陥らぬよう、衷心よりお願い申し上げます。
電話でお話した資料は以下の通りです。関記者のお名前は「一」ではなく、「元」でした。関記者の記事はかつて私たちのサイトで公開していたものですが、引用ではなく転載なので、著作権法に違反するかと思い、ウェブからは削除してあったものです。今回、曽田様にお見せする目的で再度公開ページに置きますが、このまま掲載を続けてもよろしいでしょうか?それとも、やはり、著作権を侵害する行為になるので、転載はお認め頂けないでしょうか?記事の訂正の件と併せてご回答を頂きたく、よろしくお願い申し上げます。
また、今回のような報道に対し、当該メディアに訂正を申し入れること、同時に、各メディアの対応を検証してネットで伝えることも、私たちの取り組みのひとつですので、このメールを含め、ご回答頂くメールや電話でのお話についても、公開させて頂くことを予めお伝え致します。よろしくお願い申し上げます。
◆関元記者の署名記事
論戦 マリファナ賛否
マリファナはコーヒーより安全
たかが大麻でメクジラ立てて
◆踏み石論について
カナビスの医療効果についての科学的検証/全米科学アカデミー医学研究所(IOM)報告 Q&A要約
カナビスはハードドラッグのゲートウエイにはならない/2006年12月7日 - アメリカ・ペンシルバニア州ピッツバーグ発
カナビス神話 カナビスはゲートウエイ・ドラッグ
◆日本の公的大麻情報について
スクープ!!「ダメ。ゼッタイ。」サイトの大麻に関する記述
薬物乱用防止教育指導者読本
「ダメ。ゼッタイ。」ホームページのインチキ
日本の公的大麻情報の正体
厚生労働省による文書開示の嘘
【詳報】ダメゼッタイ大麻情報見直し決定!
大麻情報見直し委員推薦の要望書
厚生労働省が持っている大麻情報の全て[情報公開請求への回答]
厚労省の情報公開に対する異議申立 完全勝利!
以上
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