宗教「信じない」7割、「魂は生まれ変わる」3割…読売調査
5月29日23時41分配信 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080529-OYT1T00923.htm
読売新聞社が17、18日に実施した年間連続調査「日本人」で、何かの宗教を信じている人は26%にとどまり、信じていない人が72%に上ることがわかった。
ただ、宗派などを特定しない幅広い意識としての宗教心について聞いたところ、「日本人は宗教心が薄い」と思う人が45%、薄いとは思わない人が49%と見方が大きく割れた。また、先祖を敬う気持ちを持っている人は94%に達し、「自然の中に人間の力を超えた何かを感じることがある」という人も56%と多数を占めた。
多くの日本人は、特定の宗派からは距離を置くものの、人知を超えた何ものかに対する敬虔(けいけん)さを大切に考える傾向が強いようだ。
調査は「宗教観」をテーマに面接方式で実施した。
死んだ人の魂については、「生まれ変わる」が30%で最も多く、「別の世界に行く」24%、「消滅する」18%--がこれに続いた。
宗教を信じるか信じないか。魂は生まれ変わるか。議論としては、まず「宗教」や「魂」という言葉をどう定義するのか、という話になるかと思うが、万人が納得するような定義がなかなか難しい「宗教」や「魂」について、日本人がどう思っているのかを知る手掛かりとして、面白い。
この調査の設問全体がどのようなものだったのか分からないが、記事のタイトルに『宗教「信じない」7割』と書いてあるところを見ると、「あなたは宗教を信じますか?」というような設問があったのではないかと思われる。
あなたは宗教を信じますか?
私は、答えに窮してしまう。特定の宗教、例えば、キリスト教とか、仏教とか、イスラム教とか、あるいは各宗教のさまざまな宗派とか、宗教団体とか、そのような意味では私はどこにも属していないし、特にそれらを「信じる」という感覚はない。だからといって、別に疑っているわけでもない。「信じない」というほど意思的に否定する感覚もない。
「自然の中に人間の力を超えた何かを感じることがある」という人も56%と多数を占めた。
これもよく分からない。自然の中に人間の力を超えた何かを感じないことなど、私にはあり得ない。
今、外は雨だ。ずいぶん小降りになって、鳥の囀りが聞こえる。
それだけのことだが、これは人間の力でどうにかする話ではなく、人間もその一部である大いなる自然、あるいはこの存在そのものの神秘のなかで起きている。それは「人間の力」など超えているし、「人間の力」などちっぽけなものだと思う。
自然が猛威として人間に襲いかかることは、これまでにもあり、今この現在にも起きていて、これからもあるだろう。人間もその一部である大いなる自然を畏れ、祈り、感謝する感覚なら、私にもある。それは原始神道かもしれないと思ったりする。教祖もなく、教義もない。ちっぽけな自分や人間を超えた大いなる自然を、畏れ、祈り、感謝する感性。それもまた宗教であり、宗教性ではないだろうか。そうだとするなら、宗教は、私にとって、信じるものではなく、感じるものとしてある。
多くの日本人は、特定の宗派からは距離を置くものの、人知を超えた何ものかに対する敬虔(けいけん)さを大切に考える傾向が強いようだ。
それって、原始神道ではないのだろうか。
『宗教「信じない」7割』などと書かれると、なんだか日本人には宗教がないかのような印象を読者に与えかねないが、これは設問自体が、宗教を「信じるもの」として客体化・対象化する認識が前提になっている。
死んだ人の魂については、「生まれ変わる」が30%で最も多く、「別の世界に行く」24%、「消滅する」18%――がこれに続いた。
「生まれ変わる」と「別の世界に行く」というのは、どちらにしても魂が不滅であるということだから、足すと54%。
あるときは荒れ狂って人間に襲いかかる自然が、同時に豊穣の実りを与えてくれる。そのような万物の流転のなかに種としてのヒトも在る。
7割の人が宗教を信じていないというのは、日本人に宗教性がないということを意味しないと思う。「特定の宗派からは距離を置くものの、人知を超えた何ものかに対する敬虔(けいけん)さを大切に考える傾向が強い」のは、「信じる」のではなく「感じる」ものとしての、日本人の宗教観を表しているのではないだろうか。
全く神道的ではなかった一神教的な軍国主義としての国家神道のトラウマが、日本人の魂に流れる神道的感性を見えにくくしている側面もあるように思う。
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数日前、植草一秀氏のブログ「知られざる真実」が人気ブログランキングの政治カテゴリーに登録されていることに気付いた。植草氏は、かねてより小泉・竹中の経済政策を痛烈に批判していた。詳細を伝える関連サイトが多数あるが、ロッキード事件どころではない国家的経済事犯の可能性すらあるようだ。
植草氏が逮捕された事件でマスゴミは当局の発表を垂れ流し、報道機関の振りをしている権力の提灯持ち産経などは、「ミラーマン」などと侮蔑する記事を出している。
ミラーマン、改めて無罪を主張 控訴審初公判:03/17 11:47更新(裁判ニュース:イザ!)
ミラーマンが「女性セブン」と和解:04/04 21:11更新(裁判ニュース:イザ!)
“ミラーマン”植草一秀被告、痴漢行為で2審も実刑:2008.4.16 11:10(MSN産経ニュース)
植草氏を応援するサイトもあり、関連サイトへのリンクや事件についての経過などが書かれている。
AAA植草一秀氏を応援するブログAAA
植草氏の小泉批判は、民主党の小沢代表がまだ自由党党首だった頃から一貫している。
小沢一郎ウェブサイト「小沢一郎&植草一秀」ビック対談/夕刊フジ 2001年12月26日
ビデオニュース・ドットコムにも植草氏をゲストに招いた回があり、一部を無料で視聴できる。全編は315円で購入できるので関心のある方には安い買い物だと思う。
マル激トーク・オン・ディマンド 第283回(2006年09月01日)
シリーズ『小泉政治の総決算』その5
小泉内閣は改革政権にあらず:ゲスト:植草一秀氏(名古屋商大大学院教授)
植草氏が2004年に東京都迷惑防止条例違反で逮捕された件についても、ビデオニュース・ドットコムにご本人を招いて論じている。
マル激トーク・オン・ディマンド 第210回(2005年04月09日)
命をかけて無実を訴えていきます:ゲスト:植草一秀氏(エコノミスト)
この事件の時、植草氏は一審の有罪判決を受けて控訴しなかったが、不公正な司法に何の期待もできないことなどが理由だったと述べている。
過日、福島中央テレビのアナウンサーが「債券・株・為替 中年金融マン ぐっちーさんの金持ちまっしぐら」というサイトから文章を盗用したことが発覚した。このぐっちーなる人物はその盗用について、「おい、人間としてのプライドはないのか?」と題する記事を書いている。が、その言葉がそのままぐっちーなる人物に跳ね返る事態になっている。
植草一秀の『知られざる真実』: 「債券・株・為替 中年金融マン ぐっちーさんの金持ちまっしぐら」について
植草さん、頑張れ!
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ビデオニュース・ドットコムで公開された「マル激トーク・オン・ディマンド 第372回(2008年05月17日) 日本が再生可能エネルギーを推進すべきこれだけの理由」がとても面白かった。
タイトルは「推進すべきこれだけの理由」だが、内容は「推進できないこれだけが理由」でもあった。
欧米、中国、インドでは、再生可能エネルギーとしての風力発電の利用が急激に進み、『ドイツは、再生可能エネルギー関連産業を「21世紀の自動車産業」とまで位置づけ支援し、17万人の雇用創出をし、2兆5000億円の経済効果を発生させている』という。
ところが、日本はこの分野で大きく遅れ、未だに原発ムラでは無謀な画策が続いている。諸悪の根源は、官僚と電力会社と政治家の癒着構造だそうだ。
自然エネルギーを利用する政策について、欧米などでは国境を越えた議論があり、中国やインドもそのような世界的な知を共有する環のなかにいて、ドイツの成功例を採用し、風力発電を大きく伸ばしている。ところが、日本の官僚機構は鎖国状態で、海外で流通している知を共有できていない、知ろうともしていない現実があるのだという。
ダメだこりゃ。大麻も同じ。経済産業省も厚生労働省も同じ。防衛省も、外務省も、国土交通省も、もうみんな霞ヶ関は同じ穴の疫病神。
日本社会は、明治維新以来の変革期を迎えているのでしょうね。戦争に負けて統治システムに「民主主義」の概念が導入されたけど、統治しているのはずっと同じ官僚機構。道州制も、いつになったら本格的な議論と実現性が見えてくるのやら。
ビデオニュース・ドットコム、大手メディアでは絶対にできないような、真相に迫る番組がとても多く、これで月500円は安い、超オススメです。下はプレビューで、登録すると全編が見れます。
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アメリカ大統領選挙の予備選で、民主党のオバマ氏が勝利宣言をしたとニュースが報じていた。自身が大麻ユーザーだったというオバマ氏は、現在の連邦政府による医療大麻弾圧を止めると公約しており、このまま弾圧を続けるつもりの共和党候補マケイン氏よりも、大麻の法的な扱いについて期待が持てる。
対米追従の日本はどうなるだろう。オバマ氏が大統領になり、連邦政府レベルで医療大麻を公認することになれば、厚生労働省も医療大麻を理解しようとするだろうか。大麻取締法の見直しを求める動きにとって、プラスの材料になるだろうか。
現在、大塚製薬は米国でサティベックスの研究開発を行い、販売を視野に入れているようだ。当然日本国内の市場も狙っているだろう。製薬メーカーとしては、誰でも栽培できる大麻そのものを商品化しても儲からない。あくまでもサティベックスのような大麻製剤として、既存の医薬品マーケットに限定して流通させようとするだろう。さまざまな疾病に効果がある大麻そのものの話が、製薬メーカーと官僚の癒着構造に呑みこまれ、加工された薬剤としてのカナビノイドの話にすり替えられてしまうキケンを感じる。製薬メーカーによって製造された大麻製剤はOKだけど、大麻そのものはダメゼッタイ。製薬メーカーと厚労省が結託し、厚労族議員を抱きこんで、そのような施策を取ろうとするのではないだろうか。
でも、いずれにしても、マケイン氏よりはオバマ氏に大統領になってほしいなーと、属国の国民としては期待する。
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1977年9月10日、井上陽水が大麻で逮捕され、その4日後の14日、毎日新聞編集委員の関記者は、「記者の目」という欄に「たかが大麻で目クジラ立てて」と題する記事を書いた。
たかがマリファナぐらいで目くじら立てて、その犯人を刑務所にやるような法律は早く改めたほうがいい。
それからほぼ30年、特に近年は大麻についての医学的な研究が飛躍的に進み、今では大麻の成分が癌を抑制する効果を持つことも明らかになり、一進一退はあるものの、流れとしては、個人的な大麻所持など刑事犯の対象としない施策が欧州を中心に進み、医療的な利用も広がっている。
ところが、日本では大麻について公に議論することすらタブー視される状況が続き、マスコミは相も変わらずひたすら大本営発表のような警察情報を垂れ流している。言論状況はますます窮屈になり、いつか来た道を再現しているかのようだ。
毎日新聞は自社で報道した半年ほど前の事件についての引用に際し、事実確認もせず、曖昧な記憶に頼って誤った報道を行い、指摘を受けても早急に訂正しようという姿勢すら見られない。情報が生ものだという自覚が欠如しているとしか思われない。記者クラブという翼賛的で閉じた生ぬるい空間から社会を眺め、事件の背後にある問題を見極めようという姿勢など失ってしまっているようだ。
関西大学の大麻事件を報じる毎日新聞の記事に再び誤りを見つけたので、メールで訂正を求めたが修正されない。そこで昨日、大阪本社社会部デスク一色氏に電話を入れたが、取り込み中だったようで、代わりに牧野さんと名乗る女性記者と話し、改めて誤りを伝え、大麻の事実について調査報道などもしてほしいと要望した。
電話録音:http://asayake.jp/ongen/080520_m.wma(wma 2.06MB)
今見たところ、未だに修正されていない。事実関係を誤って報道していることに対し、あまりにも緊張感が欠けている。まだ寝ているのだろうか。
毎日新聞大阪へのモーニングコールはこちら:06-6345-1551
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毎日新聞に(また)誤りを指摘
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1977年9月10日、井上陽水が大麻で逮捕され、その4日後の14日、毎日新聞編集委員の関記者は、「記者の目」という欄に「たかが大麻で目クジラ立てて」と題する記事を書いた。
たかがマリファナぐらいで目くじら立てて、その犯人を刑務所にやるような法律は早く改めたほうがいい。
それからほぼ30年、特に近年は大麻についての医学的な研究が飛躍的に進み、今では大麻の成分が癌を抑制する効果を持つことも明らかになり、一進一退はあるものの、流れとしては、個人的な大麻所持など刑事犯の対象としない施策が欧州を中心に進み、医療的な利用も広がっている。
ところが、日本では大麻について公に議論することすらタブー視される状況が続き、マスコミは相も変わらずひたすら大本営発表のような警察情報を垂れ流している。言論状況はますます窮屈になり、いつか来た道を再現しているかのようだ。
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5月16日付の毎日新聞記事に誤りがあったので訂正を申し入れた件、修正されました。「大麻取締法違反罪で実刑判決を受けた」と書かれていたものが、「大麻取締法違反罪で執行猶予付き有罪判決を受けた」に修正されています。
当該記事:大麻取締法違反:所持容疑、関西大生ら逮捕 「学内で密売」
修正された記事を改めて読み、別の誤りに気が付きました。やはり本文の最後の箇所です。
大学生の薬物使用を巡っては、関東学院大(横浜市)で昨秋、当時のラグビー部員2人が自宅で大麻を栽培。大麻取締法違反罪で執行猶予付き有罪判決を受けた。
ラグビー部の部員2名が大麻を栽培していたのは「自宅」ではなく、「寮」だったはずです。毎日新聞の過去記事を見てもそのように報道されています。この2名の判決公判を伝える毎日の記事は次の通りです。
関東学院大:大麻栽培の元ラグビー部員に有罪 横浜地裁
関東学院大(横浜市金沢区)ラグビー部の寮で大麻を栽培したとして大麻取締法違反罪に問われた元部員の梅埜桂嗣(21)と中村大樹(21)の両被告=退学処分=に対し、横浜地裁は25日、いずれも懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)を言い渡した。
「実刑判決を受けた」という記事を書いた久木田記者は、関東学院大の事件について触れる際、事実確認を全くしなかったのでしょうか。「執行猶予付き有罪」を「実刑」と書くなど、逮捕された2名の人権にも関わる誤報ではないでしょうか。自社の過去記事を参照すれば、自宅ではなく寮で栽培したことや、実刑判決ではなく執行猶予が付いたことなど、簡単に確認できたはずです。さらに言えば、元部員2名が大麻を栽培していたのが、自宅ではなく寮だったことが、ラグビー部の監督や大学の責任を追及するひとつの重要なファクターとなっていたのではなかったでしょうか。マスコミはそれでラグビー部監督や大学を袋叩きにしたのではなかったでしょうか。
この記事にOKを出したデスクもまた事実確認をすることなく通してしまったということでしょう。まるで伝言ゲームのようです。
1件の短い記事に、事実の誤りが2箇所もある。自社の過去記事に目を通すという簡単な確認作業を行っていれば、起こるはずもない誤りです。このようなことでは、今後、毎日の記事を読む際に、ディティールには誤りがあるかもしれないという前提で、眉に唾を付けてから読まなければなりません。
大丈夫か?しっかりしてくれ、毎日新聞。
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サポーター登録している方にお知らせです。ご意見などお聞かせ頂きたい件について専用サイトに書きましたのでご覧下さい。
また、昨日の毎日新聞への訂正依頼など、取材音源をアップしました。これまでの厚労省やダメセンへの申し入れなどについても録音を暫時アップします。
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それではここで問題です。毎日新聞大阪社会部の九木田照子記者が書いた次の記事には誤りが1点あります。その誤りを見つけて下さい。
大麻取締法違反:所持容疑、関西大生ら逮捕 「学内で密売」
大阪府警薬物対策課と吹田署などは15日、大麻を所持していたとして、関西大(同府吹田市)工学部4年、市川聖(24)=同市千里山松が丘=ら3容疑者を大麻取締法違反容疑で逮捕したと発表した。市川容疑者は「学内で同級生ら約40人に密売した」と供述しており、府警は大麻の入手元や密売先を追及している。
他に逮捕されたのは、大阪市淀川区東三国、電気工事作業員、中塚真朗(23)▽同市東淀川区大道南、アルバイト店員、更家守(23)両容疑者。調べでは、市川、中塚両容疑者は今月8日、各自宅で、販売目的で乾燥大麻を所持。更家容疑者は同12日、自宅で大麻葉片を所持、大麻草を栽培していた疑い。3人は知人同士。
市川容疑者の供述などによると、約5年前から、インターネット通信販売や大阪・ミナミのアメリカ村で大麻を購入し、自分で使用。約3年前、購入資金を得るためスケートボード仲間らに売り始めた。携帯電話で連絡を取り、学内の芝生広場などで1グラム5000~8000円で売った。「同級生や後輩ら大学の12人を含め約40人に売った。警察は大学内に入って来ないと思っていた」と供述しているという。
大学生の薬物使用を巡っては、関東学院大(横浜市)で昨秋、当時のラグビー部員2人が自宅で大麻を栽培。大麻取締法違反罪で実刑判決を受けた。【久木田照子】
毎日新聞 2008年5月16日 東京朝刊
記事URL:http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080516ddm041040140000c.html
正解は本文最後の行、「大麻取締法違反罪で実刑判決を受けた。」です。
昨秋、たかが大麻で目クジラ立てて、寮の押し入れで大麻を栽培した学生を、マスコミこぞって袋叩きにしましたが、逮捕された学生2名は、裁判で懲役1年6月・執行猶予3年の有罪判決を受けました。実刑ではありません。このような誤報は、たかが大麻を栽培しただけで実刑になるかのような、事実とは異なる認識を読者に与えます。念のため関東学院大学に確認のうえ、毎日新聞東京本社読者サービスに訂正の申し入れをしたところ、大阪社会部の出した記事なのでそっちに言ってほしいとのことで、大阪社会部にわざわざ電話をかけ直し、訂正を求めました。事実を確認して対処して頂けるとのことです。
署名入りで記事を掲載する毎日新聞の姿勢には好感を持ちますが、事実に誤りがあってはお話になりません。もっとプロ意識を持ってお仕事頑張って下さい。
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裁判員に「心のケア」24時間の電話相談
2008/05/12 06:36【共同通信】
来年5月の裁判員制度導入に向け、最高裁は、殺人事件などの審理で精神的ショックを受けた裁判員を対象に、24時間態勢の無料電話相談窓口や心理カウンセラーによる面談を受けられる「心のケア・プログラム」を設ける方針を決めた。
裁判員裁判の対象事件は殺人や強盗致傷などの重大事件。審理の中で、遺体の解剖写真や凶器、残酷な犯行場面の再現などを見たり、被害者や遺族の話を聞いたりして、心的外傷後ストレス障害(PTSD)になる可能性が指摘されている。
裁判員制度に対する最近の意識調査でも、参加に消極的な人の多くが理由として「心理的な不安」を挙げており、最高裁は不安を解消してもらうため、陪審制のあるオーストラリアや米国の複数の州でも採用されている類似の制度を参考に、プログラムを考案した。
共同通信:http://www.47news.jp/CN/200805/CN2008051201000025.html
来年5月から始まる裁判員制度では、7割の裁判が3日以内で終わるので、裁判員が長期間に亘って拘束されることはないと最高裁は説明している。だが、裁判員制度が適用になるのは引用記事の通り、殺人などの凄惨な事件だ。場合によっては、今日知った事件について、明後日には死刑の判断を下さなければならないことになる。それまで事件や裁判などと無関係に生活してきた国民に、そのような判断が下せるだろうか。精神的な拷問にすら思える。あまりにも無理があるのではないだろうか。
冤罪が必然的に起きる現状なので、司法改革は必要だと思うが、なぜ裁判員制度なのだろう。そのような議論や説明が置き去りにされたまま、形式的に国民参加を導入し、国際社会から繰り返し指摘される日本の司法制度への批判をかわそうとしているように感じられる。
日本の司法の最大の欠陥は、最高裁長官が内閣の指名によって決まる点にあると私は思う。戦後、例外的な一時期を除いては、政権交代もなく、自民党の長期政権が続いてきた。首相を始め大臣の顔ぶれが変わっても、同じ穴の狢。そのようななかで実質的に行政を牛耳る官僚が腐敗し、裁判所は政権与党の顔色を窺うような判決を多発する。このような三権分立の不徹底が本質的な問題なのではないだろうか。最高裁長官も日銀総裁のように国会の同意を要する人事システムにすれば、時の政権におもねる司法判断ばかりが出される状態を回避できるように思うのだが。
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マスコミが流す事件情報は、多くの場合、警察や検察の発表がネタになっている。そのことを記事に明記してあれば、読者は警察や検察が出した情報として認識できるが、まるで記事を書いた記者が見てきた事件であるかのように書かれている場合も多い。例えば、次のような事件報道があった。
傷害:女子中学生、髪切られる--愛知・半田の路上
6日午後0時40分ごろ、愛知県半田市北二ツ坂2の路上を歩いていた中学3年の女子生徒(14)が、後ろから近付いた男にポニーテールにまとめた髪をつかまれ、先端部分約7センチを切り落とされた。女子生徒が大声を出して逃げて振り返ると、男は逃走した後だった。女子生徒にけがはなかった。県警半田署は傷害容疑で男の行方を追っている。【加藤潔】
毎日新聞 2008年5月7日 中部夕刊
http://mainichi.jp/chubu/archive/news/2008/05/07/20080507ddh041040004000c.html
同じ事件を読売は次のように書いている。
中3女子のポニーテール、男が切り逃走…愛知・半田
6日午後0時40分ごろ、愛知県半田市北二ツ坂町の路上で、部活動を終えて帰宅途中の同市立中学3年の女子生徒(14)が、後ろから近付いてきた男に、いきなりポニーテールの後ろ髪(約7センチ)をつかまれ、根元からはさみのようなもので切られた。
女子生徒が大声を上げて逃げ、振り返ると、男の姿はなかった。
県警半田署が傷害事件として捜査しているが、発表によると、男は30歳位のやせ形で、身長約1メートル70。切られた髪は現場になく、男が持ち去った可能性が高いという。
(2008年5月6日16時23分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080506-OYT1T00382.htm
この事件は、その後、女子生徒の狂言だったと続報が出た。嫌な事件でなかったことは良かったが、毎日と読売の一報だけを見ると、警察発表であることが書かれていないので、あたかも事件そのものが既に事実として確認されているかのような印象を受ける。
この報道に関しては、事件そのものがなかったことが明らかになったが、警察や検察の発表であることを伏せて、まるで記者自身が見てきたような書き方をすると、読者は報道を事実であると誤解してしまう。
光市母子殺人事件の報道では、犯人の元少年は乳児を頭から床に叩きつけて殺害したとされていたが、これも警察や検察の発表であって、事実そのものかどうかは分からない。供述調書に書かれているとしても、その調書自体が取り調べで作文されたものに過ぎない可能性もある。最高裁から担当した弁護団は、鑑定書などを調べ直し、遺体にはそのような痕跡はないと言っている。
もちろん、私はこの犯罪自体を擁護する気など毛頭ないが、当局の発表をそのまま垂れ流し、あたかもそれが事実であるかのような心象を社会に形成してしまうマスコミのあり方に強い疑問と危惧を覚える。
因みに、朝日と産経は同じ警察発表を次のように報じている。
部活帰りの中3女子が髪切られる
6日午後1時ごろ、愛知県半田市北二ツ坂町路上で、部活帰りの同市の中三女子生徒(14)が見知らぬ男に髪を切られたと半田署に通報があった。生徒にほかにけがはなかった。同署が傷害事件として男の行方を追っている。
調べでは、同日午後0時40分ごろ、女子生徒が北二ツ坂町の公園近くを歩いていて、後ろから来た30歳ぐらいの男に突然後ろ髪をつかまれ、ハサミのようなもので約7センチ切り取られた。生徒が大声を上げると、男は走って逃走。髪の毛は持ち去ったとみられる。
同署によると、男は身長170センチぐらいのやせ形で暗い色のTシャツとジーパン姿だったという。女子生徒は赤いジャージー姿だった。
2008.5.6 17:13
MSN産経ニュース:http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080506/crm0805061712017-n1.htm
帰宅中の女子中学生、男に髪切られる 愛知・半田
2008年05月07日10時01分
6日午後1時ごろ、愛知県半田市北二ツ坂町2丁目の路上で、歩いて帰宅途中だった女子中学生(14)がハサミのようなもので髪を切られた、と半田署に届けがあった。同署は傷害容疑を視野に捜査している。
調べでは、同日午後0時40分ごろ、女子生徒が路地を歩いていたところ、突然後ろから近づいてきた男に後ろで束ねていた髪をつかまれ、約7センチほど切られた。女子生徒は大声を出して走って逃げ、しばらくして振り返ると男の姿はなかった。見知らぬ男だったという。男は30歳前後で身長約170センチ、やせ形でジーンズにTシャツを着ていたという。
asahi.com:http://www.asahi.com/national/update/0507/NGY200805070002.html
蛇足。事件は女史中学生のウソだったという毎日の続報は以下。
愛知・半田の傷害:「髪切られた」女子生徒のうそ
愛知県半田市の中学3年生の女子生徒(14)が6日、見知らぬ男に「ハサミで髪を切られた」と届け出た事件は、県警半田署の調べで9日、生徒の虚偽だったことが分かった。
調べでは、生徒は母親から散髪するように言われ、3日に美容院に行ったが、友人とも美容院へ行く約束があり、3日後、また美容院に行き髪を切った。ところが髪が短くなりすぎ、「母親に2度行ったことがわかるとしかられる」と思い、うその届けをしたという。8日夜、生徒は両親らと一緒に同署に虚偽だったことを届け出た。【河部修志】
毎日新聞 2008年5月9日 中部夕刊
http://mainichi.jp/chubu/news/20080509ddh041040007000c.html
マスコミの報道を鵜呑みにすると危ない。
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大阪拘置所の独居房に収監されたときに思った。もし火事や自然災害が発生したとき、内側からは開けることのできない鉄扉に阻まれて、房から出られず、逃げ遅れるのではないか。収容されている人数は多く、刑務官は少ない。大きな地震が必ず来ると言われているが、日本の刑事施設は大丈夫なのだろうか。
ビルマの軍事政権についての報道を見ていると、私には日本の官僚独裁政権が二重映しに見えてくる。あからさまな武力ではなく、もっと巧妙で狡猾な支配。
刑務所で暴動、囚人36人を軍が射殺 サイクロン直撃下のビルマ
日刊ベリタ 2008年05月07日17時59分
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科学者を中心に構成される諮問委員会の勧告を無視し、ブラウン首相とスミス内務大臣は大麻の規制をCからBに戻すことを表明したそうです。
ブラウン首相の支持率は低迷しており、先の統一地方選挙でも大敗したことがニュースで報じられていましたが、この決定は警察組織にも不評なようです。
全国警察署長協会(ACPO)は、現在の政策が期待どおりの成果を上げているとして、議会がいかなる決定を下しても、軽微なカナビス事犯を逮捕するために時間や経費の浪費することを拒否するという声明を今月の始めに出している。
首相の決定に警察署長協会がNOを言えるというのは羨ましい話です。規制変更が実施されるのは議会の承認を得た後の来年初頭になりそうだとのことですが、不人気のブラウン首相がいつまで政権を維持できるのか、我が国の首相とどちらが先にその座を去るか、気になるところです。
科学者たちが、科学的な根拠を示してクラスCに据え置くことを勧告しているのだから、それを無視した決定はできないのでは、と個人的には思っていたのですが、推測がハズレました。スミス内務大臣は、大麻を使用すると気が狂うと言っているそうですが、自身はオックスフォードの学生時代に大麻を吸っていた経験があるそうです。自説を身をもって証明したということでしょうか。
イギリス政府 カナビスの罰則強化を公式に表明
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