« 5.3 大麻の中枢神経系への長期的影響 | メイン | 5.5 大麻使用による精神障害 »

5.4 青年期の発達

1970年代から1990年代を通して若者の間での違法な薬物の使用の開始への予想できる順序があり、その実験は幻覚剤、ベンゾジアゼピン、アンフェタミン、さまざまな鎮静剤、コカインとヘロインの使用に大麻が先行する。一般に、大麻使用への早い年齢での開始、そして、それとのより大きな関与は、より大きな他の違法な薬物の使用への進行の可能性である(Kandel, 1984; Kandel, 1988)。

しかし、違法な薬物使用のこの順序の原因となる大麻の役割は、論争中である(Kandel & Johnson, 1992)。仮説は、大麻を試みる人々の高い割合が、たとえば、ヘロインを使うようになることを意味しない。大麻使用者の圧倒的大多数は、他の違法な精神活性物質を使わない。第1に、大麻は主に青年期と初期の成人期の行動である(物質の伝統的な使用がない国において)。第2に、よりもっともらしい説明は、それは違法な薬物を使用しそうな傾向がある非順応的で常軌を逸した若者の大麻使用への選択的な募集の組合せ、また、他の違法な薬物を使用することの機会と奨励を増やす違法な薬物を使用するサブカルチャーの内側への大麻使用者の社会化をを反映するというものである(Newcombe & Bentler, 1988; Osgood et al., 1988)。

大麻の青年期の使用が教育的な遂行能力を損なうという仮説に対するいくらかの支持が断面研究においてあった(e.g. Kandel, 1984)。大麻使用は高校の退学と若い成人期の職業不安定性の危険性を増すように見えるが、大麻使用の開始以前のグループとの間の対照が無かったので、これらの関係の見た目の強さは誇張されているかもしれない (Newcombe & Bentler, 1988)。

大麻使用が家族形成、精神衛生と薬物関連の犯罪への関与に影響を及ぼすと示唆的な証拠がある(Kandel, 1984; Newcombe & Bentler, 1988)。これらの結果の各々の場合において、断面データで明らかにされる外見上の強い関連は、大麻使用とこれらの悪い結果を予測する他の可変要素との間の関連の為の統計学的な制御の後の縦断研究においてずっと控え目である。

ここから続き

▲ページ先頭へ

« 5.3 大麻の中枢神経系への長期的影響 | メイン | 5.5 大麻使用による精神障害 »