多発性硬化症患者向け 医療カナビス・チョコレート
Source: IACM 3rd Conference on Cannabinoids in Medicine Pub date: 10 Sep, 05 Subj: THC4MS IACM 2005 Presentation Autor: Mark Gibson Web: http://www.thc4ms.org/articledisplay.php?id=iacmleiden2005&mu=whtml&lw=468&lf=jpg
THC4MSはイギリスの北部を中心に活動している非営利団体で、脱髄疾患に苦しむ多発性硬化症患者へカナビス・チョコレートを提供してきた。 今回、国際カナビス医薬品学会 の要請で、THC4MSの活動を紹介することになり、グループを代表して マーク・ギブソン がカンファレンスでプレセンテーションをおこなった。グループの成り立ちから、チョコレートの作り方、これまでの実績、現在の状況までをわかりやすく解説している。 第3回国際カナビス医薬品学会は、オランダのライデンで2005年9月9〜10日に開催された。以下はプレセンテーション資料。
プレゼンテーター、マーク・ギブソン (THC4MS)
概要紹介 ・THC4MSという運動について ・何をやっているのか ・どのようにやっているのか ・なぜやっているのか ・これまでの成果! ・現在の状況
THC4MSという運動について ・イギリスの医療カナビス共同体 ・脱髄疾患に苦しむ多発性硬化症患者へのカナビス・チョコレート提供 ・1600人以上の患者が登録 ・これまで33000本以上のカナビズチョコレート・バーを配布 ・カナビズチョコレートの受給患者は全員が医療専門家の診断証明が必要 ・1993年に設立 ・寄付によって運営されている非営利団体
・1998年、上院特別委員会に資料を提出し第9報告書・カナビスに掲載 ・病の人々を助けるためにカナビス・コミュニティと連携 ・公認を得た慈善団体ではない ・組織を持たない運動体で宣伝はしない! ・イギリス各地の多数の議員や医師、MS看護士からの支援
THC4MS ミッション・ステートメント ・われわれTHC4MSは、国による有効な保健代替サービスが利用できるようになるまで、多発性硬化症に苦しむ人にカナビズチョコレートを提供し続ける。 ・痛みの緩和のためにカナビスを使う必要のある人が、THCをベースにした一般および処方医薬品が認可されるまで、2004年、2005年、2006年、2007年・・・と待つ状況を受け入れることはできない。 ・われわれの活動が告訴されるようなことがあったなら、「必要性の弁解」 を盾に無罪を主張する。 自然の賜を必要としている人々のために・・・
何をやっているのか ・脱髄疾患に苦しむ多発性硬化症患者へのカナビス・チョコレート提供 ・献身的な栽培グループがオルガニックな方法で栽培した天然の活性成分 ・活性成分2%を含む150gのチョコレート・バー ・パッケージしたチョコレートはメールオーダーで配布
・カナビスの医療メリットについて活発な啓蒙活動 ・患者がカナビスを安全に入手できるようにするための医療専門家との連携 ・認可を受けるために医薬品業界がやらねばならないことと同じことをやっている
どのようにやっているのか ・素材は、最低72%の固形ココア分と脂肪の豊富なグリーン&ブラッグ社製のオルガニック・クッキング・チョコレート
・品種改良はオランダでおこなわれたものだが、生産は100%イギリス
・一回の製造には120gのカナビス
・まず、専用のフード・プロセッサーで細かくする ・次に、ふるいにかけて茎や筋を除いた粉をコーヒー・ミルで均一な粉末に仕上げる
・チョコレートを溶かすには二重鍋を使う
・チョコレートが溶けたなら、乾燥したカナビスの粉末をゆっくり入れながら全体をよくかき回す ・31℃で数時間放置する ・鍋がチョコレートで一杯になったら、カナビスがなじむように定期的にかき混ぜながら24時間置く
・カナビズチョコレートを型に入れる
・鍋が空になったら、残りを無駄にしないように、すぐに次の回のチョコレートを溶かしておく
・カナビズチョコレートを専用の冷蔵庫に入れ12時間ほど冷やす
・冷えたらラッピングする。フォイルはベルギーから輸入した食品用
・1回でおよそ40枚のチョコレートができあがり、MS患者へ配送される
・ACTのクラレ・ホッジとTHC4MSの レズリー・ギブソン ・IACMの患者の代表でもあるクラレは、カナビスの医療利用をイギリス政府や業界に注目させたことでも知られている
なぜやっているのか
これまでの成果! ・1600人以上の多発性硬化症患者を支援 ・カナビスの医療利用を考えるように政界や科学界に積極的に働きかけてきた ・ヨーロッパ中の医療専門家と協力して、けいれんや痛みに苦しむ患者の症状の緩和に努めてきた
・多発性硬化症患者のコミュニティと協力して、患者たちにカナビスの医療利用について教育してきた ・イギリスのブラック・マケートへのカナビス流入を防いだ。100kg、50万ポンド相当以上 ・報酬や賞賛を求めず、病の人をみんなで支援してきた
現在の状況 ・2005年6月24、25日、THC4MSのメンバー3人がカナビス供給の共謀の疑いで逮捕された ・この罪の最大量刑は14年の懲役と上限なしの罰金 ・カナダではGWサティベックスが広く利用できるようになったが、イギリスでは棚上げされている ・有効な代替医薬品が利用できるようになるまで、THC4MSはあと2年間も待つことはできない ・裁判でのみなさまの援助を心からお願いします!
ありがとうございました!
今回、国際カナビス医薬品学会 の要請で、THC4MSの活動を紹介することになり、グループを代表して マーク・ギブソン がカンファレンスでプレセンテーションをおこなった。グループの成り立ちから、チョコレートの作り方、これまでの実績、現在の状況までをわかりやすく解説している。
第3回国際カナビス医薬品学会は、オランダのライデンで2005年9月9〜10日に開催された。以下はプレセンテーション資料。