テルヌーセン市長

オランダ寛容政策の限界、栽培合法化を


オランダ最大のコーヒショップ、チェックポイント

Source: ENCOD
Pub date: 10 June 2008
Burgemeester Terneuzen: 'Gedoogbeleid is Failliet'
Edit by Dau, Cannabis Study House
http://www.encod.org/info/BURGEMEESTER-TERNEUZEN.html
http://dutchnewz.kicks-ass.net/index.php/arrests-at-checkpoint-coffeeshop/#more-119
http://www.encod.org/info/EN-PAYS-BAS-UN-PROJET-PILOTE-SUR.html
http://www.encod.org/info/KLANTEN-VAN-CHECKPOINT-NU-NAAR.html


チェックポイントの閉鎖

オランダ南部のテルヌーセンにあるコーヒーショップ、チェックポイントが、5月20日に強制捜査を受けて、店内と関連施設から160キロ以上のカナビスが発見され、犯罪組織に加わっていた疑いでオ-ナーと従業員2人が逮捕された。警察は多数の書類や現金も押収している。

今回の捜査は、ミデルブルグ市とゼーランド州警察によるもので、コーヒーショップやスマートショップなど14箇所で一斉に行われた。コーヒーショップでの捜査では、在庫が認められている500グラム以上のカナビスがないか、従業員が正式に登録されているか、他のドラッグを扱っていないかどうかなどが調べられる。

チェックポイントの捜査では、在庫量が極めて多いために悪質度が高いとして、同じビルにあるカフェやレストランを含めて店舗は直ちに閉鎖された。閉鎖期間がどの程度になるのかはっきりしていないが、チェックポイントは 昨年の6月にも強制捜査 を受けて97キロのカナビスが押収されており、ロニク市長はその時の制裁として今年の6月6日から6カ月間の営業停止処分にする意向を示していた。


栽培合法化以外に解決策はなし

チェックポイントは、オランダ最大のコーヒーショップとして知られ、ベルギーやフランスからの顧客を中心に毎日2000人〜3000人が訪れ、週末には5000人になることもある。コーヒーショップでは一人一日あたり5グラムのカナビスの販売が認められているが、全員に販売するためには一日25キロも必要になる。

ところが、現在のオランダの法律では、コーヒショップでの基本的に商品を仕入れることは禁止されている。少量ならば個人的な栽培者たちから仕入れることも可能だが、大量ならば地下の違法栽培組織から調達することを余儀なくされる。

こうした状況は「バックドア問題」とも呼ばれ、ロニク市長もかねてから、オランダのカナビス政策の「偽善」として指摘してきた。昨年12月にゲント開催された カンファレンス では、バックドア問題解決のためにカナビスの栽培を公的にコントロールすることを訴えているほか、バルケネンデ首相にもっと柔軟なドラッグ政策が必要だとする 書簡 をマーストリヒトのリーアス市長などと連名で送っている。

また、この4月には、テルヌーセンのコー・ファン・シャイク副市長も、カナビスの合法栽培のパイロット・プログラムの実施を呼びかけている。同じような要求はこれまでも 国会 で取り上げられてきたが、政府は外交的な非難を恐れるばかりで「偽善」を改めようとはしていない。


マーストリヒトに押し寄せる顧客

コーヒーショップの規模が大きくなれば、バックドアの問題ばかりではなく、当然のことながら、騒音、立ちション、駐車、渋滞、道路へのゴミのポイ捨てなどさまざまな問題も顕在化してくる。こうした問題の解決を目指してチョックポイントでは 会員制システム の導入を始めていた。

また、テルヌーセン市議会でも、新たなコーヒーショップの設立 や現在の2軒のコーヒーショップの郊外への移転も検討されてきた。しかし、いずれもベルギー側の猛反発を受けて実現していない。

チェックポイントは2年連続で大量のカナビスが押収されているので、このまま永久に閉店になる可能性もあるが、本質的な問題は何も解決することにはならない。今回の閉鎖から1週間もしないうちにマーストリヒトに顧客が流れていることが確認されている。このままの状態が定着すれば、間違いなくマーストリヒトでもチェックポイントと同じ問題に悩まされることになる。

マーストリヒトの リーアス市長 は、こうした現象を 「ウォーターベッド効果」 と呼んでいる。どこかを押さえつければ、別のどこかが膨らむだけで決して問題自体はなくならない。すべてのコーヒーショップを閉鎖してしまえばいいという乱暴な意見もあるが、地下のディーラーが動き出すだけで、問題がさらに大きくなるに過ぎない。オランダ警察高官 も、リソースの無駄使いはやめてカナビス栽培を合法化したほうがよいと語っている。


1日に2000人以上がカナビスを求めて来店するチェックポイントでは、交通渋滞や立ちションなどの迷惑が起こるのはしかたがないにしても、重大な暴力事件や交通事故が起こって問題になったという話は伝わってこない。この事実は特に注目に値する。

もしチェックポイントがアルコールを販売している場所だとすれば、あり得ないことと言えるのではないか?

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ダッチ・エクスペリエンス 第7章 順番表示機のあるコーヒーショップ、チェックポイント

コーヒーショップの一斉手入れは、忘れたころに必ず繰り替えされている。今年の3月にはハーレムでも一斉手入れが行われ、ウイリー・ウォーテル・サティバ店で1キロの在庫量が発覚し、6カ月の営業停止処分を受けている。成功して繁盛している店ほど摘発されやすいというのは何とも皮肉だ。