カナビス魚の目治療薬


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Corn Remedies


カナビスには殺菌作用があり、しかも安価で多量に調達できることから、スキン・ローション用の天然成分として利用されていたが、これは19世紀後半にはすでに医学専門家の間では、皮膚病が菌類やバクテリアによって引き起こされることが知られていたからだ。

19世紀半ばを過ぎると、ほとんどの魚の目治療薬 (コーン・レメディ、Corn Remedy) には主要成分の一つとしてカナビスが含まれていた。カナビスには抗菌目的ばかりではなく、よい魚の目治療薬としての深い緑色を出す染料の役割もあった。

しかしながら、大恐慌の最中の1937年、連邦政府はカナビス医療品のすべてに1オンス当たり1ドルの特別税を導入した。

魚の目退治にストップ。ライセンスなしのマリファナ治療薬販売が違法に
新しい連邦法が昨晩に深夜から実施された。これによって、薬局はマリファナ入りの医薬品を販売するにはライセンスが必要になった・・・州の薬局課トーマス・ライアン秘書官によると、ほとんどの魚の目治療薬にはこの薬が含まれているという。

昨日、「すべてのディーラーは国税徴収事務所に登録しなければなりません。」 とコロンバス麻薬検査官AD.スティーブンソンは述べている。一方、オハイオ州薬剤師会の前会長ラルフ・ホワイトは、ほとんどの小売薬局がライセンスを取得するの面倒だとは思っていない、語っている。
-- The Youngstown Vindicator - Oct. 1, 1937


ゾナ・魚の目テープ。ニュージャジー州ニューブロンスイック、ジョンソン&ジョンソン社製。1905年。


シーベリーの魚の目テープのブリキ容器。この容器は非常に初期のもので、もう見付けるには難しい。状態はあまりよくないが、文字や色もたくさん残っている。ブリキ容器はニューヨークのシーベリー&ジョンソン社製。テープにはカナビス抽出液も含まれているが、成分としては非常に少ない。容器の大きさは約7.5*5センチ、厚さ約12ミリ。1886年。


魚の目治療液。マンチェスター、ジェームス・ウリー・サン社製造。ラベルには次のように書かれている。コロイド、サルチル酸カナーベ、ウリー・魚の目治療液。毒劇物、インディアン・ヘンプ2%抽出液。日付は37年5月5日? 禁止法の100年も前ということ? このラベルは滅多にお目にかからないレアもの。ボトルの高さは約14センチ。カナビスが一般に使われ始めたのは1840年以降なので、1870年代のものらしいが・・・



ガイター・魚の目キラー。ジョージア州メーコン、LA.トーマス薬品社。1オンス当たりカナビス抽出液2グレン、エーテル300mis(?)。アルコールは25%以下。価格25セント。


魚の目治療液。このボトルは小さいながらもすばらしい。内部の汚れは少なく、ガラスは透明で、ラベルの97%は若干の色褪せはあるもののほぼ無傷で、四隅が破損しているだけ。高さは約7.5センチ、直径は4センチ弱の円筒形。おそらく1910〜1915年のもの。ラベルには次のように書かれている。

魚の目治療液、内容:アルコール&カナビス・インディーカ、適応:4日連続で毎晩塗布した後、お湯に足を浸して指の爪で取り除く。(本当か?) フィラデルフィア・モリス通り、FL.エイカース製薬。

1906年に連邦食品・医薬品局が設立される以前は、どのような治療にも少量の麻酔系薬品が使われていたと思われる。 (以上、オークション・サイトによる)


コーン・ポップ社の魚の目(コーン)治療液(Korn-Pop Corn Remedy)。ボトルの年代は不詳。ラベルに損傷は見られず、若干の染みがあるが良い状態に保たれている。ボトルはすばらしく傷や欠けはない。ペンシルバニア州フィラデルフィア、コーン・ポップ・レメディ社製。ラベルによると、成分はアルコール22%、エーテル66%、カナビス抽出液。ボトルの高さは約6センチ、径1センチ強。内部には残留物はなくクリーン。


ジャフネルの魚の目・ポッパー(Corn Popper)、カナビス抽出液。カナビスはポット(pot)という俗称で呼ばれることも多いが、popperという名前を付けたのも、それを連想させるためかもしれない。

「用法:朝晩3日間、この薬を魚の目に塗ってパッドで覆っておきます。その後で足をお湯に浸すと、魚の目やタコは簡単に取除くことができます。保証します。」 「オットー・ジャフネルさん向け特別調合品、ドイツ薬局、ニューヨーク州リバティ。」 「成分:1液体オンス当たり、アルコール24%、エーテル72%、カナビス抽出液10グレン。」






ワシントンDC、グレイト・アメリカン・ハーブ社のダイレクトメール。専売品インディアン・ハーブ。血液浄化、内蔵正常化、根治治療薬。アメリカ・魚の目リムーバー。






「マサチューセッツ州ボストン、デビス・ローズ製薬会社」 「カナビス・インディーカとサリチル酸の強力な配合コロジオン液。外用のみ」 「登録商標DEARCO。魚の目治療溶液。1オンス当たりアルコール21%、アルコール誘導エーテル281ミニム、カナビス・インディーカ27グレン。」 「魚の目、腱膜瘤、いぼ、たこ等の除去用。用法:溶液を朝晩2回づつ5日間塗った後、6日目に足をお湯に浸すと簡単に剥がれます。症状によってはさらに繰り返します。腱膜瘤の場合は2〜3日に1回の塗布。」




ハイウッドの魚の目無痛治療薬。レア物。箱のサイズは1*3インチ。箱には楕円形のパッドが2つと魚の目を削り落とすためのやすりが付属している。ボトルの中には塗布用のガラスの棒も入っている。箱の裏には、ホブソン博士の湿疹軟膏の宣伝とともに用法が書かれている。成分は1オンス当たり、アルコール44%、エーテル190ミニム、カナビス72グレン。


アペックスの魚の目治療薬。カルフォルニア州 セバストポル、ゲオ・ペーズ社製。「朝晩5日間塗った後、足をお湯に浸して、刃のないナイフか指の爪で取り除く。」 「1オンス当たり、アルコール23%、カナビス9グレン、エーテル330ミニム。」 年代不詳。北カルフォルニアのアンティーク・ショップで見付かったものらしい。






カナビス・インディーカ抽出液入りハンディ魚の目テープ。アイオワ州デモイン、チェンバレン医薬品社製。箱の大きさは約6.5*4センチ。おそらく20〜30年代のもの。箱の横側には 「お気にめさなかったら返金保証」 と書かれている。また、裏側には次のように書かれている。

「10セント。用法:テープを適当な大きさにカットして表面の保護シートを取り除いてから、テープが軟らかくなるまで温めて魚の目や腱膜瘤の部分に貼ります。2〜3日後にテープを取除きます。足をお湯に浸して死んだ部分を削り落として、必要ならば新しいテープを貼ります。殺菌性があるので完全無害です。剥しにくい場合は湿らせながらゆっくりと剥してください。」 「1オンス当たりカナビス・インディーカ抽出液43.75グレン」


インディアナ州インディアネポリス、ダ・カ・タ社製の魚の目治療薬。カナビス1〜100%。25セント。偽装カナビス医薬品 の章を参照。