政府の詭弁 1

深刻なドラッグ問題が存在する

Your Government Is Lying To You About Marijuana
http://norml.org/index.cfm?Group_ID=5515#alleg1
updated: Jul 19, 2005


詭弁 1
「アメリカには深刻なドラッグ問題が存在する。」

真実
アメリカは確かに深刻なドラッグ問題を抱えている。社会政策は、この問題を健康と科学に基づいた教育プログラムとして扱い、ドラッグ依存症に苦しむ人々に対してもっと治療を受けやすい措置を取る必要がある。しかし不幸にして、アメリカの反ドラッグ政策執行の優先度は、ドラッグの使用者、とりわけカナビスの娯楽スモーカーに固執したままで [1] 対応が間違っている。

こうした意味において、アメリカは深刻な 「ドラッグ政策執行問題」 を抱えていると言うべきだ。アメリカのドラッグ戦争の基本的目的はハード・ドラッグとそのディーラーに焦点を当てているという指摘もあるが、FBIの報告書のデータでは全ドラッグ逮捕者の46%がカナビスによるものになっているのが実態だ [2]

2003年の統計によると、法執行当局が逮捕したカナビス事犯は75万5186人になっている [3]。この数は、殺人や過失致死、強姦、強盗、加重暴行などの暴力犯罪の合計数をはるかに上回っている [4]。今日では、カナビス事犯の逮捕と起訴に使われる年間の納税者の州及び地方税の負担は530万ドル [5] から770万ドル [6] にもなっている。さらに加えて、連邦政府はカナビス関連の活動に年間40億ドルも費している [7]。当然、こうした費用は暴力犯罪や国家の安全保障に向けたほうが好ましい。

1990年以降、カナビスの罪で逮捕されたアメリカ人は720万人を越えており [8]、アラスカ州、オハイオ州、ワシントンDC、ハワイ州、モンタナ州、北ダコタ州、南ダコタ州、ロードアイランド州、バーモント州、およびワイオミング州を合わせた人口よりも多い [9]。この逮捕数の90%近くが単なる所持犯で、栽培や売買とは関係がない [10]

カナビスを使っている成人の数は過去10年間ほぼ横ばい状態であることが報告されているにもかかわらず、年間のカナビス逮捕者数は1990年の2倍以上に増加している [11]。同じ時期におけるコカインとヘロインの逮捕者数は急激に減少しており [12]、このことはカナビス法の執行が、もっと危険なドラッグの所持や売買に向けるべき活動を犠牲にして遂行されていることを示している。

一方、ここ数年では、十代の妊娠や酒酔い運転、青少年のタバコ喫煙などはどれも健康キャンペーンの成功によって際立って減少してきたが [13]、連邦当局はカナビスの扱いについてもこうした事例を手本にすべきだ。アメリカでは、過去に、アルコールやタバコの使用を禁止したり逮捕したりして無理矢理そうした習慣を抑え込もうとしてきたが、確実な成果は達成できなかった。だが、素直に、事実をベースにした教育キャンペーンを繰り広げることでは減らすことに成功してきた。これと同じような方法と戦略を、カナビスおよび責任を持った大人のカナビス・ユーザーにも適応できないはずはない。