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カナビス食用のリスクと害削減
カナビスを食べた場合には効いてくるまでに時間がかかる。このことは、喫煙のように摂取量をコントロールできずオーバードーズする可能性があることを意味する。しかし、これはまず少量で試してみることである程度防止できる。
問題は、食用の場合に調理方法や食べ方によって効力が大きく変化することだ。まず、植物が生化学合成するのはTHCそのものではなく、効力のないTHCAなので、サラダなどのように調理過程で熱を加えていないものは食べても効かない。つまり、バッズやハシシをそのまま食べても効かない。
また、THCは水には解けないので、糖やアルコールや油脂と一緒に調理していないと体内に吸収されにくい。食用のカナビスは、普通、スペース・ケーキと言われるマフィンやチョコレート、キャンディなどスナックに加工されている。食べるのは、常に体内への吸収のことを考えて、食事や満腹時は避けたほうがよい。スパゲッティなど多量の主食と一緒に食べると、消化吸収に時間がかかって効き方もだらだらしたものになる。
さらに、食用では、同じものであっても効き方の強さや時間が人ごとにかなり違う。一つには、胃による吸収過程でTHCが効力が約4倍の11・ハイドロキシーTHCへと代謝されるが、代謝率が人によって大きく違うことが影響していると言われている。こうしたことを知らずに、初体験で自分はカナビスを食べても効きにくいと思い込み、1時間もしていないのに追加して食べたり、次の機会に多量に食べてしまう人がいるが、非常に危険だ。
一方では、オランダのコーヒーショップで売っているスペース・ケーキは、店ごとに内容がかなり違うが、同じ店の同じ商品であればバラツキは非常に少ない。一度試せば、以後の効果はかなり安定している。また、特に 医療用途を前提にしたチョコレート などの場合は、ハイになることが目的ではなく痛みの緩和や良い睡眠などが目的なので、THCの量を低く抑えて厳密に調合されている。
つまり、食用そのものが危険なわけではなく、製品のTHC含有量が分からなかったり不安定であること、効き方に個人差があることなどが大きなリスク要因になる。
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全くの初心者は食べる方法から始めてはならない。まず、喫煙でカナビスの効果がどのようなものか学習しておくべきだ。
本格的に食べた場合の強烈さは喫煙とは別物と考えておいたほうがよい。効力が見当つかず、しかも1回分しか手に入らないような状況ではやらないほうが賢明だ。
数回分を確保して、まず少し試してみる。試しでは追加して食べてはならない。本格的に食べるのは別の日にすべき。また、食べる場合はセッティングが特に重要だ。慣れていなければ、動き回らない環境でトリップするのが鉄則。
万一、バッドトリップになった場合は、落ち着いた場所で、余り動かずに甘い飲み物などを飲みながらゆっくりと3時間も過ごせば必ず回復する。あわてて病院などに行ってもトラブルになるだけで回復するわけではない。バッド・トリップの対処法 を参照。
また、あなたに食べた経験があっても、友人などカナビス未経験の人にいきなり食べさせたりするのは暴力に等しい。絶対にやってはならない。