カナビスの品種とハイの特徴


Source: Quick American Archives
Subj: The Big Book of BUDS
Marijuana Varieties from the World's Great Seed Breeders
edited by Ed Rosental
http://www.quicktrading.com/
&
Source: Hemp Evolution
Subj: Cannabis Strains 2006
http://www.hempevolution.org/pdf/cannabis_strains_2006.pdf


San Francisco Chronicle photo by Michael Macor

カナビスの品種によるハイの違いは、大別すると次のようにインディーカ系とサティバ系に分けることができる。この2つは 形状 や栽培しやすさなどにも大きな違いがあり、シードバンクではそれぞれの特徴を掛け合わせて新しい品種を次々に開発している。しかし、効き方は、インディーカ系とサティバ系をベースとしている点では同じで、それぞれ次のような基本的な特徴がある。

  • インディーカの煙は密度が濃く、肺を広げて咳を誘発しやすい。ハイはヘビーで、いわゆる 「ボディー・ストーン」 系に属し、活動は全体的にリラックスして内省的になる。

  • サティバの煙はスイート、スパイシー、フルーティで軽く、ハイは高揚的で、いわゆる 「ヘッド・ハイ」 系に属し、知的で活動的。


酔いの表現

カナビスの品評会などでは、ハイの特徴を次のような言葉を使って判定している。

alert (用心深くなる)、 body stone (ボディ・ストーン)、 cerebral (頭脳刺激,知的)、 cheerful (陽気)、 clear head (頭脳明晰)、 couch lock (カウチポテト)、 creative (クリエイティブ)、 creeper (クリーパー 目立つことをして粋がる)、 energetic (エネルギッシュ)、 euphoric (多幸)、 even body-head high (ボディ&ヘッド・ハイ)、 giggly (くすくす笑い)、 happy (幸せ)、 lethargic (ものぐさ)、 mellowing (メロー)、 munchies (マンチー)、 narcotic (麻酔)、 physically relaxing (体がリラックス)、 psychedlic (サイケデリック)、 sleepy (眠たい)、 social (社交的)、 stoney (ストーン的)、 trippy (トリッピー)、 uplifting (高揚)、 visual (ビジュアル wandering mind (迷いさすらう)。


香りと風味の表現

acrid (ピリ刺激)、 ammonia (アンモニア)、 berry (ベリー)、 bubblegum (バブルガム)、 citrus (シトラス)、 dry (ドライ)、 earty (アーシイ、土の香り)、 floral (フローラル)、 fresh (フレッシュ)、 fruity (フルーティ)、 hashy (ハーシー)、 chicolate (チョコレート)、 mango (マンゴ)、 melon (メロン)、 musky (ジャコウ)、 old sock (古いソックス)、 peppery (ペッパー)、 pineapple (パインアップル)、 piney (パイン)、 pungent (パンジェント)、 skunk (スカンク)、 smooth (まろやか)、 spicy (スパイシー)、 sandalwood (白檀)、 sweet (スイート)、 tart (酸っぱい)、 tabacco (タバコ)、 tropical (トロピカル)、 woodsy (森)。


Cannabis Strains 2006  (Hemp Evolution)

カナビスの種類 Sativa/Indica ハイの特徴 香り 風味
A-10 インディーカ ヘビー・ボディハイ 土の香り ハッシー
A-4 インディーカ ヘビー・ボディハイ 土の香り ハッシー
A-7 インディーカ ヘビー・ボディハイ 土の香り ハッシー
AK ヘイズ ミックス ライト・ボディハイ、浮揚感のあるヘッドハイ スパイシー スパイシー&ナツメグ
AK-47
(カラシニコフ)
ミックス 脳刺激、マンチ スパイシー スイート
アラスカン・サンダーファック ミックス クリピー&スリピー ブラック・グレープ チョコレート
BCビッグバッズ ミックス ボディ&ヘッドハイ シトラス シトラス
ビッグバッズ ミックス ボディ・リラックス、サイケ調 スイート&スパイシー スイート&スパイシー
ビッグバッズ×スカンク
(ウルトラ・スカンク、グリーン・スピリット)
ミックス 脳刺激、トリッピーでクリエイティブ スイート&ピリ刺激 まろやか
ビッグファティ サティバ ヘッドハイ シトラス シトラス
ブラックドミナ インディーカ ボディ・リラックス、スリピー ピリ辛、ハッシー ペッパー
ブラックベリー ミックス ヘビー・ボディハイ ピリっとした土の香り ベリー&リコライス
ブルードット
(4フィンガー・レディ)
ミックス 強力、浮遊、ヘッド&ボディハイ 強い、スイート&スカンキー レモン
ブルードラゴン ミックス ボディ・ヘッドハイ、多幸 スイート・アロマ 強いベリー
ブルーヘブン サティバ 高揚,抗不安,多幸,クスクス笑,マンチ ベリー&シナモン ベリー&シナモン
ブルームーン・シャイン インディーカ クスクス笑、マンチ、スリーピー ピリ刺激 フルーティー
ブルーベリー ミックス 多幸、長く効く ベリー ベリー
ブルーベリー・クシ インディーカ ヘビー・ボディハイ、多幸、マンチ、カウチポテト効果 ハッシー ハッシー
バブル・ファンク インディーカ バブルベリー似だがヘビー・ボディハイ ピリ刺激&スカンキー フルーティ
バブルガム ミックス 高揚、脳を刺激しあれこれクリエイティブ スイート&ピリ刺激 まろやか
バブルベリー ミックス 高揚、多幸、陽気 ピリ刺激&スカンキー フルーティ
カリオー インディーカ ストーニーで気持ち良い、ボディ・リラックス、メロー スイート フルーティ
シャンペーン サティバ 高揚、ヘッドハイ、瞑想的 スイート メロンまたはグレープ
クロニック ミックス ボディ&ヘッドハイ系、ヘッドで始まりボディに来る フローラル フローラル
コーラル・リーフ サティバ まろやか、メロー、陽気 スイート スイート
ドット・ツ・ドット ミックス ヘッド&ボディ系 刺激性ジャコウ シトラス、タンニン、スパイシー
ダーバン・ポエゾン サティバ 沈痛、強いボディハイ、クリア・ヘッドにも リコライス リコライス
ダッチ・ドラゴン ミックス ボディ&ヘッドハイ系 スイート フルーティ
G-13 インディーカ ヘビー・ボディハイ スイート&ナイス スイート
グレイト・ホワイト・シャーク ミックス ボディストーン、強い興奮、クリア・ヘッドにもなる 刺激 タンジェリン&ベリー
ハッシ・プラント インディーカ ボディストーン スイート&スパイシー スイート&スパイシー
ハワイアン・インディーカ インディーカ 強ボディストーン、ヘッドハイやナルコ系の感じもする スイート&シトラス スイート&シトラス
アイス ミックス ストーニー、ヘビー・ボディハイ Fuel & Hashy シトラス
J-2 ミックス 強ボディハイ スカンキー スイート
J-27 ミックス ボティ系も含むヘッドハイ スイート&スパイシー(ブラック・ペッパー) スパイシー
ジャック・フロスト ミックス 調子外れ Blah & Fuel Blah & Fuel
ジャック・ヘラー ミックス 脳刺激、アップ&冗談 フレシュ ペッパー系
カリミスト サティバ 脳刺激、エネルギッシュ、クリアマインド、PMSやMSや疲労に良 スイート&スパイシー スイート&スパイシー
ラムブレッド サティバ サイケ調 スパイシー スイート&アーシー
M-39 ミックス 多幸、スマイル、抗うつ、食欲刺激 スパイシー スパイシー
マンゴー インディーカ ボディストーン スイート&マンゴー スイート&マンゴー
メイプルリーフ・インディーカ インディーカ ボディストーン メイプルシロップ メイプルシロップ
マスター・クシ インディーカ ボディストーン、ビュジュアル マイルドアーシー&スイート 味なし
マザー・アイ・シャリフ インディーカ ヘビー・ボディハイ スパイシー&ナイス ハッシー&アーシー
モーニング・スター サティバ 高揚、精神拡大 モスボール スイートな広がり
ネブラ ミックス 脳刺激、トリッピー&スペイシー スイート フルーティ
ノーザンライツ インディーカ ナルコ系ボディハイ、リラックス 刺激性スイート 強スイート&スパイシー
ノーザンライツ×ヘイズ ミックス 高揚、サイケ調ボディハイ フレッシュ&ペッパー フレッシュ&ペッパー
ノーザンライツ×ビッグバッズ インディーカ マイルドなボディハイ シトラス&ベリー シトラス&ベリー
オークステルダム・グー インディーカ 多幸、調子外れの奇妙な混在 ハッシー ベリー&ペッパー
オルテガ インディーカ 強ボディハイ、移り気 強スイート 強スイート
パーデム インディーカ ヘビー・ボディハイ 発酵系スィーツ ジャコウ&アーシー
パープル・スパー・クシ ミックス マイルドなヘッドハイ、強ボディハイ、リラックス&スリーピー スイート、スパイシー、ハッシー スイート
レッド・ドット ミックス 高揚 スパイシー&アーシー ジャコウ
ロムラン インディーカ ヘビーなカウチ状態、集中困難、食欲増進、慢性痛に卓効 ドライで刺激性、スパイシー&グレープ ドライで刺激性、スパイシー&グレープ
ルーティ・ツーティ インディーカ マイルドなヘッド&ボディハイ、スリピー、マンチ 発酵系フルーツ 発酵系フルーツ
セージ ミックス 脳刺激 機敏 森林、セージ 風変わり
センシ・スター インデーカ 強ボディストーン、脳刺激、多幸 ツンとしたレモン レモン
シャーマン ミックス 多幸なヘッドハイ、強ボディハイ&サイケ調 スイート&スパイシー スイート&スパイシー
シャーク・ショック サティバ ストーニー、緑内障に卓効 マイルドなシトラス&フローラル フルーティ&アーシー
シスカ・ベリー インディーカ ヘビー・ボディハイ シュガー&ベリー シュガー&ベリー
シルバー・ヘイズ サティバ ヘッド&ボディハイ系 メンソール&フレッシュ・パイン フルーティ&フレシュ
スカンク#1
(ピュア・スカンク)
ミックス 脳刺激 スイート&スカンキー スイート、満足感
スノー・ホワイト インディーカ ヘビーなボディハイ&機敏 ハッシー スイート
ロックバッズ インディーカ 強力ボディハイ スカンク系スイートフルーツ スカンク系スイートフルーツ
ソマンゴ インディーカ 脳刺激、多幸、機敏&高揚 強フルーティ・マンゴ 強フルーティ・マンゴ
スパイス ミックス スリーピー、パワフル、ぐったり インセンス系スパイシー エキゾティク・フルーツ
スーパー・クシ インディーカ 強ボディハイ、ヘッドハイ&調子外れになったりする クロロフィル&ハッシー 強スイート&スパイシー
スーパー・クシ インディーカ 強ボディハイ、ヘッドハイ&調子外れに変わる ハッシー 強スイート&スパイシー
スーパー・シンバー・ヘイズ ミックス ヘッド&ボディハイ系 アフガニ系スカンキー 刺激性スパイシー
スーパー・スカンク ミックス ヘッド&ボディハイ系 シトラス&スカンキー 濃厚なスイート
トレンレック サティバ ヘッドハイから強ボディハイへ メンソール&フレッシュ・パイン フレッシュ・パイン
トレンレック×ビッグバッズ サティバ ヘッドハイから強ボディハイへ 刺激性スイート まろやか
ウルトラ・スカンク ミックス 脳を刺激しあれこれクリエイティブ 刺激性スイート まろやか
ホワイト・リノ ミックス ナルコ系ボディストーン、集中 スイート&ジャコウ ワイルドフラワー&ハッシー
ホワイト・ウイドウ サティバ ヘッド&ボディハイ系、強いが催眠性はなし パイン フレッシュフルーティ&フローラル

  • 現在では人工交配が進み1000種類近くの種子が販売されている。

  • カナビスの植物には400種類以上の化合物が生成される。これは植物としては特に珍しいことではない(例えばトマトは360種類)が、カナビノイドはカナビスでしか生成されない。

  • カナビノイド はTHCやCBDなど60種類の同位体で構成されているが、その成分割合には広いバリエーションがあり、種子の遺伝的特性できまる。遺伝特性を変えるには、いろいろな遺伝特性の種子を交配させて品種改良するブリーディング技術が要求される。

  • カナビノイドの成分割合は栽培環境を調整してもあまり変わらない。通常の栽培では樹脂量の増大という量的課題がその中心になっている。

  • カナビスの効き方は種類の他にも、ユーザーのそのときの内的な心の状態(セット)と外部環境(セッティング)によって大きく変化する。同じものを使ってもいつも同じ状態になるとは限らず、全く逆の状態にもなる。

  • 医療カナビスとして利用する場合、例えば発作を抑制する品種は吐き気の抑制には使えなかったり、うつ症状を緩和するものもあれば逆にうつを促進しやすいものもある。従って、症状に合うものを選ぶ必要かある。

  • カナビノイド自体には匂いはなく、芳香性エッセンシャル・オイルが香りを発している。従って、香りと効力とは直接関係ない。

  • カナビノイド自体には味はなく、カナビスの風味は、植物内で生成された澱粉やセルロース、色素、芳香成分などで決まる。

  • 急激に乾燥させたものは澱粉が糖へ十分変化していないので、風味以前の問題として、吸うと味は辛く煙も濃い。

  • Water Cure で熟成させたバッズや、特にアイスハシシ のTHC濃度の高いものは、製造過程で芳香成分などが取り除かれ、香りや味はほとんどしなくなる。

  • バポライザー を利用して吸引すると、セルロースや澱粉は燃焼しないので淡い風味がするだけ。それを物足りないという人もいるが、慣れれば繊細さを好ましく思う人もいる。

  • 香りは効力とは直接関係しないが、入手時には 異物混入 などをチェックするためにかならず嗅いで、カビやケミカルな臭いをしたものは避ける必要がある。

  • 銘柄偽称は日常茶飯事。入手した銘柄を簡単に信じてはならない。

  • 実際にはプロでも、流通経路のわからない未知のカナビスの銘柄を、1つのバッズの形状・香り・風味・効き方などだけから判定することは至難。