From Hempire Cafe

安価な医療カナビス提供に再挑戦

オランダ政府

Source: Reuters
Pub date: 2nd February 2006
Subj: Dutch Government To Back Cheap Medicinal Weed
Web: http://www.thehempire.com/index.php/cannabis/news/
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もうすぐ、オランダのグローニンゲンで、手頃な値段で効力の強い医療用カナビスが販売されることになった。販売は専門の薬局を通じて行われ、痛みの緩和を求める患者が殺到するかもしれない。医療カナビス専門の薬局はオランダでは初めてで、以前は普通の薬局で他の薬と一緒に販売していたが、売上げ不振が続いている。

オランダではすでにコーヒーショップでもカナビスを入手できるようになっているが、オランダ医療カナビス・ファンデーションを支援しているグローニンゲンのフラウ・オーデストラ市議は、患者に高品質で安定したカナビスをコーヒーショップ(1グラム10ユーロ、ジョイント3〜4本)より低価格で提供したいと語っている。

グローニンゲンの医療カナビスの価格は1グラム5ユーロ程度になる見込みで、通常の薬局で販売されている医療カナビスよりも断然安いと言う。

オランダ政府の機関である医療カナビス事務所をはじめ、グローニンゲンのコミュニティも警察を含めてこの試みを全面的に支援している。

グローニンゲン市の他にも、同じ州内のホーヘザンドと南側にあるドレンテ州のアッセンでもカナビス薬局が計画されている。

オランダ下院でも医療カナビスの配布について審議が予定されている。ハンス・ホガーホースト保健省大臣は、2007年までに全国で専門薬局でカナビスを販売できるようにしたいという意向を示している。


オランダでは2003年9月に薬局での医療カナビスの販売が開始されたが、コーヒーショップに比較して値段が高いわりには効力の評判も芳しくなく、政府の思惑通りには売れなかった。

しかし、大きな問題として、普通の薬局ではカナビスの知識も乏いうえに、扱っている種類も2つだけで患者の症状に合った品種のカナビスを適切に提供できないという現実もあった。カナビスの品種は多様で、病状によっては向き不向きがある。また、摂取の方法にも喫煙の他にもいろいろあり、そうしたすべてに精通していないと患者の指導は難しい。

カナダやアメリカのカリフォルニアなどでは医療カナビスが合法化されているが、一般のカナビスは禁止されたままになっている。このために、オランダのようなコーヒーショップは存在しないが、その代わりに患者専用のカナビス薬局(ディスペンサリー)が認可されている。

ディスペンサリーで扱っている品種は豊富で、50種類を越えているところもある。また、食用のスナックやチョコレートやキャンディなどの種類も多く、こうした点では、皮肉なことに、普通のオランダのコーヒーショップよりも進んでいる。

オランダでも、当初より、普通の薬局での医療カナビスの販売がうまくいかないのではと懸念されていたが、失敗を通じてやっとディスペンサリータイプのカナビス専用薬局にたどりついたと言える。

こうした経過をみると将来的には、医療カナビスは、専門の薬局で資格を持った「医療カナビス処方師」が販売するようになるのかもしれない。

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