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4.5 内在性リガンドと内在性カンナビノイドシステム
カンナビノイド受容体の内在性リガンドは、最近特定された(Devane et al., 1988, and 1992)。
アナンダミドとして知られるそれは、いくつかの薬理学的分析における大麻の作用と類似した作用をするように見えるが、Δ-9-THCよりはるかに強力でなく、より短い持続時間しか持たない。
アナンダミドが、神経伝達物質または神経調節物質としての働きをするためには、適当な合成と代謝の経路がなければならない。合成は、ネズミの脳のホモジェネートで起こることが示された。アナンダミドは、脳、肝臓、腎臓と肺を含むさまざまな組織によって分解される。アナンダミドタイプの化合物の仲間が存在するかもしれないと言う証拠が判明している。
最近の神経科学における進歩がカンナビノイド神経化学システムの存在を示唆するが、脳でのその役割や他の神経化学システムとの関係は解明されていない (Mechoulam et al., 1994) 。今までのところ、主要な機能的な役割のための直接的な証拠はない;それは、したがって、内在性カンナビノイドシステムが機能において主に神経調節性であるということかもしれない。カンナビノイドシステムの操作の結果は、現在は推測的であるに過ぎない。脳における受容体の局在性とカンナビノイドの薬理学的作用に基づいて、少し例を挙げれば、認知、記憶、報酬、痛みの知覚や運動協調性での役割を予知することは、合理的である。現在、どのような範囲の大麻の使用が内在性カンナビノイドシステムを調節するプロセスを変えるかどうか明らかにされないままである。