第1回に続き、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの検証です。
筆者は薬物政策の研究者で、大麻取締法と国際法との関係、各国の薬物政策について、専門的な知識をお持ちです。
個人的な大麻の栽培や所持で逮捕されない日本社会を実現するための課題は何か。論点整理を含め、政策的な課題など、私たちや政策担当者たちにレクチャーするような論稿をお願いしました。
* * *
大麻を乱用すると気管支や喉を痛めるほか、免疫力の低下や白血球の減少などの深刻な症状も報告されています。また「大麻精神病」と呼ばれる独特の妄想や異常行動、思考力低下などを引き起こし普通の社会生活を送れなくなるだけではなく犯罪の原因となる場合もあります。また、乱用を止めてもフラッシュバックという後遺症が長期にわたって残るため軽い気持ちで始めたつもりが一生の問題となってしまうのです。
アメリカではNational Institute on Drug AbuseとU.S. Department of Health and Human Serivesの公的機関によって定期的にMonitoring the Futureという若者の薬物使用に関するレポートが発表されています。
その2002年の調査によれば、全米の8年生・10年生・12年生(日本でいう中学2年生から高校3年生まで)の53%が何らかの非合法麻薬の使用を経験しており、うち30%がマリファナ以外の麻薬も使用したと回答しております。
またカリフォルニア州で定期的に行われている同様の調査、Eighth Biennial Statewide Survey of Drug and Alcohol Use Among California Students in Grades 7,9 and 11では、9年生の24%が使用(自己申告回答)、53%が友人の使用を回答しております。11年生ですと、同じ数値がそれぞれ45%、72%へと増加します。
これらの統計から分かることは、アメリカ社会ではすでにマリファナ使用のノーマライゼーション化が進んでおり、多数の若者がマリファナを使用、あるいは使用経験があるといえます。
仮に乱用防止センターが主張するような、大麻の乱用(misuse)つまり使用によって、妄想行動、知能低下、異常行動、仮に使用を中止してもフラッシュバックなどの後遺症が長期に残るとすれば、アメリカ社会の若者の間には、日本などマリファナ使用者が比較的少ない国に比べ、顕著に精神病、精神障害の発症率が高くなっていなければならないことになりますが、実際にはそうなっていません。
またマリファナの使用が非犯罪化されているオランダ・スペイン・スイスなどでも同様の顕著な精神障害の発症が認められるか、社会問題化されていなければなりませんが、マリファナの個人使用の非犯罪化が継続されています。
また、Hall, W. Cannabis and psychosis. Drug and Alcohol Review, 1998, 17, 433-444..はオーストラリアでのマリファナ使用と精神病との関係を研究した論文ですが、本書では、マリファナは感受性の非常に強い個人には精神病の引き金となりうるが、人口レベルの統計として現れるほどの割合ではないと結論されています。
オーストラリアでは、二州でカナビスの使用が非犯罪化されており、他の州も事実上非犯罪化されている状況にあります。こうした政策の実施はカナビスの健康・精神的影響が、使用を厳罰化するほどの統計的な社会的影響がなく、むしろ厳罰化することによるハームリダクションの視点からみたデメリットの方が大きいとの政治的判断が働いているからです。
金遣いも荒くなりますし、使途など明確な説明が付けられないことも多くなりますので、これらもある種のヒントになります。家庭から頻繁に物が無くなったりする場合、大麻との交換や入手資金として使われていることもあります。
大麻使用者が、購入資金のため家庭から金品を持ち出したりするという指摘は、大麻そのものの症状というよりは、日本の大麻行政が作り出している問題です。
すべての非合法ではあるが実際にブラックマーケットを形成している商品は、一般的に価格が高止まりします。
日本ではブラックマーケットで1グラム5,000円から1万円しますが、小売販売が許可されているアムステルダムでは、1グラム5ユーロから7ユーロ(700円から1000円)で購入できます。このような価格の場合、大麻の購入資金のために何らかの二次的犯罪にコミットする必要性はもともと発生しません。
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以下のような要望を「社団法人 電気通信事業者協会」充てにメールで送りました。これがどのように扱われるかも取材したいと思っています。
* * *
インターネット上の違法な情報への対応に関するガイドライン(案) への要望
この度、この情報を、私は、産経新聞のインターネット・ニュース、Sankei Webの次の記事で知りました。
「大麻」は消して!ネット有害情報削除に指針 総務省
http://www.sankei.co.jp/news/061026/kei004.htm
この記事を目にしたときは、大麻という言葉そのものを規制するなどあり得ないことだと思いながら、総務省はいったい何を考えているのだろうと思いました。
何を考えているのか、総務省のご担当の木曽審議官に電話でお尋ねしたところ、「この記事は不正確ですね」とのご回答を頂き、内容についてもご説明頂き、私は総務省が「大麻は消して!」といった言論弾圧に乗り出したのではないことを知りました。
公開を前提とした場所に書かれているものを削除する。
それも、行政が基準作りに参画して。
ということになれば、言論の自由、表現の自由、思想の自由といった、憲法で保障されている国民の権利との兼ね合いが大切でしょう。
総務省の報道資料にも、この指針は現行法の枠内で定めるものであることが繰り返し述べられている通りです。
今般のガイドラインが、産経が誤報するような「大麻は消して!」などという言論弾圧的な措置ではないことを明確にするためにも、各事業者がその職責でネット上から特定の表現やページを削除する場合、その法的根拠やガイドライン中の根拠等を明確に示し、一定期間、当該箇所、または当該ページ、または削除を公示するページを設置し、そこで削除内容と理由を明示し、誰でもが削除の妥当性について検証できるようにして頂きたい。
どのような記述がどのような理由によって削除されたのか分らないような、どこかの掲示板のような不当な削除を防止するためにも、検証可能な仕組みを導入して頂きたく、お願い申し上げます。
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Sat, 11 Nov 2006 08:26:18 +0900 (JST)
メール拝見しました。
とても辛く、大事な時間をお過ごしのことと思います。
言葉がありませんが、この国の司法や警察がいかに腐っているか、いかに国民の役に立たないか、改めて見せ付けられる思いです。
私は、大麻取締法を心から憎みます。
逮捕された人の話としてレポートしていますが、デンマークならお咎めなし、悪くても罰金5400円です。
日本は、いつまでこんな馬鹿げたことを続けるつもりなのか。平穏に暮らしていた家庭が破壊され、意味もなく不幸の底に叩きつけられる。多くの場合、子どもたちと、女たちが、最大の犠牲者です。
実刑8ヶ月とのこと。実質的にはもう少し短くなるのではありませんか?
●●さんはなんと言っているのでしょう。
(中略)
大山さん、ご主人にも伝えて下さい。
覚せい剤の執行猶予が終わっていたのは不幸中の幸いでした。
大麻取締法違憲論裁判としてレポートしているナタの場合、大麻の執行猶予中に大麻とLSDで捕まってしまい、併せて4年半を喰らって服役中です。
大麻をたった2g持っていただけで実刑になるこのバカな国、国家権力には非常に腹が立ちます。
不当捜査の件も許せない話です。
(中略)
ご主人、元気で戻ってきて下さい。
このような理不尽な辛い思いをする人を1日も早くなくすため、私たちは取り組みを続けます。
ご主人、勝負です。
ご主人が出てくるまでのたった半年ばかりの間に、私たちTHCが、どれだけ状況を改善できるか。
そして、ご主人が、前向きな姿勢を保ち、辛い思いをさせてしまった奥さんやお子さんのために、再び男して立ち上がり、しっかり仕事をし、しっかり家族を養う男として戻ってくることができるかどうか。
お互いに頑張ろう。
敢えて最高裁まで戦い、ご主人より長期の刑を喰らった者たちも、腐らずに、大麻の名誉にかけて、魂を磨いています。
こんなことでへこたれないで下さい。
ご幸運を。
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Sat, 11 Nov 2006 01:58:58 +0900
以前主人の大麻取締法違反事件で相談させていただいた大山恵子です。大変ご無沙汰しております。
昨日、主人の控訴の結果が出ました。
結局控訴棄却という結果になってしまいました。
一審で実刑8ヶ月の判決でしたので、その判決内容で決定ということになるのだろうと思います。
ただ、現在主人は保釈がきいていますので裁判後すぐに拘留ということにはならず、いったん自宅に戻ることは出来ました。判決内容が決定するまで2週間ほどの猶予があるようです。
さらに上告という選択肢も残されているようですが、私自身も公判を傍聴しましたがこれ以上の減罰は難しいという印象でした。
本当に不本意ですがこの判決に従うしかないと主人と話し合い結論を出しました。
あと二週間ほどで主人は服役囚となってしまうことになりました。
裁判では●●先生に警察の不法捜査や家族がいることでの情状酌量を再度訴えていただきましたが、こちらの言い分は全く聞き入れられませんでした。
逮捕の際、主人は所持品検査を拒否したらしいのですが(主人に対する逮捕状ではなく同僚に対する逮捕状で来た警察にたまたま居合わせただけでしたので)警察が勝手にポケットに手を入れたり、最初に見つかった空の袋(大麻はほとんど残っていなかった様です)の予試験でも「検査薬は大麻に反応して二色に分かれる」と説明を受けたのに結果は二色に分かれず、それでも警察は「これは大麻だから他のポケットも調べる」と押し切ったそうです。
さらに、調書では予試験を行なった警官の名前が前後で違う人物のものになっていたりととてもずさんなものだったので、●●先生にも「この調書には信憑性が無い」と主張していただきましたが、裁判官には「不法捜査に関しては調べる考えはありません」の一言で終わらされてしまいました。
主人は調書で「大麻は友人から譲り受けた」といったようですが、この友人が暴力団関係者だったために「暴力団関係者と密接なつながりがある」と決め付けられてしまい(実際は数年ぶりに会っただけなのに)、さらにその友人にも娘がいるために「娘に誕生日プレゼントを買うように」といって渡した3万円が「大麻を購入した」という形にされていて、そのことなどが実刑判決に結びついてしまった要因だったようです。
娘は大変主人を慕っておりますのでこの先主人が1年近くも不在になってしまうことで、娘がどれほど傷つくかを考えると悔しい気持ちで一杯です。
白坂様にも助言をいただきここまで参りましたが、大変残念な結果になってしまいました。
今までどうもありがとうございました。
あとはもうどうすることも出来ないので、主人が出所するまで娘と歯を食いしばって何とかやっていくしかないと思っています。
ご報告までにメールさせていただきました。大変長い文章になってしまい申し訳ありません。
もし他の方のお役に立つようでしたら匿名で主人の裁判内容などはHP上で公開していただいても構いません。
それでは、失礼いたします。ありがとうございました。
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THCの取り組みを支持して下さる方にお願いがあります。
掲載を予定しているA4で50ページほどの資料があるのですが、これのテキスト入力を手伝ってくれる方を募集します。
作業は、こちらからファックスでお送りする資料を、パソコンにテキストとして入力し、メールで返送して頂くという内容になります。
メールとしてそのまま入力して頂ければ結構です。
枚数が多いので、複数の方のご協力を得られれば大変ありがたいのですが、どなたかお願いできないでしょうか?
大変勉強になる内容なので、乱用防止センターや麻薬対策課、警察当局の方でも構いません。
改竄は厳禁ですが。
よろしくお願いいたします。
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薬物政策に関する論文で博士号(PhD)をお持ちの研究者から、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの記述について論稿を頂きました。
今後、不定期に連載できればと願っていますが、ご多忙なところを無理にお願いしているので、予定は未定です。
今回は第1回として、「大麻について」の一部を掲載します。
尚、この論稿は検証「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの該当箇所にも掲載しました。
***
「大麻について」
現在では世界のほとんどで麻薬として規制され、所持しているだけでも死刑や無期懲役となる場合もあるほどです。
大麻が国際法において麻薬(Narcotic Drugs)として規定されているのは1961年の単一条約によります。
しかしこうした規定があるにも関わらず、なぜオランダをはじめとする一部の国や州では大麻の使用が非犯罪化され、一見、単一条約と矛盾するかのような政策がとられているのでしょうか。
ここには、表向きの姿勢としてハームリダクション(有害性縮減)ポリシーが政治的に主張されているからです。
オランダも単一条約は批准しており条約そのものへの積極的批判は行っていないのですが、彼らは、大麻の非犯罪化によるハードドラッグ使用者数の減少という効果をもたらしたハームリダクション政策が、単一条約とは矛盾しないと主張しています。
また麻薬に関する処罰設定の自由は各国の議会にあるという考え方がオランダ・ドイツ・スペイン・スイスなどで採用されている条約解釈です。
そもそも単一条約の履行を目標として設立されているINCB(国際麻薬統制委員会)には、条約の不履行に対して制裁を加える権限も与えられていません。
よって、日本の場合も仮に脱法ドラッグ・覚醒剤・処方薬・酒などのより危険性の高い薬物の代替物として大麻をハームリダクション政策に組み込もうとの政策的意思をもてば、いつでも単一条約とは矛盾せず自由な政治的意思を表明できるというのが、国際社会の趨勢といえます。
蛇足ですが、むしろ国際社会における麻薬政策の変化が直面する障壁として麻薬統制レジームの研究者が懸念しているのは、麻薬問題に対して国内で高い政策的順位を置いてきたアメリカの政治的圧力です。
イギリス人研究者のDavid Bewly-Taylorは、この事情を次のように説明しています。
「国連レベルでの何らかの変化について考えるとき、アメリカがグローバルな麻薬禁止政策を守るために覇権的力を行使してきたという事実を各国が無視することは明らかに賢い選択とはいえない」。
この政治的圧力によって国連レベルでの麻薬政策は科学的というよりは、至って政治的なものになっていると考えられています。
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談話室にinfinityさんが書き込んでくれた件、とても大切な問題だと思います。
当方の意見を書き留めておきます。
インターネットがきっかけとなって起きる事件や犯罪が後を絶たず、社会問題となっている現在、業界団体が統一的な基準を作り、インターネットから犯罪や事件の温床を取り除こうとする取り組み自体は必要だろうと思います。
民間だけでなく、行政の立場から、法的見解を明確に示す支援も必要だろうと思います。
問題は、それが「言論の自由」や「表現の自由」「思想の自由」といった、憲法で保障されている国民の権利を損ねたり、侵害したり、萎縮させたりすることになってはならない、ということではないでしょうか。
総務省の資料を見ると、その点、「報告書案における違法な情報とは、情報の流通自体が違法なものを意味しており、現在も既に個別の法律により規定されているもので、広汎、恣意的なものであるとは考えておりません」とか「報告書案は、現行の法令においてその流通が違法とされていない情報を新たに規制することを提言したものではありません」などと書かれていて、あくまでも現行法に照らしての基準を示すものだとされています。
資料にざっと目を通して一瞬ギョツとしたのは次の箇所でした。
次のすべてを満たす場合には、規制薬物の濫用の公然、あおり、又は唆し等の構成要件に該当する情報と判断することができる。
・ 「覚せい剤、大麻、MDMA」等の表現が記載されている場合
・ 「白い粉、S、エクスタシー」等一般的に規制薬物名として用いられている表現が記載されており、かつ、対象情報が掲載されている電子掲示板、ウェブサイト等に掲載されている他の情報(画像等による対象物の形状、使用方法、効用、品質、値段等対象物に関する説明等)から規制薬物であることが明らかである判断できる場合
「「覚せい剤、大麻、MDMA」等の表現が記載されている場合」とあるので、ここだけを読むとあたかも「覚せい剤、大麻、MDMA」といった単語の記述自体が規制対象になるかのようですが、よく読むと「次のすべてを満たす場合」ということで、「覚せい剤、大麻、MDMA」といった直接的な表現だけでなく、「白い粉、S、エクスタシー」といった隠語による表現であっても、現行法に照らして違法な内容を含むのであれば規制対象とする、という意味です。
これは総務省の担当者に確認しました。規制薬物の名称そのものを規制するなら、薬物乱用防止のサイトもいけないことになる、と、その担当は言っていました。
ただ、業界団体が統一的な基準を作るといっても、総務省が参画しているのだから、もちろんそのガイドラインの内容については総務省に責任があるでしょう。総務省ガイドラインです。
繰り返しになりますが、大切なのは、このガイドラインが「言論の自由」や「表現の自由」「思想の自由」といった、憲法で保障されている国民の権利を損ねたり、侵害したり、萎縮させたりすることになってはならない、ということではないでしょうか。
言論機関は特にその点を監視する必要があるでしょう。
それなのに、産経は、あたかも総務省が規制薬物の個別名それ自体を規制しにかかったかのように「大麻は消して! 総務省」と事実ではないことを居丈高な見出しにしている。
記事の内容も総務省の担当者が「どうしてこういう記事になってしまったのか分りません」と言う通り「不正確」。
【「大麻」は消して!ネット有害情報削除に指針 総務省】などという事実とは異なる不正確な報道によって、ネット通販を手がける企業が、自主規制的に過剰反応する危険性はとても高いと思います。
麻枝さんのブログでも、産経の報道の翌日、ネット通販のビッダーズから大麻栽培のDVD販売を止めるよう連絡あったとのことで、麻枝さんはその根拠を明確にしろとビッダーズに求めるようですが、これなども企業側の過剰反応の可能性もあるのではないでしょうか。
今後、このようなケースが出てくることが予想されますが、単に「金返せ」で済まさずに、麻枝さんのように、不当な対応を跳ね返す力量が、こちら側にも求められているのだと思います。
ビッダーズの件に関して言えば、回答が納得できないものであれば、それこそ不買を呼びかけるのも対抗手段だろうと思います。
産経のネット報道に関して言えば、「大麻は消しては消して! THC」です。
今回のガイドラインが採用されると、プロバイダーなどの業界企業は、自社が管理するサイトに、ガイドラインに抵触していると思われる内容があれば削除するでしょう。
言論や表現や思想の自由を守る立場からすると、それが本当に現行法に抵触する内容であったのかどうか、そして、その法自体が正当なのかどうか、個別のケースについて検証できるような仕組みが必要ではないでしょうか。
このガイドラインに関する意見の募集が行われていますが、大麻問題に取り組むTHCとしては、プロバイダなどのサイト管理会社が職権で掲載内容を削除する場合、その報告もしくは公表を義務付け、内容を一般に公開し、適切な削除であったかどうかを誰でもが検証できるようにして頂きたい。それが要望です。
乗りかかった船なので、THCとしても意見を出しておこうと思います。
締め切りまでまだ少し時間があるので、引き続き談話室でも議論を深め、他にも意見があれば検討し、集約して出したいと思います。
あなたの意見をお聞かせ下さい。
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産経新聞のインターネット版 Sankei Webに、10月26日、東京朝刊からの記事、【「大麻」は消して!ネット有害情報削除に指針 総務省】が掲載された。
書き出しは次の通り。
わいせつ情報や麻薬などインターネット上に氾濫(はんらん)する違法・有害情報の削除方法を検討していた総務省は25日、ウェブサイトの管理者が削除しなければならない情報の具体例を列挙し、どの法律に抵触するかなどを明示したガイドラインを作成した。今後、業界などから意見募集を行い、11月末をめどにガイドラインを公表する。
この記述は極めて不正確です。
総務省の担当に確認したところ、ガイドラインは総務省が策定するのではなく、電気通信事業者4団体(社団法人電気通信事業者協会、社団法人テレコムサービス協会、社団法人日本インターネットプロバイダー協会及び社団法人日本ケーブルテレビ連盟)が策定するもので、総務省は現行法に照らした判断基準を指針案として例示したに過ぎません。産経の記事タイトルにあるような、「大麻は消して!」などといった個別的な単語にまで総務省が規制をかけるようなことはあり得ません。総務省の担当も、「そうだとすれば薬物乱用の防止を広報するホームページもダメだということになってしまいますし」とのこと。
産経の記事に、「今後、業界などから意見募集を行い、11月末をめどにガイドラインを策定する」とありますが、この一文には主語がありません。文章の流れからすると、総務省が業界などから意見募集を行いガイドラインを策定するかのように読めますが、実際は、意見募集を行う主体は業界4団体であり、策定するのも業界4団体であり、それは総務省発表の報道資料にも明記されています。
インターネット上の違法・有害情報へのプロバイダ等の自主的対応を支援する取組
今般4団体は、インターネット上に掲載された情報の違法性の判断基準及び送信防止措置等の手続を定めた「インターネット上の違法情報への対応に関するガイドライン」(以下「ガイドライン」といいます。)並びにプロバイダ等が違法・有害情報に対して契約約款に基づく自主的な対応を行うための「違法・有害情報への対応等に関する契約約款モデル条項」(以下「モデル条項」といいます。)を策定することになりました。
つきましては、ガイドライン案及びモデル条項案について、4団体による意見募集が、本日から本年11月15日(水)まで行われることとなりましたのでお知らせします。
総務省としては、これらの取組を通じて、プロバイダ等によるインターネット上の違法・有害情報への適切かつ迅速な対応が促進されることを期待しています。
上記の通りです。
「総務省としては、これらの取組を通じて、プロバイダ等によるインターネット上の違法・有害情報への適切かつ迅速な対応が促進されることを期待して」いるとあります。
それを、産経は、まるで総務省が「大麻」など規制薬物の個別的な表現そのものの規制に乗り出すかのような記事にでっちあげています。
これが言論機関のすることだろうか。
大問題ではないのか?
記事のタイトルにわざわざ「大麻は消して!」と書くダメゼッタイ的メンタリティーは、権力より先回りして言論弾圧のお先棒を担ぐ御用新聞にふさわしいのかもしれないが。
総務省の担当者さえ「この記事は不正確」であり「どうしてこういう記事になってしまったのかは分りません」と言っている(録音もある)。
このデタラメ記事を修正するよう産経新聞読者サービスに電話したが、まあ電話に出て対応した男の態度も実に横柄だった。明らかな誤りを報じているのに訂正する気がないという。
産経新聞は言論弾圧のお先棒を担ぐデタラメ記事を平然と書き、指摘されても横柄な態度で修正もしない。
言論の自由に無自覚な産経新聞及び同社の出版物の不買を、大麻の規制緩和を求める人たちだけにではなく、言論の自由を大切に思う全ての人に訴えたい。
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【「大麻」は消して!ネット有害情報削除に指針 総務省】はデタラメ記事。
サンケイウェブに掲載された記事によると、規制薬物の名称を書いただけでガイドラインの指針に違反するかのようなので、こんな規制をするとはどういうことなのか、規制の法的根拠を聞くため総務省に電話した。同省のサイトに報道資料のページがあり、担当直通の電話番号が書かれていたのでかけてみた。担当の方と話すことができた。
担当の方は、産経新聞の紙の記事は見たが、ネットの記事は見ていないとのこと。紙媒体の同じ記事には「大麻は消して」と書いてないそうだ。で、アドレスを伝え、見て頂いた。
ご担当の説明によると、このガイドラインは業界団体が策定するもので、総務省が指針を示す性質のものではないそうだ。(実質的にはお役所が先導しながら業界団体が自主的に作ったように取り繕う指針などはゴマンとある。07/12/11追記)
担当の方の説明。
「この記事を読む限りでは総務省が指針を出したように読めてしまいますけれども、そのようなことはありません。総務省も参画はさせて頂いていますけれども、あくまでもガイドラインをまとめる主体はISPさんなどの団体ですので、総務省が出すのではありません。ガイドラインを読んで頂ければお分かり頂けますが、あくまでも現行法から見た場合に、それが削除の対象になるかどうかというガイドラインが書かれているだけです。個別の表現を規制するとか、そういうことではありません。」
しかし、サンケイの記事を読む限りでは総務省が指針を示して、「大麻」という表現そのもを消せと言っているように読めるが。
「これを読む限りではそのようになっていますけど、これは記事が不正確ですね。記事にする段階でそのようなことになってしまったのだと思われますが、総務省として個別の表現に規制をかけるなどということではないです。どうしてこういう記事になってしまったのか分りませんけど・・・」
「だったら、総務省からこのデタラメ記事について訂正するようサンケイに言って下さい」
「いえ、それは、私はお約束はできないんですけれども」
「では上司に必ずそう伝えて下さい。総務省が指針を出したのでもなければ、個別の表現を規制するわけでもない。そのことには間違いありませんね?」
「そのような意図はございません。確かにこれはちょっと不正確な記事ですね」
同デタラメ記事のフッターにフリーダイヤルがあったので電話したが、有料の読者サービスにかけ直せとのことで(03-3275-8864)に電話し、塩見と名乗った担当に内容を告げ、少なくとも「大麻は消して」は消してと抗議した。
総務省に確認したうえで、記事が不正確であり、事実とも異なることを確認したと伝えた。が、この読者サービス塩見担当は、「担当に伝えます」とブッキラボーに返事をした。担当に伝えて返事はくれるのか重ねて聞くと、またもブッキラボーに「はい返事は差し上げますよ」と答えた。いつ頃返事をくれるのか聞くと、「わかりません」と投げやりだった。
電話はすぐにかかってきた。あの横柄な読者サービス塩見担当からだった。
「担当から連絡がありまして消さないそうですからそう伝えてくれとのことです」
早口に言って塩見担当は電話を切った。
私は、自分が逮捕されたとき、サンケイの内海記者に本名を書かれ、「組織的栽培・販売組織」の一員として報道された。そんな組織などなかったことは、取り調べの調書や公判記録を見ても明白だが、デッチあげ記事の訂正と謝罪を求める私の電話に、記事を書いた内海記者は別の仕事の書き物をしながら不誠実な対応をし、マトリの発表以外にも、私が組織犯罪の一員だった証拠を持っているとぬかしやがった。だったらその証拠を見せろと言うと、取材源を守る立場があるから言えないときた。
「大麻は消して」どころか、総務省が指針を出したのですらない。
他社に記事がないのも当たり前だ。
まあ相変わらずデタラメな3K新聞。キケンなキベンがキナクサイ。
消えてほしいのは産経新聞である。
こんなデタラメ新聞を買うのは皆さんもやめましょう。
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産経新聞に標記タイトルの記事が出ました。ロリコンは性的趣味ではなく、弱い者いじめと同根の精神の病であると思っている私としては、徹底的に規制して欲しいようなサイトもあるし、ネットに全く規制が不要だとは思いませんが、これは言論弾圧ではないでしょうか。特に次の記述が気になります。
「大麻、エクスタシー」などの規制薬物名や購入方法の記載は違反となるなど、具体的な内容を盛り込み、過去の判例も記されている。
規制薬物名の記載それ自体が違反となるかのような記事です。それなら、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページも、内容のデタラメさに加え、規制薬物名だらけのサイトなので、激しく有害なサイトとして即刻閉鎖するべきではないでしょうか。
産経はこのニュースを経済面で伝えたようですが、なんで経済面なのか。また、他紙はどう報じたのでしょう。ご存知の方、談話室で情報提供をお願いします。
総務省のサイトで確認したところ、「インターネット上の違法・有害情報へのプロバイダ等の自主的対応
を支援する取組」として報道資料が出ていました。それによると、この件についての連絡先は次の通りです。
連絡先 : 総合通信基盤局電気通信事業部消費者行政課
担当:石井課長補佐、木曽専門職
電話 : 03-5253-5847(直通)
お気軽にお電話下さいということでしょうか。
「大麻」は消して!ネット有害情報削除に指針 総務省
わいせつ情報や麻薬などインターネット上に氾濫(はんらん)する違法・有害情報の削除方法を検討していた総務省は25日、ウェブサイトの管理者が削除しなければならない情報の具体例を列挙し、どの法律に抵触するかなどを明示したガイドラインを作成した。今後、業界などから意見募集を行い、11月末をめどにガイドラインを公表する。
【2006/10/26 東京朝刊から】
接続事業者などはネット上の有害・違法情報を削除できるが、情報は表現の自由や通信の秘密の保持などの法律に守られているため、事業者が判断に迷い、必ずしも削除されていないものも多い。
ガイドラインに示された違法情報は、(1)わいせつ関連(2)薬物関連(3)振り込め詐欺関連-が中心。
例えば、「規制薬物の乱用を、公然、あおり、唆す行為の禁止」(麻薬特例法第9条)は、抵触すれば3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処することを明示。「大麻、エクスタシー」などの規制薬物名や購入方法の記載は違反となるなど、具体的な内容を盛り込み、過去の判例も記されている。
小さなサイトや接続業者は、内部に専門家がいないため、違法かどうか判断できない場合が多かったが、総務省では「具体的事例を示すことで、違法・有害情報を削除しやすくなる」と効果を期待している。
また、警察機関が電子掲示板の管理者などに対して情報削除を求める場合の依頼方法や書式も統一した。掲載場所や違反する法令名と抵触理由などが明記されており、違法・有害情報を受け取った場合は、速やかに削除するよう求められている。
ガイドラインは電気通信事業者協会、テレコムサービス協会、日本インターネットプロバイダー協会、日本ケーブルテレビ連盟と総務省が共同で作成した。
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15時過ぎ、防止センターの糸井専務理事に電話。金曜日の藤原さんの約束が守られているかどうか、改竄箇所を再改竄したけどやっぱり削除することになった件、尋ねた。
「金曜日に麻薬対策課の藤原さんとお話をして、月曜日に必ず削除の指示を出すとお約束頂いたんですけど、センターのほうでは把握しているでしょうか?藤原さんはご存知ですよね?」
「藤原さんですか?」
「情報係の藤原さんです」
「ああ、情報係、係長ですね」
「係長なんですか?それは知りませんでした。修正の指示は来てます?その確認もさせて頂くということでお話したんですけど」
「いえ、私は昨日は休んでいたものですからまだ確認していません」
「もしそのような連絡が来ていた場合、実際に修正するのにどのくらいの時間がかかるんですか?」
「内容にもよりますけど、大きな修正じゃなければ1日か2日でできるかと思いますけれども」
「表現についての最終責任はどこにあるんです?麻薬対策課ですか、センターですか?」
「まあ最終的な責任ということになれば、ホームページを管理しているのは私どものほうですから、センターにあるとも言えるわけですけれども、役所のほうとは一心同体と申しましょうか、連絡をとって進めているというようなところでございますけれども」
「WEBを担当しているのは素人の人ですか?先に修正したときに見出しの画像が、ページの見出しもフッターの画像も、サイズの指定ミスで崩れたままで、すぐ治るだろうと思ってたんですけど、さっき電話する前に見たらまだ変なままだし。普通、こんなミスそのままにするなんてあり得ないし、作業者が自分で気が付くはずのことなんですけど」
「え?いえ、私が確認したときは特に変なところはありませんでしたけど、どこですか、今ちょっと見てみます。」
「大麻の症状のページです」
「はい、・・・・いえ、見てますけど、特に崩れてるとか、変なところはありませんけど」
「え?それはおかしいな。ページ見出しのサイズと、ページの一番下の画像が小さな正方形になってしまってませんか?他のページを見て下さい。身体的影響のページを見てみましょうか」
「はい、えっと、はい、見てます」
「ページの上部に身体的影響っていう見出しの画像があるでしょ?で、一番下に戻るの画像がありますね?」
「あ、ホントだ、大きさが違いますね、これは気が付きませんでした」
「これ、WEB担当の人、もうちょっと勉強しないと」
「これは私が自分でやってるんですよ」
「え~?なんだ、糸井さんがご自身でやってるんですか?」
「ええ」
「だったら最初から言ってくれればいいのに、担当者だとかオペレーターだとか言って、もう」
「いえ、私は文章だけで、画像とかは専門の人がいますのでやってもらうんですけど」
「だったら、糸井さん、このままついでにチャチャっと例のクサイ箇所、消しちゃいましょうよ」
「いえ、それはまた確認して」
「ホームページにメールアドレスが書かれていませんけど、なぜです?」
「メールアドレスを付けるべきだということですか?」
「いえ、一般的には受付窓口としてのメールアドレスが書いてあるか、お問い合わせのフォームがありますよね?なんでメールアドレスもフォームもないのかと思って、その理由が知りたいだけです。私は電話しますから別にメールアドレスを付けてくれなくてもいいです。何かあったらお気軽に電話でお問い合わせ下さいってことですよね?」
「いやあ、お気軽にって、エヘヘヘ」
「仲間たちにもそう伝えておきますよ、メールアドレスは書いてないけど、お気軽にどんどんお電話下さいって」
「いやあ、メールアドレスについては、あるんですけどね、なんで公開してないんだか、私が来たときには既にそうなっていたものですから、そのままになっていたんですけれども、検討してみます」
「いや、別に私はいいですよ、お気軽に電話しますから。それと、センターのことについて教えて頂きたいのですが、役員のページに書いてある評議員というのはどんな仕事をされているのですか?」
「関係規定というページがありますね?そこに書かれていますように(後略)」
「この評議員の方たちの報酬というのは?」
「報酬はありません。会議の時などに来て頂いたときは、1日いくらの謝金というかたちでのものはありますけど」
「よくある諮問会議みたいなものですか?」
「まあそうですね。それは役員の方たちも同じです」
「え?理事の方たちも報酬はないのですか?」
「ええ、ありません。評議員の方たちと同じようなかたちです」
「糸井さんは?」
「私は常勤ですから」
「そりゃそうですよねえ、報酬もないのに常勤なんか受けられませんよねえ」
「いやあ、ヘヘヘ・・・」
「糸井さんご自身は前は厚労省で大臣官房付で退職されてセンターのほうへ?」
「そうです」
「何年目になるんですか?」
「5年目です」
「ご本人に失礼な表現かもしれませんけど、俗に言う天下りですよね?」
「まあ、天下りといえばそうですけども、そんな、とてもとても、思われてるほど優雅なものではないですよ。厳しい赤字の状況ですから」
「センターで唯一の常勤の専務理事ということは、責任者みたいなものですよね?」
「まそうですね、常勤ということでいえば私しかおりませんし」
「そうすると、厚労省と一心同体だとしても、センターが管理している情報については責任があると思うんですけど、前に糸井さんが情報が古くて見直しの必要があるとお認めになっていた大麻に関する情報については、今後どうされるお考えですか?」
「確かに情報が古くて見直しの必要があると申し上げました。これについては、チョコチョコやってもあれですので、他の薬物の記述もありますし、簡単にはできませんので、予算的な措置をしてできるだけ早く着手したいと考えておるところでございます」
「予算的な措置?」
「ええ、全面的に見直すとなると、ある程度の時間もかけて、専門の方にもお願いしてということになりますので、予算的な措置をして見直したいと考えております。確かに情報としては古いもんでございますから」
「予算的な措置というと、今年度はできないけど、来年度は予算を付けて見直すということですか?」
「ええ、そのように考えております」
「全面的に見直そうと思ったけど、やっぱり予算がないからやめちゃった、なんてことになるんじゃないですか?」
「いえ、ですから、、そういうことのないように、今から調査をして、これから3月末までには検討したいと考えておるところでございます」
「それは具体的な検討だと理解していいですか?センターの責任者として」
「役所のほうとも相談しなければなりませんけれども、そのように考えております」
「来年度の全面見直しを予算化して頂くとして、実際には来年のいつごろ修正版を公開されるお考えですか?」
「10月には第一弾としての分を出せればと考えております」
「では、センターとしては、これから来年3月までに予備調査をして、他の薬物や、大麻情報の全面的な見直しをするための予算を来年度に組むと考えていいですか?」
「はい、結構でございます」
「でも、やっぱり予算がないとかってことになりません?」
「いえ、ですから、そうならないように、今から準備をして、進めておるところでございます」
「本当ですね?来年度、大麻情報の全面的な見直しを予算化するということで間違いありませんね?」
「はい。そのように考えております」
以上のようなお話を糸井専務理事とした。
厚労省側の責任者がどう考えているのか確認する必要がある。
大麻情報の見直しを、来年度、予算を付けて行うと、糸井専務理事はしつこい確認のうえで明言した。
だが、問題は中身だろう。御用学者の似非論文を出すような、改竄に改竄を重ねるようなことをするかもしれない。
いずれにしても、要望を伝えることと、ちゃんと仕事をするかどうか監視する必要は消えないだろう。
糸井専務理事、ご多忙のところ、40分に及ぶインタビューにご丁寧な対応をして頂き、ありがとうございました。
(そのうち約10分は画像修正パソコン講習をしてあげた分ですけど.(^^y-~ )
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検索エンジン:yahoo!JAPAN / キーワード:「最新大麻密輸のやり方」 検索順位1位
検索を受けたのは桂川さんの文章でした。先日引用した「人の為にならない役人はもう要らない」の一節です。この箇所には次のように書かれています。
数々の薬害事件や汚職事件で判かるように、厚生労働省は厚生省時代から通して日本最低最悪の官庁であることは論を俟たないだろう。私はかつて、厚生省検疫課長だった宮本政於氏による内部告発の書「お役所の掟」を読んで、それまで漠然としか感じていなかったことが明瞭になった。そこには自分しか愛していない役人達のおぞましい狂態が書かれていたからだ。
厚生省のいくつかの汚職事件の中でも、私は元事務次官による特養老人ホーム丸投げ事件が最も印象に残っている。というのは、事件が発覚すると元次官はさっさと辞めて、まんまと退職金をせしめたことを、当時の部下達は「法律どおりだから問題ない」とコメントしていたテレビニュースを覚えているからだ。
俗に「クスリ九層倍」と言って、タダみたいなものが何倍にもなるのが薬品の製造販売事業である。厚生労働省が所管する薬務行政は巨大な利権なのだ。誰にでも栽培できて、様々な病気に効果がある大麻が1930年代にアメリカで禁止されたのは製薬会社による圧力が大きかったと言われているのも頷ける話である。
キンマのマトリ達の頭の中は本音と建前が完全に分離している。私が調書を取られた時も、マトリ達のやり方を非難する私に向かって担当官は「実に我々は建前で生きている」と胸を張っていた。そして私達の大麻使用を否定することなく「大麻を吸うならパクられない方法でやればいい、現物を所持しないようなやり方なら我々は捕まえようがない」と開き直っていた。また大麻自由化運動など青くさいガキの所業であると斬って捨てられ「何故そこまでして桂川さんは大麻自由化を成そうとするのか?」と訊かれたものだ。そんな麻薬取締官の中にもロックやレゲエを好む者がいる。ジョン・レノンやボブ・マーリーのファンでありながら、大麻規制は仕事であると割りきることが大人の分別であるとする麻薬取締官のメンタリティこそ私には理解し難いものがある。
あんなに私の前では威張っていたマトリ達だが、検事の前ではペコペコしていた。検察庁で私の家から押収した大麻を前にして、あーだこーだやっている姿は葉っぱごときでタヌキに化かされて、まるで「バカとアホウの絡み合い」である。
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昨日、18時直前、麻薬対策課の藤原さんから電話がありました。多忙モードに突入してしまったので簡単に報告します(私もこればかりやっているのではない。が、麻薬対策課は仕事でやっているのに、課長以下その自覚と認識が足りない)。
1.訳注をあたかも原文にある文章のように改竄し、ただでさえ出典も分らない情報をさらに歪曲し、それを指摘したら更に改竄の手を加えた件。
【回答】
確かに不適切なので、来週月曜日に(財)麻薬・覚せい剤乱用防止センターにカッコ内全て削除の指示を出す。「それは必ずやります」とのこと。
但し、その後、実際に修正されるまでの作業はセンターが担当するので、麻薬対策課としては修正日の約束はできない。
・THC補足
麻薬対策課はこれまで何度もウソをついているので信用できない。月曜日に当方からもセンターに指示を確認し、修正までの所要日数を確認させて頂く。
2.全体的な見直しの必要を認めた大麻情報の記述変更をスケジュール化する件.
【回答】
大麻の研究について、どのような新しい情報が出ているのか分らないし、現在公開している情報が全て間違っているというわけでもない。スケジュール化は難しい。
・THC補足
大麻の最新の研究について勉強していないのは麻薬対策課の怠慢である。大麻について知らず、何を取り締っているのか自覚もないまま、誰にも危害や被害どころか迷惑すらかけていない多くの人を逮捕し、刑務所にぶち込み、その家族たちの暮らしをぶち壊していることを自覚されよ。
大麻について近年の研究などを知らないとのこと。秋篠氏とも話したことだが、権威ある機関が行った多数の研究報告などを当サイトで教えてあげるので、必読されよ。
3.大麻に関するページの閉鎖について
【回答】
全部の記述が間違っているわけではないので閉鎖は考えていない。
以上、簡略ながら回答の内容です。
藤原さんはもう少しマトモな対応をしてくれるのかと思っていたら、これまでの秋篠氏と当方とのやりとりを把握しておらず、のらりくらりと言を左右し、こちらに言質を与えないようにしながら話をうやむやにしようとする巧みな話術はさすがベテランです。取り調べをしている気分になりました。
「センターの糸井さんも、秋篠さんも課内の会議のうえで見直しの必要があると認めた内容について、どのように具体的に見直しを進めるのか明確にして下さいとお願いしてるんですよ」
「見直しといっても、全部が全部間違っているというわけではないと私は思うんですよ」
「だから、間違っていないのなら、せめて出典を示して下さいよ、根拠はあるんですか?」
「いや、まあ、確かに根拠があるのかと言われたら、ないと思うんですよ」
「根拠もないのに、どうして間違っていないと言えるんですか?」
「他にも研究はあるわけですし」
「だったら、その、他の研究というのを出したらいいじゃないですか、なぜ根拠もない情報をわざわざ出しているんです?」
「ホームページのほうには特に出典とか、書いてないと思うんですよ」
「・・・・・・は?」
「出典が書いてないわけですから、別に書き変えても改竄とは言えないと思うんですよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あのさあ、あのね、Fさん、元の論文の出典も示さずに勝手に書き換えることを改竄というんですよ。その辺に薬剤師の免許持ってる人、論文を読んだり書いたりしたことのある人、いませんか?改竄ってなーにって聞いてみて下さい」
「それは立場も違うでしょうし」
「改竄か改竄ではないか、立場の問題ではないでしょう?」
「書いてあることが全部間違いだとは私は思わないんですよ」
「藤原さんがどう思うかを聞いているんじゃないんです。話を一番初めまで戻さないといけないことになっちゃうけど、それが藤原さんの目的かもしれないけど、そもそも、根拠はコピーだけが残っている英語の論文だって秋篠さんは言ってたんですよ。それを訳して掲載したものだと。それはセンターの糸井さんもそう言ってるんです。でもその論文とやらの出典は分らないと。でね、その論文が根拠だって言っておいて、翻訳したものに訳者の感想を紛れ込ませて。読本の通り、訳注と明記してあればいいですよ。でも、訳者の個人的な感想をそれと明記もせず、むしろそれを誤魔化すように書き換えることを、改竄というんですよ。それなら、ホームページの記述も訳注とキチンと書いて下さい。そしたら質問を変えますよ。これを訳した人はどこの誰で、いつ、どこで、どんなセットとセッティングで吸ったら蓬みたいでクサイと感じたのか、マトリのくせに日本国内で吸ったからバッドになっただけではないのですかって。記述の全部が間違っているのではないと言うなら、その間違っていない箇所がどこだか示して根拠も示して下さいよ。せめて、出典が分れば、その内容がどうあれ、閉鎖しろとは言いませんよ。出典も分らないようなデータは出さないでくれって言ってるんです」
「まあ、根拠はないんでしょうね」
「・・・・根拠はないんでしょうねって、ハハ、もう、なんか、やんなってきたな。Fさん、俺は取り調べをしてる気分ですよ。俺をマトリで雇ってくれませんか?みんな逃がしちゃうけどね」
「いやあ、ハハハ」
「藤原さん、ガサの時は俺のこと怒鳴りつけて威勢良かったけど、同じようにテキパキ仕事してくれなきゃ」
18時直前から、ほぼ1時間話しました。これまでの流れを把握もしておらず、最初から全てを説明させられるハメになりました。論点も理解しておらず、こちらに喋らせるだけ喋らせておいて、消耗するのを待っているのだか、そのうち電話を切るとでも思っているのだか、こちらの問いかけにも言い逃れて誤魔化そうとするので難儀しました。さすが年季の入ったマトリは違います。
大麻情報にしても、最近の研究についてはよく知らないと言いながら山本論文など持ち出してくるし、あまりにいい加減な対応に腹が立ち、マトリの親方さまを怒鳴りつけてしまいました。
「あんたに逮捕されて刑務所にぶち込まれた桂川さんの控訴審で山本論文が反証されたのも知らないのか?あんなものが論文といえるか。ネズミだかラットだか、とんでもない量のTHCを投与したらおかしくなったとか、アホか、おかしいのはそいつのアタマだろう。御用学者の研究ばかり持ち出さないで少しはマトモに知ろうとしろよ、これはあんたたちが税金使ってやってる仕事だぜ、人の人生ぶち壊して、税金で飯を食ってる意味を少しは考えろ!」
失礼なことを言ったとは微塵も思わない。本当のことを言っただけだ。
「藤原さん、のらりくらりと、どういうつもりだか。課長に代わってもらうことにしますか?どうしても電話を代わらないというなら、会いに行きますよ。行くと言ったら行きますよ。会うと言ったら会いますよ。会わないと言っても必ず会いますよ。お宅の課長は何様だい?殿様?キング?欧米か?実は高貴なお方なの?税金で飯食ってる役人だろ?藤原さん、こっちはあんた達にパクられて大事な人間を何人も刑務所にぶち込まれて、自分は執行猶予だったからハイおしまいって、そいういうわけにはいかねんだ。胆キめて、人生賭けてやってんだ。あまりナメた対応してもらうと困りますよ」
麻薬対策課では、最新の大麻研究の情報など、収集も把握もしていないようです。
公的に発信している情報の管理方法も決まっていないのです。デタラメもいいところ。
秋篠氏の話とは辻褄の合わないことをFさんは平気で言うし。
秋篠さんよ、これまでの経緯をFさんに伝えてないのか?
藤原さんは「おおまかには聞きましたが」と言っていたが、要点が落ちている。
課長さん、こんなことで当方が納得するとお考えか?
ひとまず、カッコ内の記述は全部削除。それと、秋篠さんとの話で出た、当方から資料を当サイト上で提示する件、藤原さんにもちゃんと読んでくれるよう伝えた。
月曜か火曜に、藤原氏からセンターにちゃんと指示が出たか、その処理はいつになるのか、確認したいと思う。画像のサイズ指定ミスも放置してあるようだが、何か深い意図でもあるのかついでに聞いてみる。その後のことについては、また。
桂川さんは、裁判闘争中に寄せた原稿で次のように指摘した。
「人の為にならない役人はもう要らない」
官僚的体質と聞いて連想するのは「前例踏襲」「横並び」「責任回避」「権威主義」などだが、そうした悪弊を内部から批判できない「自由にものを言えない風通しの悪さ」が真の官僚的体質だと私は思う。日本のお役所では、黙して強い者に従って、決められた通りにやっている限り給料が貰えて生活ができる。そんな環境に居れば誰もが強いていらぬ波風を起こそうとはしないのだ。
(中略)
何も知らない人からすれば、こんな役人達でも社会正義のために麻薬撲滅のために一生懸命働いている公務員ということになるだろうか。これが戦後愚民化教育の成果であり、精神の荒廃、堕落ではないだろうか。
(中略)
大麻自由化は役人と民衆の力関係で決まる。人間は平等ではなく上下差別があり、何も生み出さない役人は一般国民より下である。だから私はこれからも威張った役人達の批判を続ける。
桂川さんの指摘は的を射抜いていると私は強く実感している。
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検索エンジン:yahoo!JAPAN / キーワード:「大人のパーティー ベトナム」 検索順位9位
残念ながら当サイトにはお探しの情報はなかったかもしれませんね。
珍しいキーワードで検索されていると思って、どのページか見たら、新聞スクラップのコーナーにある「たかが大麻で目クジラ立てて… 毎日新聞 1977年(昭和52年)9月14日 5面 記者の目 関元(編集委員)」氏の記事でした。
ベトナム戦争にも触れた約30年前の記事に、次のように書かれているのが検索されたようです。
アメリカの若者は大人にマリファナ戦争を仕掛けて勝った。マリファナはアメリカでもはや若者の独占物ではもちろんない。いまのアメリカで、きちんとした、だがちょっとさばけた大人のパーティーで女主人は客にこうたずねる。「お飲みになる?それとも、お吸いになる?」―もちろん、酒かマリファナかを、だ。
マリファナをめぐってアメリカはずい分大騒ぎしたあげく、やっと個人使用への実刑撤廃という大統領提案にこぎつけた。その理由をカーター氏は「個人が薬を所持していることに対する罰則は、その個人がその薬を使ってこうむる損害を上回ってはならない」といっている。要するにたかがマリファナを吸ったぐらいで刑務所に送ってはならない、ということだ。
日本の当局がこのカーターさんの言葉をよくかみしめて、大麻法を同様に改正しても、対米追随にはならない。なぜならそもそもマリファナに対する過剰反応こそ、敗戦によるアメリカの押しつけだったのだから。
関氏はご健在なのでしょうか。現在の日本の大麻状況をどのように見ていらっしゃるでしょう。
大人のパーティー ベトナムですが、時間の都合が付けば行きます。
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