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フロッガー医師の検証 : 投稿者 : THC編集部 投稿日時: 2009-10-19

うつ病に関してはもう少し調べる必要があると思いつつも、精神科の論文は読みなれないため、手をつけかねている感じです。そんな中での印象としては(あくまで印象ね)・・・、

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フロッガー医師の検証 : 投稿者 : フロッガー 投稿日時: 2009-03-28

格差の問題が社会に顕在化してきた。そして、格差問題と呼んではいるもの、本当は貧困問題をオブラートにくるんだ言い方にしているだけかもしれない。
日本は、国民のほとんどが中流意識を共有してきたし、今でもそうなのだろう。貧困の問題はあっても見ない事にしているようだ。何せ貧乏タレントが売りになるほどなのだから。
しかし、医療の現場では底辺の人を見る。それは衝撃だし考えさせられる。例えば・・・。

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フロッガー医師の検証 : 投稿者 : フロッガー 投稿日時: 2009-03-14

アルツハイマー病

アルツハイマー病は、認知症の原因となる疾患で、βアミロイドという異常タンパクが脳に蓄積し神経細胞が変性・脱落する。はっきりとした原因は分かっていない。
アルツハイマー病ではカンナビノイドシステムの異常が報告されている。また、動物実験では、カンナビノイドが、神経保護作用、抗炎症作用、アセチルコリンエステラーゼ阻害作用を持つことが示されており、アルツハイマー病に効果があることが期待されている(1)。
最近の研究では、合成THC (2.5mg/day)をアルツハイマー病患者に2週間投与したところ、夜行性活動や不穏が緩和したと報告している(2)。
今後のさらなる研究が期待される。

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フロッガー医師の検証 : 投稿者 : フロッガー 投稿日時: 2009-03-13

漢方でも古くから大麻の薬効が知られていたようだ。
神農本草経という中国最古の生薬書がある。後漢~三国時代(紀元100-200年ごろ)に成立したといわれる。そこに大麻の記載がある。

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フロッガー医師の検証 : 投稿者 : フロッガー 投稿日時: 2009-03-13

大麻の有効成分
大麻の有効成分はカンナビノイドと呼ばれている。大麻に含まれるカンナビノイドには多くの種類があり、60種類以上が同定されている。代表的なものは、デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(⊿-9-THC)、カンナビジオール(CBD)、カンナビノール(CBN)などである。その中で、精神活性などの強い薬理作用を持つのが⊿-9-THCである。
⊿-9-THCはCB1・CB2作動薬。CBDはCB1・CB2に対して弱い結合力しか持たず精神活性を持たない。CBDはTHCの阻害薬として働くという報告もある。

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フロッガー医師の検証 : 投稿者 : THC編集部 投稿日時: 2009-02-12

大麻を使用すると「睾丸癌」のリスクが高まるという報道が流れた。この件について、腫瘍内科の研究医であるフロッガーさんの解説を掲載します。本稿の初出は「Dr.フロッガーのブログ」です。

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フロッガー医師の検証 : 投稿者 : フロッガー 投稿日時: 2008-12-30

麻薬・覚せい剤乱用防止センター(ダメセン)制作のビデオ映像で、大麻の有効成分であるTHCをラットに注射する攻撃性が増し他のネズミを攻撃するようになる、というものがある。

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フロッガー医師の検証 : 投稿者 : フロッガー 投稿日時: 2008-09-27

カンナビノイドが免疫細胞に作用するということはよく知られている。

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フロッガー医師の検証 : 投稿者 : フロッガー 投稿日時: 2008-08-24

我が国における医療大麻-患者の権利の視点から

 古くから、医療の現場では、医師が患者の治療を決定し、患者はそれに従うというパターナリズムによる医療が行われてきた。しかし、近年、患者の権利が重要視されるようになり、患者が主体的に治療法を決定する医療が一般的となってきている。

 患者の権利を示した重要なものに、世界医師会による「患者の権利に関するWMAリスボン宣言」がある。この宣言は1981年に採択され、医師が是認し推進する患者の主要な権利を述べている。そこでは「良質の医療を受ける権利」「選択の自由の権利」「自己決定の権利」「情報に対する権利」「尊厳に対する権利」などが挙げられている。

 現在日本では医療大麻を使用することが出来ない。その原因として、大麻取締法第4条の存在が最も大きい。この法律で「大麻から製造された医薬品を施用し、又は施用のため交付すること」「大麻から製造された医薬品の施用を受けること」を禁止しているからである。これは患者の権利を大きく侵害するものである。リスボン宣言に基づけば医療大麻が有効な患者は、医療大麻が自分の疾患に効果があるという情報を知る権利があり、医療大麻を使用する決定権を持つ。また、尊厳に対する権利があり、医療大麻により苦痛を緩和される権利を有しているのである。
 さらに、リスボン宣言では、医師・医療従事者・医療組織は、この権利を保障し守る責任があり、法律・政府の措置・あるいは他のいかなる行政や慣例であろうとも、患者の権利を否定する場合には、この権利を保障ないし回復させる適切な手段を講じるべきであるとしている。まさにこの宣言の通りで、患者の権利を侵害する法律は変えるべきである。人を法律に合わせるのではなく、法律を人に合わせていくのが本来の姿と考える。

 医療大麻は、欧米で医薬品として承認を受け、実際の医療現場で使われるようになってきている。特に、多発性硬化症、エイズ、癌といった難治性疾患の症状緩和において用いられ、有効性が確認されている。日本では、前述の大麻取締法の問題から医薬品の承認はおろか治験すら行うことが出来ないのが現状である。海外で広く使用されている医薬品が、日本で用いることが出来ないというのは大麻に限ったことではなく、最近「ドラッグ・ラグ」という言葉で取り沙汰されることが多くなってきた。
 「ドラッグ・ラグ」とは、海外と日本の医薬品承認のタイムラグのため、海外では一般的となっている医薬品が日本では使用できない状態のことである。日本では世界で広く使用されている医薬品の約3割が未承認で使えず、また、日本での医薬品の承認に時間がかかり、上市が欧米と比較し2年から2年半遅れている。この原因として、治験着手時期、治験期間、承認審査期間の差が挙げられている。「ドラッグ・ラグ」は患者の権利を大きく損なうことであり、場合によっては生命や尊厳に関わる。これは日本の深刻な医療問題であり、医療者・患者団体などから大きな声が上がってきている。治験さえ行うことが出来ない医療大麻の「ドラッグ・ラグ」はどの位になるのか想像がつかない。

 「ドラッグ・ラグ」に対する国民の声に対して、厚生労働省は2006年10月から2007年7月に「有効で安全な医薬品を迅速に提供するための検討会」を設置し報告書をまとめた。承認審査の見直しなどが課題として挙げられているが、特筆すべきは未承認薬を医療現場に提供するためのコンパッショネート・ユース(人道的使用)制度の導入について言及されている点である。これは、重篤な疾患で代替療法がない場合に、未承認薬の製造・輸入・販売を許可する制度であり、欧米ではすでに導入されている。具体的な導入時期は明らかではないが、今後議論が深まっていくことと考える。
 この制度の主なターゲットは、生命にかかわる疾患の治療薬のようである。一方、医療大麻の適応は、多発性硬化症・エイズ・癌などの難治性の疾患の症状緩和であり、直接の治療薬ではない。しかし、治癒の望めない患者にとって、症状を緩和しQOL(Quality of life;生命の質)の高い人間らしい生活をおくることは非常に大切なことであり、ただ長く生きればよいわけではないだろう。適切な緩和医療というのは、人間の生命の尊厳のためにとても重要なことである。コンパッショネート・ユース制度の導入の際には、医療大麻についても適用を検討してもらいたい。

 我々はまず、この医療大麻の現実について国民に広く知ってほしいと考える。そして、患者の権利の回復のため、国に大麻取締法第4条の改正を要求する。また、すでに開きつつある医療大麻の「ドラッグ・ラグ」に対して、人道的対策を望む。

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近年の医学的大麻研究 : 投稿者 : フロッガー 投稿日時: 2008-02-05

[はじめに]
大麻取締法では、大麻の医薬品としての施行を禁止している。
大麻取締法第四条で、「大麻から製造された医薬品を施用し、又は施用のため交付すること。」「大麻から製造された医薬品の施用を受けること。」を禁止している(1)。

1987年に厚生省依存性薬物情報研究班がまとめた報告で、「マリファナの薬効はきわめて不安定で一定の効果が期待できない」と述べている(2)。
このことから、大麻取締法制定時に、治療薬として有用でない、と判断しこのような項目を加えたものと思われる。

しかし、近年大麻の医薬品としての有用性が再評価され(多発性硬化症・HIV・癌の症状緩和など)、カナダ・オランダ・ドイツ・オーストラリア・イスラエル・米国のいくつかの州などで医療大麻の使用が可能となっている(3)。

我が国が大麻の医薬品としての使用を禁止していることは、世界の常識からかけ離れた、患者の治療の権利を著しく侵害する行為である。

[本文]
1.大麻の薬理作用
大麻にはカンナビノイドと呼ばれる薬理作用を持つ物質が含まれている。最も効果のある物質はデルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)で、その他にカンナビノール(CBN)、カンナビジオール(CBD)などがある。CBDには向精神作用が無い。

カンナビノイドは細胞表面に存在するカンナビノイド受容体を介して作用し、カンナビノイド受容体にはCB1とCB2という2種類が同定されている。人の体内でカンナビノイド様の作用を持つ内因性カンナビノイドが存在し、2-arachidonyl-glycerolとanandamideが同定されている。
CB1は主に神経細胞に存在し、CB2は免疫細胞などに存在することが知られている。医薬品としての大麻の効果は主にCB1を介したものと考えられる(22-23)。

大麻の作用する受容体や内因性カンナビノイドについての研究が進み、大麻製剤の創薬の可能性が広がってきており、我が国においても今後研究が必要な分野であると考える。

2.多発性硬化症
大麻は多発性硬化症の症状緩和に効果がある。特に痙縮(神経の障害により起こる筋肉のこわばり)、痛み・排尿障害・睡眠障害に効果がある。

1997年の報告では、英国と米国の多発性硬化症患者に対してアンケートを行い、およそ30%の患者が多発性硬化症の症状緩和があると回答した(4)。

2003年、英国で630人の多発性硬化症患者に対して多施設共同のランダム化試験が行われ、大麻抽出物と大麻の主成分である(THC)の経口投与が多発性硬化症の疼痛に効果があると報告された。大麻抽出物で61%、THCで60%の患者が疼痛の軽減を申告した(5)。

2005年、リバプール大学のグループが、大麻抽出物の口腔内スプレーについてのランダム化試験を行い、多発性硬化症の痛みと睡眠障害に効果があると報告している(6)。

頻尿などの排尿障害に効果があるという報告もある(7)。
その他にも数多くの論文が報告されている(8-12)。

多発性硬化症の痙縮や疼痛は、患者のQOL(Quality of life:生命の質)を著しく損ない、また有効な薬剤が少なく、大麻製剤は患者にとって非常に有用である。また英国やカナダの患者団体も大麻の使用を推奨している。

3.HIV/AIDS
大麻はHIV(人免疫不全ウイルス)患者の症状緩和に効果がある。特に、HIV感染および抗ウイルス療法に伴う食欲低下や吐き気、またHIVによる末梢神経障害に対して効果がある。

北米ではHIV患者の3分の1以上が症状緩和の為に大麻を使用しているというデータがある(13-16)。
患者の多くは、食欲低下、不安、痛み、抑うつ、吐気に効果があると回答している。

2007年、コロンビア大学の研究グループは、大麻およびTHC製剤のプラセボ対象試験を行い、大麻とTHC製剤の使用でHIV患者の食欲増強と体重増加を認め、大麻で睡眠障害の改善を認めた(17)。

2007年、San Francisco General Hospitalとカリフォルニア大学のPain Clinical Research Centerの研究グループは、HIVに関連する痛みを伴う末梢神経障害(HIV-associated sensory neuropathy: HIV-SN))に対する大麻喫煙の効果について報告し、大麻喫煙で日常の痛みが平均34%程度軽減し、痛みが30%以上軽減した患者は全体の52%であった(18)。

また、大麻により免疫細胞であるCD4、CD8 T細胞の数が減少したり、免疫機能が低下したりと言った、重篤な副作用はない(19-21)。

HIV感染は抗ウイルス薬の多剤併用療法で長期の生存が可能となってきた。しかし、抗ウイルス薬の中断により、速やかに薬剤耐性ウイルスが出現してくることが知られており、厳格な内服の継続が必要である。副作用のため内服を中断してしまうことは、患者の生命にかかわる。大麻製剤は抗ウイルス薬の副作用を軽減することが明らかであり、HIV患者にとって非常に有用かつ必要な薬剤である。

4.癌
大麻は、抗癌剤の副作用による吐き気、癌患者の食欲低下、疼痛に効果がある(22-23)。
1970年代から80年代にかけて、抗がん剤の制吐剤として、大麻製剤の試験が行われ、効果が確認された(24-26)。
近年、大麻製剤よりも効果がある選択的5-HT3拮抗薬が開発されたため、あまり用いられることは無いが、選択的5-HT3拮抗薬の効果が無い場合に付加的に用いることは有用であると思われる。

大麻に食欲増進作用があることは広く知られているが、癌患者に対しても少数例での検討されており、食欲低下に効果あったとする報告がある(27-28)。
癌患者では、癌の末期の消耗や抗癌剤の副作用の為に食欲が低下することが良くある。食事が出来ないことは患者のQOLを著しく損なうことから、 大麻製剤は有用な薬剤である可能性が高い。

幾つかの臨床研究で、通常の治療で効果が無い癌の痛みに対してカンナビノイドが効果あったとする報告がある(29-31)。
慢性疼痛に対する研究で、THCやCannabidiolが侵害受容性疼痛よりも神経障害性疼痛に対して効果があった(32)ことから、癌の疼痛においても神経障害性疼痛に対して特に効果がある可能性が高い。
神経障害性疼痛は、モルヒネなどのアヘン製剤を含む各種鎮痛剤で効果が出にくい。このような疼痛に対し大麻製剤が有用な薬剤である可能性があり、実際に現在米国で臨床試験を行っている(33)。
大麻が実験室レベルであるが、いくつかのがん細胞株に対して障害性を持つと言う報告がある(34-35)。
グリオーマに対してTHCを局所投与し効果があったという症例報告がある(36)。
大麻の抗癌作用については、まだ研究段階であるが、今後注目される分野である。

5.サティベックス
「サティベックス(英語表記:Sativex)」は大麻からの抽出物で、THCとCBDを主成分とし、口腔内スプレーで薬剤を投与する。GWファーマシューティカルズplc.が、米国において開発し、大塚製薬株式会社が米国における開発・販売に関するライセンス契約を締結した。多発性硬化症においては、鎮痛効果が認められており(37)、カナダで承認・販売されている。今後、米国で「オピオイド系薬剤による治療で効果の見られない末期がんの患者の疼痛治療」第Ⅱ/Ⅲ相試験が行われる予定である。日本の製薬企業も大麻製剤に注目していることから、海外の治験だけではなく日本でも行えるようにするべきである。

[結論]
以上、大麻が効果ある疾患について主なものを述べたが、他の疾患についても、神経疾患などを中心に、数多く報告されている。
副作用については重篤なものはなく、また、大麻よりも依存性の強いアヘン製剤が医薬品として問題なく扱えていることなどから、医療用大麻製剤は大きな社会問題無く管理できるものと考える。
さらに、大麻の薬効はユニークで他の薬物で代替出来ない作用を持つことから、大麻の医薬利用は患者にとって非常に有益である。
大麻を医薬品として研究・利用できるようにするべきであり、大麻取締法第四条の改正を求める。

[参考文献]
(1) 大麻取締法
(2) 依存性薬物情報研究班,依存性薬物情報シリーズNo.1 大麻(CANNABIS),昭和62年3月.
(3)
Wikipedia, Legal and medical status of cannabis.
(4) Consroe et al. The perceived effects of smoked cannabis on patients with multiple sclerosis. European Journal of Neurology 38: 44-48, 1997.
(5) Zajicek J et al. Cannabinoids for treatment of spaciticity and other symptoms related to multiple (CAMS study): multicentre randamised placebo-controlled trial. Lancet, 362, 9395, 2003.
(6) Rog et al Randomized, controlled trial of cannabis-based medicine in central pain in multiple sclerosis. Neurology 65: 812-819, 2005.
(7) Brady et al. 2004. An open-label pilot study of cannabis-based extracts for bladder dysfunction in advanced multiple sclerosis. Multiple Sclerosis 10: 425-433, 2004.
(8) Wade et al. A preliminary controlled study to determine whether whole-plant cannabis extracts can improve intractable neurogenic symptoms. Clinical Rehabilitation 17: 21-29, 2003.
(9) Consroe et al. The perceived effects of smoked cannabis on patients with multiple sclerosis. European Journal of Neurology 38: 44-48, 1997.
(10) Meinck et al. Effects of cannabinoids on spasticity and ataxia in multiple sclerosis. Journal of Neurology 236: 120-122, 1989.
(11) Ungerleider et al. Delta-9-THC in the treatment of spasticity associated with multiple sclerosis. Advances in Alcohol and Substance Abuse 7: 39-50, 1987.
(12) Denis Petro. Marijuana as a therapeutic agent for muscle spasm or spasticity. Psychosomatics 21: 81-85, 1980.
(13) Woolridge et al. Cannabis use in HIV for pain and other medical symptoms. Journal of Pain Symptom Management 29: 358-367, 2005.
(14) Prentiss et al. Patterns of marijuana use among patients with HIV/AIDS followed in a public health care setting [PDF]. Journal of Acquired Immune Deficiency Syndromes 35: 38-45, 2004.
(15) Braitstein et al. Mary-Jane and her patients: sociodemographic and clinical characteristics of HIV-positive individuals using medical marijuana and antiretroviral agents. AIDS 12: 532-533, 2001.
(16) Ware et al. Cannabis use by persons living with HIV/AIDS: patterns and prevalence of use. Journal of Cannabis Therapeutics 3: 3-15, 2003.
(17) Haney et al. Dronabinol and marijuana in HIV-positive marijuana smokers: caloric intake, mood, and sleep. Journal of Acquired Immune Deficiency Syndromes 45: 545-554, 2007.
(18) Abrams et al. Cannabis in painful HIV-associated sensory neuropathy: a randomized placebo-controlled trial. Neurology 68: 515-521, 2007.
(19) Chao et al. Recreational drug use and T lymphocyte subpopulations in HIV-uninfected and HIV-infected men. Drug and Alcohol Dependence. (E-pub ahead of print), 2008.
(20) Abrams et al. Short-term effects of cannabinoids in patients with HIV-1 infection: a randomized, placebo-controlled clinical trial. Annals of Internal Medicine 139: 258-266, 2003.
(21) Fogarty et al. Marijuana as therapy for people living with HIV/AIDS: social and health aspects 19: 295-301, 2007.
(22) Hall W et al. 2005. Cannabinoids and cancer: causation, remediation, and palliation. Lancet Oncol 6: 35-42.
(23) Walsh D et al. 2003. Established and potential therapeutic applications of cannabinoids in oncology. Support care cancer 11: 137-43.
(24) Carey MP et al. 1983. Delta-9-tetrahydrocannabinol in cancer chemotherapy: research problems and issues. Ann Intern Med 99: 106-14.
(25) Poster DS et al. 1981. Delta-9-tetrahydrocannabinol in clinical oncology. JAMA 245: 2047-51.
(26) Ungerleider JT et al. 1982. Cannabis and cancer chemotherapy: a comparison of oral delta-9-THC and prochlorperazine. Cancer 50: 636-45
(27) Bhargava HN. 1978. Potential therapeutic applications of naturally occurring and synthetic cannnabinoids. Gen Pharmacol 9: 195-213.
(28) Lane M et al. 1991.Dronabinol and prochlorperazine in combination for treatment of cancer chemotherapy-induced nausea and vomiting. J Pain Symptom Manage 6: 352-59.
(29) Noyes R et al. 1975. The analgesic properties of delta-9-tetrahydrocannabinol and codeine. Clin pharmacol Ther. 18: 84-89.
(30) Noyes R et al. 1975. Analgesic effect of delta-9-tetrahydrocannabinol. J clin Pharmacol. 15: 139-43.
(31) Staquet M et al. 1978. Effect of nitrogen analog of tetrahydrocannabinol on cancer pain. Clin pharmacol Ther. 23: 397-401.
(32) Notcutt W et al. 2004. Initial experiences with medical extract of cannabis for chronic pain: results from 34 "N of 1" studies. Anaesthesia. 59: 440-52.
(33) 大塚製薬ニュースリリース
(34) Guzman m. 2003. Cannabinoids: potential anticancer agents. Nat Rev Cancer. 3: 745-755.
(35) Galve-Roperh I et al. 2000. Anti-tumoral action of cannabinoids: involvement of sustained ceramide accumulation and extracellular signal-regurated kinase activation. Nat Med. 6: 313-19.
(36) Guzman M et al. 2006. A pilot clinical study of delta-9-tetrahydrocannabinol in patients with recurrent glioblastoma multiforme. Br J Cancer. 95: 197-203.
(37) Rog DJ et al. Young Randomized, controlled trial of cannabis-based medicine in central pain in multiple sclerosis, Neurology 2005, 65, 812.

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近年の医学的大麻研究 : 投稿者 : フロッガー 投稿日時: 2008-01-16

[要約]
大麻が法律で禁止されている大きな理由として、大麻使用が暴力や犯罪行為を引き起こすことがよく挙げられる。しかし、複数の論文や報告書で、大麻と暴力や犯罪行為の間に明らかな因果関係はないと報告されている。主要な論文・報告書では、大麻は暴力や犯罪行為を引き起こさない、もしくは、引き起こすとしてもアルコールやコカインと比べ、低い頻度である、と結論付けられている。
暴力・犯罪傾向が理由で大麻を禁止することには正当性がない。

[本文]
2007年、ビクトリア大学中毒研究センターの研究チームは、薬物中毒治療を受けている被験者を対象に、暴力行為を犯す直前の数時間にコカイン、アルコール、大麻を使っていた頻度を調べ報告した(1)。
また、攻撃性、衝動性、法の軽視度合のような暴力行為に結び付く個人的な特質も計算に入れて評価を行った。
その結果、「多変量解析したところ、アルコールとコカインの使用は暴力と有意な関連が認められ、その薬理的効果が暴力行為を引き起こしていることが考えられた。しかし、大麻の使用頻度については、暴力行為と有意な関連は認められなかった。」としている。

2005年、Blondellらは、外傷を持つ900人の患者のドラッグ陽性率を検討し、「大麻単独使用では入院を要するような暴力あるいは非暴力のどちらの傷害とも関連性はなく、これに対して、アルコールとコカインは暴力関連の外傷を引き起こす」、と報告している(2)。

2002年に発表されたカナダ上院の報告書で、大麻と犯罪について検討を行っている。カナダでのアルコールや薬物と犯罪の関連は、アルコールが24%と最も高く、次いでコカイン8~11%であった。大麻は3~6%と少なかった(3)。大麻が非合法であり、反社会的環境に存在することや大麻の使用自体が犯罪であることも考えると、「大麻使用者が、大麻使用以外の犯罪を犯すことは、稀な例を除いてない。」と結論している。

2002年に発表されたイギリスのドラッグ乱用諮問委員会の報告書で、「大麻の作用はリラックスや社会的引きこもりを起こす傾向があり、暴力傾向やアルコールで見られる脱抑制とは異なる。このことは、大麻が他者や自分に対する暴力を引き起こすことが稀であることを示している。これに対して、アルコールは、故意の自損行為や家庭内の事故や暴力の主要な原因になっている」としている(4)。

[結論]
・犯罪傾向を引き起こす主要な薬物は、大麻よりむしろアルコールである。
・大麻自体の作用で、暴力・犯罪傾向を引き起こすことは稀なケースを除いて無い。
・大麻が非合法であるため、大麻取締法違反という犯罪が存在する。また、反社会的環境で取引されることが多いため、犯罪に巻き込まれがちである。このことは、大麻の所持・使用を合法化(制度的管理)することで解決される。
・暴力・犯罪傾向が理由で大麻を禁止することに科学的な正当性はない。

[参考文献]
1) Macdonald S et al. Predicting violence among cocaine, cannabis, and alcohol treatment clients. Addictive Behavior, 33: 201-5, 2008.
2) Blondell R et al. Toxicology Screening Results: Injury Associations Among Hospitalized Trauma Patients. Journal of Trauma Injury, Infection, and Critical Care, 58: 561-70, 2005.
3) Canadian Special Senate Committee on Illegal Drugs. Cannabis: Our Position For A Canadian Public Policy. Volume 1, Chapter 7, 2002.
4) United Kingdom's Advisory Council on the Misuse of Drugs. The Classification of Cannabis Under the Misuse of Drugs Act of 1971. 2002. See specifically: Chapter 4, Section 4.3.6.

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フロッガー医師の検証 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-07-02

大麻でバッドトリップ(悪酔い)になったとき、医師に診てもらう場合の注意点についてフロッガー医師に寄稿して頂きました。


トラブルに巻き込まれないバッドトリップ対処法


大麻の使用は多くの場合安全であるが、時にBad Tripと呼ばれる不快な酩酊状態を呈することがある。Bad Tripの出現には心理状態や環境が大きく影響し、特に大麻に慣れていない初心者に起こりやすい。
症状としては、不安・パニック・抑うつ・離人感・被害妄想などが言われている。
ヨーロッパのように大麻が一般的に使用できる環境であれば不安が小さいうちに対処できるが、我が国においては大麻使用により不条理に罰せられるため、不安を我慢しパニックとなり苦しむことがある。中には、救急車を呼んで、そこから更なるトラブルに巻き込まれてしまった例もある。

「ある英国人の危機一髪」
http://asayake.jp/modules/report/index.php?page=article&storyid=449

Bad Tripへの正しい対処法を知っておくことは、役に立つはずだ。
Bad Tripへの一般的な心得としては、カナビス・スタディハウスの「カナビスのバッド・トリップ対処法」が詳しい。

これを読むと、Bad Tripが不安発作であり、予防と改善のためにリラックスした環境が重要であることがわかる。また、不安な心理状況では使用しないことが大事である。

しかし、リラックスした状況であっても不安からパニックになってしまうことがある。その場合に医療機関にどのように受診すべきか考えておくべきである。

(1)まず行うこと。
信頼のできる人がいれば連絡し、Bad Tripになってしまったこと、医療機関に受診したい事を伝え、可能なら代行してもらおう。

(2)救急受診-病院探し
まず受け入れてくれる救急病院を探さなくてはいけない。方法が2つある。

自分で移動できそうな場合
救急医療機関に電話で問い合わせて受診する。自治体などで行っている救急病院を紹介するサービスに電話するか、もしくは、かかりつけの病院や近くの知っている病院に電話する。病院に行くときは自分で車を運転しないように。

自分で動けない場合
救急車を呼ぶ。救急隊が受け入れ先を探してくれる。病院の希望があれば伝える。

(3)救急受診の理由
信頼できる救急隊員や医療機関があれば正直に言えばいいだろうが、そうとも限らない。その場合は、大麻の使用をあえて伝える必要は無い。かといって嘘をつく必要は無いので、症状と困っている事を伝えよう。
例:「気分が悪い。」「息が苦しい感じがする。」「気分が落ち着かず不安。」「動悸がする。」「冷や汗がでる。」
ここで現場からの注意点。悲しいことであるが救急では精神疾患を見る事を嫌がる医療機関がある。あまり精神的な訴えを前面に出さない方が良い場合もある。

(4)所持している大麻
大麻取締法では大麻の所持が罰せられる。逆に使用のみなら罪に問われない。医療機関や救急隊員が警察に通報した場合に、大麻が無ければトラブルに巻き込まれにくいだろう。所持している大麻をどうにかしておこう。

(5)医者への説明
これは難しい問題である。医者の立場から言えば正確な話を聞きたいだろう。それによって診断が変わってくるからだ。
信頼できる医者であれば、大麻の使用をきっかけに不安・パニック状態となった事を伝えよう。大抵の医者は、守秘義務をよく理解しており、患者をよくすること以外には興味が無く、あえて法的な問題に立ち入らないだろう(麻薬は通報義務があるので話は別だ)。 逆に、「大麻使用では通報義務が無いので守秘義務を守ってほしい。守られない場合には法的手段を考える。」と伝えてしまっても良いかもしれない。
大麻を秘密にしておきたい場合。まず症状を伝え、以前にもこのようになったことがあり、不安を取る薬でよくなったと伝えよう。

(6)治療
Bad Tripは不安発作であり、命に関わるものではない。また一過性で永続しない。そのため治療の主体は不安に対する対症療法である。一般的には、気分をリラックスするような語りかけや、ジアゼパムなどの抗不安薬の使用を行う。

無事良くなり家に帰ったらゆっくり休んで欲しい。


アルコールの過剰摂取による事故は後を絶たず、日本でも毎年死者が出ているが、大麻は過剰摂取しても死ぬことはない。大麻のバッドトリップは、多くの場合、心理的な要素で発現する。だから、大麻の摂取によってバッドになっていることを自覚できるし、そう自覚して寝てしまうのが一番いいように思える。一眠りして目が覚めたときには治まっているだろう。大麻の場合、アルコールの過剰摂取のように意識不明にはならないし、病院へ行こうとする行為がさらなるパニックを招くかもしれない。フロッガー医師のアドバイスの通り、大麻に理解のある、信頼できる人に連絡して、相談するのも良いと思う。
最近では、大麻の質量を誤魔化すために異物が混入されていることもあるらしい。出所の不明な大麻の場合、そのような異物による身体への悪影響がバッドトリップより遥かに怖い。日本にもそのような異物の混入した大麻が出回っている危険性があるのではないだろうか。

◆カナビス・スタディハウス参照
異物混入バッズの疑惑
異物混入バッズの疑惑2
カナビス製品のリスク要因

罰則が異常に厳しい現在の日本で、大麻を使用することを薦めるつもりは全くないが、もし病院に行くような事態になった場合は、フロッガー医師の具体的な注意を参考にして頂きたい。

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フロッガー医師による、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ大麻データベース検証論文をPDFファイルにしました。職場で、ご家庭で、学校で、警察で、お役所で、裁判所で、国会で、首相官邸で、日本の公的大麻情報がいかに根拠のない間違いだらけのものであるか、学習資料にご活用下さい。
【「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ薬物データベース: 薬物別解説/大麻について」に対する医学的検証】(312KB)

以下は医師(内科・腫瘍内科)のフロッガーさんによる「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの大麻情報検証です。この論文とともに、厚労省と麻薬防止センターに対し、薬物情報を見直す委員会のあり方について、また、誤りだらけの大麻情報について、要望書を提出します。
フロッガーさんの検証論文についてお気づきの点などありましたらお知らせ下さい。具体的な点について議論と検証を深め、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ大麻情報の見直しに反映するよう、厚労省と麻薬防止センターに継続して要望したいと思います。

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■大麻の精神的影響
引用元:http://www.dapc.or.jp/data/taima/3-2.htm

[本文]
『しかし慢性的な摂取は、じょじょに精神に障害を及ぼします。最初は情緒不安や集中力、忍耐力の低下、自発性のなさなどの障害ですが、それらは幻覚や妄想の引きがねとなり、常に朦朧とした意識状態に陥ったり、うつや偏執病的症状が現れてきます。こうなると、ちょっとした刺激や、もしくはまったく何の理由もなく、突然恐怖にかられたり、錯乱を引き起こしたりもします。また、長期乱用者には知的障害も起こることが報告されており、小学生程度の読み書き、計算しかできなくなるケースもあります。一旦こういった状態になると、たとえ大麻の摂取をやめても、数年もの間、症状がなくならない場合もあります。
■大麻精神病
大麻精神病とは大麻摂取によって起こる精神障害の総称ともいえる。この状態に陥ると、さまざまな症状が現れてくる。その症状は、精神活動の低下による抑制症状、精神運動興奮、幻覚妄想などの体験、気分や情動の異常、意識の変容など。それらがどういった症状を示すのか、詳しく説明してゆこう。』

[検証]
・大麻精神病
WHOの見解では大麻精神病は仮説の病態であり、その存在は調整因子を考慮していない臨床観察から言われており、大麻使用者に併発した統合失調症や他の精神疾患と明確に区別できないとしている(1)。
また経過も多様であり、大麻との因果関係を確定することは困難で、診断基準や分類も一定せず、大麻精神病というclinical entityは確立していない(2)。

大麻精神病(仮説)は、1.急性中毒、2.急性中毒性精神病、3.慢性中毒性精神病に分類される。急性中毒については、精神症状としてパニックや不安、不快、恐怖感を伴ういわゆるBad Tripと呼ばれる嫌悪反応がある(3)。急性中毒性精神病としては、初心者が大量に摂取した後などに、急性・亜急性に幻覚・妄想などの異常体験、情動不安、記憶障害、失見当識、離人症、離人症を伴った錯乱症状を起こすことがあるとされる(2)。これらは、一般に経過は短く一週間以内に回復するとされる。この2つについては因果関係についてのコンセンサスを得られている。

慢性中毒性精神病については、Thornicroftが、1.大麻が精神病を新たに惹起する、2.潜在していた精神病を顕在化する、3.精神病を再発させる、4.精神病が大麻乱用をもたらす、5.両者の関係は偶然に過ぎない、6.無関係、の6つのカテゴリーを指摘し、1.両者の多面的な関連性、2.社会・文化的要因を超えた一貫性・均一性、3.特異性、4.発症の時間的平行性、5.摂取量との平行性、6.実験的再現性が検証される必要があり、現段階では大麻精神病という用語はもちいるべきではないとしている(4)。

また最近の研究で、統合失調症患者のうち大麻使用と非使用の間で症状の差がないとする報告(5)があり、この研究者グループは大麻精神病の存在に反対する意見を出している。  以上から、大麻と精神病は、急性の病的酩酊に限っては因果関係を認めるものの、慢性の精神症状への因果関係は証明されておらず、大麻精神病という用語は不適切であり、削除を要求する。

[参考文献]
(1) Division of Mental Health and Prevention of Substance Abuse, World Health Organization: Programme on substance abuse Cannabis: a health perspective and research agenda. 1997.
(2) 横山尚友洋: 大麻(カンナビス)精神病.精神医学 34:839, 1992.
(3) Rottenburg D, Robins AH, Beb-Arie O, et al.: Cannabis associated psychosis with hypomanic features. Lancet ii: 1364, 1982.
(4) Thornicroft G: Cannabis and psychosis. Br J Psychiatry 157: 25, 1990.
(5) J. Boydell, K. Dean, R. Dutta, at al.: A comparison of symptoms and family history in schizophrenia with and without prior cannabis use: Implications for the concept of cannabis psychosis. Schizophrenia Research, In Press, Corrected Proof, Available online 25 April 2007.

[本文]
『1 精神活動の抑制が引き起こす症状-無動機症候群、知的水準の低下 無動機症候群とは、大麻による抑うつ状態を表す。たとえば、ものごとへの興味や関心が極端にせばまり、自発的な活動や思考がほとんどできなくなってしまう。また注意力や集中力も落ち、ひとつのものごとを持続しておこなうことができなくなる場合もある。なにごとにも無気力で疲労を感じやすく、むっつりした様子やムラ気が目立つようになる。生産活動(仕事など)への興味も損なわれ、将来への展望もなく、退廃的で浮き草のような生活を送ることが多い。 重度の症例では、ほとんど無言、無動となり、終日ぼーっと過ごすなど、意識水準の低下が疑われるような状態になることもある。 大麻摂取を中断すると、通常は1~2週間でふつうの会話や行動がとれるまでに回復する。だが重度になると、活動性が回復するまでに数か月から1年余りを要する場合がほとんどだ。

知的水準の低下は、これらの症状にともなって現れてくる。複雑な会話は理解できず、簡単な計算も間違え、文章もひらがなばかりで幼稚な内容となる。このような状態は精神活動の回復とともによくなってゆくが、最終的に本来の知的水準までもどれるかどうかは不明である。こういった状態を「カンナビス痴呆」とも言う。』

[検証]
・無動機症候群
無動機症候群については前項に記載したが、無動機症候群はヘビーユーザーにおける慢性中毒と区別されず明確に定義できない。また、アルコールや他の薬剤乱用者、精神障害者においてもしばしば観察されることであり、大麻に特有なものとはいえない。

我が国における大麻精神病の報告ではその大半に無動機症候群の症状を認めるが、報告数は30例以下と少ない(1)(2)。1997年の一般人口調査で大麻使用経験者が0.5%である(3)事を考えると、その頻度は少なく稀な病態と考えられる。
 大麻との因果関係が不明であり、かつ稀な病態を、使用者に一般的に起こりうるような印象を与えるような記載をすることは望ましくない。大量、長期使用者に対する勧告にとどめることを推奨する。

・知的水準の低下
「身体的影響、脳に対して」で検証を行ったとおり、大麻による知能低下は概ね一過性のものであり、もし残存したとしても顕著なものではないと考えられる。前項においても提示したが、大麻により学業の低下が無かったとする報告もあり、大麻により知的水準が低下するエビデンスはない。
文章がひらがなばかりになった症例は、徳井らの報告(1)によるものだが、以下のような問題点がある。

1.一例の報告であり一般化することには無理がある。
2.大量使用歴がある。
3.LSDやヘロインの使用歴があり他の薬剤の影響がある。
4.海外にてヘロイン中毒で入院し、退院後窃盗で逮捕され、強制送還後に発症しており強い心理的ストレスが予想される。

以上から、大麻が原因であるとは言い切れず、一般化することは出来ない。
この文章の全面的な改訂もしくは削除を要求する。

[参考文献]
(1) 徳井達司,来元利彰,岩下覚ほか:大麻精神病の6例.精神医学 31: 919,1989.
(2) 福田修二,鈴木二郎:大麻精神病の4症例.臨床精神医学 23: 1467, 1994.
(3) 福井進,和田清,菊池秀一ほか:薬物乱用・依存の世帯調査。平成9年厚生科学研究「薬物依存・中毒者の疫学調査及び精神医療サービスに関する研究班」,薬物乱用・依存の多面的疫学調査研究(3),pp7-48, 1998.

[本文]
『2 精神運動興奮 ちょっとした刺激にも簡単に心を乱され、怒りっぽくなったり、興奮しやすくなったり、気分が変わりやすくなる状態を精神運動興奮という。言動にまとまりがなくなり、粗暴な行為が目立つなどの状態は、1~3か月も持続することがある。

3 気分、情動、衝動の異常 大麻による抑うつ状態-無動機症候群や知的水準の低下については先程説明したが、それらの症状に、気分や情動、衝動の異常がともなう場合もある。この場合には抑うつ状態とは逆に、理由のない自殺企画や、衝動的に他人に乱暴をはたらくなど粗暴な行動が現れる。 こういった症状は、思考の混乱や情緒がいちじるしく不安定となり、それらの考えや不安に耐えきれなくなって、衝動的な行動を起こす、と考えられている。 』

[検証]
1.怒りっぽくなる。興奮しやすくなる。粗暴な行為が目立つ。他人に暴力をはたらく。

大麻と暴力の関連は証明されていない。ラットの実験で、大麻投与により他のラットをかみ殺すという報告があるものの、ヒトにおいては実証されていない。
2002年のカナダ上院の「大麻に関する討議資料」で、「大麻の使用が犯罪を誘発することはなく、攻撃性や反社会的行為を助長することもない]と報告されている(1)。また、2002年のイギリスのドラッグ乱用審議委員会の報告書で、「大麻にはアルコールと大きく違う側面があり、リスクを高めるような行動を取らないようにする性質があるように思われる。」「このことは、アルコールの使用が自殺や事故や暴力などの大きな要因になっているのと異なり、大麻が他人や自分自身に対して暴力的になることはめったにないということを示している」と述べられている(2)。外傷を持つ900人の患者の退行心理分析で、大麻単独使用では入院を要するような暴力あるいは非暴力のどちらの傷害とも関連性はないとする報告がある(3)。
大麻により粗暴になり暴力をはたらくことはなく、削除を要求する。

2.気分障害、抑うつ。
急性中毒症状、いわゆるBad tripで抑うつとなることはあるが、慢性のうつとの関連は否定的である(4)(5)。

[参考文献]
(1) Canadian Special Senate Committee on Illegal Drugs. 2002. Discussion Paper on Cannabis.Ottawa. p.4.
(2) United Kingdom's Advisory Council on the Misuse of Drugs. 2002. The Classification of Cannabis Under the Misuse of Drugs Act of 1971. See specifically: Chapter 4, Section 4.3.6.
(3) Blondell R et al. 2005. Toxicology Screening Results: Injury Associations Among Hospitalized Trauma Patients. March 2005. Journal of Trauma Injury, Infection, and Critical Care, 58: 561-70.
(4) Harder VS, Morra AR, Arkes J, et al.: Marijuana use and depression among adults: testing for causal associations. Addiction 101: 1463, 2006.
(5) Monshouwer K, Dorsselaer VS, Verdurmen J, et al.: Cannabis use and mental health in secondary school children: Findings from a Dutch survey. Br J Psychiatry 188: 148-153, 2006.

[本文]
『4 幻覚妄想 大麻によって引き起こされる幻覚や妄想のほとんどは、本人に被害を与えるような内容のものである。主に幻聴で、何かを命令されたり、本人の行動に逐一干渉するような場合もある。症例によっては「神様が見える」「誰かが体を触る」など、幻視や幻触の体験も報告されている。 妄想の内容としては、誰かに見張られている、追跡されるなどの迫害妄想が多く、時に罪の意識を感じる罪業妄想、微小妄想、誇大妄想なども認められる。 その他、作為体験(ありもしない体験を事実とする)や、誰かの思考が伝わってくるという妄想、誰かの考えを吹き込まれるといった妄想、逆に自分の考えが誰かに奪われたりこっそり聞かれたりするといった妄想を伴うこともある。 これらの精神病的体験は、具体的で色彩感があり、覚せい剤による精神病の体験とよく似ている。いったんこういった症状が現れるとなかなか回復せず、2年間以上持続した例もある。 』
[検証]
上記のような症状は統合失調症でもしばしば見られるものであり、大麻による特異的な症状とは言えない。前項でも記載したが、大麻使用者に起こった統合失調症と区別することが出来ない。

[本文]
『5 意識の変容 夢幻状態や錯乱、せん妄などを意識の変容という。大麻精神病の症状のひとつとして、こういった症状が数日~2週間以上、ときどき現れる場合がある。その間の記憶は脱落するか、断片的にしかのこらず、幻覚妄想もともなって、顕著な不安を引き起こす。 』

[検証]
急性の反応として起こりうる。しかし、病像形成には病前性格や発病状況などの影響も大きい(1)。

[参考文献]
(1) 横山尚友洋: 大麻(カンナビス)精神病.精神医学 34:839, 1992.

[本文]
『6 観念の抽出、思考の錯乱 この症状は、思考がばらけていくような感覚をもたらす。その感覚は以下のように表現されることが多い。「ふっと考えが頭に浮かび、それにどう対応していいか自分でもわからなくなる」「考えがバラけてしまってまとまらず自分でも困る」「質問されると、その言葉の意味が同時にいろいろと浮かんできて、どう答えていいかわからなくなる」など。 こういった思考の錯乱のほとんどが、1~5までの他の症状にともなって認められるが、場合によっては、この症状だけがまず現れてくるときもある。 』

[検証]
上記のような症状は統合失調症でもしばしば見られるものであり、大麻による特異的な症状とは言えない。前項でも記載したが、大麻使用者に起こった統合失調症と区別することが出来ない。

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■大麻の精神的影響
引用元:http://www.dapc.or.jp/data/taima/3-2.htm

[本文]
『大麻を摂取すると、五感に異常が起こり、いつもより感覚が鋭くなったような錯覚に陥ります。その状態には独特の心地好さやリラックス感があり、からだもほぐれるような気分になります。しかしそれは真のリラックスではなく、ただやる気がなくなったり、物事がどうでもよくなる、などの投げやりな気分になっているに過ぎません。』


[検証]
・大麻によりやる気がなくなったり、物事がどうでもよくなる、などの投げやりな気分になる。

この文章は、俗に言われる無動機症候群のことを指しているものと思われる。無動機症候群という概念は、米国で若者の大麻使用が増加した1960年代終わりごろから言われ始めたもので、大麻によりやる気が無くなり非生産的で無責任となるという説である。
WHOレポートでは、無動機症候群という「仮説」の病態は調整因子を考慮していない臨床観察から言われていることであり、大量に大麻を使用している者ではやる気を失うと言う自己申告によるエビデンスはあるものの、無動機症候群は明確に定義されないとしている(1)。

大麻によりやる気を失い生産性が低下するという説を否定する報告も幾つかある。大学生を対象とした長期調査で大麻使用者のほうが使用していないものよりも成績がよく、ほとんど同じように学業を達成している(2)(3)。ジャマイカ、コスタリカ、ギリシャで実施されたフィールド研究でも、無動機症候群を示す証拠は見つかっていない(4)。大麻を使用し94日間観察した研究で学習や成績あるいは意欲に目立った悪影響は何もなかった(5)。別の31日間の研究では、マリファナを与えた被験者のほうが対照群よりも長時間働いた(6)。

大量使用者においてはやる気がなくなるとされているが、WHOレポートでは大量使用による慢性の酩酊状態と明確に区別されないとしている。アルコールと同様で大麻の効果があり酩酊している間は他の活動が低下するということはあると思われるが、通常の使用においては短期間のもので永続しないと考えられる。また、通常は大麻をレクリエーションの目的で使用する事を考えると、酩酊の間にやる気がなくなることが社会的問題につながるとは考えられない。

大量、長期使用者においてやる気が無くなる可能性がある、と言う内容に訂正する事を推奨する。「真のリラックスではない」との記載があるが、「真のリラックス」の定義が不明である。「真のリラックス」とはどのようなものを指すのか、また、大麻のリラックスが「真のリラックス」では無い根拠を示す必要がある。

[参考文献]
(1) Division of Mental Health and Prevention of Substance Abuse, World Health Organization: Programme on substance abuse Cannabis: a health perspective and research agenda. 1997.
(2) Mellinger, G.D. et al, "Drug Use, Academic Performance, and Career Indecision: Longitudinal Data in Search of a Model," pp 157-77 in D.B. Kandel (ed), Longitudinal Research on Drug Use: Empirical Findings and Methodological Issues, Washington, DC: Hemisphere (1978).
(3) Mellinger, G.D. et al, "The Amotivational Syndrome and the College Student," Annals of the New York Academy of Sciences 282:37-55 (1976).
(4) Carter, W.E. (ed), Cannabis in Costa Rica: A Study of Chronic Marijuana Use, Philadelphia: Institute for Study of Human Issues (1980); Rubin, V. and Comitas, L., Ganja in Jamaica, The Hague: Mouton (1975); Stefanis, C. et al, Hashish: Studies of Long Term Use, New York: Raven Press (1977).
(5) Cohen, S., "The 94-Day Cannabis Study," Annals of the New York Academy of Sciences 282:211-20 (1976).
(6) Mendelson, J.H. et al, "The Effects of Marijuana Use on Human Operant Behavior: Individual Data," pp 643-53 in M.C. Braude and S. Szara (eds), The Pharmacology of Marijuana, Vol 2, New York: Raven Press (1976).


[本文]
『大麻にはそれほどの依存性がないとの誤解から、繰り返し乱用する人も多くみられます。』

[検証]
・大麻にそれ程の依存性が無いというのは誤解か。
米国での報告では、精神障害診断基準(DSM-IV)による統計で、大麻使用者の10%が依存症状を経験したことがあるが、一方でアルコールは15%、コカインは17%、タバコは32%もの人が依存症状を示している(1)。また、2002年にカナダ上院によって発表された報告では、大麻の依存性は、アルコールやタバコなど他の向精神物質に比較して深刻なものではないとしている(2)。

また、1993年に米国で行われた疫学調査によると、12才以上の米国人で過去に1度でも大麻を使用したことがある人が34%なのに対して、過去1年で使用率9%、過去1ヵ月で4.3%、1週間前までだと2.8%であった。これは、体験した多くの人が繰り返し乱用しないという事を示す(3)。

アルコール・タバコ依存は社会的な問題であることを考慮しても、大麻はそれ程依存性が無いという意見は出て当然である。これを誤解と言い切るのは言いすぎである。

[参考文献]
(1) National Academy of Sciences, Institute of Medicine. 1999. Marijuana and Medicine: Assessing the Science Base. pp. 92-96.
(2) Canadian House of Commons Special Committee on the Non-Medical Use of Drugs. 2002. Policy for the New Millennium: Working Together to Redefine Canada's Drug Strategy. p. 17.
(3) Preliminary Estimates from the 1993 National Household Survey on Drug Abuse, Rockville, MD: U.S. Department of Health and Human Services (1994).

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