カナビス鎮静薬


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Sedatives

子宮鎮静特効薬。オハイオ州ウースター、SH.ボイド社。ラベルのみ。ボトルの形や色は不明。20世紀初頭のものらしい。


ラベルには次のように書かれている。ブラウン博士調合の粉末圧縮鎮静錠剤。臭化ナトリウム 2  1/2 g.、臭化カリウム 2  1/2 g.、臭化アンモニウム 2  1/2 g.、ヒヨス 5 min、カナビス・インディーカ 5 min。W.アンドレウォーターストリート、フレイザー圧縮製剤社。1912年頃。


ラベルには次のように書かれている。特効薬、鎮痛薬 No. 2。アルコール分20%、1液体オンス当たり、カナビス・インディーカ抽出液 8-64グレン、臭化カリウム 40グレン、臭化ナトリウム 40グレン、臭化アンモニウム 40グレン、臭化亜鉛 1グレン、ベラドンナ抽出液 8/64グレン、ヒヨス抽出液 8/64グレン、ホップ抽出液 32グレン。服用量:ティースプーン1〜2杯。イリノイ州シカゴ、ブランスウィック製剤社製造。


コロンバス製薬社(現ロクサン・ラボ、マリノールで有名)のラベル。臭化化合物、TM.ウインタース博士の特効薬 E-34。1液体オンス当たり、カナビス・インディーカ抽出液 1/8グレン、臭化アンモニウム 40グレン、臭化カリウム 40グレン、臭化ナトリウム 40グレン、臭化亜鉛 1グレン、ベラドンナ抽出液 1/8グレン、ヒヨス抽出液 1/8グレン、ホップ抽出液 32ミニム、アロマテック 若干。服用量:1〜2液量ドラム(4〜8 cc.)、水またはミルクに入れて1日3回以上。オハイオ州コロンバス、コロンバス製薬社。


コロンバス製薬社(同上)のラベル。改良型神経鎮静薬、特効薬 E-152。1液体オンス当たり、カナビス・インディーカ抽出液 4グレン、臭化アンモニウム 40グレン、臭化カリウム 40グレン、臭化ストロンチューム 40グレン、ベラドンナ抽出液 4グレン、ホップ(カラハナソウ)抽出液32グレン、アロマテック 若干。不眠症、アルコール中毒、ヒステリー症状、子宮うっ血など、うっ血・痙攣・神経反応の治療に有効。服用量:1〜2液量ドラム(4〜8 cc.)。オハイオ州コロンバス、コロンバス製薬社。このラベルを見ると、カナビスを用途別に配合しようとしていたことがうかがわれる。


コロンバス製薬社(同上)のラベル。臭化クロラール配合薬  M-22。1液体オンス当たり、抱水クロラール 108グレン、カナビス・インディーカ 3/4グレン、臭化ストロンチューム 108グレン、ヒヨス抽出液 1グレン。服用量:症状に応じて1/4〜1液量ドラム(1〜4 cc.)。中量から開始して繰り返しながら必要量を決めること。オハイオ州コロンバス、コロンバス製薬社。


コロンバス製薬社(同上)のラベル。クロロフォルム鎮痛薬 M-24。1液体オンス当たり、塩酸モルヒネ 0.0063グラム、カナビス・インディーカ 0.0135グラム、クロロフォルム 0.1000グラム、ペパーミント・オイル 0.0020グラム、トウガラシ 0.0078グラム、希シアン化水素酸 0.0156グラム、グリセリン 0.3750グラム。鎮痛・鎮痙薬。服用量:10〜15ミニム(0.6〜1cc)。オハイオ州コロンバス、コロンバス製薬社。


HJ.ケノン博士の100錠入り粉末圧縮錠剤 No. 454。神経痛用。カナビス抽出液等。


インディアン・カナビス抽出液。パーク・デビス社製造。 神経痛用チョコレート皮膜錠剤 No. 107。


子供用鎮痛薬。このボトルは残留物の入っている非常にレアな子供用痛み止めで、1800年末期を代表する例。シカゴ、アボット研究所製。非常に小さいもので製造法も初期的だが、ラベルが若干褪せて多少剥がれている程度で他は全く損傷もない奇跡的な状態。

特に興味をそそるのが、非常に毒性の強い臭化ニッケルやリチウム炭酸塩がカナビスと共に使われていることだ。健全な赤ん坊に処方できるものが他にはなかったのかもしれない。それを考えれば、この100年の医薬品の進歩がいかに目覚しいものか分かる。


500錠入り粉末圧縮製剤。神経強壮剤。ミシガン州デトロイト、パーク・デビス社製。


100錠入り神経痛用錠剤。特注品。ブラウン・セカール症向け。インディアナポリス、イーライリリー社製。