Weekly News


NORMLが選んだ

2008年カナビス10大ニュース

Source: NORML Weekly News
2008年12月29日 - アメリカ・ワシントンDC発
2008: The Year In Review
NORML’s Top 10 Events That Shaped Marijuana Policy
http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7777


  1. 住民投票で地滑り的勝利。有権者はドラッグ戦争主義を拒否:  11月の選挙では、全国で数多くのアメリカ人がカナビス法の改革に賛成票を投じ、カナビスの使用と所持の罰則軽減を求めた10地域の住民投票のうち9地域までもが認められた。カナビス所持の罰則を100ドルの罰金のみにするように求めていたマサチューセッツ州の得票率は65%を越え、さらに、カナビスの医療使用の合法化を求めたミシガン州でも63%の賛成を得ただけではなく、カナビス法の改革を支持した有権者数は、同時に実施された大統領選挙でバラク・オバマ候補が獲得した得票数をも上回った。(詳しくは、住民投票、ドラッグ戦争主義を拒絶

  2. 連邦下院議会にカナビス所持での逮捕を終結させる法案が提出される:  カナビス法の改革を求める議員たちは7月にキャピタルヒルでプレス・カンファレンスを開催し、成人のカナビス所持に対して逮捕・起訴できるようになっている現在の政府権限を削除する法案について説明し、同僚議員たちに支持を訴えた。提出された HR5843号法案 では、成人によるカナビス所持と非営利目的での譲渡に対する連邦の罰則規程を取り除くことを求めている。カナビスの刑事罰則削除を求めた法案としては、ここ30年で初めてのことになる。 (詳しくは、連邦カナビス非犯罪化法案のプレス・カンファレンス開催

  3. カリフォルニア控訴審、州の医療カナビス法は連邦の反ドラッグ法とは対立しないと裁定:  カリフォルニア州控訴審は、これまで一連の裁判で出されてきた決定を支持して、医療カナビスの所持と使用を認めた州法が連邦の反ドラッグ法とは対立しないとする判決を下した。これまでの一連の裁判は、12年の歴史のある州の医療カナビス法に対していくつかの郡当局が別々に訴えていたもので、カリフォルニア高裁は、それぞれ、郡当局には認定患者にIDカードを発行することが義務付けられいる こと、また警察には州の認めた医療カナビス患者のカナビスを押収する権限がない ことを理由に訴えを退けている。(詳しくは、カリフォルニア控訴審、州の医療カナビス法は連邦法とは矛盾しない

  4. カナビスには耐性黄色ブドウ球菌の繁殖を抑える並外れた能力がある:  この秋に出版されたナチュラル・プロダクト・ジャーナルに掲載された 研究 によると、天然のカナビスから抽出したカナビノイドには、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)などをはじめとして、薬物に抵抗力のあるバクテリアの繁殖を顕著に抑制する働きのあることが明らかになった。MRSAでは、毎年1万8000人以上の人が入院中に死亡している。(詳しくは、カナビノイドには、悪性バクテリアの繁殖を抑える並外れた特性がある

  5. 2007年のカナビス逮捕者数が過去最高に:  2007年に警察がカナビス事犯で逮捕したアメリカ人の数が87万2721人に達し、FBIの年間逮捕者数記録で過去最高になった。これで、1965年以降に州または連邦のカナビス法で逮捕されたアメリカ人の累計は 2000万人 を越えた。 (詳しくは、2007年のカナビス逮捕者数、87万2721人で過去最高を記録

  6. カナビスの害は明らかにアルコールよりも少ない:  ドラッグ使用とドラッグ政策の研究を行っているイギリスの独立系シンクタンク、ベックレーファンデーションは10月に、カナビスの使用に関連した健康リスクの可能性はアルコールよりも少なく、カナビスの使用を犯罪として扱い続けることには正当性がないとする報告賞を発表した。(詳しくは、グローバル・カナビス委員会報告

  7. 医療カナビス法が施行されている州でのティーンのカナビス使用は減少している:  マリファナ・ポリシー・プロジェクトは6月に、医療カナビスと一般のカナビス使用の関係を調べた包括的な報告書 を発表し、認定患者に医療カナビスの使用を法的に認めた州では、一般のカナビス使用も増えていないことが明らかになった。(詳しくは、医療カナビスを認めた州では、ティーンのカナビス使用も減少している

  8. 医療カナビスの使用では深刻な副作用は起こらない:  この夏に出版されたカナダ医師会ジャーナルに掲載された メタ分析研究 によると、過去の臨床研究を分析した結果、カナビスの医療使用では深刻な副作用が起こっていないことが確認された。(詳しくは、カナビスの医療使用では深刻な副作用は起こらない

  9. カリフォルニア州司法長官、医療カナビスの使用と入手に関するガイドライン案を発表:  カリフィルニア州の司法長官事務所は、8月に、州の認定患者が医療カナビスを所持、栽培あるいは持ち歩いても州や自治体の警察は逮捕してはならないとするガイドライン案を発表した。また、ガイドラインでは、資格を有するコレクティブや組合が非営利で医療カナビスを販売・配布することも認めている。(詳しくは、カリフォルニア州司法長官、新しい医療カナビスのガイドライン案発表

  10. NORMLデイリー・オーディオスタッシュが多数の視聴者を獲得:  2008年にはNORMLのポッドキャスト 人気が急上昇して、10月の1ヶ月だけでも11万ダウンロードを越えて最高を記録した。番組のホストを務めるラス・ベルビル氏は、「カナビス問題に関しては、人々はますます連邦政府や主流メディアの情報から離れて、NORMLやNORMLデイリー・オーディオスタッシュなどのグループを最も信頼できる情報源と考えるようになってきています」 と語っている。(詳しくは、 http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7744