子供にどう話せばよいのか 2

私が子供に伝えたいメッセージ


エリン・ヒルデブランド

Subj: Medical Marijuana:
A Surprising Solution to Severe Morning Sickness
Date: May, 2004
Autor: Erin Hildebrandt
http://parentsendingprohibition.homestead.com/Mothering.html


この記事は、深刻なつわりを医療カナビスで克服して5人の子供を産んで育てたエリン・ヒルデブランドさんの、体験記 の後半を抜粋したもので、現実に成長していく子供たちを目の前にして、カナビスをどのように説明すべきか試行錯誤を繰り返して思考を深め、結局は自分自身が自分を教育していくことが大切だと書いている。


カナビスの真実の姿

私の医薬品やカナビスの使用歴は普通の人の平均よりも広範囲に及んでいますが、その体験を通じて私が心から思うのは、もしアメリカの国民がカナビスの真実の姿を教えられているならば、直ちにカナビスの禁止法の終結を支持するに違いないということです。

私も、カナビスのことを調べ始めるまでは危険なものだと信じて疑いませんでした。ですが、調べてみると、今までにカナビスを吸って死んだ人は一人もいないことが分かりました。このようなことは、日頃から最もよく使っているカフェインやアスピリン、ビタミンAを始めとする大半の薬物の誤用については当てはまりません。

さらに、カナビスは、カフェインやアルコールに比較すれば、他の薬物の 「ゲートウエイ・ドラッグ」 とはいえません。大半の子供たちは、カナビスを試すはるか以前にカフェインやアルコールを経験しているのです。

また、合法的な薬物であるカフェインやニコチン、アルコールなどには中毒性がありますが、カナビスには中毒性はありません。確かに、お菓子のトゥンキーズやセックスのように、カナビスの意識変容効果に精神的に依存してしまう人もいますが、カナビスには身体的な中毒は起こりません。


私が子供に伝えたいメッセージ

私は、今では、美しく知的でクリエイティブな5人の子供の母親なのだと強く思います。子供たちのためならば躊躇なく自分の身を捧げます。私は、子供たちが責任ある勤勉な愛情に満ちた大人に成長するのを手助けできるという恩恵に恵まれています。また、危険に満ちた世界から子供たちを守るというやりがいのある課題にも恵まれています。

私の子供たちをドラッグの乱用から守るために、嘘をついてでもカナビスが危険で何のためにもならないと教えるべきだと信じている人もいます。中には、カナビスを薬として使うことはできないと教えるべきだと言う人さえいます。

また、子供がカナビスを試しているのを見つけたら、専門家の矯正レッスンを受けさせるべきたと言う人もいます。確かに、こうしたアプローチで子供にメッセージを送ることはできますが、でも私が伝えたいメッセージとは違います。

私は、自分の子供が10才になるまではドラッグは医薬品だと教えています。そして、医薬品はピルや液体だったりハーブやカフェイン入りの飲み物だったりしていろいろな形をしているから、信頼できる大人から与えられたもの以外は決して触ってはいけないと言い聞かせています。

私の棚には、料理や薬に使うレッド・ラズベリーやローズマリーなどのハーブがたくさん入っています。コンフリー(ヒレハリソウ)のようなものも混じっています。コンフリーは外用に使うなら問題はないのですが、内服すると危険です。責任感のある大人なら誰でも同じでしょうが、私も夫も、全ての医薬品や洗浄剤から幼児には危険な小さなボタンのようなものまで子供の手に届かないところに隔離して開かないようにしまっています。


子供が大きくなったら

しかしながら、子供が大きくなれば隠してあってもいずれは分かってしまいます。ですから、さらに安全を確保するために、不用意に医薬品を使う危険について率直に話して言い聞かせています。そして、ドラッグ問題にまつわる政治的な背景について私の見方を示しながら、もう一つの重要なレッスンにも取り組んでいます。

昨年、カリフォルニア州のサンタクルツ市民ホールで開催された医療カナビスの講演会でサンタクララ大学法学部のジェラルド・ユルメン教授は、「子供たちには、病気で苦しんでいる人や末期的な人たちに深い思いやりを持つように教えなければなりません。ねじ曲げられて倒錯した連邦政府の官僚の言葉では悪いメッセージを送ることになります」 と話していました。

また、私はナチュラル・ヒーリングについて深くリスペクトするように子供に教えています。頭が痛くなったなら、アセトアミノファンのような医薬品を取り出す前に、頭を冷やしたり指圧したりして直すことを考えるように教えて、薬への依存を避けることの重要性について言い聞かせています。

医薬品の使いかたについては、賢く注意深く使って自分にとって最良の選択をしたときに恩恵が得られることを教えています。質問にはきちんとした理由と十分な情報を示して納得してもらえるように答えるようにしています。知らないことは率直に認めて、答えを探してから伝えています。


子供はやがて大人になる一人の人間

夫と私がカナビスの禁止法について議論しているときに、一番上の子供が聞き耳を立てて加わってきました。こうして、子供とこの問題について話す絶好の機会がおとずれました。私は息子に、カナビスが植物で医薬品として使えることや、使い過ぎや乱用を起こすこともあるなど非常に基本的な事柄から説明を始めました。

そして、この植物を持っているのは法律違反で、見付かれば刑務所に入れられることもあると話しました。しかし、彼から、「警察はどうして薬を使っている人を刑務所に入れたりするの?」 と質問されて思わず答えに窮してしまいました。

善意を装って誤った情報を与えて子供を一律に感化しようとする政府当局の横暴に対しては、両親は立ち上がって注意を払わなければなりません。私たちは、子供たちをやがて大人になる一人の人間として扱い、この危険に満ちた世界の中でどのようにしたら人生を目一杯健康的に生きていけるのか学べるように誠実で責任のあるドラッグ教育を行う必要があります。

子供たちにとっては、われわれが与えることのできる情報は些細と思われるようなことであっても重要なのです。ブタンガスを吸引したりヘロインを使うこともジョイントを吸うこともどれもが同じように危険だと言って手を出さないように諭したりすると、やがてカナビスでは死んだりしないことをと知った子供たちは、大人の言っていることは全部嘘に違いないと思うようになってしまいます。

子供たちは、大人が無視したり曖昧にしたりしている状況にも必ずいつかは遭遇するのです。そのためにもオープン話せるチャンネルを確保しておくことが必要なのです。そうすれば、子供たちは最もアドバイスが必要なときに、友だちやインターネットに頼るのではなく、よろこんで親に相談しにきます。そのためには、まず最初に、われわれ自身が自分を教育しなければなりません。