節度と責任のある
カナビス・ユーザー5原則
NORMLのカナビス使用の原則
Source: NORML
Pub date: February 3, 1996
Subj: Principles of Responsible Cannabis Use
Adopted by the NORML Board of Directors
http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=3417
注意
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日本ではカナビスの使用は法律で禁止されている。
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- 成人のみ (Adults Only)
- 運転はしない (No Driving)
- セットとセッティング (Set and Setting)
- 乱用はしない (Resist Abuse)
- 他人の権利の尊重 (Respect Rights of Others)
『カナビスを責任と節度を持って楽しんでいる人に対して、厳しい刑事及び民事の罰則で対処することは、公共の利益にならないばかりか極端な不公平と差別を引き起こしている。公共の安全、公衆衛生、社会経済、社会正義の観点から見て、責任と節度のあるカナビス使用まで犯罪ともみなす現在のカナビス禁止法は撤廃すべきである。』
NORMLではこのような主張を掲げているが、この声明の中にある 「責任と節度あるカナビス使用」 について、NORML理事会では次のように定義している。
1.成人のみ (Adults Only)
カナビスを使うことのできるのは成人のみに限られる。子供にカナビスを与えることは無責任である。
多くの事や活動は若者にも適しているが、全く不適切なものもある。子供は自動車を運転できないし、契約を結んだり結婚することもできない。同様にドラッグも使ってはならない。
しかしながら、生涯のわたって運転できなかったり契約や結婚もできなくすることは非現実的であり、同様に、アルコールも含めてカナビスを一生禁止しておくのも非現実的だと言わねばならない。
若者に対するわれわれの期待と希望は、責任と節度ある大人に成長してくれることであり、そのためには、現実的に守らねばならないことの意味を示す必要がある。
2.運転はしない (No Driving)
責任と節度あるカナビス・ユーザーは、カナビスの影響下では自動車の運転や危険な機械の操作をしない。また責任と節度ある他の市民と同様に、アルコールはもとより医薬品、あるいは疲労などの影響がある場合でも自動車の運転や危険な機械の操作をしない。
専門家の多くは、アルコールや多くの医薬品よりカナビスの方が運転に悪影響を与えないとしているが、責任と節度あるカナビス・ユーザーは、決してカナビスの影響下では運転をしない。
また、公共の安全を確保するためには、支障のあるドライバーを路上から追い出す必要があるが、そのためには、現在の不正確な尿テストに代わる新しい測定方法を開発する必要がある。
3.セットとセッティング (Set and Setting)
責任と節度あるカナビス・ユーザーは、注意深くセットとセッティングを整え、カナビスの使用量を適切にコントロールして使う。
「セット」 とは、ユーザーの価値観や考え方、経験、パソナリティ、体調などを指し、「セッティング」 とは、周囲の物理的および社会的な環境を意味している。
責任と節度あるカナビス・ユーザーは、時間や場所やムードなどを注意深く観察し、安全で楽しく実りあるトリップにならないと感じたならば、ためらわずにカナビスの使用は控える。
4.乱用はしない (Resist Abuse)
責任と節度あるカナビス・ユーザーは、健康を害したり依存してしまうような乱用はしない。
乱用は、度を越して使うことを意味し、害になる。一部のカナビス・ユーザーは乱用によって自分を害しているが、大半のユーザーはそのような使い方はしていない。カナビスは乱用する必要はなく、その害は防ぐ必要がある。
ドラッグ戦争では、「ドラッグの乱用」 を根絶することを目標に掲げているが、当局は本当の乱用には焦点を当てずに、詭弁を使って責任と節度ある使い方まで乱用と見なしている。もしカナビスの乱用をターゲットにするのならば、まずもって当局は、その状態を確定する明確な基準を示す必要がある。
5.他人の権利の尊重 (Respect Rights of Others)
責任と節度あるカナビス・ユーザーは、他の人の権利を侵害しない。礼儀や礼節の基準をわきまえ、カナビスは全く使わないでほしいという人がいれば、それを優先し尊重する。
他人の権利を侵害できる人は誰もいない。アルコールやタバコを含めていかなるドラッグであれ侵害の言い訳にはならない。カナビスとタバコでは法的位置付けが異なるが、それを脇に置けば、責任と節度あるカナビス・ユーザーは、公共またはプライベートな場所ではタバコに求められているのと同じマナーに従う。
NORML理事会
1996年2月3日
アメリカ・ワシントンDC
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