ドイツ連邦医薬品研究所
オランダのハーバル・カナビスの
使用を初めて認可
Source: IACM-Bulletin
Pub date: 7 Dec 2008
Germany: First Patients receive herbal cannabis from the Dutch Cannabis Program
http://www.cannabis-med.org/english/bulletin/ ww_en_db_cannabis_artikel.php?id=284
2008年11月27日、患者4人がドイツ保健省の連邦医薬品研究所 (BfArM) から連絡を受け、オランダ政府の生産する医療カナビスを2009年の初頭から入手できることになった。
2007年7月以来、およそ30人の患者が BfArM からカナビスの医療使用の許可を得ているが、オランダのカナビスをドイツの会社が液状に抽出したものが対象になってきた。しかし、何人かの患者にはこの液体カナビスは満足のいく解決策にはならなかった。
ドイツでは、緑の党と左派新党のそれぞれから提案されていた医師の推薦による医療カナビス使用の非犯罪化案の議会通過に大きな期待を集まっていたが、結局12月3日のドイツ議会は否決する決定を下している。
このためにカナビスの医療使用は引き続き例外的なケースに限定されたままに据え置かれることになった、反対した党はその理由として、連邦の薬物法のもとではカナビス医薬品は規制当局による認可を受けなければならないことを上げていた。
現在、多発性硬化症にともなう痛みに苦しむ患者を対象に、ドロナビノール(合成THC)の認証を目的とした多角的な研究が続けられているが、研究の成果や進行状況については、参加している医師やクリニックの秘守義務にために何も知ることができない状態になっている。
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Arseus to distribute medical cannabis in Germany
ドイツでは、2008年10月15日、議会の厚生委員会でカナビスに医療利用に関する公聴会が開かれた。
この公聴会は、国会の緑の党と左派新党のそれぞれから出されていた要請に応えるかたちで開催されたもので、どちらの党も、THC治療に対する健康保険の適応を促進し、ドロナビノールの費用を賄えずにカナビスを治療目的で必要とする患者の犯罪者扱いをやめることを要求していた。
またこの公聴会では、参加したすべての医療および法律の専門家たちが、合成THC(ドロナビノール)と天然のカナビスが広範囲の病気に治療価値を持っていることがすでに証明されていると答えている。
ドイツ議会厚生委員会公聴会、専門家全員がTHCとカナビスの治療価値を認める (2008.10.26)
政府が何らかのかたちでハーバル医療カナビスを認めたのは、カナダ、オランダ、フィンランド、イスラエル に次いで今度のドイツが5番目になる。
アメリカ ではいまだに連邦政府は医療カナビスを認めようとしていないが、州レベルではどの国よりも早く1996年に住民投票で医療カナビスが合法化されている。
ドイツ連邦議会下院 医療カナビス法案を審議 (2008.7.6)
ドイツ カナビスの医療使用を初めて認める (2007.8.21)
オランダ政府の医療カナビス カナダ・ドイツ・イタリアが購入打診 (2006.11.26)
ドイツ、大多数が医療カナビスを支持 EU諸国で初めての本格的世論調査 (2006.6.25)