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厚生労働省との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-11-21

下記の内容で厚労省宛に情報開示請求を行いました。
----------

厚生労働大臣殿

平成19年11月20日

行政機関の保有する情報の公開に関する法律第4条第1項の規定に基づき、下記のとおり行政文書の開示を請求します。

1.厚生労働省が大麻の有害性を断定する根拠文書。大麻についての科学的・医学的・薬学的な研究に関し、厚生労働省が所有する全ての文書。

2.大麻使用が原因で、身体的・精神的な疾病を発症した事例について、厚生労働省が把握している全ての事例、及びその具体的な症状を示す全ての文書。
-----------

担当部署が受け付けてから30日後には回答が出ます。お楽しみに。
マトリと天下り、もうちょっと待っててね。

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朝日新聞の大麻報道との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-11-06

朝日新聞の大麻報道との対話コーナー。下記の記事リストからどうぞ。

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産経新聞の大麻報道との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-08-27

産経新聞のニュースサイト「sankei WEB」に掲載された下記の記事について、オランダの大麻事情に関する多数の情報を掲載しているカナビス・スタディハウスのダウさんに検証して頂いた。
尚、この件に関する意見や感想や質問を歓迎します。フォーラムに専用トッピクを立てたので書き込んで下さい。理解を深めましょう。
*各書き込みの最下部右にある「REPLY」をクリックして返信できます。


大麻天国のジレンマ…オランダ「寛容政策」転換 周辺国は反発(2007/07/19)

http://www.sankei.co.jp/kokusai/europe/070719/erp070719002.htm

  • この題は、オランダが寛容政策を転換しようとしていることに対して周辺国が反発しているということか? よくわからない題だ。

  • この記事は多くの部分で
    Many Dutch coffee shops close as liberal policies change(2007.4.26)
    Dutch Coffee Shops Close as Authorities Weed out Drug Tourists(2007.4.29)
    をパクっている。ただ孫引きしたり、論旨を借りてきていると疑わせるところが多い。
  • 写真。>エンシェデのコーヒーショップに無造作に置かれた大麻入りの袋と水たばこの器具(右)。カウンターでは、男性客が大麻を吸っていた(左)

    エンシェデのコーヒーショップに無造作に置かれた大麻入りの袋と水たばこの器具(右)。カウンターでは、男性客が大麻を吸っていた(左)

  • 水たばこの器具? この記者は、ボングも知らないのか? つまり、カナビス専用の喫煙器具であるボングを知らないということは、カナビスのことも何も知らないということ。この記者は、カナビスやコーヒーショップについての事前の情報収集や勉強は何もやっていないのではないか?自分はプロのジャーナリストで、素人が体験記を書くのとは違うという自覚はあるのだろうか?
  • 一定限度の大麻使用が認められているオランダで、大麻を販売する通称「コーヒーショップ」の数が激減している。防犯上の懸念から保守政権が締め付けを厳しくしているためだ。ところが、他の欧州連合(EU)加盟国は、これが大麻吸引者の越境や大麻の流入を増やさないかと懸念している。大麻は適切に管理しうるという寛容政策を取ってきた同国だが、“手綱”を締めるのも容易ではないというジレンマを抱えることになった。(オランダ東部エンシェデ 黒沢潤)

  • この記事では、コーヒーショップの数が激減しているという認識を前提としてストリーを展開しているが、激減は誇張で、その前提自体が間違っている。このことはオランダの研究報告書を見ればわかる。確かに減りつづけてはいるが、2000年以降の減りかたは年間1~4%程度に過ぎない。
    急激に減ったのは、1997年からの2年間で、ロッテルダムでアルコールとカナビスを同時販売している店舗でどちらか1つだけを選択させ、半分がアルコールを選んで店舗数が激減したのと、各地で認定シールを発行して課税することになり、税金を払えない多数の弱小店舗が自主的に脱落したことが最大の原因。
    コーヒーショップ数の変遷
  • コーヒーショップ数の変遷
    THE NETHERLANDS DRUG SITUATION 2005、100p

  • オランダは圧倒的に強い政党はなく、常に連立政権で、日本で言うところの「保守政権」というイメージとは全く違う。現在の内閣は、キリスト教民主党のバルケネンドをリーダーとする、キリスト教民主党、労働党、自由民主党の3党による左派中道連立政権。昨年までは、キリスト教民主党、自由民主党,D66の中道右派連立政権で右よりだったが、最後は中道D66の離脱で解散に追い込まれた。オランダの政党の種類

  • 「防犯上の懸念」は嘘。犯罪行為があればコーヒショップは直ちに閉鎖されるので、実際には防犯上の懸念をしているわけではなく、対外的な問題が起きて批判されること、移民問題での寛容政策の見直しによる保守化、売春や同性愛などとともにモラル的に認めたがらない勢力がいることから締め付け政策がとられている。難民政策を巡る非常事態の背景と経過、一般赦免の過半数支持とVVDの孤立、11月22日の選挙結果:社会党の躍進と極右の伸び=分極化

  • 寛容政策と何がジレンマを起こしているというのだろうか? 寛容政策は全面禁止政策を取らないということで、寛容の中身を明確にきめて厳しく運用しようとしているのであって、国会でも大多数が賛成している。禁止すべきかどうかとジレンマがあるわけではない。
  • 吸引者の越境を懸念

  • 吸引者とは、オランダ人のことか、それともドイツ人(などの他国人)のことか? 懸念している当事国は、オランダなのかドイツなのか? このサブタイトルも意味不明。

  • オランダ人だとすれば、ドイツに行くことになるが、ドイツがオランダ人の入国を懸念していることになる?

  • ドイツ人だとすれば、オランダ側がドイツのドラッグ・ツーリストを懸念していることになり、これは、その通りだが、オランダ側とすれば、観光のお客さんでもあり、またEU間の通行の自由を認めるシェンゲン協定もあり、必ずしも積極的に締め出す動きはない。

  • 実際、2003年には、ドナー法務大臣(当時)が、コーヒーショップをオランダ人のみの会員制店舗にして外国人を全面的に締め出す計画を発表したが、地元のみならず国会でも支持されず、いつのまにか立ち消えている。マーストリヒトの混迷、オランダ・コーヒーショップに過去最大の試練

  • オランダが、ドラッグや売春目的のツーリストであっても、基本的には観光客を歓迎しているのはアムステルダムを見れば分かる。確かに、アムステルダムのコーハン市長に近いグループが IAmsterdam キャンペーンで、市のイメージをセックスとドラッグからクリエイティブな産業都市へと変えたいと運動したりもしているが・・・
  • 「『コブラ』なら0.6グラムで5ユーロ(約840円)、『スカンク』ならもう少し安い」。ドイツとの国境沿いに建つエンシェデのコーヒーショップ「デ・モレン」で、女性従業員は大麻の銘柄を悪びれもせず説明した。

  • 店名やボングの名称にコブラという名前はあるが、「コブラ」というバッズはないのではないか? 絶対ないとは断言できないが、「コウラ(Khola)」という品種なら、シードバンクの老舗のダッチ・パッションが以前から販売していて割りと知られているが。

  • たまに5ユーロ単位で売っていることろもあるが、普通はグラム単位で売っているところがほとんど。

  • モレンではなく、モーレン(風車)と書くのが普通だが。この記者はmolenというオランダ語を知らない?

  • エンスヘーデ(人口15万5000人)は、オランダ東部の中都市だがガイドブックに載るような観光地ではない。7軒のコーヒーショップがあるが(1999年は17軒)、国境のショップだけあってパスポートの提示を厳しく求められる。お客さんの感じも、普通の地方のショップとはなんとなくちがう。つまり、オランダの典型的なコーヒーショップとは言えない。
  • 仏陀像やアメリカ先住民の彫り物などが置かれた薄暗い店内では、罪悪感もなく煙をくゆらせる中年男性の姿が妙に目立つ。若者たちがアイスクリームでも買うように、簡単に大麻を買う。同店を訪れる客は平日約50人、週末はその倍。客の半分は一時の多幸感を目当てにドイツから訪れる「ドラッグ・ツーリスト」だという。

  • コーヒーショップでは、普通の商品と同じように実際上合法なのだから、罪悪感を持って売ったり買ったり使ったりするほうが奇妙だ。実際、普通のカフェと何ら違いはなく、記者が、ありもしない情景を「期待」していたに過ぎない。この記者は、自分自身が奇妙な存在であることに気付いていないらしい。

  • 中年男性が目立つと書いてあるが、地元民がほとんどのコーヒーショップでは、実際には若者が圧倒的に多く、時間によっては若い女性のグループが多かったりもする。そもそも、記事の写真では、ほとんどお客さんがいないのに中年が目立つという表現自体が奇妙だ。

  • 多幸感目当てと言うのはあまりにステレオタイプ。多幸感はカナビスの効果のほんの一面に過ぎず、実際に、多幸感を期待してカナビスを吸う人などあまりいない。

  • ただ多幸感目当てで吸うのであれば必ずしもオランダに来なくてもできる。例えば、オランダ以上にカナビスが溢れているアメリカからは、わざわざ高い旅費を負担してまでも訪れる人たちが非常に多いが、彼らはカナビスそのものよりも、カナビスを吸う自由と開放感を求めてやってくる。
  • ただ最近は、オランダ国内で店舗激減が目立つ。「寛容政策」を見直している政府が店舗を強制閉鎖しているためで、約740軒の店舗数は1997年時の約4割減だ。

  • コーヒーショップの数が激減しているというのは誇張。急激に減ったのは、1997年からの2年間で、ロッテルダムでカナビスとアルコールの同時販売を認めなくなったために多くの店舗がカナビスの販売を止めたことと、認定シールを発行して課税することになり、税金を払えない多数の弱小店舗が自主的に脱落したことによる。以後も確かに減りつづけてはいるが、2000年以降の減りかたは年間1~4%程度に過ぎない。

  • コーヒーショップの過半数(52%)は人口20万人以上の大都市に集中しているが、減少はこれらの地域を中心としたもので、人口20万以下の自治体では2000年以降ほとんど変化していない。また、自治体の約80%には、もともとコーヒーショップがない。コーヒーショップ数の変遷

  • オランダ政府もしばしば自分の努力を外国にアピールするために4割減という数字を強調して使ったりしているが、実際には、店舗を強制閉鎖したりなどしていない。閉鎖するのは地方自治体の権限で行われる。それも強制ではなく、規則違反が繰り返されたケース、あるいは、移転させることを条件に閉鎖したり、オーナーが死亡してもライセンスの継続を認めないケースで、理由もなく一方的に閉鎖するようなことはない。

  • オランダは歴史的に中央政府に対して都市の権限が強い。また、市長は選挙ではなく任命制で、地方議会議員が選出した2名の候補者の中から政府が指名し、州知事が任命するようになっている。従って、選挙目当てのパフォーマンスは必要なく、全体のバランスを考えた実務的で、政治や行政経験の多い人が選ばれる。任期は6年間で、中央政府の任期最大4年より長く、政府の意向を必ずしも反映しているわけでもなく、独立性は強い。また、多くの市長は警察署長を兼任しているので、警察が暴走することもない。

  • オランダの自治体は日本よりはるかに独自性が強い。日本の中央政府と自治体のような上下関係をイメージするのは間違いで、役割の階層分担がもっと明確。

  • 実際に、コーヒーショップのバックドア問題に関連して、カナビス供給のために栽培を合法化することについてさえ、オランダの20大都市の3分の2の市長が支持している。
  • 背景にあるのは治安悪化への懸念。独国境添いの街フェンローの主婦は「ゾンビみたいなドイツ人が真夜中の3時ごろ、店舗の場所を教えてほしくて自宅の呼び鈴を激しく鳴らした」と、6年前の“恐怖”を振り返る。

  • 確かに、ドラッグ・ツーリストが押しかける国境の都市では、ツーリスト目当ての違法ドラッグのストーリト販売も増えるが、フェンロー(人口3万5000)の最大の問題は狭い街中にドイツ人の車が押しかけて大渋滞してしまうことで、特にドラッグ関連の暴力などの凶悪犯罪が多発したとは伝えられていない。

  • 記者は、このような主観的で疑わしく確かめようもない証言をなぜ強調して書くのか? これではまるでUFOの目撃情報だ。まともな記者なら、少なくとも同種の証言を複数集めてから書くのではないか?

  • この主婦の話には、第2次大戦で突然ドイツの侵攻を受けたオランダ東部の人たちの記憶が背景にあるのではないか? オランダは何ら抵抗できずにわずか5日で降伏している。オランダ人は基本的にドイツ人を嫌っているので、ドイツの話になると嫌味ぽくなる。

  • ロッテルダムでは子供への悪影響を懸念し、来年末までに、市内にある約60店舗のうち学校から約100メートル以内にある店舗の閉鎖を決めた。

  • もう少し詳しい報道によれば、中高等学校の200メートル以内の27軒を閉鎖する計画。小学校は、児童がカナビスを吸わないという理由で対象に含まれていない。Rotterdam bans cannabis-selling cafes near schools

  • こうした措置は、中小都市ではそれほど珍しくない。ロッテルダムが遅れているだけ。

  • 単に強制閉鎖するのであれば、2009年までとは言わず即座に実行すれば済むはずだが、1年半の猶予を与えているのは移転させることを意図していると考えられる。しかし、移転にあたっては銀行などがコーヒーショップに融資したがらないという現実があり、資金を調達できない弱小店舗は潰れるだろう。

  • 第2次大戦でほとんど破壊されたロッテルダムは、半世紀を経て現在、建物の建替えで建築ブームの最中にあり、多くの一般店舗の移転や閉鎖が促されていることも背景になっている。

  • いずれにしても、この件は将来のことで、現実に起こったことではない。
  • 相次ぐ閉鎖は密売人にも打撃を与えている。かつて、モロッコの砂漠に密売組織が埋めた大麻を掘り起こして車のすき間に隠し、アフリカ各地を経由してオランダに運んだというドイツ人密売人(38)が嘆く。「同業者が途中で捕まり懲役刑を受ける中、おれは計16トンも運んだ。ドイツ人だから怪しまれなかったが、今はご覧の通り、ブラブラする毎日だ」

  • 急激な閉鎖で運び屋の仕事がなくなったと言いたいようだが、最近コーヒーショップが急減した事実はない。

  • 通常、リスクの大きい国境越えのハシシの密輸入にコーヒーショップが直接関与することはなく、卸売業者から買っている。コーヒーショップのハシシ・メニュー

  • モロッコのハシシ生産地は、地中海に面した北部の嶮しいリフ山岳地帯にあり、南部のサハラ砂漠とは全然逆方向で、わざわざアフリカ「各地」を経由して運ぶことなどほとんど考えられない。モロッコ、ハシシ生産は衰えず、国連カナビス根絶作戦の最前線  (2006.7.15)

  • 車のすき間に16トンも詰め込むのは不可能。ノル・ファン・シャイクがバンを改造してモロッコからハシシを運んだときは4トン。

  • また、普通は、ある程度回数を重ねた運び屋はリスクが多くなって使われなくなる。ましては仲間が捕まったのであれば即座に敬遠される。彼に仕事がなくなったとすればそのためだろう。コーヒーショップとは関係ない。

  • 問題は、オランダの厳しい姿勢が、隣国では必ずしも歓迎されていないということだ。

  • この文は、オランダが厳しい姿勢をとってカナビスを禁止したら歓迎されないということか?

  • 確かに、オランダ国内に限って見ていると、政府がコーヒーショップに厳しい政策を取っているように見える。しかし、視野を広げてみれば、言うまでもなく周辺国のオランダ政府の政策に対する見方は厳しい。この構図から、オランダ政府は、基本的には禁止法ではなく、容認政策を貫いて秩序あるコーヒーショップを守ろうとしていることがわかる。その意味では上の表現も意味深ではあるが。
  • フェンロー市は最近、街中の吸引者を減らそうと、街外れの国境近くに「ドライブスルー方式」の新店舗建設を計画した。ところが、独側のネッテタル町は、麻薬吸引者の越境が増えることを警戒し、これに猛反発している。

  • フェンローの移転計画は最近ではなく、2001年ころから始まり2004年には、街の中心部にあった2軒の店(OaseとRoots、同一オーナー)が合併して、国境付近に移転して決着している(店名Oase-Roots)。ネッテタルが猛反発したというのは嘘で、一部を除けば、むしろ見通しがよくなって監視しやすくなったといって歓迎すらしている。 Dutch Mega McDope will open on German border shortly  (03-15-2004)、  Venlo: Grenznaher Coffeeshop umstritten  (22.10.2004)

  • フェンローの中心にショップがあったからといって、「麻薬吸引者の越境が」減るわけでもないだろう。そもそも越境とはどちらの方向を言っているのかよくわからないが。

  • 最近、国境地帯へのコーヒーショップ移転計画が問題になっているのはマーストリヒト。マーストリヒト、現実主義と教条主義の闘い、本格的カナビス合法化論議が始まる  (2006.7.4)
  • ディトマー・ザゲル同町総務部長(55)は「わが町にはこれまでも、民家の庭に小便をし、注射器を捨てる連中が越境して町民を怖がらせてきた」と語る。

  • 小便という話はよく出てくるが、実際には、あちこちにあるオープンスペースでのビール販売で飲んで、一風吹かれて立ち小便している姿が目につく。カナビスを吸っても、特に小便がしたくなることはないが。

  • 何で注射器とカナビスが関係しているのか? わざわざオランダ人が注射器を捨てにくると言っているのか?

  • この記者は、カナビスでも注射することがあると思っている? ヘロインとカナビスの区別もついていないのだろうか?
  • 欧州の「麻薬の首都」と米誌が揶揄するオランダからは、人だけでなく大麻も隣国に流出している。

  • オランダ人がドイツに行く? わざわざドイツに行かなくても待っていれば、コーヒーショップで売ることができるのになぜ行かなければならないのか? 観光では、オランダに来るドイツ人のほうが圧倒的に多い。オランダのカナビスを持って帰っているのはドイツ人。
  • オランダ~ドイツ間の高速道路では、独警察が目を光らせるが、全車を止めての検査は物理的に無理だ。実際のところ、記者の車も停車を命じられなかった。

  • 自由に行き来できるようにするためにEUを作ったのだから、こんなことはわざわざ書くほどのことなのか? 記者にとっては、今度が初めてヨーロッパだったのだろうか?
  • 野放しにも近いオランダの政策にはドイツ以外のEU加盟国も反発。ベルギーは「自国の不浄物は自分たちで処理せよ。他国にまで“感染”させるな」と非難し、首相が4月に抗議文を送った。スウェーデンはオランダ製品のボイコットを警告、フランスやアイルランド、イタリアも批判する。

  • 「野放しにも近い」? まったく逆。オランダ以上にカナビスを管理できている国はないし、ヘロイン・ユーザの大半がコンピュータに登録されて治療を受けている。

  • 実際イギリスなどでは、異物の混入した危険なソープバーやガラスビーズの入ったグリットウィードなどが出回り、保健省が警告を出したりしているが、オランダのカナビスは、コーヒーショップのプロがチェックしているために異物の混入や低品質のリスクは少ない。

  • オランダでは、ストリートドラッグの分析サービスも行われているが、このようなサービスは、70年代のアメリカを除けば余り聞かない。

  • また、ハードドラッグが原因で死亡する人の数は、年間10万人あたり、オランダが1人だけなのに対して、デンマークでは5人、ノールウエイでは8人になっている。また、カナビスには非常に厳しい政策を取っているスエーデンでは年間150人以上がドラッグで亡くなっているが、スエーデンの1.8倍の人口を持つオランダでの2005年のドラッグ関連死亡者数は122人に過ぎない。従来の見積よりはるかに多い、スエーデンのカナビス消費量(2007.6.11)

  • オランダではコーヒーショップと注射針支給プログラムの組み合わせが成功して、ヘロイン中毒者が高齢化・減少してきている。オランダ、ヘロイン・ジャンキーが高齢化(2007.6.20)
  • 「ドイツ以外のEU加盟国も反発」とは、ドイツは反発していないということなのだろうか?

  • ベルギーの首相がオランダの首相に書簡を送ったのは事実だが、常識から考えてこのような乱暴な文面であるはずがない。記者の作文でないのなら、ソースを知りたいものだ。もしかしたら、ベルギー側の決め台詞、「Keep your misery and filth to yourself and don’t come spreading it in our region」 からか?

  • この書簡は、ベルギーのフェルホフスタット首相が出したものだが、選挙を控えて、不利な情勢を打開しようとしたものと受け取られている。
    コーヒーショップに関するオランダとベルギーの戦い (2007.4.19)
    ベルギーもドイツもコーヒーショップをオープンすべき、オランダ・マーストリヒト市長インタビュー (2007.4.27)
    だが、6月の選挙では、フェルホフスタット首相の連立与党が大敗し、8年ぶりの政権交代となった。

  • ベルギーでは、フェルホフスタット政権が2001年に3グラムまでの所持を認める決定をしたが(2003年5月から実施)、一方で販売は禁止したままで、当時の司法相は、カナビスを手に入れるにはオランダのコーヒーショップで買えばいいと答えている。(ダッチ・エクスペリエンス) ベルギーには根本的にこのようなご都合主義がある。

  • スエーデンが介入したのは2000年以前のエンスヘーデの問題。実際にボイコットしたという話は伝えられていない。

  • スエーデンとフランスとアメリカは禁止論者の牙城なのでごく当然の反応に過ぎない。また、アイルランドやイタリアの場合は、議会内部でもカナビスに対する意見が分裂しており、自国の政争がらみの材料になっている。

  • 品種改良にたけた「チューリップ大国」のオランダは、「大麻栽培のエキスパート」(国連薬物犯罪事務所=UNODC=のトーマス・ピーチマン研究員)でもある。多幸感を引き起こす同国産の大麻の化学成分THCは近年、10%から25%へと急激に高められ吸引者にとっては危険な状況となっている。

  • これは、UNODCなど禁止論者の常套句。25%というのは、おそらくオランダ産のハシシのことだろう。オランダのトリンボス研究所の報告では、バッズに関しては2004年と2005年が18%となっており、2003年の20%から下がり気味になっている。

  • オランダでバッズが広く吸われるようなったのは1980年代後半からで、それまではバッズよりも効力の強いハシシが主流だった。従って、ユーザの吸っているカナビスの効力はむしろ昔のほうが強かった。

  • 慣れれば、効力が変化しても吸う量を簡単に調整できるので、効力が強いからといって特に危険なわけではない。神話 17 効力の強いカナビスほど危険

  • 品種改良は、もともと強い品種を室内で簡単に栽培できるようにしたもので、それが多く出回るようになって全体の平均効力を押し上げているだけ。品種改良で従来なかった特に強いものができたわけではない。

  • シードバンクでは、現在も70~80年代の種も売っているが、これは昔からの品種でも、新しいものと同様に十分効力が強いことを示している。
  • 世界最大級のロッテルダム港を抱えるオランダには、コカインなどマフィア絡みのハード・ドラッグも入り込み、近隣国への国境越えも進む。

  • エクスタシーなどはオランダを経由して世界に流れているが、製造しているのはライン川沿いのドイツからスイスにかけての地域。もともと、この地域は、ロマンチック街道の城の多さをみてもわかるように、ドイツの地域権力者が群雄割拠していたところで、独自の染料を秘密に作って自分の権勢を誇示していた。秘密工場は見付からないように移動式だった。こうした伝統がいまも残っていて、この地域の密造工場の製薬技術や開発力は高いことが知られている。

  • ロッテルダムはライン川の下流にあるために、昔から、ドラッグばかりではなくあらゆる製品の中継地になってきた。このために密輸は今に始まったことでもない。
  • オランダでは、「大麻を管理する(寛容)政策が結局は『マフィアのゲーム』を封じ込めることになる」=ドラッグ対策協会のフルア・ウドストラ代表(50)=との主張が依然、支配的だ。ただ周辺国を納得させるのは、容易ではない。

  • オランダ議会の多数も、実経験から同じ見方をしている。しかし、最近は、販売を認め栽培を禁止しているバックドア問題が顕在化してきて、ギャングへの新たな封じ込め措置が求められている。オランダは素面、正面からカナビス法のあり方を議論

  • 最近はドイツでも寛容政策を追認するような記事が出るようになっている。Dutch Benefit From Relaxed Rules on Cannabis  (2007.2.10)

  • 【用語解説】オランダの麻薬政策


    大麻購入は原則として違法だが、購入しても「訴追されない」という寛容政策が1976年に導入された。現在はコーヒーショップで、1人5グラム未満の大麻を購入できる。大麻(ソフト・ドラッグ)の使用を認めることで、コカインやヘロインなどのハード・ドラッグ使用を防ぐ狙いがある。歴史的に宗教迫害者を受け入れるなどの寛容精神を持ち合わせてきたことに加え、麻薬の根絶は不可能と考える「現実主義」も反映している。

  • 「麻薬」という表現には疑問もあるが、この部分はだいたい正しい。たぶん、どこかからコピペしたのだろう。だが、些細なことを指摘すれば、5グラム「未満」は間違いで、正しくは5グラム「以下」。

  • 現在マーストリヒトでは、未成年でないことと1日5グラム以下ということを徹底させるために、コーヒーショップに入場する際には、IDカードの提示、顔と指紋をスキャンすることが始まっている。1日5グラムという制限の徹底は、例えば一日に何度も訪れてその都度5グラム買われるようなことを防ぐ目的を持っている。実質的にデータは1店舗ごとにしか管理されないので、10店舗回れば50グラムまで買えることになるが、多量仕入れ目的の密売人を遠ざける効果を狙っている。Dutch cannabis buyers to be fingerprinted and have faces (2007.6.22)

  • その他で現在最も注目されているのは、レストランやカフェでの全面喫煙禁止の動きで、一部の勢力はそれを口実にコーヒーショップを閉鎖させようと画策していた。しかし、最終的には内閣は同調せず、従業員が働くディラー・スペースと喫煙ルームをガラスなどで分離することで決着が図られている。オランダ、コーヒーショップの喫煙,条件つき容認へ(2007.7.4)。また、この決着については、コーヒーショップの対応に連立内部に対立があり、決して一枚岩ではないことを浮き彫りにしている。オランダの連立政権、コーヒショップの禁煙をめぐり内部対立(2007.7.3)。Cabinet: Smoking Only in Separate Areas in Bars from (2007.6.9)


  • ●この記事の全体的印象


  • この記者は、主語が入れ違がえていることが多く論理性に欠ける。自分のわずかな知識とイメージと他の記事からのパクリをつなげているだけで、署名記事を書くジャーナリストの文章だとはとても思えない。編集デスクは、この記事を本当にOKしたのだろうか?

  • 表現に露骨なバイアスがかかり過ぎていて、客観的な観察に乏しい。

  • 一番のベースになっているコーヒーショップの急減という認識の間違いが根本にある。これは、この記事に限ったことではなく、あちこちに見られる。また、オランダ政府自身も、自分の努力を外国にアピールするために急減していると言ったりしているが、それを鵜呑みにして調査報告書の原典に当たっていないことが、見当違いの憶測を持つ原因になっている。

  • エンスヘーデのコーヒショップは、オランダの典型的なコーヒーショプを代表していない。また記者は、カナビスやオランダのことはほとんど何も知らないで書いている。このことが、あちこちでちぐはぐな表現になって表れている。

  • 出てくる事例が非常に古かったり、あるいはまだ起こっていないことだったり、逆に現在最も問題になっているマーストリヒトには全然触れていないなど、全くちぐはぐ。

  • また、国境問題では、ツルネーゼンのように、外国人に対応するためにコーヒーショップの増設を考えている例もある。オランダ南部の都市がコーヒーショップの店舗増設を計画  (2007.1.4)

  • 国境問題は、オランダというよりも、自国の若者が国境を越えて行くのだから本来はベルギーやドイツ自身の問題。彼らの禁止法がいわれているように抑止力があるとすれば越境者は出ないはず。結局、「自国の不浄物」を自分で処理できず、オランダに押し付けて、禁止法の失敗を他の国のせいにしているだけ。ダッチ・エクスペリエンス  第7章 国境地帯のコーヒーショップ

  • この記事の根底には、暗黙のうちに、カナビスを禁止しておく目的が正しいのだから誇張も嘘も許されるという意識が横たわっている。しかし、こうした詭弁にもとずいた世論操作は、結局、法の尊厳そのものを傷つけ、法を軽視する社会を生み出し、社会を害し破壊する。
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    産経新聞の大麻報道との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-08-24

    サンケイ新聞
    外信部様
    黒沢記者様
    読者係 水島様

    前略失礼します。
    もはや旧聞に属する記事ですが、7月19日付の黒沢記者署名の「大麻天国のジレンマ…オランダ「寛容政策」転換 周辺国は反発」について、私は8月3日に質問のメールをお送りしました。質問の内容は主に次の点でした。

    -----記事引用-----

    ただ最近は、オランダ国内で店舗激減が目立つ。「寛容政策」を見直している政府が店舗を強制閉鎖しているためで、約740軒の店舗数は1997年時の約4割減だ。

    -----引用終わり---

    -----質問引用-----

    これは、事実と異なるのではありませんか? 
    オランダのコーヒーショップは、地方自治体の権限で管理されており、政府が強制閉鎖することはないのではありませんか? 
    オランダ政府がコーヒーショップを強制閉鎖した例を教えて下さい。記事が誤りであれば訂正して下さい。

    -----引用終わり---

    私の質問については、読者係の水島氏より連絡を頂けるとのことでお待ちしていましたが、22日に当方から確認の電話をしたところ、外信部からの回答として水島氏は、「コーヒーショップを直接的に管理しているのは各自治体かもしれないが、大方針を決定しているのは政府だから誤りではない」とのことでした。

    薬物政策の大方針を決定しているのは政府ですが、「政府が店舗を強制閉鎖」した事実などないのであれば、記事は「嘘」でしかないでしょう。

    改めて文章で回答を頂けないか水島氏にお願いしたところ、再度内容をメールで、とのこと。改めて以下の2点につきお尋ねします。

    質問A
    オランダ政府がコーヒーショップを強制閉鎖した具体的な例を教えて下さい。もしないのなら、記事を訂正して下さい。もしくは、見解を文書でお示し下さい。

    質問B
    次のうち、事実はどちらでしょう?

    1.オランダ政府は寛容政策を見直しておりコーヒーショップを強制閉鎖しているので最近は店舗数が激減している。(黒沢記者の記事文意)

    2.コーヒーショップが激減したのは最近のことではなく、オランダ政府が強制閉鎖しているのでもなく、寛容政策の厳格な維持のためコーヒーショップが淘汰されたことによる。(カナビス・スタディハウスの出典付きの記事文意)

    オランダ・コーヒーショップ数の変遷、最近はあまり減少していない

    オランダ・マーストリヒト市長インタビュー

    マーストリヒト市のコーヒーショップ政策

    産経新聞「大麻天国のジレンマ」への疑問(当方のサイト)


    以上です。
    よろしくお願い致します。

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    産経新聞の大麻報道との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-08-03

    「大麻天国のジレンマ」という産経の署名記事について、お書きになった記者宛に質問のメールを送付しました。

    --------
    黒沢潤様
    前略 失礼致します。
    sankei WEBの「大麻天国のジレンマ」(7/19)という、黒沢様の署名記事を拝見し、質問のメールを致します。
    http://www.sankei.co.jp/kokusai/europe/070719/erp070719002.htm

    記事に関しては、率直なところ、大麻に対する先入観(偏見)を感じました。
    「女性従業員は大麻の銘柄を悪びれもせず説明した」とか、「罪悪感もなく煙をくゆらせる中年男性」といった表現が、その先入観の内容を暗示しています。

    記事中、次のように書かれています。

    -----
    ただ最近は、オランダ国内で店舗激減が目立つ。「寛容政策」を見直している政府が店舗を強制閉鎖しているためで、約740軒の店舗数は1997年時の約4割減だ。
    -----

    これは、事実と異なるのではありませんか? 
    オランダのコーヒーショップは、地方自治体の権限で管理されており、政府が強制閉鎖することはないのではありませんか? 
    オランダ政府がコーヒーショップを強制閉鎖した例を教えて下さい。記事が誤りであれば訂正して下さい。

    -----
    野放しにも近いオランダの政策
    -----

    オランダの薬物政策は、薬物がもたらす社会と個人への害をできるだけ低く抑えようとする現実的な社会政策で、先進国のなかでも最も大麻を社会的に管理できている国ではないでしょうか? 
    オランダの政策がどのような意味で「野放しにも近い」のか教えて下さい。記事にはその説明がなく、根拠不明の一方的な断定になっています。これは記事の公平さを損ねています。

    以上、ご回答を頂きたく、お願い申し上げます。
    尚、この質問のメールと、ご回答のメールにつきましては、インターネット上で公開させて頂きますので予めご承知おき下さい。

    黒沢様のこの記事を、オランダの大麻事情に詳しい方に検証して頂き、当方のサイトで公開しています。ぜひご参考になさって下さい。

    産経新聞「大麻天国のジレンマ」への疑問
    http://asayake.jp/modules/report/index.php?page=article&storyid=472


    よろしくお願い致します。

    -----------------------------!
    大麻取締法被害者センター
    http://asayake.jp/

    白坂和彦
    thc@asayake.jp
    住所・携帯番号

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    産経新聞の大麻報道との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-07-28

    産経新聞のニュースサイト「sankei WEB」に、次のような記事が出た。
    http://www.sankei.co.jp/kokusai/europe/070719/erp070719002.htm

    大麻天国のジレンマ…オランダ「寛容政策」転換 周辺国は反発

    一定限度の大麻使用が認められているオランダで、大麻を販売する通称「コーヒーショップ」の数が激減している。防犯上の懸念から保守政権が締め付けを厳しくしているためだ。ところが、他の欧州連合(EU)加盟国は、これが大麻吸引者の越境や大麻の流入を増やさないかと懸念している。(後略)


    書かれている内容は事実だろうか。
    本当に「防犯上の懸念から保守政権が締め付けを厳しくして」、コーヒーショップが激減しているのだろうか。
    オランダ大使館に下記のメールを送り、電話でご担当に趣旨を説明し、回答をお願いした。
    ------------

    オランダ大使館
    ご担当さま

    ご多忙の折、失礼致します。
    私は異常に厳しい日本の大麻厳罰政策の見直しを求めて活動している者です。

    産経新聞のニュースサイトに掲載された7月19日の記事について、事実確認の意味で質問があり、問い合わせのメールを送らせて頂きます。

    【大麻天国のジレンマ…オランダ「寛容政策」転換 周辺国は反発】
    http://www.sankei.co.jp/kokusai/europe/070719/erp070719002.htm

    記事中、下記の表現があります。

    「一定限度の大麻使用が認められているオランダで、大麻を販売する通称「コーヒーショップ」の数が激減している。防犯上の懸念から保守政権が締め付けを厳しくしているためだ。ところが、他の欧州連合(EU)加盟国は、これが大麻吸引者の越境や大麻の流入を増やさないかと懸念している。」

    「最近は、オランダ国内で店舗激減が目立つ。「寛容政策」を見直している政府が店舗を強制閉鎖しているためで、約740軒の店舗数は1997年時の約4割減だ。」

    「フェンロー市は最近、街中の吸引者を減らそうと、街外れの国境近くに「ドライブスルー方式」の新店舗建設を計画した。ところが、独側のネッテタル町は、麻薬吸引者の越境が増えることを警戒し、これに猛反発している。」

    「野放しにも近いオランダの政策にはドイツ以外のEU加盟国も反発。」


    以下、質問です。
    1.オランダ国内では、最近、大麻を販売するコーヒーショップは激減していますか?
    2.激減しているのは「防犯上の懸念から保守政権が締め付けを厳しくしている」からですか?
    3.オランダ政府は寛容政策を見直していますか?
    4.オランダ政府はコーヒーショップを強制閉鎖していますか?
    5.フェンロー市の計画にドイツ側のネッテルタル町は猛反発していますか?
    6.オランダの政策は野放しですか? また、オランダの政策にEU加盟諸国は反発していますか?

    以上、お手数ではありますが、産経新聞の記事が事実であるかどうか確認したく、問い合わせ申し上げます。
    本メールへの返信でご回答を頂きたく、お願い申し上げる次第です。
    また、この問い合わせのメールと、お答えのメールにつきましては、インターネット上で公開させて頂きたく、併せてお願い申し上げます。

    よろしくお願い致します。

    ------------

    電話でお話したご担当からすぐに返信のメールが届いた。本国に事実関係を確認してから返事を頂けるとのこと。
    電話でもとても丁寧な対応をして頂いた。

    産経のこの記事について、オランダの大麻事情に関する記事を多数掲載されているカナビス・スタディハウスのダウさんにお願いして検証して頂いた。準備が出来次第公開します。

    私たち自身が、事実と現実をもっと学ぶ機会にしたいと思っています。

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    政党・政治家との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-07-24

    薬物政策と大麻取締法に関しての政党アンケート、参院選後でもいいかと思っていたのですが、談話室に関連の書き込みがあり、メールでも問いかけがあったので、各党とも超多忙なこの時期に申し訳ないと思いつつ、急遽アンケート項目を作り、下記の各党のご担当に電話で趣旨を説明し、ファックスによるアンケートお願いし、送付しました。回答を頂き次第公開します。


    アンケートをファックスで送付した政党
    ・自由民主党
    ・公明党
    ・民主党
    ・共産党
    ・社会民主党
    ・国民新党
    ・新党日本
    ・9条ネット
    ・新党大地

    送付した内容は下記の通りです。

    -----
    ○○党様

    平成19年7月24日
    大麻取締法被害者センター
    http://asayake.jp
    主宰 白 坂 和 彦
    電話 090-****-****
    長野県安曇野市**********

    大麻取締法に関するアンケートへのご協力のお願い

    前略
    参院選投票日を目前に控えたご多忙のさなか、失礼致します。
    私たち大麻取締法被害者センターは、大麻取締法の見直しを求めて活動を展開しています。
    参院選に候補者を擁立している各党のマニフェストを拝見しましたが、薬物政策への言及が見当たらず、薬物政策について、また大麻と大麻取締法について、各党のお考えを聞き、投票の参考にしたいという声が寄せられています。
    そこで、まことに急なお願いで大変に恐縮ですが、別紙のアンケート5問にお答えを頂きたく、お願いを申し上げる次第です。
    尚、頂いた回答はインターネット上に公開させて頂きますので、予めご了解頂きたく、よろしくお願い致します。

    ご回答は別紙2枚を下記にファックスでお送り頂きたく、不躾ながらお願い申し上げます。


    返信先ファックス番号 02**-**-****

    草々


    -----

    大麻取締法に関するアンケート

    ○○党さま

    *該当する選択肢に○を付けてご回答下さい

    ◇ 薬物政策について
    日本の薬物政策は、米国の厳罰政策を倣ったものですが、世界的には、薬物の社会的・個人的な害の削減を重視するハームリダクションの政策を採用している国も見受けられます。
    ・オランダ外務省のPDF参照:http://www.minbuza.nl/binaries/en-pdf/pdf/qxadrugs2003_en.pdf
    例えば、覚せい剤取締法には使用罪があるため、覚せい剤中毒に陥った者が逮捕を恐れて病院に行かず、結果として、覚せい剤による意識の錯乱で凶悪な犯罪が発生する危険性を高めています。
    そこで以下お尋ねします。

    Q1.ハームリダクション政策について、どうお考えですか?

    A.厳罰政策のままで良い
    B.ハームリダクション政策を検討する必要がある
    C.分からない
    D.その他(自由にお書き下さい)


    ◇ 個人利用の大麻について
    近年、海外では大麻に関する科学的・医学的研究が進み、さまざまな疾病に対する治療効果が確認されています。
    また、個人的な嗜好用途で利用しても、人体にアルコールやタバコほどの害がないことも証明されています。
    例えば、2006年7月、英国下院科学技術特別委員会は、薬物の分類に関する報告書を出していますが、そのなかで、大麻はアルコールやタバコほどの害がないことを明確に示しています。
    ・同報告書PDF参照
    http://www.publications.parliament.uk/pa/cm200506/cmselect/cmsctech/1031/1031.pdf

    既に英国では、個人的に使う大麻の少量所持で逮捕しない施策が2004年から実施されています。
    個人的に使う大麻の少量所持を、懲役という厳しい最低刑で罰している先進国は他になく、他の先進国と比べても異常に厳しい罰則となっています。
    そこで以下お尋ねします。

    Q2.個人的に使う少量の大麻所持を懲役刑とすることについてどうお考えですか?

    A.懲役刑のままでよい
    B.他の先進国程度に見直す必要がある
    C.分からない
    D.その他(ご自由にお書き下さい)


    ◇ 公的大麻情報について
    我が国では、先の敗戦後、占領国の意向によって大麻に対する厳しい規制が敷かれましたが、大麻取締法を所管する厚生労働省は、戦後60年を経た現在も尚、大麻についての医学的研究データを持っていません。
    ・大麻取締法被害者センターによる情報開示請求参照
    http://asayake.jp/modules/report/index.php?page=article&storyid=149

    また、厚労省所管の財団法人「麻薬・覚せい剤乱用防止センター」が運営する「ダメ。ゼッタイ。」ホームページに書かれている大麻情報は、14年以上前の米国製薬物標本の説明書を訳しただけのものであり、医学的・科学的根拠が不明で出典も分からないことを、同センター専務理事(厚労省からの天下り)や、厚労省の担当部局である監視指導・麻薬対策課の担当者も認めています。
    ・内閣府情報公開・個人情報保護審査会事務局宛意見書参照
    http://asayake.jp/modules/report/index.php?page=article&storyid=169

    そこで以下お尋ねします。

    Q3.医学的根拠も出典も不明な14年以上前の米国製薬物標本の説明書を、我が国の公的薬物情報として国民に周知している現状について、どう思われますか?

    A.現状のままで良い
    B.医学的事実に基づいた情報に改める必要がある
    C.分からない
    D.その他(ご自由にお書き下さい)


    ◇ 医療大麻について
    海外では、大麻には多くの疾病に治療効果があることが医学的に明らかになり、医薬品として販売している国もあります。我が国でも戦前は大麻製剤が薬局で売られており、薬局方にも収載されていました。しかし、現状では大麻取締法4条によって、大麻を医薬品として施用することを懲役刑で一律に禁じています。
    そこで以下お尋ねします。

    Q4.大麻を医療目的で利用することについてどうお考えですか?

    A.現状のまま禁止でよい
    B.医療目的での大麻使用を認める必要がある
    C.分からない
    D.その他(ご自由にお書き下さい)

    ◇ 産業大麻について
    敗戦後、大麻取締法によって栽培が厳しく規制されるまで、我が国では古来から連綿と大麻が栽培され、産業だけでなく文化や生活に密着する栽培作物として扱われてきました。
    現在、海外では大麻の産業的価値や環境的価値が見直され、精神活性物質濃度の低い大麻を産業用途で活用し、大麻産業は発展しています。
    ・ 例えばカナダ大使館のウェブサイト参照:http://www.canadanet.or.jp/a_f/hemp.shtml

    ところが、我が国では、大麻取締法を所管する厚生労働省が、科学的事実に基づかない根拠によって、産業用途の大麻栽培すら厳しく規制しています。
    そこで以下お尋ねします。

    Q5.精神活性物質濃度の低い大麻を産業用途で活用することについてどうお考えですか?

    A.産業としてであれ大麻栽培は厳しく規制すべきである
    B.薬物として意味のない産業用途の大麻を厳しく規制する必要はない
    C.分からない
    D.その他(ご自由にお書き下さい)


    以上です。
    ご協力、ありがとうございました。

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    厚生労働省との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-07-10

    大麻取締法4条で禁止されている「大麻に関する広告」とは具体的にどのような行為を指すのだろう。法律のことなので、まず法務省に電話したところ、法律の具体的な条文についての解釈は、所管の省に聞いてほしいとのことで、厚生労働省に電話した。大代表に、大麻取締法の解釈について教えて頂きたいと伝えたところ、転送された先はいつもの麻薬対策課であった。
    麻薬対策課の方に、大麻取締法4条で禁止されている「大麻に関する広告」の具体的な内容について尋ねた。
    4条が禁じている、「医薬関係者等を対象として行う場合のほか、大麻に関する広告を行うこと。」というのは、医薬関係者向けに、研究目的の大麻を広告することは、販売目的でも法律上は認められているが、それ以外の対象には、医療目的であれ大麻の売買は禁止されているので、広告してはダメよ、という意味だそうだ。医薬関係者向けに、「研究目的のこういう大麻を売っています」という広告ならば、この規定には引っ掛からないらしい。売るには免許が必要だが。

    では、販売目的の大麻の広告ではなく、大麻の良さとか医学的効果をPRする意見広告のような場合、4条で言う「広告」には当たらないのだろうか。

    担当者氏「当たります」

    THC「当たります?」

    担当者氏「はい、当たります」

    THC「大麻にはこういう効果がありますよ、というような、大麻の効果について表現することも違法だということですか?」

    担当者氏「科学的な効果を目的として書くということですか?」

    THC「大麻や種の販売ではなくて、大麻はいいものだという広告です」

    担当者氏「大麻はいいものだ?」

    THC「そういう内容での意見広告というか」

    担当者氏「それをどこに載せられるということでしょうか?」

    THC「雑誌でもホームページでもです」

    担当者氏「それは広告に当たると思います」

    THC「広告に当たるんですか? そうすると、例えば海外では大麻の科学的な報告がいろいろ出ていますけど、それらを引用して、ことほど左様に大麻には医学的効果があります、ということは?」

    担当者氏「大麻にはこのような効果がある、ということを言うと? ただ単に言うということですね?」

    THC「そうです」

    担当者氏「販売とか、そういうところを目的とするのではなくて、単なる事実として、このような文献があるだとか、紹介をされると?」

    THC「紹介と、あと、意見です。個人的な感想も含めてです」

    担当者氏「それはですね、ビミョーなところだと思うんですが、販売を目的としていないということが明確であれば、当たらない可能性もあると思いますし、・・・・ちょっと広告の担当の者に確認したいと思いますので、折り返しお電話を差し上げるということでよろしいでしょうか?」

    THC「すいません、お願いします」

    医薬品全般についてフォローする広告専門官という職があるそうです。その担当の方に「広告」の定義を確認してから回答を頂けるとのこと。で、ご連絡を頂きました。

    担当者氏「第4条の広告ということですが、定義と致しましては、顧客を誘引する、購買の意欲を亢進させる意図が明確であるもの、つまり販売の営業活動で、こういうものがいいですよ、というかたちで宣伝するということを広告というふうに取り扱っています」

    THC「そうすると、販売とかは全く関係なしに、大麻そのものについての論評だとかは?」

    担当者氏「大麻そのものに関する論評でもですね、1点だけ気を付けて頂きたいのは、例えばですね、大麻を裏で販売されている方がいてですね、そこがちょっとあったりすると、それも広告と取られる可能性もありますので。言ってみれば別の人が広告していると。そういうケースでは問われる可能性があるのではないかと思いますが、ただ単に意見として載せているという分にはですね、広告というには当たらないと」

    THC「そうすると、販売とか売買とか一切関係なしにやってる場合は抵触しないということでよろしいわけですか?」

    担当者氏「はい。そうです」

    と、いうことで、大麻はいいものだ、ということについて、ネットなどに書くことは、大麻取締法4条で禁止している「広告」には当たらないことが確認できましたので。
    これからもどんどん書こうと思います。

    但し、裏で売ったり別の人が売ったりはしません。

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    厚生労働省との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-07-06

    大麻取締法第4条は、何を根拠にしたのやら、大麻の医療利用を禁じている。また、大麻に関する広告を行うことも禁じている。

    大麻取締法
    第四条  何人も次に掲げる行為をしてはならない。
     一  大麻を輸入し、又は輸出すること(大麻研究者が、厚生労働大臣の許可を受けて、大麻を輸入し、又は輸出する場合を除く。)。
     二  大麻から製造された医薬品を施用し、又は施用のため交付すること。
     三  大麻から製造された医薬品の施用を受けること。
     四  医事若しくは薬事又は自然科学に関する記事を掲載する医薬関係者等(医薬関係者又は自然科学に関する研究に従事する者をいう。以下この号において同じ。)向けの新聞又は雑誌により行う場合その他主として医薬関係者等を対象として行う場合のほか、大麻に関する広告を行うこと。
    2  前項第一号の規定による大麻の輸入又は輸出の許可を受けようとする大麻研究者は、厚生労働省令で定めるところにより、その研究に従事する施設の所在地の都道府県知事を経由して厚生労働大臣に申請書を提出しなければならない。

    広告に関しての罰則は25条で定めらている。

    第二十五条  次の各号の一に該当する者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
     一  第四条第一項の規定に違反して、大麻に関する広告をした者


    「大麻に関する広告」を禁じるとは、どういう意味だろう。

    大麻についてブログなどに書いたりすることは、この規定に違反することになるのではないか、という疑問を聞くことがある。
    大麻取締法第4条1項4号を読む限りでは、大麻に関して広告することが禁じられているのだから、大麻の良さや毒性の低さを広告しているこのサイトも大麻取締法違反ということになるのだろうか。
    そうだとすれば、麻薬防止センターの「ダメ。ゼッタイ。」ホームページなどは根拠もない大麻情報を税金を使ってまで広告しているのだから、責任者はとっくに逮捕され、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金のはずである。だがお元気そうで何よりである。

    憲法は言論の自由を認めている。私の裁判では、検事が論告で次のように述べている。

    被告人は「大麻はタバコやアルコールより依存性等の害悪が少なく、医療分野での活用や個人使用は認められるべきだ」との信念から犯行に及んだ旨供述しているところ、被告人が大麻についていかなる考え方を持とうと被告人の自由であり、大麻取締法の違憲性を主張してその改廃を求める運動を展開するのも何ら非難されるべきことではない。

    検事は思想や表現の自由を認めている。ところが裁判官は判決で思想と良心の自由を踏みにじっている。

    被告人は、捜査、公判を通じて、大麻取締法の非合理性を主張するなど、その態度はよくなく、その刑責は到底軽視し得ないものである

    裁判所は、大麻取締法の非合理性を主張することを態度が悪いと断定し、違憲性の主張を弾圧している。裁判所のお代官様は、お上に盾突くのはけしからんと言うのである。
    桂川さんの裁判では、弁護側が第4条1項4号の違憲性を指摘したのに対し、判決はこう述べている。

    大麻に関する広告を制限する大麻取締法4条1項4号,25条の規定は,本件大麻の営利目的の譲渡,栽培及び所持に関する大麻取締法の規定とは別個の独立した規定であるから,仮に大麻取締法4条1項4号,25条が,憲法に違反しても,大麻取締法が全体として違憲であるとはいえないし,本件に関係する大麻取締法の規定が違憲であるともいえない。

    第4条1項4号と25条が違憲でも、全体が違憲ってわけじゃないし、いいじゃん。
    大阪高等裁判所のお代官様はそう言うのである。

    桂川さん裁判の直後のMHさん裁判では、大麻の有害性の低さを主張する立論があることを高松高裁は認めている。

    大麻の有害性については,多様な見解が存するところ,国民の福祉を向上,増進すべき責務を負っている国としては,国民に対する明らかな害悪を除去すべき責務を負うことはもちろんであるところ,その害悪の存否について,前記のとおり,異なる議論の存する大麻の場合であっても,その有毒性を肯定する研究が存在し,人体に対し害悪をもたらす可能性が否定できない以上,国民の福祉を向上,増進するという公共の福祉の見地から,大麻の栽培や所持を規制することには合理性を認めることができる。

    (こいつらアホでっせ)
    「有毒性を肯定する研究が存在し,人体に対し害悪をもたらす可能性が否定できない以上」、規制は合理的? ・・・お代官様、アルコールやタバコはいかが致しましょう?

    大麻取締法で禁じている「大麻に関する広告」について、法務省と厚生労働省に電話して確認しました。(つづく)

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    厚生労働省との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-07-04

    厚労省と麻薬防止センターに提出した要望書に回答がなく、で、どうするの?という問い合わせをいくつか頂きました。

    要望書に添付した通り、厚労省が指導監督し、麻薬防止センターが公開している「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの大麻に関する記述は無根拠で、誤りだらけ、恐怖心を煽る誇張だらけです。
    見直しを予算化しながら具体的な計画もなく、今年度中にできるかどうか分からないと麻薬防止センター糸井専務理事は説明しています。

    「見直しが終わるまで該当するページを閉鎖せよ」という裁判を前提に支度中です。既にある弁護士に依頼しましたが、もう少し考えさせて、とのことなので、待機中です。


    厚生労働省と麻薬防止センターを訴える裁判。これまでは逮捕されての裁判でしたが、今度はこちらが訴える番です。

    具体的な内容が固まり次第お伝えします。

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    厚生労働省との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-06-28

    平成19年6月27日

    厚生労働大臣 柳 澤 伯 夫 殿

    長野県○○○○○○○
    白 坂 和 彦

    異 議 申 立 書

    平成19年6月15日付の行政文書開示決定通知書(厚労省発薬食第0615019号)に不服があるので、行政不服審査法の規定により、下記の通り異議を申し立てる。

    *対象となる処分 行政文書開示決定処分(厚生労働省発薬食0615019号)
    *処分を知った日 平成19年6月25日
    *処分等の教示の有無 行政文書開示決定通知書に説明にあり

    *趣旨理由
    昨年度まで厚生労働省は財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センターに「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの運営を随意契約で委託していたが、今年度は委託事業からホームページの運営が除外されている。その一方で、ホームページの運営とは比較にならないコストを必要とするキャラバンカーの運行は委託事業のままである。
    私が開示請求した文書は、なぜホームページの運営が委託事業ではなくなったのか、その理由を示す厚労省内での検討資料や会議の議事録である。ところが、厚労省が開示した文書は、今年度から競争入札となった委託事業の内容を示す「公示」と「募集要領」であり、ホームページの運営を委託事業から外した理由に関しては全く触れられていない。

    昨年度まで「ダメ。ゼッタイ。」ホームページのトップページには「このホームページは厚生労働省の委託によって運営されています」と書かれていたが、繰り返し指摘してきたように、このホームページの大麻に関する記述は誤りだらけである。今年度からこのホームページの運営を委託事業から外したのは、単に厚労省が委託責任の追及を免れるための小手先の小細工ではないのか。
    以下の通り異議を申し立て、説明を求める。

    1.開示された文書「覚せい剤等撲滅啓発事業に係わる企画書作成のための仕様書」によれば、事業対象は「国民全般、特に青少年」とある。人件費を含め莫大なコストがかかる割に特定少数しか対象にできないキャラバンカーの運行は委託事業のままなのに、比較的費用がかからずインターネットにアクセスできる国民であれば誰もが情報を得ることができるコストパフォーマンスの高いホームページの運用はなぜ委託事業ではなくなったのか。方針の変更を示す厚労省内部での討議資料、議事録を開示するよう求める。

    2.開示文書によると、厚労省は、薬物標本やビデオコーナーなどを備えた大型のバス「薬物乱用防止キャラバンカー」を運行し、「薬物乱用防止に関する正しい知識の普及を図る」ことになっている。しかし、この仕様書には国民に周知する「正しい知識」それ自体について、厚労省が用意するのか、受託者が用意するのか、全く触れられていない。これは荷物の中身について明らかにしないまま運送会社を募集するようなものである。キャラバンカーなどによって国民に周知される薬物に関する「正しい知識」は厚労省が用意するのか、受託者が用意するのか、回答を求める。

    以上

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    厚生労働省との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-06-26

    5月17日に提出した情報公開請求による開示文書(開532号)が昨日CDで届きました。
    平成19年2月16日付公示の募集要領(pdfファイル 264KB )
    昨年度まで随意契約で麻薬防止センターに委託されていた「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの運営が、なぜ今年度から委託事業ではなくなったのか。その理由を示す文書の公開を請求したものでした。請求内容は下記の通りです。

    1 請求する行政文書の名称等

    厚労省は、昨年度まで(財)麻薬・覚せい剤乱用防止センターに「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの運営を委託していたが、今年度は委託していない。新年度、今日現在、センターはホームページの運営費用を予算化できていないそうです。どうして委託を止めたのか、何か都合の悪いことでもあったのか、担当部署で検討した内容、委託しない理由を示す全ての文書。担当者の机の引き出しもよく探して下さい。


    この請求に対する「行政文書開示決定通知書」が6月19日に届き、開示する該当文書は平成19年2月16日付の公示1点で、不開示とした文書はないとのことでした。
    この公示自体はネットでも見ることができます。
    平成19年2月16日付公示
    CDで送られてきたのはこの公示、「平成19年度覚せい剤等撲滅啓発事業」の競争入札に関する募集要領です。
    要領を読むと不思議なことに気がつきます。入札の資格、事業委託予算額の上限が85,963,000円であること、契約が平成20年3月31日までであること、事業内容は「1.薬物乱用防止キャラバンカーの運行管理」、「2.青少年薬物乱用防止啓発事業」、「3.薬物乱用防止中堅指導員養成事業」であることが書かれています。ところがこの事業で国民に啓発しようという肝心要の薬物情報そのものについては全く書かれていません。薬物情報を厚労省が用意するのか、受託者が用意するのか、全く触れられていないのです。啓発する内容について全く書かれていないのに、その手段としてのキャラバンカーの運行について委託されているのです。国民に啓発する内容はどこで誰が決めるのでしょう。
    国民に啓発しようという内容が不明のまま、キャラバンカーで宣伝するという方法だけが委託されています。おかしな話ではないでしょうか。天下り財団法人に事業を発注することだけが目的ではないのかと疑いたくなるというか、確信したくなります。
    薬物乱用防止の啓発事業としてキャラバンカーの運行管理は委託事業として続けているのに、なぜホームページの運用は委託事業ではなくなったのか。この公示と募集要領はその理由を示す文書でもなく、私が請求した内容ではありません。異議申立を行い、問い合わせてみます。

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    厚生労働省との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-06-22

    麻薬防止センターの糸井専務理事に電話をし、5月31日に配達証明で郵送した要望書の件を確認しました。
    要望書とダメゼッタイ大麻情報の医学的検証は糸井専務理事の手元に届き、一応内容にも目を通して頂いたとのこと。ありがとうございました。
    しかし、やはり回答は頂けないそうです。
    薬物情報の見直し作業の進捗状況は、今のところ具体的には何も決まっていないそうです。委員会のあり方についても決まっていないとのこと。
    委員会のあり方については、パブリック・コメントのようなかたちで、国民の意見を聞いてほしいこと、また、委員会の討議はオープンに行ってほしいことについても、検討するかしないかを含めてコメントしないとのこと。
    薬物情報の見直しは、今年度中にできるかどうか分からないとのこと。
    添付したダメゼッタイ大麻情報の医学的検証にも明らかな通り、科学的に明白な誤りだらけの情報なのだから、大麻情報ページに関しては、見直されるまで閉鎖して頂きたいという要望についても、コメントしないそうです。

    厚労省にも電話して確認しました。直接の担当は不在とのことで、麻薬対策課の山口補佐が対応しました。要望書には、目を通して頂いたそうです。ですが、いろいろな要望があるので、ひとつひとつに回答できるとは限らないとのこと。
    私の出した要望書についても、このまま何も回答しないかもしれないのだそうです。回答しないつもりでしょ。

    関係各方面と協議のうえで対応します。

    取材音声ファイル

    財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター糸井専務理事(.wma 1.28MB)
    厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課山口補佐(.wma 1.00MB)

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    厚生労働省との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-06-21

    5月17日に郵送した厚労省宛情報公開請求の開示決定通知が6月19日に届いた。
    麻薬防止センターが、昨年度まで厚労省の委託事業として運営していた「ダメ。ゼッタイ。」ホームページは、今年から同省の委託事業ではなくなった。麻薬防止センター糸井専務理事の説明によると、それは厚労省の意向であり、麻薬防止センターから委託を返上することにしたのではないとのこと。今年度の事業内容を見ても、引き続きキャラバンカーの運営などは厚労省の委託事業として行うようだが、なぜホームページの運営が委託事業でなくなったのか。それを確認するための情報開示請求だった。

    開示を請求したのは次の内容だ。


    1 請求する行政文書の名称等

    厚労省は、昨年度まで(財)麻薬・覚せい剤乱用防止センターに「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの運営を委託していたが、今年度は委託していない。新年度、今日現在、センターはホームページの運営費用を予算化できていないそうです。どうして委託を止めたのか、何か都合の悪いことでもあったのか、担当部署で検討した内容、委託しない理由を示す全ての文書。担当者の机の引き出しもよく探して下さい。

    19日に届いた「行政文書開示決定通知書」によると、該当文書は下記の1点で、不開示としたものはないと書かれている。

    1.開示決定した行政文書の名称 公示(平成19年2月16日)
    2.不開示とした部分とその理由 なし


    公示?ちゃんと担当者の机の引き出しも探したのだろうか。

    20日、厚労省麻薬対策課に電話で確認した。直接の担当者は不在だとのことで、代わりの方が説明してくれた。開示決定された公示はウェブで閲覧できるとのこと。下記のページがそれです。
    平成19年2月16日付公示
    今回の開示文書は、この公示に「要領」などが添付されたものだという。

    どっちにしても、ホームページの運営委託事業を止めた理由にはなっていないように思われるが、一応請求してCDで取り寄せることにした。
    「ダメ。ゼッタイ。」ホームページは、昨年度まで随意契約として麻薬防止センターに委託していたそうだか、今年度から委託事業は競争入札になったという。天下りや官製談合が社会問題として騒がれている昨今、なんか、この辺も、ぷんぷん臭ってクサイと感じる人もいます。


    この公示の文書一式が届いたら公開します。

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    厚生労働省との対話 : 投稿者 : 白坂@THC主宰 投稿日時: 2007-06-07

    平成19年6月6日

    厚生労働大臣 柳 澤 伯 夫 殿

    白坂和彦

    異議申立書

    平成19年5月18日付の行政文書開示決定通知書(厚労省発薬食第0518010号)に不服があるので、行政不服審査法の規定により、下記の通り異議を申し立てる。

    *対象となる処分:行政文書開示決定処分(厚生労働省発薬食0518010号)
    *処分を知った日:平成19年5月20日
    *処分等の教示の有無:行政文書開示決定通知書に説明にあり

    *趣旨理由
    厚生労働省に管理監督責任のある(財)麻薬・覚せい剤乱用防止センター(以下「麻薬防止センター」と略)が運営する「ダメ。ゼッタイ。」ホームページに記載の大麻情報の根拠文書を示すよう、昨年12月13日付で私は開示請求した(開2911号)。

    同ホームページの大麻情報は、「身体的影響」「精神的影響」という重要な項目を含め、そのほとんどの記述が、14年以上前に麻薬防止センターが米国テキサス州にある反薬物団体から輸入販売していた薬物標本見本の説明書を翻訳しただけのものであることが、昨年6月14日の同センターに対する私の問い合わせで明らかになっている。

    「ダメ。ゼッタイ。」ホームページだけでなく、その原本にも記述の根拠を示す出典が全く示されておらず、麻薬防止センター糸井専務理事も、厚労省麻薬対策課藤原情報係長も、担当者秋篠氏も、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの大麻情報は、科学的根拠も出典も示せない古い情報であることを認めている。

    麻薬対策課担当者秋篠氏は、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの大麻情報がそのような科学的根拠も出典も示せない、輸入モノの薬物標本の説明書であることを、私が指摘するまで知らなかった。
    根拠のない誤った情報は改める必要があると伝えたところ、担当者秋篠氏は、その原本のコピーをファックスで麻薬防止センターから入手し、「探してもらったら出てきた」そうで、その原本コピーが「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの根拠だと回答した。それが今回開示されている「DRUG EDUCATION MANUAL」である。

    ところが、昨年12月の開示請求に対し、厚労省はこの原本コピーを大麻情報の根拠として開示せず、そのことに対する私の異議申立に、この原本コピーは「担当者がセンターより入手したが、個人の資料収集の一環として行ったものであり、上司の指示等によるものではなく、あくまで個人の勉強のため」で、「保存・廃棄については、担当者の判断で処理できる性質のもの」であり、「本件文書は、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「法」という。)第2条第2項に規定する「行政文書」に該当しないことは明らかである」と、内閣府情報公開・個人情報保護審査会に対する「理由説明書」で述べている。
    担当者が勝手に捨ててもいいような文書が、なんで今回は行政文書として入ってるのかな?
    以下、異議を申し立て、説明を求める。

    1. 昨年12月の請求に対しては、本文書は開示すべき行政文書でないことが明白である、と厚労省が回答したこの文書が、いつ、どのような理由で開示されるべき行政文書になったのか、説明を求める。

    2. 昨年12月の請求に対する回答では、本件文書は「念のため行政文書管理ファイル簿で検索してみたところ、該当する文書は存在しなかった」との説明であったが、現在は行政文書管理ファイル簿にデータベース化されているのか、念のため確認を求める。

    3. 昨年12月に行った開示請求では、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの根拠文書として、厚労省は、世界保健機関が1997年に発行した「Cannabis health perspective and research agenda」を示したが、その後、同ホームページを運営する麻薬防止センターの糸井専務理事に確認したところ、同ホームページは1997年以前に公開されて以来内容の見直しを行っておらず、世界保健機関発行の当該文書は参照されていない可能性が高いと回答した。そこで改めて厚労省に対し、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページのどこに当該文書が反映されているのか質問書を提出したが回答がなかったので、麻薬対策課に電話したところ、啓発推進係長の松田氏は、文書開示請求には法的義務があるので回答したが、質問書には法的義務はないから回答しないと説明した。
    自ら開示した文書の矛盾についての質問にすら回答しない厚労省の横柄さ、情報管理、情報公開の杜撰さは、情報公開法の理念を無意味化するものである。末筆ではございますが、この場をお借りして、ついでに異議を申し立てます。

    以上

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