水を使った短期熟成法


この熟成法(Water Cure)は、1980年代以前に、野性の植物から作った効力の弱いマリファナの増強法としてしばしば活用されてきた。ぬるま湯を鍋に入れ、それにマリファナを加え数時間放置し、お湯を何回か取り換えて繰り返した後で、マリファナの残りを再び取り出して乾燥する。

すると、水溶性の色素やタンパク質や糖分などの成分、さらに繊維質が除去されて重量が30%程度少なくなる。THCは水に溶解せず(熱いお湯には少し溶け出す)そのまま残るので、そのぶんだけTHCが濃縮されて効力が増す。(約1.4倍)

また、水には強い殺菌作用があるので、虫食や乾燥に失敗して少しカビ臭くなったマリファナの救済方法としても使われてきた。


バッズへの応用

この方法をバッズに適用することもできる。植物は収穫直後の未乾燥のバッズを使う。

繊細なトリコームの破壊を防ぐために湯ではなく冷水を使う。バッズを容量の大きな水タンク(4倍以上)に入れ、毎日水を取り換えながら1週間繰り返す。タンクは冷暗所に置き、蓋はせず、水も撹拌しないで放置する。

最初はバッズが浮いてしまうので、重石などをつけて確実に沈める必要がある。水の交換は、バッズのトリコームを傷めないように細心の注意をはらって行わなければならない。

1週間後にバッズを再び乾燥して仕上げるが、ここで重要なことは、カビなどが発生しないように短時間で乾燥させることだ。高温乾燥ではTHCを分解してしまうので、必ず除湿機を利用して低温で乾燥させなければならない。

この方法は、バッズを短期間で仕上げることができる上に、空気乾燥の時のような強い臭いを発生させないという利点がある。また、廃液を蒸発させると肥料や農薬の成分のような粉が残るが、これは空気乾燥では除去できないもので、その分だけ効力も強くなり味も改善される。できあがったバッズはより濃い茶色で、ほとんど臭いはしない。

参考:   THE WATER CURE COMPENDIUM - FAQ