そもそも、THCが0.5%以下のカナビスではほとんど精神活性は起こらず、吸っても効かない。ユーザーはたまたまこのような低効力のカナビスをつかまされることもあったかもしれないが、1960年代から70年代に普通に出回っていたカナビスはもっとTHC濃度が高かったことは間違いない。
また、1970年代の終わりごろの市場には、バッズやシンセミラといった従来から効力の高いことで知られているカナビス製品もあったが、PMPの扱ったサンプルには全く含まれていない。その後、警察の押収のやり方が変わってくるとPMPの平均効力も増えてきた。
1970年代に民間機関が行った分析では、いずれもTHC平均値はPMPよりも高かった。例えば、1973年におこなわれたパームケム研究所の59サンプルの平均値は1.62%で、16サンプル(全体の27%)だけが1%以下であったに過ぎず、半分以上は2%を越え、4分の1が4%以上になっている。1975年のサンプルでは、多くが2〜5%の範囲で、なかには14%のものもいくつか含まれている。この最高値は同年のPMPの報告値0.71%のおよそ20倍になっている
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