第2回バレンシア・マリファナ・カップ

ジョセと私は第2回バレンシア・マリファナ・カップの名誉審判員として招待を受けた。この大会はバレンシア・カナビス・カルチャー・アソシエーション(ACCV)の本拠のあるバラカ・マリアで開催された。

ACCVが主催したもので、グローショップのシンセミラやミゲル、ジュアニーオ・ジメネスの協力を得て開かれた。彼ら仲間たちはカナビスのビジネスに係わっているばかりではなく、経験豊かな栽培者であり、積極的にカナビスの合法化に取り組む活動家でもあり、ビジネスと運動をうまく連携させることに成功している。 今回はジメネス兄弟とコンデモアがスポンサーとして、われわれのホテル代や食事も含めすべての費用を賄ってくれた。すばらしいもてなしをありがとう。

大会は2004年1月17日(土)から24日までの1週間開かれた。最初の日は参加者たちがバッズを受取り予備審査が行われた。最終審査は最終日の次の土曜に行われることになっていた。

コモデモアを待ってピックアップしてもらってホテルに行き、チェックインして荷物を部屋に投げ込んで、早速、飲み物とバレンシア・グラスのジョイントを吸うためにスモーカー・フレンドリーなバーに向かった。スペインに住み始めて11ヶ月になるが、スペインでのカナビスの喫煙は寛容のオランダよりももっと広く受け入れられていると断言できる。オランダではコーヒーショップかいくつかのスモーカー・フレンドリーなバーでしかカナビスを吸うことはできない。

スペインではいろいろなレストランに連れていってもらったが、どこも別間ということはないのに、ほとんどどこでもカナビスを吸うことができた。もっとはっきり言えば、吸っているジョイントは後で区別して片づけておいて、と言われたことが一度あるだけだ。店の人は時々気が付いたりしていたが、レストランの他のお客さんから苦情を言われたことはない。どこでもカナビスのにおいやユーザーを見ることには慣れっこになっている。

店のスタッフもわれわれの出す甘いハーブの香りに目くじらをたてることもなかった。カナビス・ユーザーには慣れているか、あるいはわれわれと同じユーザーのどちらかだ。

翌日、バルセロナから電車でやってきたカルロとゴーヨとセージを迎えに行った。彼らも審判員だ。バレンシア駅の外で私たちを見つけて歩み寄るカルロ。

ここのみんなはスペイン・カナビス・カルチャー生粋のシミラス(シード)たちだ。グローショップのオーナーからカナビス・レポーターまで全員がカナビスに関与している。この写真はレストランへ行く途中。コモデモアが私のために自慢料理店に連れていってくれた。名前はコネジョ・アル・アジーロつまりガーリック漬けのうさぎ。大変気に入った。

ベンタ・カブレラ。うさぎ料理が抜群のところ。

レストランでは栽培のエキスパートのパコ、それにミゲロの弟のジュアンジョと一緒になった。ジョセがノートパソコンでスペインの最新のエベントの模様を見せてくれた。残念ながら食べるのに夢中でうさぎの写真を撮るのを忘れた。

でもデザートの写真はたくさん撮った。アイソレータ・ハシシを入れたガラスパイプで・・・カルロは全然におわないよといってパイプを吸い始めた。とてもよくにおっていたが、ウエイターは気づかないふりをして瞬きもせずコーヒーを入れてくれた。

カルロが一服したあと、彼は琥珀色のアイスの小さな塊をいくつかパイプに入れてコンデモアに回した。みんなにもひとかけらずつ回ってきたが・・・
Condemor was served after Karulo drew first smoke, he just dropped tiny bits of his amber looking Ice in the bowl, a bowl for everyone…

コモデモアはとても効いたらしかった。ふかしながら吸い込み咳をしたが止めずにふかし続けた。彼は真っ赤になり、特に目を赤くしてスポーツをやっているときみたいだった。彼の感想とアクションがみんなを笑わせた。たぶんカルロは彼にだけはたくさん盛ったようだ。

私の番。いい煙だったがやっぱり咳こんだ。

セージは何回かふかしてちょっとだけ咳。

ジョセは別のパイプにハニー・オイルを入れて火をつけた。咳はしなかった。

ゴーヨはカルロのアイス入りのパイプを続けた。強くふかしても咳込まなかったが・・・実はカルロにパイプを返したあとでこっそり咳をしていた。

これがみんなを咳込ませたハシシ。誰でも吸えば・・・

その後で全員がバラカ・マリアに行ってサンプルの審査を始めた。クラブの小さなカウンターのところでは、パコが提出されたカナビスの予備審査を任されていた。

パコはすべてのバッズを試して基準に達しているかどうかを確認した。

これがわれわれが部屋に入ったときにあったエントリー。しかしまだ何十人もの栽培者がバッズの提出を待っていた。大会初年の2003年は69のエントリーがあった。

もちろんこれもスペイン産のハシシ。スパニッシュ・アイソレータ・ハシシ。

スパニッシュ・アイソレータ・ハシシの4つのサンプル。同じ栽培者の育てた4種のカナビスから抽出しているが、ハシシの構造や色はそれぞれ違っているのがよく分かる。

エントリーをチェックするミゲルとゴーヨ。

二人の女性がバッズたちを優しい手つきで仕訳して競技用の番号を振っていた。

しばらくするうちにエントリーはどんどん増えていった。

カルロはアイスだけを吸い続けていた。今回は水パイプの空間のひろいダブル・バブラーを使っていた。

ジェスは彼の新型の抽出装置であるガス・オ・レイターのデモをしていた。だがまわりでは百人以上が吸うのに夢中で余り注目されなかった。私は前に見たことがあるが、この装置は素晴らしいハニー・オイルを作る。吸ってぶっ飛んでしまった!

装置は単純だか効果抜群で、瞬く間にバッズのクリッピングで出た葉のグズをすごいハシシにしてくれる。

バッズを持った人の列が途切れず、エントリー数は着実に増えていった。

ペペはクララ・コロマー(中央)と話をしていた。クララはカナビス合法化専門の弁護士で著作もありスペインでは良く知られている。

これらはサンプルの一部。参加している栽培者とクラブのメンバーに配られた。中には投票用紙が入っていて判定した点数を記入するようになっている。

ミゲルは判定の集計用紙を作ってていた。

判定はラ・バラカの主神サント・カヌート(聖ジョイント)の見守るなかで行われた。いよいよ聖なるスモークに取り組む準備が整った。

ジョセが円錐形をした新しいパイプを見せてくれた。新種のパイプで「シークレット・パファー」と呼ばれていた。

けっこう煙が見えたが、本当にこれでシークレットなのかと思った。周りが暗かったからか煙が見えただけなのか・・・

さて、いよいよ審査するすべてのバッズが勢揃いした。次に数時間かけてわれわれ名誉審判員団が実際にテストするベストなバッズを選んだ。クラブのメンバーと栽培者たちはすべてのバッズをテストしたが、われわれは1週間では全部吸いきれないのでまずハンドヘルド・マイクロスコープでバッズの構造を確認し、においと外見も考慮して選別した。以下がファイナル・リスト。目でじっくり味わってほしい。

ご覧の通りスペインのバッズは樹脂に冨み、しっかりとした構造をしていて外見もいい。

これはサティバ・ベース。投票用紙は緑色。

これはインディーカ・ベース。用紙は黄色。私はこれが気に入った。優勝すると予想!

別のインディーカ。

少しオレンジがかっているがなぜかサティバ部門に入っていた。

サンプル92番。

サンプル105番。サティバ部門。

サンプル115番。

エントリーの総計は121種ものマリファナと4種のスパニッシュ・ハシシだった。この数は世界記録だろう。カナビスの競技会でこれだけの数が出てきたのを誰か見たことがあるだろうか?

これがエントリーを集めたテーブル。サンプルをバッグに小分けしてみんなに配られる。バラカのボランティアたちはすべてのバッズをパックするのにおおわらわだった。

私は吸わないでいることができなくなって89番を肺に吸い込んだ。予想通りスムーズでクリアなハイがきた。味も上々。量があったのでもう一度テストするのには十分残っていた。

メンバーの一人が巨大なチューリップ・ジョイントを作り始めた。コーンにはたっぷり詰め込んでいた。

チューリップの長いフィルターの材料は丸めたボール紙でキングサイズのローリング・ペイパーでくるんでいた。コーンはウイードで一杯。

丈夫な茎と葉っぱまでついたカッコいい花ができた上がった。

花は百言に勝る・・・

ミゲルは鼻を使ってバッズの質を調べていた。

ジョセは経過のすべてをノートパソコンに記録していた。

本格的なテスト用のファイナル・リストを選び終わったジャッジ・チーム。(ミゲルと私以外)

パコの妻のマリア。121種類のバッズをパックした後の彼女のねばねばの愛おしい指。写真が終わると、パコは指から樹脂ををこそいでしまい、フィンカー・ハシシで作ったジョイントを試すことができなかった。いまにして思えば惜しい!

これが1週間で吸わなければならないサンプル。大仕事だが、幸運な者だけの仕事!

真剣なテストが数時間続いたあとのバカラ・マリアの様子。煙が霧のように立ち込めていた。午前2時を過ぎていた。みんなやっと解放されて喜んでいた。私はグリルされベイクされフライドされた気分だった。

夜中ずっと限りないバッズを受付けたあとで、パコにもついにゆっくりバッズを吸える時間がやってきた。

翌朝、私たちは南に、カルロたちは北へと、みんなはそれぞれの家へ帰って行った。ジェスと私は1月24日の最終日に戻ってくることになっていたが、バルセロナの審判団はEメールで所見と点数を送ってくることになっていた。いつものことだが新しい場所で旧友に会うのは素晴らしい。バレンシアはもっと頻繁に会う場所になるだろう。来週も行くほどだから・・・

スペインのすべての種類のカナビスをテスト中のノル・ファン・シャイク


http://www.hempcity.net/travelreports/spain2003/la2acopa/index.html