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3.4 ヨーロッパ

WHOヨーロッパ地方事務局はヨーロッパ地方での一般住民の間での薬物使用の一連の調査から結果を集めた。WHOヨーロッパ地方の西の部分で調査された21の国々では、大麻は一般住民の間で最も多く使用されている違法な薬物であると報告された。デンマークでは、1994年に、16~44歳の間のおよそ37パーセントが、少なくとも一度大麻を使用したことがあったのを示した。郵便物で調査されたデータを使用すると、同じ群のおよそ40パーセントが、大麻を使用したと言っており、デンマークでの使用のわずかな上昇を示している。1991年にスイスでは、17~45歳の成人の17パーセントが今までに、大麻を使用したことがあると報告された。1994年の調査では、20歳までに若者の50パーセントは、彼らが少なくとも一度大麻を試したことがあったと言っており、かなりの増加がみられた。しかし、これは一群の若い世代の一部であるためかもしれない。ドイツでは、1994年の18~59歳の調査で、国の東側の地域の人々の2.8パーセントと対照的に国の西側の地域の人々の13.6パーセントがそれまでに大麻を使用したことがあったのを示した。1992年にイギリスでの使用経験の普及率は12~59歳のうちの14パーセントであった(Harkin et al., 1997)。

調査に参加する国全体において、予想される現在の使用はかつての使用よりはるかに低く、この使用の停止は非常に一般的であろことを示している。成人の人口の広い範囲で、データが利用可能である全ての国の6パーセント未満は調査の前の月の間に大麻を使用していた。一般に、16~19歳の年齢層の
間で、現在の使用はより高い。1991年のイギリスでは、この年齢層における男性の23パーセントと女性の13パーセントが前年に大麻を使用しており、20~24歳の年齢層の間では、男性の18パーセントおよび女性の11パーセントが最後の1年間に大麻を使用した。デンマークでは、1994年の二つの調査で、16~19歳の間で、その14パーセントと10パーセント、20~24歳の間で12パーセントと20パーセントが前年に大麻を使用したことを発見した(Harkin et al., 1997)。

大麻使用における傾向の調査に参加した8つの西ヨーロッパ諸国のうち7つは、現在の使用が増加していたのを示した。これらはフランス、 そこでは一般に、1978年以来薬物使用が若年層で増加しており、およびイギリス、学校調査では13~14歳の大麻使用の経験のパーセンテージは1989年から1993年まで倍増している、を含んでいる; そして、15歳と16歳におけるパーセンテージは同じ期間、6倍に増加した。ルクセンブルクでは、大麻使用が過去10年間でおよそ20~25パーセント増加したと報告された(Harkin et al., 1997)。

ポンピドーグループ(Johnston et al., 1994)は、ベルギー、フランス、ギリシア、イタリア、オランダ、ポルトガル、およびスウェーデンで高校生の間での違法な物質の使用をモニターするための高校調査の実現可能性と有効性の研究を引き受けた(比較に米国からのサンプルを使用した)。研究は、違法な物質の使用に関する有効なデータを得るのが可能であったことを示した。一般に、ほとんどすべての違法な精神活性の物質の普及率が、米国のサンプルにおいてより高いことがわかり、ヨーロッパのサンプルでは、大麻は年長の学生の人口の10パーセントから36パーセントに少なくとも一度使用されたことがあり、過去30日間に米国の学生の19パーセントに使用されたのに対して、ヨーロッパ人の学生では3パーセントから14パーセントに使用された。大麻が毎日に近く使用された割合は米国での3パーセントに比較してヨーロッパのサンプルでは1パーセントである。

オランダでは、10~18歳の10000人以上の高校生の間での物質使用の大規模な全国的な調査が1992年に行われた。 男性のおよそ1/3と女性の1/5はそれまでに、大麻を使用したことがあった(de Zwart et al., 1994)。1984年、1988年、1992年の3つの全国的な学校調査からのデータは、1988年と1992年の間、特に年長の男性の間で使用の大きな増加を示した。イギリスでは、3258の無作為に選ばれた家庭の居住者の調査によって、違法な物質の使用の生涯の普及率が6.9パーセントであることがわかり、大麻は最も一般的に使用された物質になろうとしている(Russell et al., 1994)。

同時に集められた、これらのデータは、若年層による大麻使用の普及率の増加が最後の10年間の間に、ヨーロッパで、オーストラリア、カナダ、および米国と同様ににあったことを示唆する。

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