神話 13

カナビスは ゲートウエイ・ドラッグ


The Lindesmith Center
Lynn Zimmer, John P. Morgan
http://www.druglibrary.org/schaffer/hemp/general/mjmyth/Exposing_13_1095.html


カナビス禁止論者たちは、カナビス自体にはそれほど害はないにしても、ヘロインやLSDやコカインといった、よりハードなドラッグに誘導する危険なドラッグだ、と言い立てている。


事実
ヘロインやLSDやコカイン・ユーザーの大半はカナビスを経験しているが、カナビス・ユーザーの大半は他の違法ドラッグを試した経験はない。

長期にわたるデータを見ても、それぞれのドラッグの流行のパターンには何ら一貫した関連性はない [83]

カナビスの使用は1960年代と70年代に増加したが、その間のヘロイン使用は減少している。1980年代になるとカナビス使用は減少したが、ヘロインの使用は全く堅調のままだった。

過去20年間は、カナビスの使用率は上下に変動したが、LSDの使用には何も変化しなかった。

1980年代、カナビスが減少したのに対してコカインは増加している。80年代終わりにはどちらも減少したが、90年代に入るとコカインはそのまま減少を続け、カナビスは逆に少し増えた。

1994年には、高校最上級生のうちカナビスを経験している生徒でコカイン経験もある者の割合は16%以下で過去最低になっている。33%という最高を記録した1986年以降は着実に減少を続けている。

カナビス・ユーザーのコカイン経験率  高校最上級生 1975-1994 [84]
1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984
19% 19% 20% 22% 25% 27% 28% 27% 28% 29%
1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994
31% 33% 30% 26% 23% 22% 22% 18% 17% 16%

要約すれば、カナビス使用と他のドラッグの使用とは間には必然的な関係など見られない。この事実はオランダなどのデータを見ても裏付けられている。オランダでは過去10年間で若者のカナビス使用は顕著になったものの、コカインの使用は減少しており、アメリカよりもはるかに低い水準で推移している。

アメリカでは若いカナビス・ユーザーの16%がコカインを試しているが、オランダの若者では1.8%という数字に過ぎない [85]。オランダのカナビス容認政策では、若者のカナビス・ユーザーをヘロインやコカインのある地下市場から隔離する目的で、政府の公認したコーヒーショップでカナビスの売買がオープンに行われている  [86]