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2.2 急性と慢性の健康への影響

大麻、あるいは他の精神活性物質の健康への影響を要約するどのような試みも、過度の単純化の危険性を冒すおそれがある。使用者によって経験される健康への影響は、大麻が使用されたという事実にだけではなく、他の多くの要因にも依存する。 例えば急性の薬物の影響は、服用量、投与の方法、使用者の薬物への以前の経験、併用の薬物使用、使用者の期待、精神状態および物質使用に対する態度、同様に、環境、生物学的、遺伝的要因などに影響されるであろう。

どんな精神活性物質の急性の健康への影響も、慢性の健康への影響より概念的に評価しやすい: 物質使用と影響の時間の順序は明白である; 薬物使用とその影響は一般的に、時間内に密接に同時に起こる; そして、影響が致命的でないあるいは特に危険でないならば、それらは、確実に、実験的な制御された状態での精神活性物質の投与によって再現することができる。 しかし、そのような研究において、影響とTHCレベルの間のより強い原因の推論を可能にするであろうTHC(Δ-9-テトラヒドロカンナビノール、大麻の主な活性成分)の血中濃度の制御の可能性には、投与の経路に応じて生物学的利用能(あらゆる経路で吸収された後も利用できる物質の量)の大きな可変性がある。比較的まれな急性の好ましくない経験(例えば、フラッシュバック、精神病性の兆候)を物質使用に起因すると考えるのはより難しい。これらのことがどちらか決定するのは難しい:物質の摂取と偶然に一致したまれな出来事;大麻と共にしばしば摂取される他の精神活性物質の影響;非常に高い服用量でのみ起こる物質使用のまれな結果;個人的な脆弱性による異常な形態の発現; あるいは異なる物質の間の相互作用の結果。

慢性的な大麻使用の長期の影響に関する原因の推論は、使用と弊害の発生の間隔が長ければ長いほどより難しくなる; 間隔が長ければ長いほど、排除される必要がある代替の説明は、非常に多くなる。 継続的な慢性の使用ではこの間隔は存在しないが、同時発生の要因によって、原因の推論をするのがまだ難しい。 慢性の健康への影響の最も厳密な証拠は、実験室での十分に制御された投与量を動物の生命の相当な期間にわたって投与された実験動物の研究により提供される。 しかし、実験動物に観察される健康への影響を人間に等価の投与量とパターンを使用した場合に起こりうる健康への影響について推定する際に、非常に多くの仮定がなされなければならない。さらに、純粋なTHCを用いた研究から人間の天然の大麻調合剤の経験に対して推定する際に問題があるかもしれない。 植物の原料は実際に他の多くの化合物、カンナビノイドと非カンナビノイドの両方を含んでおり、実験と臨床の観察との間の違いはある程度これらの他の物質の影響によるものであるかもしれないという可能性は常に考慮されなければならない。理想的には、被験者の間と内部でかなり変化する喫煙の経路に続く生物学的利用能、テトラヒドロカナビノールの血中濃度の測定はどんな研究デザインにも含まれるべきである。

人における大麻使用と病気との関係の疫学的研究は公衆衛生政策と明らかに関連するが、彼らは大麻への曝露の程度を評価することや観察された連合性の代替の説明を排除することについてそれほど厳密ではない。その結果、'ポジティヴ'と'ネガティヴ'の両方で人の疫学の証拠の解釈に関して不確実性がある。 ポジティヴな調査結果の場合では、大麻使用はしばしば健康に有害な影響をおよぼすことが知られる他の精神活性物質の使用(例えば、アルコールやタバコ)と相互に関係させられる。これはいくつかの有害な健康への影響を大麻使用に起因すると確信して考える(あるいは、排除する)ことを難しくしている。疫学的研究が慢性的な大麻使用の健康への有害な影響を明らかにすることができないとき、それにもかかわらず、物質が本当に人に慢性的な影響がほとんどないのか、いくらかあるのか、あるいは私たちがそのような影響を確実に検出するのに、十分に慎重な方法か手順(例えば、コーホートサイズ)を用いていないのかどうかはっきりしない。 大麻の伝統的、社会的な使用を持つ文化について行われる大麻関連の損傷に関する研究は、大麻使用の影響それ自体としばしば違法な物質の使用に関連しているライフスタイルとの間を区別するのに有効かもしれない。

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